第463条【株主に対する求償権の制限等】

第463条【株主に対する求償権の制限等】

① 前条第1項に規定する場合において、株式会社が第461条第1項各号に掲げる行為により株主に対して交付した金銭等の帳簿価額の総額が当該行為がその効力を生じた日における分配可能額を超えることにつき善意の株主は、当該株主が交付を受けた金銭等について、前条第1項の金銭を支払った業務執行者及び同項各号に定める者からの求償の請求に応ずる義務を負わない。

② 前条第1項に規定する場合には、株式会社の債権者は、同項の規定により義務を負う株主に対し、その交付を受けた金銭等の帳簿価額(当該額が当該債権者の株式会社に対して有する債権額を超える場合にあっては、当該債権額)に相当する金銭を支払わせることができる。

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解釈&判例

①② 株式会社が配当等の制限に違反した行為により株主に対して交付した金銭等の帳簿価額の総額が当該行為がその効力を生じた日における分配可能額を超えることにつき「善意」の株主は、交付を受けた金銭等について、金銭を支払った業務執行者及び1項各号に定める者からの求償の請求に応ずる義務を負わない。これに対して、株式会社の債権者は、株主の善意・悪意を問わず、配当等の制限に違反した行為により交付を受けた金銭等の帳簿価額に相当する金銭を支払わせることができる。これは債権者代位権の特則として定められたものであるので、債権者は、配当等の制限に違反した行為により交付を受けた株主に対して直接自己に給付をするように求めることができる(大判昭10.3.12)。

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