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合格体験記「最後まで諦めずにコツコツと学習を続けた人が合格できるのが司法書士試験」森 麻紀子さん

森 麻紀子さん

 

なぜ司法書士資格を目指したか

現在の勤務先である法律事務所では登記申請手続も事務所内で行っていたため、体系的に学習してみるのもよいのではないか、と考えました。

クレアールを選んだ理由

仕事を続けながらフレキシブルに学習を進められることが大前提でしたので、選択肢は必然的に通信講座に絞られました。①事前に何校かのサンプル講義動画を見たところ、クレアールが最も視聴しやすく感じたこと、②倍速再生機能があったこと(実際に学習中は常に1.5~2倍速再生を活用していました)、③教材の充実ぶりに対して受講料が手頃であること、が決め手となりました。

クレアールで学習して良かった点

お世辞ではなく、良くなかった点が思いあたりません。教材の充実ぶりはもちろん、講義はどれも聞きやすく分かりやすかったです。答練は、出来はどうあれ、とにかく提出期限に間に合うように提出することを心がければ、自然と力がついてきたように思います。

クレアールのカリキュラムで有益または活用しやすかった点

動画や紙媒体の教材のみならず音声やPDFデータが提供されているので、教材を自分の使いやすいようにアレンジできるという点が、非常に有益だと感じました。私なりの使い方をご紹介すると、まず講義音声データと講義スライドデータを全てスマートフォンに取り込み、通勤時間などの隙間時間でそれをひたすら聞きます。このとき、状況により講義スライドを開けなくてもあまり気にせず、音声のみを聞き進めていきます。音声をひととおり聞いたらそのまま過去問や答練を解き、分からないところは該当する講義動画に戻ってPCでじっくり見直します。司法書士試験は出題範囲が広い試験ですので、講義媒体を変えることにより隙間時間を学習に充てられる点、また自らの理解度に合わせてメリハリをつけながら学習を進められる点は、非常に効率的で良かったと思います。

学習スケジュールの立て方、学習の進め方

最初のインプット学習として、民法・不登法=3か月、会社法・商登法=2か月、残りマイナー科目=1か月、合計6か月とペースを設定しました。インプット期を振り返って良かった点は、講義視聴直後から択一の過去問に取り組んだことです。当然のことですが、講義を一度視聴しただけでは解けず、また解説を完全に理解することもできませんので、当初はかなり苦戦しました。ですが、単純に何度も講義を視聴するのではなく、何をどのように問われるのかを把握したうえで講義に戻ると、再視聴の際の理解度が増します。インプット期の6か月間だけでも2~3周分は過去問を解きましたが、分からなくても最初から思い切って過去問に体当たりしていったことは良かったと思います。反省点としては、択一と記述を完全に分離して学習を進めてしまった点です。択一の学習をひととおり終えてから記述に取り組んだのですが、絶対的に記述に取りかかる時期が遅すぎましたし、記述を学習していれば難なく解ける択一問題もありましたので、後々これは効率が悪かったと感じました。ぜひ学習は記述までセットで進めていってください。

その後のアウトプット学習としては、曜日ごとに学習する科目を決めて、過去問・答練を何度も解きました。曜日ごとに学習科目を設定したのは、一定の時期に特定の科目ばかりを学習すると、他の科目の学習した内容をすっかり忘れているということになりかねないな、と感じたからです。具体的には、平日=2時間、休日=6~8時間ほど学習時間(純粋に机に向かうことのできる時間という意味です。)を確保するとして、

  • 月=民法、火=不登法、水=マイナー科目どれか、木=会社法、金=商登法
  • 土午前=民法,土午後=商登法記述、日午前=不登法択一、日午後=不登法記述

としました。過去問題集と記述式ハイパートレーニングは、頁数の多い民法・不登法・ハイパーは5~6ブロック、その他の科目は2~3ブロックくらいに分け、一日1ブロックを目安に進めました。その日に学習する科目と量を予め決めておくことで、都度何を学習するかを考える手間も省けますし、気分的に集中できない日もとりあえず1ブロックの半分まではやると自分に言い聞かせたりして、とにかく止まることなくコツコツ学習を進められるよう工夫しました。尚、先ほどは端的にアウトプット学習と書きましたが、実際にはインプットとアウトプットは完全には分離しておらず、問題を解く→間違える→インプットに戻る、をひたすら繰り返しました。最初のインプット学習方法とは異なり、間違えた点について択一六法にアンダーラインや書き込みをし、また視覚的なまとめが有効だと感じた事柄はExcelやpowerpointなどで表や図式を自作しました。自作資料は最終的に30頁ほどになりましたが、学習中は問題に躓く度に何度も見返しましたし、試験直前の見直しとしても大いに役立ちました。また結果としてこの学習を一年半ほど続けたわけですが、ランダムに学習することで様々な知識を出し入れする訓練になりましたし、また多角的に取り込んだ知識が自分の中で次第に繋がっていき、より理解が深まったように思います。

答案練習の効果的な活用方法

答練は本番を想定した演習として、大いに活用できる教材だと思います。答練を通して、択一の全肢を検討するか否か、問題を解く順番、時間配分の想定など、自分なりの解答方法を模索し、本番までに確立していってください。実際に私も、答練のたびに問題を解く順番や時間配分の設定などを変えて試行錯誤し、最終的に

【午前】:全肢検討する、刑法→会社法→憲法→民法、解答90分+見直し30分

【午後】:全肢検討しない、

(択一)商登法→民訴法→供託法・司法書士法→不登法→(記述)商登法→不登法、

択一解答50分・記述解答各50分+見直し30分

のスタイルに落ちつきました。午後の択一解答50分は相当なスピードで問題を解かなければなりませんので、文字数の少ない肢から読み、読んだ肢の正誤と肢の組み合わせから解答を絞る練習も必要です。これらの解答方法が自分の中で完全に定着していたので、本番も時間の使い方で焦ることはありませんでした。

また私は綿密に計画を立てることがあまり得意ではないので、学習の進み具合に関わらず、答練は何が何でも絶対に提出期限までに提出する、ということだけを自らに課しました。実際に私が最初に提出した書式解法マスター答練は、解答欄はひととおり埋めてあるものの、1問は0点で返却されています。ですが、記述では特にこのトライ&エラーが重要で、問題に直面しないと解答すべき書式を思い浮かべられるようにはならないし、実際に書いてみないと自分が書けない書式を把握することもできません。書式の答練は特に、もう少し理解が進んでからやってみようではなく、分からなくてもとにかく解いて期限内に提出することを強くお勧めします。

苦手科目の克服法と今年合格できた理由

私は、結局最後までこれといった得意科目を作ることができず、どの科目にも苦手意識が残りました。また一年目は、ひととおり学習をしたものの基準点一歩手前をウロウロするのが精一杯でした。一度目の受験を終えてみて、理解の仕方そのものが甘かったのではないかと感じましたので、二年目は条文を「因数分解するように読んで」理解することを心がけるようにしました。「因数分解するように読む」の意味を、民法を例にご説明すると、193条は「前条の場合において、占有物が~請求することができる」ですが、冒頭の「前条の場合」とは「盗品又は遺失物が即時取得された場合」であって、その他の場面ではそもそも回復請求ができないという点を理解するといった具合で、因数分解のように条文を一文節ごとに区切り、一文節ごとに正確に意味合いを押さえていきます。この条文の「因数分解的理解」に大いに役立ったのが、択一六法の超訳と解釈でした。条文は準用などが多く読みづらいので、超訳により内容を把握しやすくなりますし、また解釈は条文をそのまま読んだだけでは気づくことのできない視点を教えてくれます。たまたま学習の当初から択一六法をテキスト代わりにしていたのですが、択一六法には最初から最後まで本当にお世話になりました。ちなみにこの条文の「因数分解的理解」を徹底したことで、私の場合は特に民法の理解度が格段に増したのですが、これは他のどの科目にも当てはめることができますし、二年目の答練で得点が非常に安定したのは、この条文の「因数分解的理解」によるところが大きかったと思います。

最後に

クレアールは教材が充実していてアレンジしやすいところが魅力ですが、かえって使いこなし方に戸惑う方もいらっしゃるかなと思い、具体的に私なりの活用方法を書いてみました。少しでも参考になれば幸いです。また色々と書きましたが、実は私自身は午後の択一で基準点ギリギリの大失敗をしています。いざ本番になると、前年あまりにも時間がなかった経験から無意識に焦っていたのか、問題文の読み間違い・読み飛ばしを連発し、取れたはずの問題を8問ほど落としました。自己採点直後は目標としていた240点をはるかに下回る得点に落胆しましたが、それでも合格できたということは、ここまで歩みを止めることなく努力したことに対する評価かな、と思っています。

最終合否判定は相対評価ですが、司法書士試験そのものは、とことん自分との勝負です。どこまで泥臭く地道に努力できるかを問われているのであって、最後まで諦めずにコツコツと学習を続けた人が合格できる試験だと思います。「短期間で一発合格」はもちろん素晴らしいことですが、あまり近道ばかりを考えすぎず、じっくりと腰を据えて、逃げ出したくなる自分との勝負を真剣に楽しんでみてください。その先にはきっと、明るい道が広がっているのではないでしょうか。

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