「択一六法を使った知識の集約化と条文の読み込みで短期合格!」 石田 武史さん

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単純な動機で司法書士試験を決意

私は、恥ずかしながら大学時代に自分の将来の事など真剣に考えた事もなく、同級生が就職活動をしているのを見て何となく就職活動をし、卒業して企業に入社しました。もちろん自分の就きたい職業だったわけではなく、ただ漠然と取り敢えず就職して20代の間に何か自分のやりたい事を見つけようと思いながらの入社でした。
入社後もただ何となく仕事をしている毎日が続いているうちにいつの間にか30歳が目前となっていることに気が付き、急に焦りと不安を覚えました。未だにやりたい事は見つかっていませんでしたが、いずれにせよ転職となると新卒の時とは違い何かスキルが必要だと資格について調べているうちに司法書士という資格を知り、資格がそのまま職業になるという点と他資格よりも比較的独立しやすいという点に魅力を感じ、退社して司法書士試験の受験に専念する事を決意しました。

クレアールを即決

受験予備校のホームページを見て資料請求をしましたが、経済学部卒で法律知識のなかった私にとって選択はすごく簡単でした。クレアールの『非常識合格法』は合格に必要な範囲に的を絞っており、その部分を繰り返し学習するというものでした。与えられた物の中から合格に必要な部分を選りすぐるという作業を要せず、「与えられた物だけを徹底してやれば良い」という学習方法が初学者の私にぴったり合っていると思い、クレアールを選択することとなりました。

試行錯誤の1年目

1年目の最初は基本4法の講義を聞き、講義の進度に合わせて『厳選肢別チェック集(現司法書士1,000問ノックテスト)』を使用して復習するという学習方法から始めました。
講義を聞く際に注意したのはノートの活用方法でした。講義を聞いているときに理解できていたつもりでいても、後からノートを見てこの部分は何の説明をしているのか、なぜそうなるのかが全く思い出せず、もう一度講義を見るという作業を繰り返していたので、これでは時間効率が悪いと思い、後からノートを見るだけで授業内容がイメージ出来るくらいにたくさん書き込みをするように心がけて講義を受けるようにしていました。
一科目の講義が一通り終了すると『厳選肢別チェック集(現司法書士1,000問ノックテスト)』から『過去問題集』に切り替えました。「講義を受け復習して過去問をする」とサラッと言っていますが、この段階では正直全然解けませんでした。特に不登法に関しては「1回目は解く」という作業はせず、問題を読んで解説を読むといったように完全に読むことに徹していました。
私が1年目に意識したことは、

1 講義は計画的に見ること
2 答練を絶対に溜めないこと

の2点です。この2点を意識することで常に目の前に目標がある状態でメリハリのある勉強が出来たと思います。2点目を早い段階で意識していたので、年明けから始まる『書式特訓答練』に備えて年内にひな形を覚えてしまっていたことは後々本当に強みになりました。

年明けから本格的に答練が始まり、マイナー科目の学習をしながら何とか昨年惜しくも合格を逃してしまった人達にくらいついていこうと一回一回の答練でいい成績を取ることを目標に答練ベースで勉強していました。4月以降は答練パックの上級者達も参加してきたので、レベルの高いものとなり、何とかその中で成績を伸ばせるよう必死でした。おかげでそれなりの手応えを持つことができ試験に挑みましたが、結果は

択一
(午前)28問
(午後)30問

記述
(不登法)0点
(商登法)12点

で書式は足切りに全く届かず、総合点でも3、5点足りませんでした。

1年目の経験で得た学習方法の確立

2年目を迎えるにあたり、昨年の直前期に感じた事や本試験の結果をふまえて自分なりに学習方法を見直し、以下の点を改善してみました。

知識の集約化

テキスト、『択一六法』、答練の解説など様々な所に書き込みをしており、直前期に困った昨年の経験から、メインとなる教材を選びそこに集約させていくことにしました。民法、不登法、商登法は『択一六法』、その他の科目はテキストへ主に書き込んでいくようにしました。

条文の読み込み

昨年は直前期の答練で正答率50%を超える問題を結構落としていたのですが、特に学習方法を変えることなく正答率50%以上で自分が間違えた所を徹底的に復習していました。「何とか修正しないといけない」とは思っていたのですが、直前期に修正する時間も勇気もなかったのでそうするしかありませんでした。結局そういった問題を間違えるのは条文の読み込みが足りない事が原因だということは、はっきりしていました。昨年は条文の内容は知っているがその条文が問われていることに気づけない事が多かったです。問題での言い回しは各予備校の答練によっても異なり、本試験ですら試験委員が毎年同じわけではないので年度によって異なります。しかしどの言い回しも条文の文言がベースとなっていることは変わりません。2年目はこの事を意識して過去問や答練の解説に条文内容が書いてあっても、その条文を自分で引きなおすという作業を心がけました。

答練の活用方法

この点に関してはかなり偏った考えなのですが、答練の解き直しはしないと決めていました。1年目は答練の解き直しをするつもりで解説にアンダーラインを引き、後で見易いようにしていましたが、結局解き直す事はおろかアンダーラインを見直す時間の余裕もなかったからです。やはり答練より過去問が優先です。しかしせっかく時間をかけて受けた答練を無駄にはできないので、解説を読む際に知らなかった知識や大事な部分を前述したメイン教材に書き込んだり、コピーして貼り付けたりしていました。そうすることで、周辺箇所に目を通す際に自然と目に入るようにしていました。答練に関してはこれで終了としで(『書式特訓答練』は別として)2度と冊子を開くことはありませんでした。

書式対策

昨年の不登法0点という結果からの反省は、もっと注意力を高めるということでした。そのためには何をすればいいか考え、午後3時間のうち「書式に費やす時間を増やすしかない」と思いました。1年目は択一1時間10分を目標にしていましたが、これを1時間に抑えることが最優先課題となりました。午後の択一で出題数の最も多い不登法を得意科目にすれば択一の時間を抑えられると思い、書式対策として択一の不登法に重点をおいて学習していくことにしました。答練でも1時間たったらとりあえず書式に移るようにして、時間配分を体に覚えさせました。
書式対策としてもう1つ昨年と変えたのは商登法から解くという点です。昨年の本試験で商登法だけを完璧にした方が不登法0点でも受かっている事実と、問題形式の安定傾向を見て商登法から入るほうが無難だと思ったからです。本試験は「何が起こるか分からない」という事を考えるとあまりお勧めできない方法だとは思いますが…。むしろ問題を見て決められるよう、そしてどちらからでもいけるようにするのがベストだと思います。

2年目は講義もほとんどなく、自習中心でかなりしんどかったです。やはり講義を見るという作業より、自習をすることの方が疲れます。何とか3月までモチベーションを保てたのですが、疲労からか4月〜5月はモチベーションも下がってしまい、それに伴い成績も下がってしまいました。机に向かってはいるもののボーっとしている時間が多くなってしまったのですが、6月に入るとさすがに焦りがでてきました。2年目は先生がおっしゃっていた「試験日に自分をピークにもっていく」という言葉を思い出し、何とか3カ月前の自分に戻そうとエンジンをかけ直しました。結果2年目は
択一
(午前)30問
(午後)28問
記述
(不登法)27.5点
(商登法)21.5点
で合計で+2点で何とか合格点に滑り込みました。本来なら遅すぎる再始動でしたが、1年目の反省を活かした学習方法の確立のおかげだったのかもしれません。

初学者の方へ

人それぞれ自分に合った学習方法は異なると思います。私自身昨年、一昨年の合格体験記はだいたい目を通しており、合格者の学習方法の中でこれは使えると思ったものだけを取り入れるようにしていました。

最後に

約2年半に渡る受験生活でした。合格発表後、自分の合格を共に喜んでくれる人達がこんなにいるとは受験勉強中は想像もしていませんでした。その人達の笑顔を見られたことが何よりも嬉しかったです。
最後になりますがクレアールの講師の方々をはじめ、関係者の方々に心から御礼申し上げたいと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

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