「勉強を始めて9年、答練や模試は必ず制限時間を守り解答し、数多くある提出物の全てについて締切日までに送ってきました。」安田 理恵 さん

安田 理恵 さん
受講コース:2025年合格目標 延長コース

目次

なぜ司法書士を目指したか

私の場合、他校通信講座で行政書士の資格を取った後、末っ子の小学校入学と同時に司法書士事務所で働き始めました。そこではあまり行政書士試験の勉強で得た知識は使うことがありませんでしたが、逆に全てが新しく、毎日が楽しかったです。
ところが、ある日、司法書士の先生が倒れ、入院された後、体調不良を理由に閉所を決意されました。私が働き始めて2年も経っていない頃でした。閉所に当たり、私を他の事務所へ紹介してくださるというご厚意もいただきましたが、法律知識も少なく、実務経験も浅く、扱ったことのない不動産登記・商業登記も多くあり、「このままの私で役に立つのか」「新しい事務所で恥ずかしくないか」「紹介者の先生にも悪いのではないか」など、いろいろと悩みました。そして「これを機に勉強してみよう」と考え、先生に自分の思いを伝えたところ、喜んで背中を押してくださいました。
その後まもなく、先生は他界されましたが、先生との約束もあり「いつか絶対司法書士になるぞ!」と決意を新たに、すぐに講座探しを始めました。

なぜクレアールを受講したか

前述の行政書士通信教育スクールでは当時、司法書士講座は扱っておらず、全く先入観なしでの講座探しでした。3人の育児をしながらの通学は、距離的にも難しく、通信講座のあるところを検索すると、名前は聞いたことのある予備校がいくつか表示されましたが、いずれも受講料がかなり高く、正直驚きました。
生活費や今後の子どもたちの教育費も考えて、なるべく安いところを探していると、クレアールを発見。当時の私には聞いたことのない会社でしたが、とりあえず初学者向けの「2017・2018年目標合格ルート1年スタンダードコース安心保証プラン」を申し込みました。

クレアール申込後の学習について

クレアールに申し込みをすると、分厚くて重いテキスト、過去問題集が科目ごとにたくさん送られてきました。その日から講義動画を視聴する毎日がスタートしたのです。「基本テキスト」を見ながら講義を視聴したのですが、聞き慣れない言葉や、知らない知識がたくさんある上、もともと読書嫌いで、本を読むのが遅く、文字を目で追って脳で理解するまで、かなり時間がかかるタイプの人間だったので、とても苦労しました。
視聴後は講義内容に関連した過去問を解き、解説を読みながら、「なぜそうなのか」という理由づけまでできたら次へ進む、という感じで日々学習をしていました。それは私にとって、本当に地道で先の見えない、長い長い学習の始まりでした。

学習日の間隔があくと、前回学習した内容を忘れており、再度「基本テキスト」を読み返さないと思い出せず、時間が更にかかってしまいました。子どもたちが小学校から帰ってくると、習い事の送り迎えや外遊び、夕食の準備、片付けなどで忙しく、自分の時間はほぼ取れません。朝はお弁当づくりに始まり、食事の準備、片付け、洗濯、掃除、買い物、昼食をさっと済ませ、時間があれば勉強するという毎日でした。子どもの学校のPTA役員になった時には学校へ行くことも多く、保護者同士の交際も増え、なかなか思うように学習が進まず、気持ちだけが焦っていきました。
しかし、とにかく講義を一通り視聴しなければ話にならないという思いで、時間ができたときは講義の視聴をしていました。時間が確保できないときは、深夜まで起きてやることはしませんでした。というよりも、体力的にそれは難しく、睡眠不足のまま翌日を迎えても眠気で何もはかどらないことを分かっていたからです。

お試し受験について

学習を始めて半年程してお試し受験の本試験の日がやってきました。やはり、受験というものは緊張します。時間は足りなかったですし、記述式問題では最後の解答用紙の裏のページにも解答欄があったことに、試験終了間際で気づき「あれ〜っ!」という感じでした。
結果は午前の部・午後の部の択一式問題を合わせても105点。しかし、本試験の雰囲気や試験会場の冷房の強さ、試験途中に本人確認のため顔を見せないといけないこと、机の狭さなどいろいろ知ることができただけでも良かったと思います。

お試し受験後の学習について

その後も引き続き講義の視聴とテキスト、過去問題集を使った学習を続けました。普段の家庭生活や子どもたちとの時間、ママ友との交際、お盆やお正月の帰省の時間を削ってまで学習第一優先の生活は考えていなかったので、のんびり自分のペースでできるようにと、安心保証プランに申し込んでいたのですが、それでも段々と計画倒れになり、なかなか思うように進みませんでした。
記憶の定着には短い間隔での復習が効果的ということはよく聞きますが、分かってはいてもなかなかそうはできませんでした。特に民法はテキスト、過去問題集が分厚く1日に進む量はほんの僅かでした。「まだこれだけかぁ」と何度思ったことか。私の場合、問題の難易度にもよりますが、1日に10問も進めば、「とてもよくできました」という感じでした。正直、やってもやっても進んでいる気がせず、本当に嫌気が差してきました。

質問・学習相談について

子どもの中学受験もあって、生活が忙しさを増し、精神的ストレスもかなりかかり、一度だけ、クレアール司法書士講座事務局にその時の気持ちをメールで伝え、相談したことがありました。すると「皆さん同じように大変な思いをして頑張っていらっしゃいますよ」とお返事いただいたことを覚えています。学習に関する質問だけでなく、「こんな弱音も聞いてくださるのだ」と少し嬉しくなりました。
そしてまた、同じスタイルで、自分を信じて、学習にとりかかりました。分からないところは『基本テキスト』や『択一六法』で調べ、それでも分からなければメールで質問をしました。私は数回しか質問をしたことはありませんが、質問はいつでも自分の好きな時間にできますし、丁寧に解説してくださるので、全く心配はないと思います
何年もかけて学習していると、せっかく覚えた知識も、法改正によって誤った知識になってしまうことがあり、長期学習のデメリットを痛感しました。一方で、法改正によって、より簡単な知識で済むようになった分野も一部ではありました。

学習開始から3年経過時点~会社法・民事訴訟法等に苦戦

学習を始めて3年が経つ頃、夫の仕事の都合で春の引っ越しが決まり、住まい探し、引越し準備、更には子どもの小学校卒業時の役員が重なり、ほとんど学習ができない時期もありました。その頃も再度初学者向けの延長コースを申し込んでいたので、「焦らなくて大丈夫」と自分を責めず、馴染みのない会社法にてこずりながら、相変わらず地道な学習方法で、できるときにできるだけのことをしていました。
会社法は専門用語も多く、問題を解く際、細かい知識まで正確でないと誤ってしまうので、とにかく整理して記憶しないといけません。会社法もテキスト、過去問題集が分厚く、講義の単元もたくさんあり、一通り終わらせるだけでも大変でした。

その頃の講義動画は、自分の苦手な単元の講義や復習講義だけを視聴するなど、自分で取捨選択をしていました。過去問題集を中心に学習していたので、最終的に講義を全く視聴しない時期もありました。過去問は数回繰り返しやることを目標にしていましたが、膨大な量なので、本試験までに目標回数を達成できない科目もかなりありました。

過去問題集の他には、『択一六法』を多く使うようになっていました。『択一六法』は条文だけでなく、わかりやすい言葉で表現された解説・超訳、判例、そして過去問も載っているのでとても便利でした。待ち時間が長くなりそうな外出時には、苦手な科目の『択一六法』を持ち歩き、時間があれば読むようにしていました。
何度か本試験を受けていると、民法もそうですが、マイナー科目は、意外と条文のままの選択肢があり、条文を知っていればスピーディーかつ確実に得点できますし、選択肢の消去法でいくと、選択肢がかなり絞られ、より正解に近づけるとわかってきました。 とは言っても、民事訴訟法・民事執行法・民事保全法、供託法は、私には馴染みが全く無く、短い条文すらも記憶することが難しかったです。過去問を解いていても、一体どのような場面のことを問題にしているのか分からず、選択肢の消去もできず、全てが正しく又は誤っているような気がして、非常に難しく感じました。覚えたはずの知識もすぐに忘れてしまい、結局これらの科目については、試験の数ヶ月前に『択一六法』を一通り読み、過去問や答練の問題を解いて終わり、という感じでした。

受験5回目時点~初めて択一式の基準点を超える

さて、私の受験も5回目にして初めて択一式問題の基準点を超え、記述式の採点までしてもらえました。記述式問題の基準点には遥か及びませんでしたが、それからは記述式問題まで採点してもらえることを目標に、択一式問題を確実に得点するための学習を進めました。
午前の部では民法、会社法、午後の部では不動産登記法、商業登記法の過去問を中心に、できるだけ複数回解く学習をしていました。ほとんどが択一式問題の学習で、記述式問題の勉強はというと、かなり後半になって始めたと思います。

不動産登記、商業登記ともに『合格書式マニュアル対応問題集』を1問ずつ解き、解説を見ながら理解したうえでひな形を覚えていきました。以前、司法書士事務所で働いていた時に、相続や売買による所有権移転、(根)抵当権の設定・移転・抹消、会社設立、役員変更や本店移転の申請書を作成した経験があったので、これらに関しての予備知識があったことと、択一式の不動産登記法・商業登記法の学習効果も相まって、スムーズに進めることができました。それでも経験したことのない登記も多く、新しく覚えるひな形はたくさんありました。

クレアールの答練模試について

本試験が近づいてくると、クレアールから「実力診断模擬試験」や「実力完成総合答練」、「全国公開模擬試験」がどんどん届きます。その頃、パートタイマーとして働いていたので、2時間や3時間といったまとまった時間を確保できる日も限られていました。締切日に間に合うよう、郵送に要する日数も考えてカレンダーに実施予定日を書き込み、これだけはとにかく計画通りにやるよう努力しました。
その当時は、クレアールからは、次の回の答練問題と1つ前の回の解答・解説冊子が同封で送られてきましたので、答練を終えたら発送前に自分で採点し、間違えたところはもちろん、あやふやだったところ、勘で正解したところ、消去法でいくと正解できたけれどそれぞれの選択肢の正誤の理由がわからなかったところなど、解説を読みながら、ひとつひとつ解き直していきました。解答は別の紙に記入し、問題冊子は繰り返し使えるようにしておきました。記述式問題も、繰り返し使えるように、問題文から読み取れる情報は全て答案構成用紙に書き出すやり方で解答していました。記述式問題で、読み取った情報を時系列にして答案構成用紙に書くやり方は、動画で講師の方がやっていた書き方を真似したもので、それを少しずつアレンジしていきました。時間節約のために自分さえ分かればいいレベルまで省略して書いていました。

実際に司法書士の方とやりとりして

かなり自分の学習スタイルが整ってきた頃、今度はマイホーム購入のため引っ越すことになりました。担当の司法書士の方がまさに所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記の代理申請を行い、登記完了後に手元にやってきた登記識別情報や登記完了証、登記事項証明書を見ながら、登記申請の代理ができることを羨ましく思いました。既に安心保証プランや延長コースを数回申し込み、お金もつぎ込んでいましたので、逆にここまでお金をかけたのなら、何も資格を取らずには終われないという思いもあって、改めて頑張る気が湧いてきました。

CROSS STUDYについて

クレアールでは2年前にCROSS STUDYが導入されたので、私の学習では分厚い過去問題集を手にすることが少なくなりました。それ以前も、一問一答形式の問題をWebで解くことはできましたが、CROSS STUDYは単元ごとに問題を選択できますし、その単元の中で前回間違えた問題や一度でも間違えた問題、キーワードに関連した問題、苦手な問題を抽出して出題させることもできます。
最初は全問解き、続いて前述のような抽出をして解き、最終的には自分の苦手な分野だけを集中的に解いていました。気づけば、今年1年は紙の過去問題集は一度も開いていません。日頃の学習はCROSS STUDYで問題を解き、必要に応じて『択一六法』で再確認するスタイルになっていました。
本試験直前はクレアールからの「実力完成総合答練」と「全国公開模擬試験」に取り組み、間違えた問題については解説を読み、理解したうえで、自分の言葉で一問一答形式の問題を作り、解説冊子の余白ページに書き出し、本試験1週間前頃からは繰り返しその問題を口頭で解いていました。

学習開始から7年経過時点~記述式問題を解く際の工夫

学習を始めて7年程が経ち、午後の部の答練問題もなんとか時間内に終わるようになっていました。受講を始めた頃は、記述式問題の解答はほぼ白紙状態でクレアールに発送していました。そして白紙の理由も「考えてもわからない」から「時間不足で書けない」に変わってきていました。
私は制限時間内に解答できない記述式問題の答案は、途中で鉛筆に持ち替え書き続け、それを送っていました。もちろん得点にはなりませんが、ちゃんと採点はしていただけましたので、とても嬉しかったです。自分の考え方は正しかったことが分かり自信になることもありました。

そして次からの答練では、重要事項を記号のように書いて更に時間短縮を図ったり、問題を解く順番を変えてみるなど試行錯誤をし、自分の力が一番発揮できる解き方を模索しました。私は商業登記記述式の方が苦手でしたが、不動産登記記述式の様に登記の順番を考えなくてもいいので、書く量は多いですが、書けば確実に得点につながると考えました。また、不動産登記記述式で正確さを重視して時間を使いすぎ、商業登記記述式の後半に書く登録免許税、添付書面、登記することができない事項など、わかっていても時間切れで書けないことが多くありました。

それを踏まえ、今年の答練から試しに商業登記記述式からやってみたところ、不動産登記記述式で戸惑っても、商業登記記述式の解答はもう終わっているので、落ち着いて再考できた気がします。答練でいろいろ試してみて自分のスタイルを確立していくといいと思います。因みに今回の本試験も商業登記から解きました。
私の場合は、記述式問題を終えて時間が残ることはないので、午後の択一式問題は、いつもその時に精一杯の知識を絞り出し解答するようにしています。迷ったとしても深く考えず進めていきました。午前の部は時間が比較的あるので、まずマークはしますが、もう一度戻って確認したいときは、マークシートの番号に近くにに印をつけて(もちろん最後に消します)、あとから戻って考えたりしました。

後進の受講生へのメッセージ

勉強を始めて9年、答練や模試は必ず制限時間を守り解答し、数多くある提出物の全てについて締切日までに送ってきました。私のように合格までに時間がかかり、直ぐに結果が出るとは限りませんが、司法書士試験は決して裏切りません。必ずやればやっただけの力がつきます。
クレアールの講師の方、事務局・受験対策室の皆さんを信じ、自分を信じて頑張ってください。クレアールの皆さんが全力で応援してくださいます。

講座パンフレットや特別セミナーDVDなどを無料でお届けします。
講座についてのご相談を受け付けております。お気軽にお問合せください。
講座のお申し込み案内ページです。講座をお申し込みの方もこちらからどうぞ。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次