髙澤 純聖 さん
受講コース:答練パーフェクトパック
なぜ司法書士資格を目指したか
当初は漠然と法律を生かした仕事をしたいと考えていました。大学の法学部に在籍しており、また特に民事系の法律の勉強が好きであったため、法学部で学んだことを社会に還元したいと思うようになりました。そこで、様々な資格を調べていくうちに司法書士に興味を抱きました。
司法書士は、登記や信託など、紛争を未然に防ぐ業務を行います。私は、弁護士のように紛争の解決をしていくというよりも、トラブルに巻き込まれないように対策していく方が自分の性格や特長に合っていると考え、司法書士を目指すようになりました。
予備校選びのポイント(なぜクレアールを選んだか)
記述式の採点がある予備校を選びました。私が以前受講していた講座では記述式の採点が行われておらず、自分がどれほどの実力を持っているか把握することができませんでした。自分の点数がわからないと不安でしたし、採点においてどういった点が見られるのかを知ることができませんでした。そのため、令和7年度の合格を目指すにあたり、講座を選ぶ際には、記述式の採点をしてもらうことができる予備校を選択しようと考えました。
クレアールの「答練パーフェクトパック」では、他の受講生の点数や自分のレベルを確認することができます。自分のレベルを確認することによって、他の受講生に負けないように勉強することができましたし、モチベーションの維持につながったと思います。
特にオンライン予備校では、他の受験生と関わる機会がなく刺激を受けることが難しいため、このように自分のレベルを確認できるシステムは受験生にとってプラスになると思います。ただ、本試験の採点基準は不明であることから、模試の結果は参考までにとどめ、より良い答案が書けるように練習をしていました。
クレアールで学習して良かった点
私は「答練パーフェクトパック」のみで、インプット講義が含まれるコースを受講していませんでしたが、この講座だけでも満足して学習することができました。クレアールで学習して良かった点は主に3つあります。
1つ目は、CROSS STUDYで復習ができる点です。この講座では、「実力完成総合答練」を主に行っていました。この答練で把握した苦手な単元や忘れかけている単元をつぶしていくことが試験直前は重要かと思いますが、CROSS STUDYでは、そういった単元にフォーカスして復習をすることができます。苦手な単元に絞って復習することで、本試験まで時間がない中でも苦手分野を次々と効率よくつぶしていくことができました。
2つ目は、答練の内容です。クレアールの「実力完成総合答練」は幅広く、かつ、重要な単元から出題されているように感じます。答練で力試しをするだけでなく、本試験で出る可能性のある重要単元の復習が答練を通してできたのは、直前期の勉強として最適だったと思います。また、近年の法改正を踏まえた問題も見受けられたので、重要な法改正の知識を習得する契機にもなりました。
3つ目は、前述した通り記述式の採点がされることです。
CROSS STUDYの進め方
(a)どのように利用したか
合格目標にしていた令和7年度本試験の約4か月前から利用していたため、その時点ではある程度の知識は身についていました。そのため、テキストを開いてじっくり勉強できない時間にスマートフォンを用いてCROSS STUDYで過去問肢を10問ずつ解き、知識の確認と維持を目的として利用していました。また、手軽に勉強を始めることができたので、CROSS STUDYを利用することで隙間時間を有意義に使うことができたと思います。
(b)復習の際に意識したこと
問題を解き終えた後に解説を読むようにしていました。特に解説ページに掲載のある表には重点的に目を通しました。また、確認テストを配信される都度取り組んでいました。
(c)CROSS STUDYを使い始めてからの学習法の変化
過去問の知識で解答できる問題が多いマイナー科目(たとえば、供託法や民事訴訟法、刑法)は、CROSS STUDYの問題を全て解いていました。前述したように手軽に勉強を始められるところがメリットであるため、疲れた時や移動時間に解くことで、隙間時間のみでマイナー科目の復習を完了することができました。
このようにCROSS STUDYを利用することで、勉強時間をしっかり確保できる時間帯に、基本4法の学習に注力できました。
(d)紙冊子の問題集との使い分け
私は紙冊子を使った学習の方が脳に定着しやすかったため、インプットや基本4法の過去問はテキストや過去問題集を利用して学習していました。マイナー科目は、前述の通り比較的過去問の知識が問われることが多いので、CROSS STUDYを利用して知識を定着させました。ただし、マイナー科目のインプットは紙冊子で勉強しました。
学習において意識していたこと
学習を進めるにあたって意識していたことは手を広げすぎないことです。
私は学習開始から2年目での合格を目標としていました。そのため、テキストや過去問題集に記載されている内容以上のことを学習したり、検討したりすることはしないように心がけていました。
例えば、模試や答練でテキストや過去問題集に記載されていない肢や記述式の論点が出題された場合には、その問題の解説を一読するにとどめて、テキスト等以外の解説書には触れませんでした。改正論点についても深く勉強することはせず、予備校から提供されたレジュメ等に目を通すだけにとどめていました。
テキストや過去問題集に掲載されている論点が全て理解できていれば、択一式の問題で見たことのない肢が出題されても、他の肢から正解を導くことができると思います。そのため、まずはテキストや過去問題集の論点をつぶしていくことを意識していました。
効果的だった択一式対策
とにかく過去問を解いていました。特に、過去問の知識が多く問われる分野に関してはその分野の勉強時間の9割ほどの時間を過去問演習に費やしました。そして、過去問を解いていて理解できていない論点を見つけた場合には、テキストに戻りその単元の理解に努めました。このプロセスを繰り返していました。その結果、試験の直前期には自分の持っている過去問題集の95%程度は正解できていたと思います。
また、表を自分で作るなどして、知識を整理していました。表を作るだけでもかなり知識が整理され、定着しやすかったと思います。予備校のテキストやレジュメにも表がありますが、そういった表は重要だと認識し、ほぼ完璧にしていました。
効果的だった記述式対策
記述式対策はクレアールの「実力完成総合答練」を解くほか、市販の記述式の問題集を解いていました。
この問題集では、基礎から応用まで問題があり、出題可能性の高い論点が取り扱われていました。そのため、この問題集を1周することにより、ひな形を利用せずにある程度登記事項を書けるようになりました。
また、登記法の択一式知識が助けになりました。択一式の知識があることで登記事項や、不動産登記であれば登記申請の順序、商業登記では登記できない事項等の判断ができたと感じます。したがって、記述式の練習に比べて択一式の練習に多くの時間を割きました。
クレアールの「実力完成総合答練」は、自分の実力を確認することを目的として受けていました。先ほども述べたように、クレアールの答練は記述式の採点があり、受講生の中でのレベルがわかる個人成績表も提供されるため、実力の確認には最適であると考えます。また、複数回の答練を通じて重要論点の復習ができます。重要かつ毎回違った論点が出題されるため、直前期には「実力完成総合答練」を用いて復習することもできました。
午後の部の効率的な時間の使い方
午後の部は3時間で択一式35問、記述式2問を解かなければなりません。そのため、時間配分を考えて、答練の時から意識していく必要があると考えます。私は、まず、択一式を解き切り、次に不動産登記記述式、商業登記記述式という順で解きました。時間の配分は各1時間に設定していました。
択一式はかなり厳しい時間配分ですが、記述式は時間があるほど点数が伸びると言われているので、このように設定しました。本試験ではミスもありましたが、記述式のために時間を残しておいて、良かったと感じています。
大学生活との両立
大学2年生の初め頃から司法書士試験の勉強を始めていました。アルバイトや期末試験などがありましたが、勉強に集中できる環境でした。したがって、大学2年生から大学3年生の春までは司法書士試験の勉強に打ち込むことができました。この1年でテキストを1周し、1度目の受験に臨むことができました。しかし、マイナー科目の知識が定着していなかったこと、試験問題に慣れていなかったこともあり、基準点を下回りました。
大学3年生の秋から、司法書士試験の勉強をするにあたって就活が頭をよぎるようになりました。周囲の同級生が就活を始めているのに対し、私は全くしていなかったため、不安に感じていました。しかし、「卒業後1度目の試験で合格すれば新卒との遅れが半年にしかならない」と割り切れたことで不安を解消できましたし、受験勉強に集中することができました。
就活や受験に対する考え方は人それぞれあると思いますが、就活を行わないことや、合格できるか確証のない試験を目指すことは、どちらも不安要素になると思います。しかし、過度の不安を感じることなく、自分の選択を信じて、「勉強(または就活)をする」という決断をできると良いのではないかと私は考えます。
総括
まとめになりますが、大学在学中に合格をすることができたのは、メンタルの維持ができたことと過去問を何度もこなした結果であると考えます。受験勉強がつらい時期や就活との兼ね合いに不安を感じた時期もありましたが、勉強中に散歩に行ったり、友人とご飯を食べに行ったりなどして、リフレッシュをしてメンタルを維持することができました。また、在学中に合格した先輩にアドバイスをいただくことで、不安を解消し、勉強に集中することができました。このように、心が健康な状態で試験勉強に臨めたことが、合格の要因の一つになったのではないかと感じています。
過去問を複数回演習したことも合格の要因となったと思います。過去問に絞ることで手を広げすぎないことにつながりました。また、本試験では過去問の知識でかなり正解することができるので、「司法書士試験の受験勉強において過去問を回すことは間違っていないのだ」と合格を通して実感しました。
最後になりますが、クレアールの講座は「答練パーフェクトパック」だけの受講でしたが、受講して本当に良かったと思っています。本試験のイメージトレーニングができましたし、自分の実力を測ることができた点が合格の助けになったと思っています。ありがとうございました。
司法書士試験の合格率は低いですが、誰にでも合格できるチャンスが開けている試験だと思います。
是非、健康に気を付けて勉強を続けて、本試験では自分の実力を信じて、力を発揮してきてください。

