T.Kさん
受講コース:過去問攻略パーフェクトコース
なぜ司法書士資格を目指したか
世の中を生きていくために法律を学ぶことが大事であると気づいたことがありました。
最初に手にとった民法の本を読んだとき、自分とは全く違う世界であると感じました。「知っておかないと損をするのではないか、知っておけば得をする生き方ができるのではないか」と思いました。
知見として持っておけばいいという考え方もあるでしょうが、折角勉強をするのであれば、資格を取得して、周りの皆さんの手助けができればいいなと思ったのがきっかけです。
数ある資格の中で、ひときわ興味を引いたのが司法書士でした。「さすがに自分には無理、挑戦するにしても何年もかかるだろう」とは思いましたが、それ以上に幅広い活動や人助けができる気がしたので挑戦しようと思いました。
予備校選びのポイント(なぜクレアールを選んだか)
基本スタイルが独学なので、これまで資格の勉強をする前には必ず本屋に行き、実物を手に取って自分に合うテキストと問題集を選んでいました。確実に合格するための情報があり、自分にとってわかりやすい文章・字体・色合い、問題のボリュームなど選ぶ観点は様々あります。司法書士試験も同様で、最初は独学でテキストと問題集を選んで学習をしていました。
しかし、内容が難しいせいなのか、量が膨大だからなのか、自分の出来が悪いせいなのか、なかなか頭に定着せず、「勉強の仕方が悪いかもしれない」「どのように勉強をすればいいのか分からない」と思うようになりました。そこで予備校を利用しようと考えてインターネットで何社かのテキストや講義の内容を確認しました。通学は無理だったので、ウェブで受講ができるところを中心に、合格できそうかどうか、短期間で勝負ができそうか(実際にはクレアールにお世話になってから3年もかかってしまいましたが…)、コスパはどうか、という観点を中心に検討を行いました。その結果、クレアールが自分には最適であるとの考えに至り選択しました。合格お祝い金があるというのも面白いなと思い選択した理由の1つです。
実際、『択一六法』は解説が充実しており、例えば、超訳と呼ばれる条文をかみ砕いた解説がわかりやすいと感じました。また、10月頃から始まる「科目別ベーシック答練(択一式編・記述式編)」もあるし、何より直前期の「実力完成総合答練」がかなり充実しており学習には十分なものでした。加えて、講師の先生方に質問フォームから質問ができ、それも選択の決め手の1つでした。
クレアールで学習して良かった点
『択一六法』
独学で勉強はある程度していましたが、それでも理解が及ばない部分がたくさんありました。それを最初に補ってくれて、強化してくれたのが『択一六法』と「【中級】択一六法マスター講義」でした。これが司法書士試験のための基礎になっており、とても大事に思う部分です。
記述式関係
こちらも充実していたと思います。独学のときは「ひな形」を定着させるという考えがあまりありませんでした。問題を解いて何となく理解をしていく感じ(OJTのような感覚)でした。
クレアールのカリキュラムでは、テキストにはひな形を定着させる(基礎固めをする)ための『合格書式マニュアル』や『合格書式マニュアル対応問題集』、『【初級】基本マスター講義 記述式編テキスト』、加えて応用的な『記述式ハイパートレーニング』があり、それぞれとても有用なものでした。何度も学習することで実力がつけられたものと思っていますし、試験問題の解答の仕方、正確な書き方がわかってきました。
実力完成総合答練
独学では記述式が何点取れているのかを正確に把握することは難しいです。この答練をすることで初めて自分がどのぐらいできているのかを把握することができました。記述式のみならず、択一式もオリジナル問題で構成されているので実力を把握する上でとても役立ちました。
質問制度
講師の先生方に質問できるサポートが、とても心強かったです。1人で勉強しているとどうしても理解しきれない部分があり、そのようなときに活用をさせていただき、理解を深めることができました。
内容によっては、実務書を調べてくださったこともあり、とても有難く感じました。今でもよく覚えております。その節は本当にお世話になりました。
CROSS STUDY
クレアールでの受講2年目からCROSS STUDYが導入されました。初年度はCROSS STUDYがなかったため、テキスト(紙教材)だけで学習をしていました。CROSS STUDYのよかった点は、スマホがあればどこでも勉強ができる(私はよく電車の時間をCROSS STUDYと共に過ごしました)、苦手な分野を選択して学習ができる、テキストの文字面や問題文の流れで覚えてしまった問題を、PCやスマホで見ることで新鮮な問題として解くことができるので真の実力が付きやすい、といったことが挙げられると思います。
活用頻度はあまり高くはありませんでしたが、隙間時間を活用することができるのでとても便利でした。また、「間違えやすい問題」とユーザータグを設定しておけば間違った問題だけを選択して解くこともできるので、テキストよりも効率がよく学習ができました。
私は最後までテキストが中心の学習でしたが、それでもCROSS STUDYの導入により2通りのやり方ができるようになり、学習効率や定着度がアップしたように感じています。初学者の方は、テキストより一問一答のCROSS STUDYで、分野を特定した学習を進めるのが最初の定着にはよいと思いますので試してみてください。
学習の進め方・具体的な対策
クレアールでの1年目~2年目は、「2023・24年合格目標 中上級パーフェクトAコース安心保証プラン」を受講しました。学習初期は何から手を付けたらよいのかがわかりませんでした。とても不安でした。『択一六法』と「択一六法マスター講義」を中心に展開をしていましたが、事務局に質問をしたら過去問をするのが良いというアドバイスをいただいたように記憶しています。クレアールで学習を始めてから数か月後のことでしたので、だいぶ遅れをとってしまいましたが、そこから過去問も学習の中心に取り入れるように進めていきました。
答練は期限通りにすべてこなすように心がけて臨みました。配布されたテキストもすべて行い、何度も回しました。独学の頃とは異なり、クレアールで学習を始めた初年度でちょっとした手ごたえを感じるようになり、初めて基準点をクリアすることができました。
2年目は、再度、「択一六法マスター講義」をすべて確認してから過去問を回すようにしました。初年度よりも早めに過去問を進めることで問題を解くスピードと正答率を上げていくことができました。記述式も必ず1週間のうち1問は不動産登記、商業登記ともに解くようにすることで忘却防止に心がけました。私にとって勝負の年だったのですが、急遽5月に転勤となり試験直前期に引っ越しをしなければいけない、新しい職場に慣れて、新しい仕事も覚えないといけないというトラブルに巻き込まれてしまい、十分な学習ができず敗退することになってしまいました。それでも基準点は超えておりましたし、1年目よりはちょっとだけ点数も上がっていたので、もう1年だけ頑張ろうとトライすることにしました。
3年目は「2025年合格目標 過去問攻略パーフェクトコース」を受講することに決めました。3年目になるとベテランの域に入ってきますので、講義動画を見ずに『択一六法』を確認して、過去問と記述式問題集をひたすら回しました。また、CROSS STUDYも使い始めました。とにかく勉強時間を確保する、知識を蓄える、忘れないようにするという意味ではとても役立ったように思います。
試験に慣れるというのも大事に思っておりましたので、過去2年分のクレアールの答練も併せて実際の試験形式での勉強を取り入れていきました。年末・年明けぐらいから週に1度(1日)は試験形式での時間を過ごしました。その甲斐あってこれまで時間が足りず苦労していた午後の部も時間内に収まるようなスピードを身に着けることができました。1日で午前の部・午後の部の問題と答え合わせを行うので、とても充実した1日を過ごしていたと思います。それ以外の日は過去問や記述式のテキストを解くなど、比較的落ち着いた勉強時間を過ごしていました。
逆に言えば、試験同様の分量と時間で学習していくことで、モチベーションと集中力を保っていたように思います。学習のメリハリがつけられていたようにも思います。そういう意味ではクレアールの「実力完成総合答練」が一番大事だったように思います。
1年で合格を目指される方は、同じ答練を2回、3回やってみるのもよいと思いますし、過去問をテキストの順番ではなく、実際の試験問題形式で解くことで調整されてもいいかもしれません。
午後の部の問題の解き方
最初の頃は、素直に択一式から解いていき、不動産登記記述式、商業登記記述式と順番に解いていくものだと思っていました。しかし、時間が足りないなどを考えるとそれでは歯が立たないことに早い段階で気が付きました。
そこで、独学をしていた学習初年度から、先に商業登記記述式を解き、次に択一式、最後に不動産登記記述式を時間がある限り解答をしていくというやり方を身に着けました。このやり方で何年も過ごしてきたのですが、最後の年だけはやり方を変えました。
最初に択一式を途中まで解き、その後、商業登記記述式を解き、また択一式に戻って全部解いてから、不動産登記記述式を解くという作戦に変えました。理由はいくつかありますが、それが自分にとって一番合っていたからです。やり方は人それぞれで、向き不向きがあると思います。長年やってきたやり方を変えることは勇気がいるかもしれませんが、そうすることで効率が上がることもあるようです。もし、午後の部の問題の解き方で苦戦をされていらっしゃれば、解く問題の順番を変えることで、今課題として思われていることの解決を図ってみるのもよいかもしれません。
合格を目指すクレアール司法書士講座受講生へのメッセージ
教材としては、クレアールのものだけで十分と思います。他の教材をやる必要はないと思いますし、実際にやる時間もないと思います。
独学を経験したからこそ感じるのですが、まず過去問を何度も繰り返し行うことが司法書士試験には重要だということをお伝えしたいです。他の資格に比べて試験範囲が膨大なので、それらと同じような学習方法では太刀打ちができません。知識を詰め込んでからアウトプットを行うやり方があまり通用せず、だからこそ過去問を早い段階から行うことが重要となります。
クレアール講師の先生もおっしゃっていましたが、「最後まであきらめないこと」は大事と思います。令和7年度の午後の部の問題はとても苦戦しました。択一式も苦戦しましたが、記述式に例年以上に苦戦をして時間もかかり予定通りにいきませんでした。しかし、試験時間の最後まで、とにかくできるところまで解いていこうと諦めずに努力した結果、数分前にすべての問題を解き終わることができました。結果の点数はあまり思わしくなく愕然としておりましたが、蓋を開けたら昨年よりも合格点が低くなっていた、つまり難しかったというオチがありました。試験中は(試験後も)全くそのように思っておらず意気消沈しておりましたが、試験問題も年によりマチマチであるので、挑戦を続けていけばどこかで自身に合ってヒットするのではないかとも思います。私の場合は、奇跡が起きた、運が良かっただけ、と思っております。
仕事の専門分野が違うこともあり、私は合格までにかなり長い時間がかかってしまいましたが、皆さんの学習のご参考になればと思います。

