3月20日(木・祝)終日休業のお知らせ

「覚悟を決め、ネガティブな感情を乗り越え、働きながら司法書士試験」松原 史織さん

松原 史織さん

目次

クレアールを選んだ理由

司法書士資格の受験を目指すにあたって、独学では難しいと思ったので予備校に通うことにしました。

予備校は、複数ありましたが、目で見たときに一番わかりやすいと思ったクレアールを選びました。 初学者にも分かりやすい説明書きであったこと、また価格もお手頃だったと記憶しています。

クレアールで学習して良かった点

クレアールでの学習において、最も役に立ったのは「択一六法」です。
司法書士試験では、午前の部と午後の部ともに択一式試験がありますが、「択一六法」をすべて覚えることが出来さえすれば、基準点に到達しないことはないと言っていいほど十分なものでした。
私は合計6回ほど受験しましたが、択一式の基準点を安定的に超えだしたのは、学習方法を「択一六法」中心に切り替えてからでした。

「択一六法」には、合格に必要な知識がすべて盛り込まれています。
司法書士試験は、科目数が11科目もあり、また範囲も広い上に、どの科目も捨てることができないため、効率的に勉強していく必要がありました。
私は、仕事をしながらの受験でしたので、必要な知識を必要な深さで覚えることが必要でした。
不合格だった数年間は、必要な深さをつかめず、分野によって浅く広い知識になってしまったり、狭く深い知識になってしまったりと散々でした。

「択一六法」は、大切なところや、比較して覚えるべきところ、重要論点に関しては、深く記載があり、本当に役に立ちました。
条文の趣旨の記載があると、なぜこの条文ができたのか、なぜ必要だったのかを考えることができます。
そのことで、例えば少し問われ方を変えた問題であっても、解答を導くことができます。
また、超訳、解釈や判例の記載があることで、一見してわかりにくい条文を、理解しやすくしてくれています。

結果、何周回したのかわからないくらいですが、読み込めば読み込むほど、理解が深まることを実感しました。加えて、自分の書き込みが増えれば増えるほどに、愛着が湧いてきました。

効果的な学習方法

私の基本的な学習の方法は以下の通りです。

① 講義動画の視聴

② 「択一六法」を読む。
・飛ばしていい箇所はないので、一文一文丁寧に読む。
・わからない言い回しは、後に置いておかず、その場で解決する。
・特に条文の趣旨への理解を深める。
・条文理解を侮らない。
・判例に関しては、六法を引く、または判例を読み、結論だけなく、理由まで確認する。
・その上で、「択一六法」にも加筆する。
・他の科目に関係するときは、他の科目の「択一六法」と比較横断整理する
 (例:民法と不動産登記法、民事訴訟法や民事執行法・民事保全法などは関連する分野が多い)。 
自分がよく引くページにインデックスをつけることは、時間を短縮し、自分が弱いことを視覚的に確認できるという面で、かなり効果的だった。
私は、一巡する度に、ペンの色を変えて学習していたので、記憶が不明確なところは、何重にもいろんな色が重なることで、自分の弱い箇所が一目瞭然になった。
直前期はその弱い箇所を重点的に確認する。

③ 過去問題集を解く。
・間違った箇所の答えは、わかった気にならず、なぜ間違えたのか、間違えた理由を追求する。
・正解したところも、解説ページは関連する判例や、情報の記載があるので、必ず確認する。
似た問題があり、混乱を招いた場合は、その問題のページと問題番号を記載して、比較整理する。
・次解くときに、そのページにすぐ飛べるようにする。
・目で見て頭に入るように、図式化する。

上記①~③を、とにかく時間の限り、繰り返しました。

それぞれ、自分が何分で、一冊を読み切れるのか、問題集を解くことができるのか計り、それをひとつの目安にしていました。

また、直前期においては、クレアールから「答練・模試」が随時送られてきたので、上記②③にプラスする形で、「答練・模試」を取り入れていました。
「択一六法」の次に、役に立ったのはこの「答練・模試」です。
「答練・模試」は、その時の自分に足りない箇所を知らせてくれるものです。
自信を持って、正解の肢を選択できなかったものは、再度、「択一六法」に戻り、どこで迷ったのか、どの知識と迷ったのか、果ては知らない問題なのかを確認しました。

そのほか、「答練・模試」を演習することで役立った点として、例えば、私は、憲法で知らない判例が出てくると一気に焦ってしまう傾向がありました。
その点「答練・模試」では、広範囲の判例が出題されていたので、「択一六法」に記載のないマイナーな判例もカバーしてくれていました。そのため、「知らない判例が出題される」というパターンを事前に想定することができ、本番でも焦らず解答することができました。

記述式においても、「答練・模試」では実際の本試験の答案用紙と同様の様式の答案用紙を使用すること、注意書きを読むことにも慣れることが出来たので、本試験では、焦らず取り組むことができました。
私が行った、記述式の対策方法としては、「合格書式マニュアル」を使用して、まずは、すべてのひな形を暗記しました。ひな形を正確に覚えていなければ、減点対象になるからです。
「択一六法 商業登記法」を読みつつ、キーワードが出てきたら、そのひな形を正確に思い出せるようにしました(例:「択一六法」にて本店というキーワードが出てくると、本店移転する場合は、どんな登記をすればいいか…など)。
そのため、「択一六法」と「合格書式マニュアル」は常にセットで使用していました。
すべてを横断整理することで、知識の定着にも繋がりました。

また、記述式の注意書きは、サラッと読んでしまうと見落としてしまう点もあります。
例えば、「利害関係人全員の同意が取れている」旨の記載がない、などです。よく似た注意書きが多いため、注意して確認しないとまったく方向性の違う解答になる可能性があります。
それらの要注意の注意書きについても、何度も「答練・模試」を繰り返すことで、ケアレスミスを防ぐようにしました。

仕事との両立とモチベーション維持

私の性格上、専業受験生になってしまうと「受からなかったら…」といった不安に駆られ、精神的にあまり良い影響を及ぼさないことが容易に予想されたので、仕事と並行して勉強をしていました。
思った通り、仕事をすることは、かなり私の精神安定剤にもなりました。
上司や同僚の理解に恵まれていたことも大きいと思います。

そのため、勉強時間は、平日は通勤時間の数十分と、お昼休みの1時間及び終業後の数時間を、休日は約8時間を、勉強の時間に充てていました。
もっとも、私にとっては、自宅はリラックス空間であり、オフモードであるため、終業後は自宅に帰らず、職場近くの自習室に寄って、数時間勉強して帰っていました。

ただ、仕事で辛いことがあった時、身体的にしんどい時は、何度も「今日は自習室に寄ることをやめよう、すぐ帰ろう」と思うこともありました。
ただ、そうは言っても「一旦自習室に行ってから考えよう」、自習室に着いてからは、「一ページ読んでから帰るか考えよう」と自分を誤魔化し誤魔化し、毎日行くようにしていました。
そうこうすると、身体は慣れるもので、なんとなく継続して通うようになりました。
「どうしても、無理!」な時は帰ってしまうこともありましたが…。

ただ、「自分が目指した目標を叶えるには、多少の無理も乗り越えなければ」と奮い立たせていたところもあります。
勉強を休みたい日も当然ありましたが、今は、あの時休まなかった自分が自信の一つになっています。

挫折からの回復方法について

私は、本試験直前期の4月ごろ、まったく問題が解けなくなりました。
「合格書式マニュアル」も思い出せない、「択一六法」を見ても頭に入らない、今年の試験は難しいかもしれないという状況に陥りました。
原因はわかりません。
変わらず毎日自習室に行き、仕事に行き…を繰り返していたにも関わらず、ある日突然、何もかもが頭から抜けたようなそんな日が訪れました。

焦り半分、疑問半分でした。未だかつてないような状況に焦りより戸惑いの方が大きかったのを覚えています。その時、初めて、「限界かもしれない」と思いました。知らず知らずのうちに心身ともに追い込まれていたのかもしれません。訳もなく泣きたくなり、「もう(勉強)したくない!!」となりました。

初めてのネガティブな感情の中、職場の上司や同僚に話を聞いてもらいました。
上司も(司法書士とは別の)厳しい試験を突破した経験者であったため、本当に親身になって話を聞いていただきました。
そこで、自分の感情を聞いてもらうことで、冷静さを取り戻しました。そこからはペースを取り戻すことができましたが、あれがスランプだったのかなあ…と今は思っています。 
様々ある回復方法の中において、周囲の人に感情を聞いてもらうこと、これもまた一つの回復方法かと思います。

令和6年度司法書士試験に合格することができた一番の秘訣

一番の秘訣は、覚悟を決めたことかもしれません。
あまり推奨はしませんが、この数年は、遊びは封印して、勉強をしました。
「択一六法」「合格書式マニュアル」「答練・模試」に記載のある知識に関しては、間違わないこと、迷わず正解できることを目標にして、ただただ勉強をしました。

「自分にはできないのかな、今年も難しいのかな」と何度もマイナスな感情に引っ張られることもありました。
ただ、一度立てた目標を達成しないのは、私の中で有り得ないことでした。

他方で、私一人の力で達成することは到底難しいものでした。
クレアールの先生方、いつ連絡してもすぐ返信いただいたクレアール司法書士講座事務局の方々をはじめ、周囲の支えがあってこそ、合格することが出来ました。
感謝してもしきれません。
本当にありがとうございました。
これからは、少しずつその方々に恩返しできるよう精進してまいります。

以上

講座パンフレットや特別セミナーDVDなどを無料でお届けします。
講座についてのご相談を受け付けております。お気軽にお問合せください。
講座のお申し込み案内ページです。講座をお申し込みの方もこちらからどうぞ。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次