「『やり切る覚悟』を持って臨んだこと、そして『敗因分析』を基に勉強計画を立てたことが、司法書士試験合格の秘訣」橋本 智恵子さん

橋本 智恵子さん

目次

なぜ司法書士資格を目指したか

勤めていた会社が業績不振で人員整理となったため、転職先では前職とは異なる秘書として勤務を開始しました。ですが、前々職で秘書という業務をしていた頃から約20年が経過しており、自分が仕事に対して求めるものが変化していると感じ、秘書という業務へのモチベーションの維持が難しくなってゆきました。それに加えてコロナ禍が始まり、週2回の出社となり、このままこの職業に時間を費やしていて良いのだろうかと悩むようになりました。
そのような時に、両親の持ち家の売買や不動産の購入の過程において、私自身も司法書士の方とお会いする機会がありました。その時にこの資格を取得すれば、年を取ってもやりがいを感じて働けるセカンドキャリアを実現できるのではないかと思い、司法書士の資格取得を目指そうと決意しました。司法書士試験には受験資格がないという点もこの資格を選んだ理由の1つです。

なぜクレアールを選んだのか

最短で合格を目指せるという点と、他社の通信講座と比較し、カリュキュラムの充実度の割にはリーズナブルと感じたからです。また合格できなかった場合に安心保証プランがあるのも選ぶポイントとなりました。

クレアールで学習して良かった点

法律の知識が殆どない私でも、初学者用のテキストとターゲット論点攻略講座ですんなりと躓くことなく勉強をスタートできました。その後、択一六法に出会い、さらに知識を深めることができました。もう少し早く、この教材に出会いたかったと思ったぐらいです。択一六法に過去問や答練で得た知識を書き込み、知識を択一六法に集約することで、択一式の基準点は十分にクリアできるのではないかと思います。
また、択一式で更に点数を上積みしたい人は答練を何度も繰り返すことをお勧めします。もし記述式に自信がある方なら、そちらを伸ばすという選択もあるかと思いますが、記述式に自信のなかった私は、直前期は勉強時間の半分(1日3時間くらい)は答練の繰り返しに時間を費やしていました。

CROSS STUDYの進め方

私がCROSS STUDYの使用を開始したのは、試験を受ける年の3月くらいだったのではないかと記憶しています。主に電車に乗る時のすきま時間でしか利用していなかったので、試験本番まで問題を一周するのがやっとでした(家事の時以外は家で勉強できたので、その頃は通勤もなく、電車に乗る機会は週に1~2回程度)。働きながら勉強をされる方にとっては、CROSS STUDYはとても有効なツールではないかと思います。
CROSS STUDYを使用していて良いなと思ったことは、達成率が確認できる点確認テストが定期的に配信される点です。達成率が上がれば、モチベーションの向上にもつながりますし、確認テストも自分が間違えた問題が出たときには復習できて良かったと感じました。受講生の方が実際に使用してみて、改善して欲しい点を伝えれば、更に良いツールになるのではないかと思います。

学習を進めていく上でのポイント、心構え

心構えを一言で言うなら「やりきる覚悟」だと思います。私は、2回目の受験では、基準点をすべてクリアできましたが、総合点に6.5点足らず、あと択一式が3問解けていれば、あともう少し記述式商業登記が書けていればと、非常に落ち込みました。
ですが私は自分の夢を実現するために絶対に諦めないと誓い、クレアールの中上級パーフェクトBコースに再度申し込みをしました。

この試験を目指す場合、スムーズに合格できる人の方が少ないのではないかと思います。モチベーションが落ちても「やりきる覚悟」ができるような、将来のビジョンなどを持っておくことも大切かなと感じます。
あと試験に落ちた場合、その敗因は自分以外のものにあるのではなく、自分に敗因があると受け止めることも大事だと思います。講義が悪い、テキストが悪いのではなく、自分に敗因があるはずです。

苦手分野の克服について

私は記述式が苦手でした。3年目の直前期は、合格書式マニュアルと3年間で溜まった模試や答練の反復に勉強時間の半分を費やしました。やはり記憶の定着を図るためには、何度も同じ問題を解くことは大事だと思います。3か月経って同じ問題を反復すると、新しい問題のように感じます。新しい教材に手を出す前に、まずは反復をして記憶を確かなものにすることをお勧めします。時間をかければ、直前期からでも実力を伸ばすことができると思います。

上記に加えて自分で工夫した点を紹介したいと思います。

まずは、なかなか覚えきれない書式のひな形を小さなメモに書き、勉強机の周りにペタペタといくつも貼りつけ、まだ覚えていないなと感じた時にすぐにそのメモを眺めるようにしました。このメモについては、択一式で覚えづらいもの(例えば社外取締役・社外監査役の定義、監査役の兼任禁止など)を中心に作成していました。答練や模試を受ける時には、このメモは見ないと心に決めて問題を解くのがちょっと辛いですが、覚えていないからテキストを開いてどこにその内容があるかを探して確認するという作業をするより、効率的だと思います。試験当日も心配な部分だけ、そのメモを持参しました。

次に、答練や模試の記述式で間違えた点を小さいノートにまとめていったことです。これは清水先生がおすすめされていた勉強法です。こつこつと間違えた点を書き足していくと、やはり再度間違えることもあり、メモの内容が重複したりもするのですが、3回目の試験勉強の際には非常に役立ちました。忘れたくないと思う点は何度も見直しました。もちろん、このノートも試験会場に持参しました。本当にお勧めです。

時間制限内に解くためのコツ

2回目の受験結果を受けて、敗因分析をしました。その時に敗因として挙げられたのが、答練や模試と異なり、午後の択一式の問題文の文字の量が非常に多いと感じて焦ってしまい、問題文が頭に入らず何度も読み返したり、1度決めた解答の選択を悩んでしまった点です。その結果、記述式に取り組める時間が1時間40分位しかありませんでした。その年の不動産登記の問題もまた問題文の文字の量が多く時間を取られ、商業登記では問題文をさっと読み、登記の事由と登記すべき事項の書けるところを書くだけで精一杯でした。

模試や答練の時にはできていたことが、本番ではできなくなる可能性が多分にあると感じました。本番ではこういったアクシデントに屈することのない、自信と心構えが必要だと思います。

以上の分析をした上で、私が決めた心構えとしては、もし正解の判断にぶれが生じた場合、問題を読み返すのではなく、最初の選択に従うというルールを守ることです。結局迷っているということであれば、何度読んでも同じことだと決断する勇気を持つことが大事だと思いました。そして、この解答のぶれを少なくするために、私はクレアールの答練を繰り返し行い、色々な知識の横のつながりを強化することに努めました。
あと試験本番の問題文の分量はなぜか模試や答練より多く感じるということを前提として、令和6年度の試験に臨みました。その結果、午後の択一式は令和5年度の78点から90点まで伸ばすことができました。

問題を解く順番について

午後の択一式の取り組み方は先に述べた通りなのですが、やはり万が一、択一式に時間を取られてしまったらという心配を拭いきれなかったこともあり、3回目の受験に向けて、問題を解く順番を変えてみようと思いました。ここからは主観になるので、あくまでも参考程度として読んでみて下さい。

結論から申しますと、私は1番に記述式商業登記、2番に択一式、最後に記述式不動産登記に取り組みました。なぜ最初に記述式商業登記を選んだかというと、書けば点数が取れる問題が多い=書く時間があれば記述式不動産登記より確実に点数が取れると思ったからです。記述式商業登記でも時にはレアな問題が出るかもしれませんが、その場合、ほとんどの人がその問題で点数を取れることはないと思うことで割り切り、まずは商業登記の書ける部分に対応しようと思いました。この保険とも思える安心感があれば、択一式にも落ち着いて取り組め、結果として時間内に記述式不動産登記でも全部解答が出来るはずだと考えたことも、記述式商業登記を最初に解くことを選んだ理由の一つです。

ある通信講座の講師の方が、記述式不動産登記を1番、択一式を2番、記述式商業登記が最後とするのがお勧めとするYouTubeの動画をアップされていました。この順番の理由としては、記述式商業登記は多くの人が最後まで解答できないから、書ききれない事が前提で最後に取り組めば良いという理由でした。反対に記述式不動産登記はほとんどの受験生が解答欄を全部埋めてくる部分でもあり、択一式を解く前のフレッシュな頭で最初に臨むのが良いとおっしゃっていました。

解く順番については「これが正解」というものはなく、自分に合っている方法を地道に探すしかないと思うところもありますが、記述式の試験全体における重要度が高くなってきているのは確かですので、問題を解く順番で迷っている方は、是非一度検討してみてはいかがでしょうか。

令和6年度司法書士試験に合格することができた一番の秘訣

2回目の令和5年度の試験に落ちた時は非常に落ち込みましたが、冷静に敗因を分析してその敗因を克服するためにどのように勉強をするか計画を立て、それを実践してきたことが合格への秘訣だったと思います。

2回目の試験に向けての受験勉強では、基準点に到達できるレベルではあったものの、初学者の状態から受験勉強をスタートしたため、なかなか自信が持てず、2回目の試験の直前期にもターゲット論点攻略講座を聴き直すなど、ある程度の時間をインプットに使ってしまいました。結果、午後の択一式の問題文が長いと感じてしまった焦りに対抗できるアウトプット力がなかったため、合格することができなかったと思いました。なので、3回目の試験の勉強に向けては先に述べてきた通り、直前期はとにかくアウトプットに専念しました。この対応が間違っていなかったので、3回目は合格することができたと思います。
敗因がわかれば、クレアールに勉強方法をアドバイスして頂くのも良いのではないかと思います。あと、クレアールの視聴講座の中に有効な勉強方法を見つけるための講座(【特別講義】認知心理学に基づく効果的な学習方法について)があったと思うので、是非視聴してみてください。

今後の展望

司法書士の資格取得を目指した理由として、やりがいを持って働きたいという思いがありました。やっとこの思いを実現できるスタート地点に立てたことに嬉しさを感じています。年齢というハンディキャップはありますが、希望に叶う事務所に就職して、幅広い実務に対応できる司法書士になれたらと思っています。

令和7年度以降の合格を目指すクレアール司法書士講座受講生へのメッセージ

今回の司法書士試験の合格体験を通じて、司法書士試験に早く合格するのに必要な要素として、勉強時間の確保に加えて、素直さも重要であると感じました。自分の欠点をいち早く認識して、それを柔軟に受け入れ、克服を目指すには素直さが必要だと思います。

モチベーションの維持や時間の確保など、本当に楽な道ではありませんが、やりきる覚悟で是非合格を手にしていただきたいと思います。

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