「『継続は力なり』の信念のもと、年間を通じて毎日コツコツ学習し、働きながら司法書士試験合格」永田 和久さん

永田 和久さん

目次

司法書士資格を目指した理由

私は新卒から、分社化はありましたが、ほぼ同一の企業でサラリーマン生活を送ってきました。50代も幾分すぎた時、市役所で司法書士、土地家屋調査士、行政書士の相談会のポスターを見て、自分もこれらの資格があれば他人の相談に乗って役立つことができるかもしれないと思いました。そこで、行政書士、土地家屋調査士の順に試験を受けて合格し、土地家屋調査士の口述試験会場の法務局で、「もう一度この場所に、今度は司法書士の口述試験を受けるために戻ってくる」と司法書士資格の取得を決意しました。

クレアール受講までの経緯

決意から1年ほどで1回目の受験をしました。当時仕事が忙しく母親の介護もあったことから、約1000時間程の勉強で、午前午後とも択一式に専念し、記述式はほとんど学習することなく受験することになりました。午前の基準点は突破したものの、午後は14問しか取れず惨敗しました。

2回目の受験は、他社の学習経験者対象講座を受講し、また介護もなくなったことから、1200時間ほどの勉強で受験し、午前・午後の択一式及び記述式の基準点を全て突破したものの、いわゆる総合落ちしました。

合格が見えてきたことから、3回目の受験は他社の基準点以上の方向けの講座を受講し、1250時間ほどの勉強で臨みました。ところが、年明けから眼が白濁しはじめ、試験の1月前に手術を受けたものの後発症状が出て、霧の中のような状態で試験を受けました。結果、商業登記記述式の答案の表裏を逆にしたことに答案回収時に気づくという失敗を犯しました。午前・午後の択一式は基準点を突破したものの、商業登記記述式が0点で記述式の基準点落ちしました。

予備校選びのポイント、なぜクレアールを選んだか

私は予備校選びにあたっては、予備校自体の優劣というよりは、そこで行っている講座が私のレベルと合っているか、私の足りないものを補ってくれるかという点を重視しました。クレアールはリベンジ受験生の実情に合わせてさまざまなコースを用意してくれています。クレアールでは、古川先生のリベンジ合格のガイダンスで上乗せ点を取るための戦略が語られていて、過去2回択一式の基準点に達しているものの上乗せ点が十分でない私のニーズに合致していると思いました。
私の調べた限りでは、択一式午前・午後25問到達者を対象にした講座は2社しかなく、そのうち1社を前年受講していたため、クレアール一択でもありました。また、補助的な理由ではありますが、クレアールには学習経験者対象の特待生試験があり割引が受けられたことと、万が一の事態にリーズナブルな料金で次年度向けの講座が受講できる安心保証プラン(返金制度あり)があることも、価格面で魅力的でした。

クレアールで学習してよかった点

私の受講した上級パーフェクトコースは、択一式対策、記述式対策の講義とそれに関するテキストだけでなく、解法マスター答練や実力完成総合答練などの各答練、模試に加えて過去問題集や合格書式マニュアルなどの付属テキスト、CROSS STUDYも含んだオールインワンのカリキュラムなので、次々と送られてくる教材によって気持ちが高揚し、学習内容を決定する上でも大いに参考になりました。
特に12月頃から毎週のように実施される答練等の問題送付と答案の提出、添削された答案の返却のやり取りによって毎週のメリハリがつき、直前期の心が折れそうになる時に大いに助けられました。
また、合格お祝い金があることも多少なりとも心の支えになりました。
以上のように、クレアールの講座にはメンタル面を援助する工夫がされていると思いました。

学習スケジュール

私は兼業受験生であったので、学習スケジュールを立てるにあたっては予備校の講座を中心に置くこととしていました。これは自分で計画すると仕事の状況に左右されることと、司法書士試験では幅広い科目をこなさなければならず、バランスよく学習するためには予備校が不可欠と考えたからです。
よく択一式・記述式の得意・不得意で学習の中心とする内容を変えるような話を聞きますが、ある年で択一式が良い点数であったとしても翌年も良い点数を取れる保証はないことから、予備校のスケジュールどおり双方ともバランスよくこなすようにしました。
初受験以後のほとんどの予備校のカリキュラムは、ほとんどの予備校が年内はテキストと講義そして択一式の過去問、記述式はひな形の学習が中心となり、年明け以降は演習中心で、直前期は本試験類似の答練となります。私は2回目から4回目の受験は常にこのスケジュールにのっとっていました。クレアールのカリキュラムもこの形であり、違和感なく行えました。

記述式対策

令和6年度の試験から記述式の配点変更があり、それまでの択一式重視の試験からにわかに記述式の学習がクローズアップされました
私は不動産登記の記述式は採点された3回とも7割以上得点していて苦手意識はなかったですが、商業登記の記述式は今ひとつ安定していませんでした。その最大の理由は読むのにも書くのにも時間がかかりすぎることでした。その上最後の科目であるため、時間のしわ寄せがきて焦りからミスを多発する場合もありました。前年の0点も目の病気に加えて落ち着いて書けなかったことが原因でした。

解決法としてはまず第一に択一式のスピードアップが考えられましたが、これでは択一式に時間がかかったときに記述式も一蓮托生で失敗してしまうことと、択一式での上乗せ点が少なくなるように思われました。
そこで商業登記記述式自体のスピードアップを含む得点力向上に取り組むことにしました。年内は「合格書式マニュアル対応問題集」を軸としたひな形の復習です。ただし、今まではこのようなひな形練習の問題集を行うときは正解だったかどうかを確認するだけで満足していましたが、今年は解答と併せて「合格書式マニュアル」の解説のうち「問題文の条件によってどうひな形を変化させるか」という部分の読み込みを重点的に行いました。これにより基本形を崩した事例でも即座に筆を動かせるようになり、「書く力」の養成につながったと思います。
次に行ったのは「記述式ハイパートレーニング」を使った「解く力」の養成です。「記述式ハイパートレーニング」の各問題を読み、状況を把握し、どんなところが問われ、どんな解答が求められるかを読み進めていくことは、私にとっては小説の短編集を読むような面白ささえ感じ、何度も何度も繰り返して読み込みました。加えてコンパクトで持ち運びに適したサイズであるため、隙間時間の勉強が苦手な私にとっては唯一携帯して学習した教材でした。
もちろん答練の問題・解説でも同様のことはできますが、少し長すぎるため、繰り返し学習に適した「記述式ハイパートレーニング」を軸としました。この後書式解法マスター答練、実力完成総合答練を通じて点数が安定するようになり、令和6年度の本試験では択一式と不動産登記の記述式に時間がかかりすぎ、残り50分しかない中、最後まで書き上げ、商業登記記述式は60点でした。
以上の記述式対策は不動産登記でも同様に行いました。

不動産登記法択一式対策

択一式試験の中では不動産登記法が苦手でした。今年は16問中14問の正解とまあまあでしたが、それまでの本試験では11、12問で上乗せが全く期待できない科目でした。
その理由として長文の問題を読んでいるうちに似た用語や概念を取り違える、混同することと、登記の申請まではひな形を通じて理解しているもののその後誰が登記簿にどう記載されるかという点の把握が十分でないことがあるのではないかと考えました。
前者についてはテキストを漫然と読んでいても気づかないので、答練等で間違えた場合や正解したが理由付けが怪しい場合に関連する用語や概念をまとめたり、答練の解説部分を切り抜いたりしました。
後者については「合格書式マニュアル」の登記簿記載例部分は、それまでは流していましたがチェックするようにしました。
また、不動産登記法に限ったことではありませんが択一式のスピードアップのためにマークシートを塗る作業は全問解いた後まとめて行うように変更しました。

受験期間長期化の際のモチベーションの保ち方

私は2回目の受験で基準点を超えてから合格まで2年間かかっています。その間、治療等身体的にやむを得ない場合以外は基本的に毎日勉強するようにしていました。それぞれの受験後の自己採点で択一式が基準点を超えている場合であっても、数週間休むことはせず、翌日から勉強を再開しました。これは兼業であるため直前期にすべてを捨てて10時間以上も勉強をすることができないことの裏返しでもあります。
司法書士試験は暗記量が膨大であるため、受験期間が長期化すると一度把握した内容もしばらくすると頭から抜け落ちてしまうことが多々あります。そのため直前期の頭への叩き込みが重要となるわけですが、フルタイム勤務を続けているとなかなか時間を取ることができず、この点をもどかしく思い他人と比べてモチベーションが下がることはしばしばありました。
また、勉強を続けていると、4月よりも7月に近づくにつれて答練や模試の順位が下がることも現実にありました。そのことに対応するため、年間を通して平均的に勉強時間を確保するわけですが、それでも2年間も続けるのは50代の身にはつらいものでした。

やる気の起きないときの学習方法として、私は講義動画と問題演習(答練等)を用いました。やる気のない時でも講義を聴くことでテキストを開き、目で追うことにつながります。問題を解くことはテキストをただ読むことよりも能動的に学習できます。
そのためには予備校の活用が不可欠ですが、フルタイム勤務のためその分の投資は惜しみませんでした。また、隙間時間を活用する方もいらっしゃいますが、私は疲れがたまってしまうため電車では爆睡し、その分仕事は勤務時間内に集中し、残業をしないようにして時間確保に努めました。

令和6年度司法書士試験に合格することができた理由

過去の学習の蓄積の上に立って今年合格できましたが、今年1年間の学習のうち有効だったのは、基本的に毎日以下の3つを同時並行したことです。

① 講義やテキストによる知識の整理・習得
② 過去問や既存答練の問題演習
③ 記述式の練習

つまり①を行う科目と②を行う科目が連動せず、別サイクルで回るようにすることで、毎日複数の択一式科目の学習を行った上で記述式科目の学習を行えました。学習がある程度のレベルに達していることが要求されますし、きつい面もありますが記憶の忘却対策になったと思います。
最後の年の勉強時間は約1100時間とそれまでよりは少なめでしたが、「継続は力なり」でほぼ毎日平均的に勉強しました。結果は択一式の午前が32問、午後が28問、記述式が109点でした。

今後の展望とクレアール司法書士講座受講生へのメッセージ

60歳からの開業を視野に入れて受験を続けましたが、現在定年が65歳に延長されたことから会社勤めを行っています。今後は司法書士会の行う研修への参加を通じて資格の有効活用が図れる形を模索し、人々のお役に立てる相談しやすい司法書士を目指したいと思います。
私は兼業により時間の制約があったのと怠惰な性格のためクレアールから提供されたCROSS STUDYや質問制度をうまく活用することができませんでした。それでも合格できたのですからクレアールからは必要十分な教材が提供されています。是非自分なりの活用をして皆様が合格されることを心より願っています。

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