「『今回で絶対合格する』気持ちを強く持ち、過去問題集の周回数を上積みして精度とスピードを上げたことにより、択一式65問正解で司法書士試験合格」T.Hさん

T.Hさん

目次

なぜ司法書士資格を目指したか

将来の人生設計の中で、何か資格を取得したいと考えて調べていたところ、司法書士資格に興味を持ちました。登記、供託の手続の代理などの業務を通じて社会に貢献できる点や、受験資格がなく誰でも受験できる点が魅力的に映ったからです。そこで、司法書士試験に挑戦することに決めました。

予備校選びのポイント

いくつかの予備校の受講料を比較したときに、クレアールの受講料が安価であったことと、合格お祝い金の制度の存在が、料金面でのポイントとなりました。

また、Webでの受講が可能で自分のスケジュールに合わせて学習を進められる点、講義のお試し視聴をしたところ、講師の方の講義が丁寧で分かりやすく、初学者である自分に合っていると思えた点もポイントでした。 そしてなんと言っても、クレアールの提唱する「非常識合格法」に惹かれました。

クレアールで学習して良かった点

択一六法はたいへん重宝する特筆すべき教材だと思います。自分で条文を読むだけでは理解しにくい分野でも、「超訳」が理解するのを助けてくれますし、知識が混同しがちな項目が表になっており、知識の整理に役立ちます。それが手に持ちやすいサイズにまとまっているのも嬉しいです。
そして、テキストも含めてですが、他社と比べて載っている知識や判例が合格に必要かつ十分な量であるにもかかわらず最小限に抑えられているとのことで、そこも初学者にとっては心理的な負担が軽減されて良かったと思います。

講義は、基本的に各単元60分ほど(注:現在は30分)なので、隙間時間に自分の都合に合わせて学習を進めることができます。科目ごとに配信開始日があるため学習のペースメーカーとしても機能し、それまでに視聴すべき講義が明白なので、モチベーション維持の助けにもなりました。講義の内容は、民法と不動産登記法、会社法と商業登記法がそれぞれ別個独立のものとしてではなく、一体として関連付けながら学ぶことで理解しやすかったです。

答練や模試も、自分に適した本番での時間配分を考え、試し、その時間配分で問題を解くことに慣れるのに十分な内容、回数が用意されていたと思います。

学習を進めていく上でのポイント、心構え

講義の視聴を進めることにのみ気を取られて、知らず知らずのうちに漫然と画面を見ているだけということにならないように、理解しようという意識を常に持って臨むように心掛けていました。そして、講義後に指定された参考過去問を解いたり、全体像をイメージするためにとりあえず一通り講義を視聴するよう指示があった科目は完全に理解しきれていなくてもその通りに視聴したり、講師の方々の指示に素直に従って学習を進めました。

効果的な学習方法

択一式の学習について

択一式の学習は、基礎となる知識のインプットの後、過去問題集をこなす、という流れになると思います。初めて過去問題集を1周したとき、想像していた以上に難しくて「合格するにはこんなに難しいレベルの問題を高い精度で素早く解答しなければならないのか…。」と心が折れそうになったのを覚えています。
過去問題集を1周するだけでは知識が十分に定着しないであろうことを痛感したので、2周目以降を効果的に行うための工夫をしました。たとえば、問題自体に歯が立たなかった場合と肢単位で正誤の判断がつかなかった場合とでマークを変えたり理屈も併せて正誤の判断ができる肢と正誤の判断ができるに留まり理屈までは説明できない肢とでマークを変えたり、といった具合です。

問題を解いていて理解が足りない箇所が出てきたら、適宜テキストや択一六法で確認し、周辺知識とともに関連させながら理解を深める意識も大事だと思います。最初の頃はこの作業の繰り返しばかりで、遅々として過去問題集が進捗せず嫌気が差してきますが、回を重ねるごとに過去問題集を1周するのにかかる時間は縮まっていくはずなので、しばしの辛抱です。

直前期には過去問題集をスピード重視で見直し、頻出の知識がそれぞれ何回出て来たかを集計して、絶対に押さえておくべき論点を科目ごとにリストアップしたりしてみました。こうすることで、覚えるべき知識の優先順位が見えてくるので、新しい知識に出くわす度に重要度を考慮せずに必死に覚えようと苦心していた時期にしておいたら、もっとメリハリのある学習ができていたかもしれません。

諸先輩方の合格体験記を拝読したところ、講義やテキストの内容を独自にまとめたノートを作るのは非効率的で推奨しないとの声が目立っていたので、私も最初からそれを作ろうとはしませんでした。とは言え、個人的に忘れがちな知識や何度も触れておくべき知識を自分なりにまとめたものを手元に置いておきたかったので、自分用のまとめペーパーは作成しました。ふとしたときに眺めると、忘れかけていた知識をある程度まとめて確認し直すことができ、私個人には合っていたような気がします。

知識が定着してきたと感じてきたタイミングで、民法などは択一六法を通読したりもしました。

記述式の学習について

記述式の学習については、まずはとにかく合格書式マニュアルを通じて、ひな形を覚えることです。私は、最初は合格書式マニュアルの1ページ目から順番に、解説を読みながら実際にとりあえず書いてみるという作業をしました。特に、合格レベルの受験者なら書けて当然であろうひな形は、自分で書いていて間違いや不足があれば自然と違和感を覚えるほどに、かつ一心不乱に書き殴れるほどに手に覚えさせる必要があると思います。

さらに、合格するためにはひな形を記憶するだけでは足りなくて、問題を見てどんな登記の申請を求められているのかを判断しなければなりません。そこで、合格書式マニュアル対応問題集や記述式ハイパートレーニング、答練、模試などで訓練します。答練や模試は、試験当日と同じように時間を意識しながら解き、毎回しっかり提出期限までに提出するのが大切です。そうしていると、覚えたと思っていたひな形でも、必要な添付情報の知識が実はあやふやであることに気付いたり、時間に追われて焦りながら筆を走らせるときに自分が書き漏らしがちな事項やクセが見えてきたりします。
そこで、それらを合格書式マニュアルの該当のひな形のページに注意書きしておくようにして、同じミスをしないように気をつけていました。また、連件で書かされる可能性の高そうな登記の流れ(連件申請が問われやすいパターン)をリストアップしたメモも作っていたことが、記述式の知識の整理の一助となっていたと考えています。

私は習慣的にウォーキングをするのですが、その時間を試験について全く考えない完全なリフレッシュの時間にすることに若干の罪悪感があったので、歩きながら知識の確認をするようにしていました。テキストや択一六法が手元にない状態で記憶を辿るため、覚えた気になっていただけの不完全な知識に気付くということが多々ありました。机から離れて外の空気を吸うだけではない、有意義なリフレッシュの時間になっていたと思っています。

本番に向けた具体的な対策

試験当日までに、特に午後の部の問題を解く順番を決めておく必要があります。本当は、当日問題を見て柔軟に解く順番を変える、というスタイルにしたかったのですが、私はそれができるほど器用なタイプではないので、シンプルに択一式の1問目の民事訴訟法から順番に解くと決めていました。午後の部はとにもかくにも時間との勝負です。記述式を解答する時間を作るために択一式は60分から70分で終わらせる予定で、正誤の判断が確実にできる肢を軸にして、3つから4つの肢の検討で正解が判断できたら、残りの肢の検討はせずに次の問題へ進んでいました。正直、全ての肢を検討することなくマークシートを塗るのは怖さを感じるので、答練などを通して慣れておく必要がありますし、「この方法で何問も取りこぼすようなら、そもそも勉強不足だったということだ。」と開き直って解いていました。

また、各肢の正誤判断はできていたのに、正しいものの組合せを選ぶのか、誤っているものの組合せを選ぶのかを逆に答えてしまうケアレスミスが偶に発生していたので、問題文の「正しい」または「誤っている」の語句に線を引いたり、丸で囲ったりしてから、問題の検討を始めていました。

記述式は、問題文を読みながら、解答時に記載を求められそうな箇所や注意点をマークしておくとよいと思います。答案構成用紙は、答練の最初の頃は丁寧に整理して書いていましたが、最終的に不動産や会社の状態を確認するために使う程度に落ち着きました。答練、模試の中でいろいろなパターンを試して、時間を節約する工夫をしていくことになります。私は、問題冊子のページをめくる手間を省くために、不動産の価格を答案構成用紙に書き写しておいたり、添付情報の一覧のページに折り目をつけたりしていました。

今年度合格できた秘訣

私はお試し受験を除いて3回目の受験で合格できました。1回目は午後の部の基準点に到達できず、2回目は択一式1問分の点数が足りずに総合点落ちで涙を飲みました。3回目である今年度は、択一式で各30問正解を目標にして、本番では目標を上回る午前34問、午後31問という結果を出すことができました。とは言え、今年から記述式の配点が倍になったこともあり、合格できるか不安でしたが、無事に合格の通知が届きました。

今年合格できたのは、何か勉強方法を変えたとかではなく、「今回で絶対合格する」という気持ちがより強くなっていたのと、1年の間に過去問題集の周回数が上積みされた分、問題1肢ごとの正誤判断の精度とスピードが上がったからだと私なりに分析します。それゆえ、合格して焦りや苦しさから解放された安堵とともに、前年にもっと自らを律し、時間を有効活用して過去問題集を1周でも多くこなしていたら、2年目で合格を掴んでいたかもしれないと自省の念も抱いています。

来年度以降の合格を目指す方へ

この試験は大多数の人にとって年単位の長期戦ですので、終始高い次元でモチベーションを保つのには限界があり、嫌気が差すことも度々あると思います。勿論、私もそうでした。しかし、クレアールの講師陣と教材を信じて学習を続ければ必ず光が見えてくるはずですので、努力が報われるその日のために諦めずに頑張ってください。
拙文で恐縮ですが、少しでも学習の参考になれば幸いです。

最後に

クレアールの講師の方々や、その他関係者の方々のおかげで合格することができました。
本当にありがとうございました。

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