Y.Iさん
なぜ司法書士資格を目指したか
「司法書士?何それ!かっこいい!」
資格と言えるものは何も持っていなかった私が、手に職をつけたくて様々な職業について調べていたところ、司法書士という職業を知ったときの正直な感想です。そんな不純な動機から興味を持ったことは確かですが、業務内容について自分なりに調べたところ、地域に根差した法律の専門家という印象で、愛着のある土地に住みながらお世話になっている地域の方々の役に立つことができる素晴らしい資格だと思い、取得を目指しました。
なぜクレアールを選んだか
一度目の受験で失敗した時の反省から、問題演習を通してもっと基礎知識を定着させることと記述式問題にもっと慣れておくことが必要だと感じ、これらの課題を克服できそうな通信講座を探していたところ、CROSS STUDYでの一問一答形式での問題演習と記述式の答練がどちらも可能な、クレアールの答練パーフェクトパックが最適だと考えました。
費用面においても、早めの申込みで受講料が割引され満足できる値段だったことも、クレアールを選んだ理由の一つです。
クレアールで学習して良かった点
複数思い浮かぶところですが、特に良かったと思う点を3つ挙げます。
1点目は、受験に失敗した後すぐに次年度の受験に向けた再スタートを切ることができた点です。一度目の受験の際は本番で力不足が露呈してしまい気分も落ち込みましたし、何から始めていいか分からず再受験に向けた迷いもありましたが、講座申込後すぐにCROSS STUDYでの学習が可能になり、気持ちを切り替えて基礎知識に対する理解度の分析に取り掛かることができました。
2点目は、模試や答練のスケジュールが綿密に計画されている点です。問題を解くことで知識の確認や定着を図ることができるのはもちろんですが、定期的に本番さながらの問題演習の機会を得られる上に、試験までの期間も十分に残されているので復習にも努めることができ、繰り返しているうちに自然と試験に向けた対応力が備わっていったように思います。
3点目は、試験に向けた様々な支援が充実している点です。試験に関係する法改正や、直前期に後回しになってしまいがちな憲法に関する重要な判例など、時期に応じて分かりやすくまとめられた資料をいただくことができ、それらに目を通すだけでも一つ一つ着実に知識が増えていく実感を得られました。
さらに筆記試験の合格発表後にも、口述試験に向けた資料をいただくことができたのが大変心強く、これらの資料がなければ結果は変わっていたかもしれないと思えるほど、最終合格に必要不可欠なものだったと感じます。
CROSS STUDYの進め方
受講申込後すぐにCROSS STUDYを利用して学習をスタートしました。特に範囲が幅広い民法の学習のために利用した時間が多く、1日あたりに解く問題数にはムラがあったものの、初めの2~3か月間はほぼ毎日取り組んでいました。
答練が始まった頃からは徐々に利用する機会が減ったものの、答練を解いてみて理解が足りないと感じた分野の知識の補充に加え、定期的に配信される確認テストを主な目的として利用しました。
初めの頃はまだ解いていない問題を順番に選択して解いていましたが、答練が始まってからは間違えた問題や理解が足りなかった点について、関連するキーワードで問題を抽出したり、関連する単元の問題を解いたりする方法に変わっていきました。さらに、間違えた問題にはユーザータグを付け、時間を置いてからユーザータグを付けた問題だけを復習する時間も作るようにして、知識の定着に役立てられるように心がけて利用していました。
学習全般の進め方
司法書士の資格取得を目指す以前は、法律に触れる機会と言えば自動車の運転免許を取得した時の道路交通法くらいで、法律そのものが全く身近なものではありませんでした。それもあって、初めてテキストに目を通したときは分からないことだらけでしたし、言葉一つとってみても意味が分からず、何について書かれているのか全然理解できないことも多々ありました。
しかし、難しい内容であることは試験の合格率などからも容易に想像ができたので、一度で理解できないのが当たり前だと割り切り、テキストを複数回読み返すことを前提として、最初にテキストに目を通したときは内容を覚えることを諦め、まずは理解に注力することから始めました。全ての科目を繰り返して何度も学習していくうちに、異なる科目同士でも共通する内容や繋がりのある内容があることに気付き、段々と理解もし易くなっていったように思います。
また、分からないことがあった際にすぐに質問をするのではなく、まず自分で理解しようと努めてみて、自分なりに出した答えや理解が間違っていないか確認するために質問するといったやり方で学習を進めていきました。答えだけを人から教わった時よりも、自分で考えることに時間や労力を割いてから答えを知った時の方が、その内容が圧倒的に記憶に残りやすいと感じましたし、得られる納得感もより強かったからです。
学習スケジュールについて
通学講座ではなく通信講座で学習を進めることを選択した場合、最も大事なのは学習スケジュールの適切な自己管理だといっても過言ではないと思います。言い換えると、適切なスケジュール管理ができていれば、合格がグッと近づくことになります。
時間割が決められた学校のように、教室で待っていれば受動的に授業を受けられるわけでもなく、学習の進捗に応じた確認テストが定期的に行われるわけでもありません。学習をスタートさせてから試験に合格するまでは、全てを自己責任で管理しなければなりません。時間割を決めるのも自分、テストを行うのも自分。自分に厳しくすることもできますし、反対に甘えてしまうことも簡単です。
ここで大事なのは、細密なスケジュールに捉われすぎないことです。今日何をやって、明日何をやるのか、スケジュールを立てることはとても重要ですが、何が何でも今日はこれをやらなければいけないと考えて取り組んだ結果全く集中できず、学習した内容が頭に入っていないのに学習を済ませたことになってしまっては元も子もありません。細かい計画と共にもう少し大まかなスケジュール管理を行うことが必要です。
疲れていて勉強に取り組む余裕がない日や、どうしても机に向かう気力がない日だってあっても構いません。それでも、1週間でどれくらいの量をこなすのか、1か月でどこまで進めるのか、試験当日までの日程を見越した上で、いつ頃までに何をどのレベルまで仕上げなければならないのか逆算してスケジュールを考えておくことが重要だと考えます。
午後の部の対策について
時間との闘いでもある午後の部。大まかに、択一式に60分、不動産登記と商業登記の記述式に各60分ずつを目安と考えていましたが、択一式に1問あたり2分かけたとすると70分かかる計算になってしまいます。
まずは択一式の点数が合格点に届かない限り、記述式は採点すらしてもらえませんので、択一式を着実に解き進めた上でかかった時間が多少前後することは仕方がないものとして、記述式にかける時間で全体的な帳尻を合わせることにしました。
記述式は不動産登記よりも商業登記の方に自信があったことから、択一式、商業登記の記述式、不動産登記の記述式の順に解き進めることをあらかじめ決めておき、時間が足りなくなっても苦手とする不動産登記の記述式は解けたところまでで解答を終えると割り切って、その分商業登記の記述式で点数を稼げるようにしようと考えました。
当然、すべての試験科目について満遍なく学習に取り組んだつもりですが、結果として、得意・不得意が生じてしまうのはどうしても仕方のないことだと思います。そこで、客観的な自己分析に加え、自分の得意・不得意を理解した上で本試験にどう取り組むか工夫することも合格への鍵だと感じます。
さらには、午後の部は試験会場での待機の時間も加えると4時間近くにまで及ぶ長丁場ですので、お手洗いをどうすべきか事前に考えて臨みました。具体的には、択一式を60分程度で解き進めることが出来たら記述式を解く前に休憩も兼ねてお手洗いに立ち、択一式に70分程度を要するようなら残り時間を考えてそのまま試験時間終了まで記述式に取り掛かることとしました。
そうは言っても生理現象ですし、我慢できない場合は諦めて解答にかける時間を削るほかないでしょうが、試験当日の水分補給は朝起きてから試験が終わるまでは必要最小限にしておくなど、ここまでやってもダメなら仕方がないと思えるくらいの備えはしておくことで少しでも不安を和らげることができると思います。
記述式の解き方
記述式については、答案構成用紙をどのように活用すべきか、答練に取り組む機会を利用して、思い付く方法をいくつか試しながら自分に合った解き方を探っていきました。
必要そうな情報はドンドン答案構成用紙に書き写す方法も試したのですが、書き写すことに時間をかけてしまうのは得策ではないと感じ、情報の内容によって、問題文と別紙に直接書き込む方法と答案構成用紙に書く方法とを併用することで落ち着きました。
答案を作成する際には、問題文と別紙をもう一度読み返す作業が必要でしたので、問題文や別紙を補足する情報は直接問題文や別紙に書き残しておき、時系列などの問題文と別紙にバラバラに散らばっていて整理しきれない内容は答案構成用紙にメモするようにしました。さらに、重要そうな内容は問題用紙の当該箇所を丸で囲んだり線を引いておいたりするなど、問題文を読むというよりは、必要な情報を整理していく作業と捉えて取り組んでいたように思います。
初めは、何が必要な情報で何が不要な情報なのか、何を書き留めておいたらいいのか全く分からない状況で学習を始めましたが、何回も答練等で演習するうちに問題文と別紙を読みながら必要な情報を取捨選択することが可能になり、初めは書き留めていた情報も次第に頭の中だけで整理できるようになっていき、不要となった作業が段々と削ぎ落とされていった結果、答案作成にかかる時間も短縮することができました。
答案構成用紙の使い方を考えるために時間を割くことは無駄な作業のように思えてしまうこともありましたが、数回だけではなく10回、20回と何度も試行錯誤を重ねながら、最終的に自分なりの解き方を見出せるまで諦めずに取り組んだことが、結果的に合格に繋がったのだと思います。
合格することができた一番の秘訣
私の場合、一度目の受験で失敗した後に、すぐに次年度の受験に目を向けて学習に取り組めたことだと思います。しっかりと前年の試験での結果を反省し、自分に足りていない点は何だったのか自己分析を行い、それを補うためにどのような講座・教材をどのように使い、どんなスケジュールで取り組めば合格に届くのか、次の1年を有効に使うことができるかどうかは試験終了後の自分の行動次第です。
落ちてしまった試験は終わってしまえばただの通過点ですので、結果は結果として受け止めて、それでも毎日コツコツとやり続けることが合格の秘訣だと考えます。