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「2023年4月に勉強を再開してから令和6年度司法書士試験までに、48本のボールペンを使い切りました。」H.Aさん

H.A さん

目次

なぜ司法書士資格を目指したか

夫の仕事の関係で、2~3年ごとに引っ越しをしていましたが、たまたま引っ越した先で、司法書士事務所で補助者として働くことになり、その時初めて司法書士という仕事を知りました。

その後、行政書士の資格を取ったことから、行政書士として働いていたのですが、司法書士事務所で働いた頃のような充実感が得られずもやもやしていたところ、再び司法書士事務所で補助者として働く機会に恵まれました。補助者の仕事も楽しかったのですが、やはり司法書士として働きたいという思いが強くなり、試験にチャレンジすることにしました。

予備校選びのポイント

私は、テキストに色ボールペンで書き込みをし、別途ノートをとらない勉強スタイルが好きでしたので、紙のテキストがあることは絶対条件でした。その点、程よく余白のあるクレアールの教材は、とても使いやすく感じました。
また、受講料については、各予備校で価格にかなり開きがあるように思いましたが、クレアールの価格設定は常識的なものと感じましたので、クレアールに決めました。

クレアールで学習してよかった点

クレアールの教材は、インプット、アウトプット共に充実しているので、送られてきた教材だけで十分だと思います。他に買い足す必要がないので、効率が良いと思います。
特に合格書式マニュアルは不動産登記、商業登記共にすぐ確認したい目的のページを見つけることができ、使いやすかったです。後々の答練や模試の際には、間違えた問題の確認をし、合格書式マニュアルに書き込みをしていくことで二度と間違えないよう対策をすることができました。

テキストを中心に勉強を進めましたが、行き詰ったり、気分転換したいときに択一六法を使うようにしていました。例えば、勉強の合間にコーヒーを飲みに出かけるときに持ち出したりしました。特に不動産登記法の択一六法は、テキストだけでは不足する知識を補うのに重宝しました。また、多くの人が混乱するであろうポイントについて解説があるので、暗記や知識の整理をする際にとても役に立ちました。

それから勉強を進めていくうちに疑問点が浮かび、2度ほどメールにて質問をしましたが、いずれも丁寧で端的なお返事をいただきました。またレスポンスが早かったので、通信教育特有のストレスを感じることがなく、大変助かりました。

CROSS STUDYについて

紙のテキストが好きなので、CROSS STUDYをメインに使うことはしませんでした。布団に入ってから眠りにつくまでや、ちょっとした待ち時間などに、スマートフォンを使ってちょこちょこ勉強できるので、便利でした。

学習スケジュールをどのように立てて、学習を進めたか

私は、2020年の夏に学習を始めたのですが、どう勉強を進めたらいいのか迷ってしまいました。まずは、講義動画をすべて見て、過去問題集を2周から3周回したあたりで、勉強をやめてしまいました。
今思えば、過去問題だけでは知識が断片的になってしまい、時間がかかる割には身についていないことから、勉強が嫌になってしまったことが原因だったのだと思います。試験も、2021年のお試し受験(午後の科目に全く手を付けていない状況でのお試し受験)と2022年の2回受験しましたが、基準点には程遠い状態でした。

その後(2023年4月ごろ)、いつまでもダラダラしていてはいけない、今後どうするのか決めないといけないと思いました。司法書士事務所で補助者として働いていましたので、資格を取らなければこのまま一生補助者のままでいることになります。それで自分は満足なのか、満足できないと思うなら司法書士になるしかないんだという思いに至り、覚悟を決め勉強にとりかかることにしました。
上司や同僚の理解をいただき時短勤務にしてもらえたので、睡眠時間を削ることなく平日5時間、休日8時間の勉強時間を確保することができました。もう後戻りはできないんだと、怖くなったことを覚えています。

それと同時に2023年の試験は、受験しないことに決めました。不合格と分かっていても、不合格の通知を受けるのはつらいものです。心の浮き沈みを避けるために試験を一回スキップして、照準を2024年に合わせることにしました。

初期の勉強方法

まずは主要科目のテキストを最初から丁寧に読み直しをすること(ただし読んだだけでは理解できないこと、講義動画で触れていない点は、潔く飛ばす)と、講義動画の最後に指示される過去問題をきちんと解くことを徹底しました。
その後、過去問題集にとりかかったのですが、前のように問題集の最初からダラダラ解くのではなく、「〇年度の民法のみ、○分で解く」というように、細切れに目標を立て、飽きないよう工夫をしました。
時間を決めて解くことは試験当日、特に午後の部の試験で役に立ちますので、早い段階から取り組むことをお勧めします。

過去問題集については、ボリュームがあることと、間違えた問題の復習に時間がかかることから1ページ目から順番に解いていくことは効率的ではないと思い、まずは直近5年分だけやると決めてとりかかりました。
の後、進捗状況に余裕が出てきた時点で、さらに5年分遡るようにしました(ただし、マイナー科目は全問やった方が良いと思います)。
出題の傾向も変わってきていますし、無理して最初から最後までやる必要はないように思います。

記述式については、初期段階では細かいことには時間を取らないよう心がけました。例えば、商業登記の添付書面について、印鑑証明書4通が正解なのに、3通しか分からなかったとしても、そこで考え込まずに、何回か回していくうちに理解できるだろうと腹をくくって、とにかく勉強を進めるようにしました。
また、私は記述式をやるとすごく勉強した気分になってしまい、その充実感を味わいたいがために予定以上に時間をかけてしまう傾向にあったので、あらかじめ決めた時間以上にならないよう、タイマーを使って時間管理をしました。

答練、模試開始後

勉強も大詰めになり、クレアールから答練、模試が届いたら、進行していた勉強をストップしてでも答練、模試を解くことを優先しました。本当に次々届くので、先送りにするととんでもないことになります。届いた日の翌日、もしくは最低でも最初の週末には取り組むようにしました。また、試験会場の雰囲気を味わうために会場での模試を体験してみたいと思い、他社の答練、模試も受講しました。

答練、模試を受け始めると、その復習で手がいっぱいになり、過去問題集に取り組む時間が無くなってしまいました。ですが、答練や模試の問題は、講師の方が重要と思う問題、出題可能性が高い問題を選んでくださっているのだろうから、逆にこれをやっておけば大丈夫なはずだと自分に言い聞かせ、答練、模試の復習に取り組みました。
択一式については、間違えたところはテキストに戻って確認し、加えて周辺知識も習得するようにしました。
記述式については、時間がない時は最低でも不動産登記は登記の目的、原因だけ、商業登記は登記の事由、登記すべき事項だけを書き出すようにしました。

午後択一式については、最後まで対策に手こずりました。私の考えた時間配分でいくと、本番の試験では問題の5択のうち3択を読んで判断しないといけない計算になってしまいます(時間配分については後述)。ですので、仕方なく問題文の短い選択肢から手を付けていくようにしました。ゆっくり読めばできる問題でも、このやり方をすると取りこぼす危険性が高くなります。ですが、午後択一式については基準点さえ取れればよしとし、得意な記述式で点数を稼げば総合点はクリアできると見越して、答練の中盤から「3択読み」に切り替えました。

「3択読み」に切り替えましたが、取りこぼしの危険を少なくするため、考え込まなくても解答できるようにしなくてはならないと思い、暗記しなければならない知識を集約した「脳みそファイル」を作成しました。今まで横断整理のためにポストイットに書き出していたことをファイルに張り付けたり、テキストや択一六法の暗記が必要な個所をコピーし貼り付けたファイルです。試験までに、「脳みそファイル」の中のものは、全て私の脳みそに入れるつもりで、名付けました。いつも持ち歩いて、ちょっとした時間に開いては暗記するようにしました。

記述式は、答練、模試の中盤ごろにはコンスタントに点を取ることができるようになっていました。私は、不動産登記、商業登記共に、まず時間軸を書いて、問題用紙を見なくても時間軸さえ見れば解答できる状況にしてから答案用紙に記入していました。問題用紙に戻って、どこに書いてあったか探す時間を省くためです。午後の部の試験時間がタイトなことを考えると、時間軸を書かないという方法もあるかもしれません。ですが、今年から記述式の配点が倍になったので、枠ずれをおこしたら取り返しのつかないことになるのではないかと思い、時間軸はしっかり書くようにしました。

午後の部の3時間の試験の時間配分は、不動産登記記述式1時間(1時間10分までは許容範囲)、商業登記記述式1時間(可能なら55分)、択一式55分(本当は1時間ほしい)、見直し5分のタイムスケジュールを立て、答練の中盤から実践していました。最初のころは、択一式から解いていたのですが、試験開始50分ごろから他の人のボールペンのカリカリした音が聞こえてくると焦ってしまい、自分のペースを崩すので、その対策として記述式からやってしまうことにしました。

試験当日について

午後の部の試験は、不動産登記の記述式に手こずるという予想外のことが起き、1時間15分もかかってしまいました。そのため商業登記の記述式の時間軸が書き終えたところで、択一式をやり、その後商業登記の記述式を書き上げるというイレギュラーなことをしました。商業登記の時間軸を作った段階で、試験終了の10分前まで択一式をやっても、商業登記は書き上げられると見込んだからです。今までの答練、模試の積み重ねで、おおよその解答時間が読めるようになっていたので、焦ることはありませんでした。おかげで、午後択一式の基準点ピッタリでクリアすることができました。

試験を終えて

2023年4月に勉強を再開してから、令和6年度司法書士試験までに48本のボールペンを使い切りました。48本の空の軸を見て、本当に頑張ったなと思います。今回は努力が実を結び、合格を勝ち取ることができましたが、かなり運に恵まれたと思います。もし今年、記述式の配点変更がなかったら、結果は違ったものになったと思います。

実力があっても問題に恵まれず、不合格となった人をたくさん見てきました。ですが、逆をいえば試験直前にボーダーライン付近にいる人は、十分に合格する可能性があるわけです。
私も、模試の結果は合格圏内には程遠く、職場の方に聞かれても「五分五分ですね」とお茶を濁す状況でした。しかし絶対に諦めない、1点たりとも取りこぼさないと食らいついたおかげでなんとか合格することができました。

クレアール司法書士講座受講生へのメッセージ

司法書士試験は、知識が重要なのは当たり前ですが、その知識をいかに出し切るかが最後の分かれ道になるかと思います。昨日お会いした司法書士の先輩方がおっしゃっていました。「満点を取ってもギリギリでも合格は合格。勝てば官軍」だと。

最後の分かれ道に立った時、私の体験記が少しでもお役に立てば幸いです。皆様の御武運をお祈りしております。

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