3月20日(木・祝)終日休業のお知らせ

「司法書士試験合格のために『時間の使い方に気をつける』『継続する』『息をするように勉強する』という3つのことを大切にしました。」H.Iさん

H.Iさん

目次

司法書士を目指した理由

高校生の時に法律に興味を持ちましたが、美容師という全く別の進路に進みました。
美容師として働くも、法律職に就きたいと思い、自分でも目指しやすい資格を調べた結果、司法書士に辿り着きました。

クレアールを選んだ理由

私には家庭があったため、仕事と勉強の両立をすることが前提であり、膨大な勉強時間が必要な司法書士試験に合格するには、学習する項目を絞って最短距離で合格する必要があると考えていました。

インターネットで色々な予備校の教材や受講料を比較していたところ、その中でもクレアールは受講料が安く、教材である「択一六法」は司法書士試験予備校を調べると直ぐに出てくるくらいに有名なものであったため、法律初学者である私にはとても魅力的な教材に感じ、クレアールに決めました。

クレアールで学習してよかった点

講義はとてもわかりやすくまとまっており、初学者の私でも理解しやすい内容でした。一度ではなかなか覚えられないことが多いのも事実ですが、講義内容は音声データをダウンロードできるため、通勤時間の車の運転中に何周も確認できる環境を整えることができますし、昨年(注:2023年8月)から運用が開始されたCROSS STUDYという WEB問題演習システムのおかげで、隙間時間の勉強のハードルを下げることができたと感じています。

また、一番良かったと感じているのはなんといっても「択一六法」を使用した学習ができたことです。

CROSS STUDYの進め方

CROSS STUDY認知心理学の知見に基づく「記憶力の定着を高める」仕組みが導入されており、自分でやりたい科目・分野を選択し、解答後は重要度(★を1〜5段階で選択)で振り分けしたり、自分でユーザータグを設定して、後日自分の苦手な分野を重点的に取り組む事ができます。

CROSS STUDYの運用開始は、私が勉強を始めてから4年が経った頃でした。

自分の中で勉強方法を確立した後だったため、使用頻度としては多くはなかったと思いますが、教材を携帯するのを忘れてしまった時、出先での急な待ち時間や「普段の勉強とは違う勉強方法で勉強したい」と感じたときに気分転換として利用していました。

復習の際に意識したことは、「定期的にCROSS STUDYにログインすること」です。ただログインするだけにして、心のハードルを下げただけなのですが、ログインするとトップ画面に前回取り組んだ内容に基づいた「確認テスト(10問)」が届いているので、それを消化するようにしていました。そこで即答できなかったり、択一六法の内容をうまく思い出せなかった分野を、改めて択一六法に戻ってインプットする流れで勉強していました。

CROSS STUDYには前述したように重要度設定機能ユーザータグ設定機能クロスワードという形で元から用意もされています)や確認テストなど、他にも多くのかゆいところに手が届く機能が充実しています。

私の使用方法をいくつか挙げさせていただきます。

  • 重要度設定機能:各問に自分で★を1〜5段階でつける事ができ、私は即答できるもの(条文の内容、暗記図や比較図が思い出せるもの)は★1、要復習の問題には★5や★4をつけていました。直前期には★4、5のものに絞り苦手な箇所を潰す作業を徹底しました。
  • 複数単元組み合わせ機能:画期的でした。民法の債権分野、会社法の組織再編、民事訴訟法等など自分の苦手な範囲だけに絞り込んで問題に取り組むことができます。ひとつの科目の苦手分野だけをやっていると頭が煮詰まってしまうので、思い切って複数分野をランダムに出題し、脳への刺激にしていました。

学習を進めていく上で大切にしていたこと

私には3つだけ、大切にしていたことがあります。

1つ目は「時間の使い方に気をつける」ことです。私は法学初学者でありフルタイムで勤務をしているため、合格を目指すには時間の使い方が非常に重要でした。
勉強を始めた年は、とにかく勉強が楽しく毎朝5時に起き1時間、昼休憩の間に30分〜45分、家に帰ってから意識が飛ぶまで布団の中で勉強していました。今思うと勉強に時間を割く事ができていましたが、記憶の定着(いわゆる質)がよくなかったと思います。
そんな勉強を2年ほど続けるも択一式の基準点に届かず悩んでいるときに、妻から「頑張っているのはわかるけれど心に余裕がないように見えるから、息抜きや睡眠時間を大切にするように」とアドバイスをもらいました。
そこで、日中の勉強時間は極力変えずに、夜は遅くても21時30分には勉強を止めて、22時には寝るようにしました。続けていくと頭がスッキリした日が多くなり、勉強したことを忘れにくく、また思い出しやすくなったと思いました。

2つ目は「継続する」ことです。平日・休日を問わず、食事や睡眠などの日常生活に必要な動作と仕事以外は基本的に勉強していました。それでも平日は出来て4時間。3時間に満たないこともざらでした。休日は妻の支えもあり8時間ほど勉強することができていましたが、他の兼業受験生よりは少ない方なのではないかと思います。仕事をしながら勉強をされている方は沢山いらっしゃると思いますが、今日休憩したとしても、勉強することは継続して下さい。良いことも悪いことも必ず自分に返ってきます。

3つ目は「息をするように勉強する」ことです。合格してからも勉強が必要だということはわかっていたので「息をすることと同じくらい意識しなくても勉強に向き合える自分に今からなりたい」と思っての行動です。

効果的な学習方法

全てに共通すると思いますが、学習全体の流れをイメージすること関連科目をセットにして記憶する勉強方法が効果的です。多くの受験生がされていると思いますが、民法と不動産登記法商法・会社法と商業登記法登記法の択一式と記述式民事訴訟法・民事執行法・民事保全法知識としてセットにすることです。

中でも会社法は、とにかくイメージがしにくく苦戦しましたが、択一六法を何度も通読しながら過去問を解き、頭の中で株式会社を設立したり、債権者保護手続を行ったり、イメージすることを心がけました。似たような内容の知識が多く出てくるので、択一六法の暗記表に自分の言葉で書き込み、知識を横断整理させることも重要です。

民事訴訟法等は手続法なので、民事訴訟法を何度か通読し、民事訴訟の流れを紙などにザックリ書き出して、過去問を解きながら「今はどこを問われているか」を意識しました。マイナー科目なので、本試験では過去問に似た問題が多く出ます。深追いせず、イメージできるようになったら、民訴等は過去問7割、択一六法3割(間違えた知識を確認)で勉強していました。

効果的だった択一式の勉強法

「早く正確に問題を読み、過去問A、Bランクを確実に答えられるようになる」ことを意識しました。私はCランクはほぼ手をつけることがありませんでした。合格する事が目的であって満点を取ることが目的ではないからです(もちろん高得点を取るに越したことはありません)。
学習初期から過去問に手をつけることが大切ですが、ただ過去問をやりまくるわけではなく、次の①から③に留意するようにしました。

図を描いて流れをイメージ問題文の当事者を◯で囲み、文章に/を入れて読み易くし、読み間違いを防ぐことを徹底する。
※「債権者」と「債務者」をサラッと読み間違えてしまうと命取りになりますし、選択肢の文章が長くても瞬間的に聞かれていることを判断するためです。また聞かれていることが明確になると、問題文を速読できるようになります。

同じ肢を何度も間違える=知識が足りていないので、条文や判例のインプットに戻る。

③ 基準点を超えられるようになったら、肢ごとに◎◯△×の4段階のマークをつけ、直前3ヶ月に回す箇所を可視化。直前期は△×だけを繰り返し、知識の穴を埋める作業を徹底。
(◎:瞬間的に答えられ絶対に間違えないので解かない。
 ◯:答えの説明が可能、気分転換に解くのもあり。
 △:正答できるが説明が不安定。
 ×:理解不足。)
※CROSS STUDYで★をつけて応用が可能です。

効果的だった記述式の勉強法

学習初期から記述式の学習に取り組み、ある程度ひな形を覚えることができたら「記述式ハイパートレーニング」で連件申請(不動産登記)・一括申請(商業登記)の対策をする。
ここでも択一式と同じく◎◯△×の4段階のマークをつけ学習。「合格書式マニュアル」を自分の中で4分割して、毎日4分の1ずつ寝る前に通読しました。

直前期は朝に記述式ハイパートレーニングの不動産登記を3問、商業登記を2問程又は本試験レベルの記述式問題に各1問ずつ取り組みました。

昨年の本試験で枠ズレを経験し、今年は「念には念を」と、他社の模試をいくつか受け、初見の問題に慣れる対策も行いました。

本試験の具体的な戦い方

【午前の部・午後の部の択一式に共通する内容】

・肢はウ、エ又は文章が短いものから検討する。
理由はアに難しい肢が置いてあった場合の対策です。また文章が短い肢から解くのは時間短縮のための定石です。ですが、短い肢ほどシンプルかつ細かい知識を問われることがあり、長文の肢の方が情報が多くて読んだ時に答えに辿り着きやすいこともあるので、柔軟に対応することが大切です。

【午前の部 択一式】

私の体感として、憲法の第1問目は難問を出題している場合があるのと、他の午前の部の科目と必要な思考回路が少し違うと感じていたので、憲法は後回しにしました。
民法は得意でしたが、間違いたくないし分量が多い。
会社法・商法は問題文が長いが、答えに辿り着きやすいので、長文速読の対策をしていれば問題ないと判断。
これらを理由として、①会社法・商法→②憲法→③刑法→④民法の順で取り組みました。

【午後の部 択一式】

午後の部は、午前科目のように思考型の問題ではなく、「シンプルに条文・先例の知識を知っているかどうか(暗記)」「時間配分」が鍵を握ると思います。
不動産登記法は民法と、商業登記法は会社法と同時に取り組むと効率よく学習できる、という考え方から、解く順番は午前科目と同様に判断しました。
ただし、民事訴訟法等は肢が短い分クセ者です。
最終的に、①商業登記法→②民事訴訟法等→③供託法→④司法書士法→⑤不動産登記法(択一式はどんなに遅くても75分で切り上げる)→⑥記述式の順が、私にはしっくりきました。

【記述式】

ラインマーカーは2種類。「問題文、添付書類の日付や実体上の法律行為などをマークする色」「注意事項や問題文、添付書類全体を通して見慣れない書きぶりや引っ掛けようとしている箇所をマークする色」の2つに分けていました。
そうすることで、「見落とし」を防ぎ「探す時間」を短縮していました。
あとは絶対に思考と手を止めないこと。

モチベーション維持

フルタイムで勤務していたので、勉強自体が息抜きの代わりになっているところがありましたが、それでも苦手分野と向き合うのはメンタルにきます。
「合格者は皆、同じ道を通っている」と言い聞かせつつ、筋トレをしたり、神社など自然が多いところに妻と出かけてリフレッシュもしました。

挫折しそうになった時は、補助者として勤務していたため、身近にいる合格者や、妻に話を聞いてもらうこともありました。聞いてもらえるだけで心が軽くなるものです。

あとは自分がやるだけ。ということを忘れずに。

私は仕事と両立できていたと思いますが、お世辞にも家事と両立できたとは言えません。できるときに少しお手伝いをした程度でしょう。

妻の支えがあったからこそ勉強を継続できました。
「なんとしても合格し、妻に恩返しをしたい」という気持ちが1番のモチベーションになっていたと思います。

令和7年度以降の合格を目指す受験生の方へ

私は合格するまでに、お試し受験を含めて5回受験しました。
最初の1年目は、もしかしたら運よく合格できるのでは?なんて考えていました。はっきり言って現実はそんなに甘くないです。専業受験生ならともかく、法律初学者・フルタイム勤務の方はそんな甘い考えではいけません。
私は1回目は基準点に届かず、2・3回目は点数が上がるものの午後択一式で基準点に届かず、4回目にしてやっと午前午後択一式の基準点を超えるも記述式の枠ズレで不合格。5回目にしてやっと合格です。
私なりに真剣に向き合いましたが時間はかかりました。

もちろんフルタイム勤務でも、もっと早く合格する人は沢山いるでしょう。その方も計り知れない努力をしています。
自分の時間を、人生を使って勉強しているのですから、自分と向き合って勉強を続けてください。
1回目でも2回目でも、法律初学者でも、あなたなら必ず合格できます。

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