「自分の努力以上に家族や友達の支えがあったからこそ、司法書士試験に合格することが できた!」山下 泰輝さん

山下 泰輝さん

目次

① なぜ司法書士を目指したのか

 私は、小学生から高校生の頃にかけて勉強の方法というものが全く理解できておらず、勉強してもテストや模試などで高得点を取ったという記憶があまりないほどの劣等生でした。そんな私だったからこそ、大学に入ったらしっかりと一からまた勉強をしたい、特に法律は大学から学び始める人がほとんどであるため、今まで勉強において極めて優秀な成績を収めてきた人と私が勝負することができるのはこの分野しかないと考え、法律(資格)の勉強を開始しました。

 その上で、なぜ数ある法律資格の中から司法試験ではなく司法書士を目指したのかというと、予備校の費用に大きな差があったということ(司法試験や予備試験の対策講座は約100万円を超える)、また、専門的な知識と多くの経験をもって登記や供託などの予防法務に従事し、多くの人を手助けすることができる司法書士という職業に憧れを抱いたというのが大きな理由です。

② なぜクレアールを選んだのか

令和4年度の司法書士試験は事情により受験することが出来なかったのですが、すでに司法書士試験において「択一式の基準点を下回る得点を取ることは絶対にない」といった自信がありました。そのため、予備校を利用するか否かかなり迷いましたが、今年度の司法書士試験に確実に合格するため、値段が安いにもかかわらず、質が大手の予備校と遜色のないと評判であったクレアールを選びました。

③ クレアールで学習して良かった点

 クレアールで学習して良かったと感じた点は多くありますが、その中でも特に良かったと感じたのは択一六法と答練(模試含む)です。  

 択一六法は、条文の後に知識がまとめられた図などで関連する知識との比較を容易にし、知識をまとめるといった作業を簡略化することができました。膨大な知識を常に維持し続ける必要のある司法書士試験において、普通の六法以上の役割を果たしてくれました。

 答練は、1問1問が大手の予備校と何ら遜色のない質であると感じました(解説については、必要最低限の記載 ではありましたが理解するのに十分でした)。特に、改正点を論点にした問題を集中的に復習することで、本試験当日の不安を払拭することができました。私自身、他の予備校の模試を多く受けていたこともあり、クレアールの答練(模試を除く)はすべて消化しきることができませんでしたが、クレアールの答練が本試験の得点につながったのは間違いありません。

以上がクレアールで学習して特に良かったと感じた点です。

④ 答練の効果的な活用方法

 答練については、完璧であると判断できない肢の全てをノートに1つ1つテープなどで貼り(その下に肢に対応する解説を貼る)、黒シートなどで解答を隠しながら何度も何度も解くといった勉強をしていました。他の受験生からすると極めて効率性に欠ける勉強方法(択一式1問の復習に1時間以上かけたこともあります)だと思われますが(まとめノートを作ること自体が良くない勉強方法とされがちですが)、この勉強方法こそが私に合った得点に直結する効果的な勉強方法でした。

したがって、他人の合格体験記などを参考にすることはあっても、何が自分に合ったあった勉強方法(効果的な活用方法)なのかは、厳しくても辛くても試行錯誤しながら最終的には自分自身で答えを見つけるしかありません。

⑤ 過去問題集の学習の進め方

 私自身は、司法書士試験の勉強を始めてからどの問題にも10回以上取り組みました(合格年度である令和5年度は過去問をほとんど解いていません)。さらに、知識の忘却を防ぐため、簡単な問題であっても重要な論点については10回を優に超えるほど解いていました。

 なお、合格者は当然のように過去問と同様の問題は正解するため、過去問は何年分しか解かなくて良いといった情報が流れてくることもあると思いますが、一部の天才を除き、すべての問題を一度は解くべきであると考えています。

⑥ 学習を進めていく上での心構え

 司法書士試験は数ある資格試験の中でも極めて難しく、特に働きながら目指される方にとっては、まとまった勉強ができる休日に最低10時間以上勉強しなければならないなど、ご家族の理解と相当の覚悟がなければ合格することは不可能に近いと考えられます。

 私自身は、大学の勉強とアルバイトを並行しながら、合格年度については専業受験生として勉強のみすることができるといった恵まれた環境下にあったのですが、それでも本当に辛かったです。

 もし、これから司法書士試験の合格を本気で目指すのであれば、なぜ司法書士を目指したのか、合格後はどのような司法書士になりたいのかなどのビジョンを明確にし、応援してくれている家族や友人に対する感謝を忘れることなく、一度司法書士を目指すと心に決めた以上は可能な限りあがいてください(無理だけはしないでください)。

⑦ 午後の部の効果的な時間の使い方

 司法書士試験は、1分1秒の使い方によって結果が変わってしまうほどの苛烈な試験です。特に午後の部については、時間に余裕がないといったレベルではなく、時間が全く足りないといった絶望に最後まで打ちひしがれることとなります。私自身もお恥ずかしい話ではありますが、今年度の司法書士試験の午後の部の時間が足りず、商業登記の記述式問題を最後まで解くことができませんでした。

 しかし、今年度のような最後まで解けなかったケースを私は事前に想定しており、その場合に備えて記述式は基準点を下回らない程度に、択一式は30問以上を確実に正解できるように択一式重視の勉強をし、時間配分のシミュレーションをすることによって焦らず着実に得点を取ることができました。結果的にその対策が功を奏した形となります。

以下は私が理想とする午後の部の時間配分です。参考にしていただけますと幸いです。

  • 択一式を先に解く(60分で終わらせることが望ましいが、70分かかってもよい。その代わり確実に30問以上正解すること)
  • 次に不動産登記の記述式を解く(書く分量が商業登記の記述式よりも少ないため、50分で終わらせたいが、60分かかってもよい。枠ズレだけはしないように焦らずに解くこと)
  • 最後に商業登記の記述式を解く(残りの時間で可能な限り答案用紙に解答を書く、登記することができるのか判断に迷ったものは全て記載することを前提に問題を解くこと)

⑧ 記述式の採点について

 令和5年度の司法書士試験において、不動産登記の記述式の問題で譲渡担保権が論点の1つとして出題されていたのですが、譲渡担保契約解除を原因とする所有権移転が正しいのか、抹消が正しいのか予備校講師内でも正解が分かれる疑義のある出題がなされました。

問題文で申請件数を最も少なくなるようにする指示があるため、これに従った場合は移転で解答し、登録免許税を考慮すると抹消で解答することとなります(抹消を選択した人が多い中、私は移転で解答しましたが点数は35点中22.5点としっかりと取れていました)。

私が何を言いたいのかというと、本試験の記述式の採点方法はブラックボックスということです。不安を煽るために言いたかったわけではなく、記述式については、正解が必ず1つとは限らない点を皆さんに知ってほしく記載させていただきました。来年度以降は不明ですが、少なくとも令和5年度はそうでした。

⑨ モチベーションの維持について

 司法書士試験合格のためには、膨大な知識を常に保たなければならないため、モチベーションの維持というのも非常に重要となります。私は勉強を始めた当初はそれが全く理解できず、とにかく早く合格したいと常に焦燥感に襲われており、気分をリフレッシュするということができませんでした。その結果モチベーションの低下という最悪の状況に陥ってしまい、合格が遅れてしまいました。

 もし、今年絶対に合格しなければいけないと差し迫った状況ではない人や私と同じ若い年代の人には、月に数回程度は友人と遊ぶなどの心に余裕を持つことが合格に近づくのではないかと個人的には考えています。

⑩ 最後に

今年度の司法書士試験に合格することができたのは、私自身の努力以上に家族や友人の支えがあったからです。先に逝った家族である最愛の犬に誓って絶対に今年合格したいと勉強をしていたことも合格できた大きな要因で、本当に家族には最後まで支えられて、見守られておりました。感謝の気持ちしかありません。

また、数回の質問ではありましたが、迅速に回答していただいたクレアール司法書士講座事務局の皆様には本当にお世話になりました。司法書士試験合格の一助となったのは間違いありません。

今後は、家族や友人にしっかりと恩返しをし、法律に携わる専門家として、多くの人の手助けをしていきたいと考えております。

支えてくれた皆様、本当にありがとうございました。

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