「仕事、家事、子育てをしながら答練を頑張って受けたことが、合格につながりました」S.Tさん

S.Tさん

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なぜ司法書士を目指したのか

私は、10年以上前に一度専業で司法書士を目指しましたが、合格まであと一歩及ばず、そのままモチベーションが維持できずに諦めてしまった過去があります。

再チャレンジに至った経緯は、現在司法書士事務所の補助者として勤務しているため、やはり自分も「司法書士となって社会貢献をしたい」と思ったからでした。

なぜクレアールを選んだのか

再チャレンジにあたって、私は過去に予備校の基礎講座を受講していましたし、今回は仕事、子育てをしながらの挑戦となるため、自分のペースで学習を進められる独学を選択しました。

2年くらい真面目にやっていれば合格できると思っていたのですが、ある程度自信を持って受けた令和3年度の本試験でまたしても不合格となり、これ以上「不合格」を経験することは精神的にも年齢的にも耐えがたく、独学に限界を感じたため、受講料が比較的安く、仕事をしながらでも何とか頑張れそうなカリキュラムが組まれているクレアールの「答練パーフェクトパック」を受講することにしました。

クレアールで学習して良かった点

独学時は、市販の受験用書籍を繰り返し読み込んでいましたが、「仕事をしているから」、「子どもがいるから」ということを理由にして、午前なら2時間、午後なら3時間の「本試験に即した演習をする」ということはありませんでした。

今回独学に限界を感じ、比較的安価であるとはいえ、ある程度の金額をかけてクレアールの答練パックを受講するわけですから、今年で最後にする決意で、クレアールから送られてくる答練と模試は必ず期日を守って提出することを目標にしました。

平日は仕事、土日は子供の行事等もありますので、2時間や3時間の答練時間を通しで演習するためには、主に土日の早朝の時間しか私にはありませんでした。家族がまだ寝静まっている頃にアラームを何度も止めながら重い体をたたき起こして取り組みました。直前期はちょうど仕事が忙しく、最後の全国公開模擬試験だけは提出できませんでしたが、それ以外の答練は概ね期日を守って提出できたかと思います。

正直に言うと、午後の部の答練のうち、択一式と記述式は別の日に分けて演習したこともありますし、夜中に答練を始めたときは、あろうことか途中で寝てしまっていたことも何度もあります。それでも、送られてくる答練は必ず提出すると決めて、それを達成できたことが、本試験の時には「これだけやってきたんだから大丈夫」と精神的なお守りにもなりました。

答練を受けている中で、記述式問題の注意事項に不要な情報が記載してあることが多いな、と感じていました。蛍光ペンでチェックしたにも関わらず、結果的にその情報は解答には全く関係ない、ということが何度もありました。

今年の本試験では、ズバリこの経験が活かされました。「この情報は本当に必要ないのか?」と若干不安ではありましたが、クレアールの答練でそういう経験を何度もしていましたから、これが最近の本試験の傾向なのだろうと割り切って解答できました。択一式についても、「この論点は答練で出ていたなあ」と思いながら解答できるほど落ち着いて受験できました。

答案練習の効果的な活用方法

本試験は年に一度しかないわけですが、その日のために、答練を通じて何度も2時間なり3時間なりの試験のための特訓をしてきました。もし今年も独学を続けていれば、このような「試験の特訓」はせずに受けますから、おそらく今年も合格できなかったであろうと思います。

知識の精度はさることながら、年に一度しかない試験であるからこそ、「試験慣れ」しておくことは必要かと思います。答練は、問題から得る知識だけではなく、問題を解く順番を試行錯誤したり、試験時間の感覚をつかむのに効果的でした。

一方で、他の受験生の皆さんも、答練を色々な視点から活用されていると思いますので、単純に答練の成績で一喜一憂する必要はないかと思います。私は、通算しますとベテラン受験生と言われる年数を司法書士試験の勉強に費やしましたが、それでも今年受けた答練では、基準点にいくこともあればいかないこともありました。

長年学習していたわりには択一式問題ではお恥ずかしい成績でしたが、記述式問題は比較的得意でしたので、クレアールの3月の実力診断模擬試験では、合格する可能性もあるであろう成績を取ることができました。最近では、「択一逃げ切り」なる言葉がありますが、私には、そのような点数の取り方は叶いそうにありませんでしたし、記述式を得点源にするつもりの戦略ではいささか不安はありますが、それでも総合点では悲観するほどの成績ではなかったので、要はバランスが大事なのだと思い、3月の実力診断模擬試験から本試験まで、今年の学習スタイルを変えずに自分を信じて学習を進めました。

学習スケジュール

昨年は、一定の間隔で復習のタイミングを管理する方法で学習を進めていましたが、子どもの予定が重なったり、仕事が忙しかったりで復習ノルマをこなせないことがあり、復習間隔を管理すること自体がストレスになっていました。

今年は、クレアールから届く答練をペースメーカーに、試験科目のバランスを考えて月・火曜日は民法、水曜日は不動産登記法、木曜日は会社法・商業登記法、金曜日はその他マイナー科目、土・日曜日は平日の予備日及び答練の日、としていました。隙間時間や寝る前には、1000問ノックWebテストに取り組みました。1000問ノックWebテストは、司法書士試験で最も大切であるといわれている基本的な問題が多く、今年の本試験では、特に基本事項からの出題が多かったために本当に役立ちました。スマホからクイズ感覚で解答できるため、息抜きとしても利用していました。

私の不合格体験記

過去に司法書士を目指した時には、今よりもインターネットで得られる情報は少なかったかと思います。現在は、資格予備校の講師の方や司法書士試験の合格者の方が効果的な学習方法や、試験についての様々な情報を詳しく発信されています。

当時、約2年間専業受験生として自分なりに一生懸命勉強しました。私は、学習初期から記述式問題は比較的得意でした。当時は、「択一逃げ切り」なる言葉は存在しておらず、択一式でも記述式でも基準点を超えれば、上乗せ点は今ほどは必要ではありませんでした。

私は、択一式でギリギリ基準点が取れれば、記述式だけで合格基準点プラス上乗せ点が得点できると思い、得意な記述式問題に力を入れてしまいました。今思えばこれが不合格の要因の一つとなってしまったのだと、最近、インターネットで「記述式が楽しくなったら終わり」という言葉を目にして気がつきました。記述式問題を解くのが楽しくなってしまって、択一式の勉強が足りず、本試験では択一式の基準点に届かず、記述式問題が採点されない、という何とも本末転倒な結果でした。

もう一つの不合格の要因には、「わからないことをわからないままにして進めることができなかった」ということがあります。

今ではインターネット等の情報で、「わからないことはわからないままにして高速で何度も同じことを繰り返すことが大事」と多くの方がおっしゃっています。

当事の私は、わからない問題が出てくるたびに戻ったり周辺知識を掘り返したりして、納得のいくまで調べ尽くすという方法で学習していました。司法書士試験の学習範囲は膨大であるために、そのような学習の方法ではどれだけ時間があっても足りません。

それでも約2年間専業受験生として学習して、直前期の他校の公開模擬試験では、合格可能な成績でした。しかしながら、本試験では涙を飲みました。そこで力尽きてしまい、環境の変化があったこともあり、司法書士になることはほとんど諦めてしまいました。学習も全くしていませんでしたが、翌年の本試験を形だけ受験しました。

形だけと思って受けた本試験だったのですが、全くプレッシャーがなかったことが良かったのか合格点に2点足りずに不合格でした。ただ、その当時、司法書士となることは、ほとんど諦めていたために悔しいと思うこともありませんでした。再チャレンジにあたり、独学で学習を進めることとしたわけですが、最後に受けた本試験が勉強をせずに受けたのに総合点まで2点足りなかったという経験が悪い方に作用してしまい、やはり覚悟が全く足りなかったと思います。

今年クレアールの答練を受講しなかったら、また同じ不合格の体験を重ねるところでした。仕事、家事、子育てをしながら何度も何度も答練を受けることは大変でしたが、「年に一度の本試験の時にたまたま合格点を取れるためではなく、この答練の積み重ねが、本試験で合格点を取れる確率を上げていくためのものなんだ」と言い聞かせて頑張りました。

最後に

私は、再チャレンジにあたっては独学と、クレアールの通信講座を受講していました。思えば孤独と不安、そして劣等感との闘いでした。

子ども達が幼いうちの時間を、試験への不安から常にピリピリしていて、子どもたちを放ったらかして勉強していたこともあります。それもこれも、合格すれば全て帳消しになると信じていました。

一方で、「合格しなかったらこの時間は取り返しがつかないんだ」と不安でいっぱいでした。

インターネットの世界には、一発合格された方や、フルタイムで仕事をしながら短期で合格された方で溢れかえっています(溢れかえっているように見えます)。そういう情報を目にするたびに私は劣等感でいっぱいでした。しかしながら、合格率を見てもわかるように、世の中短期合格者ばかりではありません。

不合格となり、「もう一年頑張る」と決意すること自体は簡単です。しかし、その日から本試験の日まで不安や孤独と闘いながら、司法書士試験の勉強を毎日続けることは並大抵のことではないと思います。ずっと、「私なんかが合格する日は来るのだろうか」と思っていましたが、今年ついに来ました。あの日、クレアールで受講すると決めて本当に良かったと思います。

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