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「苦手な科目、分野を無くし、わかった気になって漫然と勉強しないようにすることで掴んだ合格」佐合 良太さん

司法書士合格体験記

佐合 良太さん

なぜ司法書士資格を目指したか

 大学卒業後フリーターをしていましたが、20代の後半になり、自分の将来に危機感を感じ、大きな軌道修正をしたいと考えました。
そこで、何か資格を取って手に職をと考えた結果、高度な法律知識を駆使して人々の暮らしを守るという司法書士の仕事内容に魅力を感じ、司法書士試験の受験を決意しました。

クレアールを選んだ理由

 私の受験回数は3回です。1回目の受験は他校で基礎講座を受講し受験しました。2回目は独学で、3回目にクレアールを受講して合格しました。
1回目の受験の後、条文の読み込みこそがダイレクトに得点につながると考え、これまで使っていたテキストを読むのをやめて、判例付きの六法をメイン教材として勉強しました。
こうして迎えた2回目の本試験では記述式の足切りで不合格になったものの、択一式では基準点に上乗せして点が取れたので、条文の読み込みが最重要であるという考えに確信を持ちました。しかし、判例付きの六法では、民法や憲法は試験に出ない余計な判例が載っていたり、不動産登記法や商業登記法は他に規則や別表、先例を見る必要があったりと使い勝手が悪く、勉強するうえで非常にストレスになっていました。
そこで、何か良い教材がないかと探していたところ、クレアールの合格者の方の合格体験記を読んで択一六法の存在を知り、択一六法付きの答練コースの受講を決めました。
また、受講料が安いことも、他校から乗り換えてリベンジを狙ううえで大変魅力的でした。

クレアールで学習して良かった点

・教材について

 条文の読み込みが最も大事だと考えていた私にとって択一六法は最高の教材でした。司法書士試験の合格に必要なことだけがコンパクトにまとまっていて、余計な記載がないので、短時間でも密度の濃い学習ができました。基礎ができており、基準点以上を取れる受験生にとっては択一六法をメインテキストとした勉強は非常に効果的だと思います。

・答練について

 答練では自分の気づかなかった弱点を見つけることができました。
また、記述式の採点をしっかり厳しくしてもらえたので、細かいところまで神経を行き届かせる癖がつくようになりました。
本試験の最中には、「これ答練で出たなー。」と思うことが何度かあり、クレアールの模試、答練の的中率の高さにも驚かされました。

学習を進めていくうえで心掛けていたこと

 とにかく基本の条文、先例、判例が大事だと考え、苦手な科目、分野を無くすことを心掛けていました。
もう一つ心掛けていたことは、わかった気になって漫然と勉強しないようにすることです。これは、受験回数が増えるほど、合格に近づくほどに、わかった気になって漫然と条文等を読んでしまいがちになってしまうので、条文を読む際には、常に制度趣旨やどこが本試験で問われるかを意識するようにしていました。この点、択一六法には関連事項や比較の表、過去問の肢が入っているおかげで、メリハリのある学習ができました。

有益だった書式解法マスター答練

 4月からの答練に先駆けて年明けから始まる「書式解法マスター答練」では、本試験と同タイプの記述式の問題演習をこなすことで時間配分、解法の確認と実践的な力をつけることができました。また、しっかり採点してもらうことで、ミスを減らして0.5点でも多く得点する意識を持つようになりました。年明けの早い時期から本試験と同レベルの問題で訓練できるのはありがたかったです。
また、「書式解法マスター答練」は普通の答練と同様に、順位や合格判定も出るので高いモチベーションで気を引き締めて勉強することができました。

私の学習方法

 これまで、学習方法には試行錯誤を繰り返してきましたが、合格した3年目に取った学習方法は非常にシンプルなものでした。以下、合格した年の学習方法について具体的に述べていきます。

・択一式

 すべての科目に共通して条文、先例、判例の読み込みが重要だと考えていたので、全科目択一六法だけ使用し、他の教材は一切使いませんでした。20日で全範囲を一周するペースで読み、それを本試験当日まで繰り返しました。

・過去問

 分野別の過去問題集をバラバラにして年度別に並び替え、過去20年分の問題を一日一年分のペースで繰り返しました。
分野別の演習は出題傾向を把握するのに便利ですが、同じ分野だけ解いていると飽きてしまうので年度別の演習に切り替えました。
本試験では短い時間の中で今まで勉強してきた膨大な知識を引き出す必要があるので、年度別での演習は実践的な力をつけるのに効果的でした。

・記述式

 以前使っていた記述式の問題集(他校のもの)を引き続き使いました。不動産登記、商業登記ともに1日1問のペースで解きました。
解答を全部書くのは時間がかかるので、答案構成までにとどめ、論点を理解できているかを確認しました。

・答練

 答練は時間配分と記述式の解法が通用するかどうかの確認を目的として受けました。午後の部の択一式は60分以内に解くことを目標としていたので、答練を受けるなかで60分以内に択一式を終わらせるペースを体に叩きこみました。記述式の問題は択一式で時間を取りすぎてしまうことも想定して、不動産登記、商業登記ともに50分以内を目安に解きました。

午後の部の効果的な時間の使い方(択一式の問題の解き方・時間配分)

 問題を解く順番は不動産登記択一式→商業登記択一式→マイナー科目択一式→不動産登記記述式→商業登記記述式の順番に解いていきました。そして、午後の部の時間配分は記述式1問に60分ずつ使いたかったので、択一式は60分以内を目標に解くようにしました。   
また、60分以内に午後の部の択一を解くために、「迷わない」ということを徹底しました。正誤の判断を瞬時にし、知らない肢に出くわしても深入りすることなく、切り替えて次の肢の検討に移るようにしました。仮に、問題中のすべての肢が自分の知らない肢で、正解が出せない場合でも、「自分がわからない問題は他の受験生もわからないはずだ。」と考えていました。
他にも午後の部の択一対策として、問題のすべての肢を検討せず、3つくらいの肢の検討で正解を出す作戦を立てて、答練でも試してきましたが、本番では慎重になってしまい、結局ほとんどの肢を検討しました。ただ、それでも絶対に「迷わない」ことを徹底したおかげで、本試験でも60分以内で択一式を解き終えることができました。
択一六法で条文、先例を読み込み、過去問演習をしっかりやり込むことで、スピードと得点の両立が可能になりました。

記述式問題の時間配分と答案構成用紙の効果的な使い方

 記述式の時間配分は1問60分ずつを目安にしました。記述式の問題で時間内に点数の取れる答案を完成させるためには、択一式の過去問が完璧に解けることや基本的なひな形が書ける実力があるのは当然として、問題を読む順番や答案構成用紙の使い方など技術的な面での準備も不可欠であると考えました。以下、私が行った具体的な答案構成用紙の使い方について書いていきたいと思います。

不動産登記

1.登記記録を書く

まず、最初に答案構成用紙の一番上に、すべての不動産の登記記録を書きます。順位と権利の内容、登場人物の名前だけを書きます。共同根抵当権や元本確定期日がある場合も書き込んでおきます。人物名は後で問題用紙を見返すことのないようにフルネームで書いておきます。
(例、2抵 甲野一郎 ム乙野二郎(二番抵当権、登記名義人が甲野一郎で債務者が乙野二郎の意味です。))

2.権利変動を整理する

次に、問題用紙の事実関係と別紙を読みながら、答案構成用紙に事実関係の番号と日付、権利変動、当事者、相続図や変更後の事項、第三者の許可や承諾などが必要な場合を書いていきます。
相続図や変更後の事項は後で問題用紙を見返す手間を省くために、第三者の許可や承諾は添付書面の付け忘れによるミスを防ぐために答案構成用紙に書くようにしました。
(例、28.4.20、弁済、乙野二郎→甲野一郎(平成28年4月20日に乙野二郎が甲野一郎に弁済したという意味です。))

3.申請情報を作成する

最後に問題、注意事項を読んで、申請件数、申請の順番を確認してから、これまで作ってきた答案構成用紙を見つつ答案を作成します。

商業登記

1.会社、役員の状態を書く

最初に、答案構成用紙の一番上に会社、役員の状態を書きだします。この時「発行済株式総数」や「発行する株式の内容」などと書いていると時間が無くなってしまうため、会社法911条第3項各号の番号を使って簡略化して書きます(取締役会設置会社であれば15、株券発行会社であれば10、のように)。また、任期満了になりそうな役員はチェックしておきます。

2.変更後の事項を書く

次に、問題文の議事録、聴取事項を見ながら、答案構成用紙に登記の事由、日付、登記すべき事項、添付書面、登録免許税を書き込んでいきます。また、登記できない事項を見つけた際も答案構成用紙にチェックを入れておきます。ここでも、登記すべき事項を答案構成用紙に書く際には、会社法911条3項各号の番号を使い簡略化して書きます。登録免許税は、後で計算がしやすいように登録免許税法の区分に従ってカタカナで書き込みました。

3.答案を作成する

最後に、作った答案構成用紙を見ながら、答案を作成します。

答案構成用紙をしっかり書くことは一見時間がかかる作業のように思えますが、数ページにわたって散らばった情報を一つにまとめることで、問題を正確に把握することができますし、問題文のページをめくって見返す手間が省けるので、結果として時間の短縮にもつながります。答練を利用しながら自分のベストな解法を模索することをお勧めします。

来年度の合格を目指す方へのアドバイス

現在の自分の実力と合格レベルの差がどのくらいあるのか、その差を埋めるには何が必要なのかを考えて、自分のスタイルを確立してください。そして、本試験では絶対にあきらめないでください。合格レベルにある人であっても、本試験当日は緊張やプレッシャーで時間配分が狂ったり、想定外のことが起こるかもしれません。それでも、終了の合図があるまで決してあきらめず、手を止めないでください。0.5点の紙一重の差で合否の分かれる厳しい試験ですが、諦めない気持ちこそが合格への最後の一押しとなるのだと感じています。
あきらめなければ努力が報われる試験です。これから合格を目指す方は自分を信じて頑張ってください。

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