「会社法と不動産登記法の克服が合格の秘訣」 N.Yさん

N.Yさん

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なぜ司法書士資格を目指したか

法律事務所で働いていたときに司法書士の先生に登記をお願いすることが何度かありました。何人かの先生にお会いしましたが、とても感じのいい方ばかりで、司法書士に対して良い印象がありました。

法律事務所は個人経営でしたから、いつ、どうなるかわからない。そんな中、資格を取りたいと思って、前述の通り良い印象があったので、司法書士資格の予備校パンフレットを取り寄せてみました。もちろん難易度が高いのを知っていたのですが、試験範囲、講義の時間・学習期間、予備校の費用の高さが予想以上で、とてもじゃないけれど自分には無理だとあっさり諦めました。ただ資格は取りたいと思っていたので、宅建士を取りました。

それから5年くらい経ち、法律事務所を退職して、自分の今後のキャリアを考えたときに、ふと司法書士資格のことが頭をよぎり、調べはじめました。争いごとが苦手な私は、登記という義務の履行をお手伝いする司法書士の業務にとても魅力を感じました。金銭的にも余裕があり、専業で挑戦してみたら短期合格できるのではないかと思って挑戦してみることにしました。(なお、最初の一年弱は専業でしたが、勉強を進めていくと合格までの道のりは短くないことを感じ、二年目以降からは、フルタイムで仕事をしながら、勉強を進めることにしました。)

予備校選びのポイント(なぜクレアールを選んだか)

金銭的に余裕があっても、もちろん安ければ安いほど良いので、クレアールを選んだ理由の一つは受講料が安いところです。安いといっても講義から答練までフルパックで付いていて、非常に充実した内容でした。最近はライブでの授業はあまりなく、通信になるのだったら、通信に特化しているクレアールがいいのではと思いました。

また、講義時間が短いこと、これも選んだポイントでした。短いといっても不十分ではありませんでした。講義で理解したものを自分のものにするため、自己学習が重要になってきますが、クレアールのコンパクトな講義は、結果として自己学習に時間を割けたので、とても良かったと思います。そして、自分で教材を用意しなくても良いところも決め手の一つでした。予備校によってはテキスト・過去問などを自分で購入しなければなりませんが、クレアールは教材全部が受講料に含まれていたので、テキスト類は送付を待つだけと楽でした。自分で用意したのは市販の六法くらいです。

選んだ時点では、講師が合う合わないとかはあまり考えませんでした。

クレアールで学習して良かった点(講師、教材、講義、答練等)

講師で選んでいなかったものの、基礎講座の清水先生、中上級講座の古川先生、どちらの先生もわかりやすく、どんどん学習を進めることができました。単にテキストを追っていくのではなく、パワーポイントを使った授業で視覚的にもわかりやすく、難しい論点にもついていくことができたのだと思います。

インプット講座はもちろん良かったのですが、アウトプット講座も充実していました。択一は過去問講座、記述式はハイパートレーニングを使った講義が、実践的で得点力が付いたと思います。択一の過去問講座は、過去問をピックアップして、解き方をじっくり、さながら答練の解答講座を過去問でやってくれるという感じです。他の論点との比較なども交えて教えてくださり、頭の中が試験用に整理されていった感じです。記述式のハイパートレーニングは本試験問題をシンプルにしたような問題が、不動産登記は50問、商業登記は20問ありました。このハイパートレーニングを使った講義で記述の解き方を理解し、その後繰り返し、10回転くらいは解きました。これで記述式の基準点は突破できたと思います。

教材では択一六法、こちらは合格するまで、それこそボロボロになるくらいに使いました。司法書士試験に必要な知識はすべて入っているといっても過言ではないと思います。サイズはコンパクトですが、情報量は多いので、一回転するのは時間がかかりました。従って、択一六法を使った勉強方法は、まずは前から読んでいく、そして並行して過去問をやりながら辞書のように引く、という感じでした。こうすることで、重要な論点は繰り返し目にすることができ、そうでない点も一通り目にすることができました。

あと、私はあまり質問したりするタイプではなかったのですが、三年目、四年目はどの講義を取ればいいのか悩みました。そんなとき、担当の方が相談に乗ってくれました。毎年成績報告をしていたのですが、その成績を考慮して、多くの受講を勧めるのではなく、適切な講座を一緒に考えてくれ、勧めてくれました。無駄に多くの講義を取らずに必要な講座を受講することができて時間を有効に使えたことも、合格への繋がった一つだと思っています。

学習スケジュールをどのように立てて、学習を進めたか

最初の一年弱で初級講座を終えましたが、そのときは配信される映像授業をペースメーカーに、「いつまでに民法を終えて」というように、ざっくりとしたスケジュールで進めていました。

合格した年とその前年は、本試験までに何回転勉強するかを決めて、スケジュールを組みました。私の場合は2ヶ月で全科目1回転を目標に進めていきました。平日は科目ごとの勉強時間には特に気を配り、科目ごと、その日勉強するページ数もだいたい決めていましたが、ページ数より勉強時間を優先させました。例えば民法を10ページ勉強したかったとしても、勉強時間を1時間と決めていたら、まだ8ページしか終わっていなくても、1時間経ったら終了させました。そして次の会社法の勉強に移るといった感じです。だらだら勉強しない、わからなかったらとりあえず飛ばす(一度で全部わかろうなんて思わない、次勉強した時にわかるかもしれない)という気持ちで勉強しました。科目ごとの勉強時間は、取れる勉強時間に対して試験の問題数に合わせて一旦組んだあと、苦手な会社法と不動産登記法を少し多めにしました。仕事が休みの土日は講義や答練、過去問を中心に学習しました。

今年の試験で合格できた秘訣(昨年までの失敗の原因、今年はどのような対策を立てて合格を勝ち取ったか)

合格した年の前年度は、午前は会社法が、午後は不動産登記法が足を引っ張り、あと3点で不合格でした。今年は会社法と不動産登記法を克服すべく、他の科目より少し多く時間をとりました。会社法は重要条文を何度も何度も読み込み、理解して、問題を解き、少しずつ問題のポイントがわかってきたという感じです。不動産登記法は毎朝問題を解くことで慣れていきました。特に総論は何が出てくるかわからず苦手でしたが、記述式のひな形集、登記事項証明書でイメージを掴んだりしながら勉強していくことで、少しずつ問題が解けるようになっていきました。

午後の部の効果的な時間の使い方(択一式の問題の解き方・時間配分)

合格した年、その前年度、午後の部は時間を余らせることができていました。まず、択一はとにかく止まらず解くこと。肢一つ悩んだら迷わず△をつけ、絞りきれなかったらとりあえず答えを出して問題全部に△をつける、というやり方でどんどん解いていきました。私は全肢検討しましたが、それでも止まらず解けば70分ほどで解けます。記述式の不動産登記は、まず答案構成ですが、ここで失敗すると枠ズレなどを起こすので、30分くらいかけました。そして、1問目、2問目は確実に解きました。3問目以降は完璧ではなくても書けるだけ書く、自分の構成には迷わずに書いていきました。逆に、商業登記は答案構成をせず、どんどん書いていきました。とりあえず全部登記できる、できないものは一つか二つだろうと考えて、できないものは書きながら考えていくという感じです。とにかく最後まで書くことを目標に大胆に進めました。そして、余った時間で見直しをしますが、合格した年はよほど自信があるとき、明らかに間違っていると確信したとき以外は解答を変更しませんでした。△をつけていた問題をまず確認し、それから迷わず解けた問題も読み間違えていないか確認しました。

通信教育の有効な活用方法、モチベーションの維持の秘訣、気分転換の方法等

実際、通信での学習は自分のペースで進められるのでとても良かったと思います。特に初年度は専業だったのでどんどん講義を受け進めていけました。クレアールの講義は一単元が短く、集中力を切らさずに講義を受けることができたのも良かったと思います。また、途中で一旦終了させて、次の日に再開することもできましたので、少しの時間しか取れない時でも利用しやすかったです。

通信教育は一人で勉強するため他人とも比較できず、モチベーションを維持することは難しいかもしれませんが、今はネット社会なので、勉強している人のブログなどたまに見るのも良いかもしれません。私は、モチベーションを保つためには「自分が司法書士になったら」と合格後の姿を想像することが良かったのかなと思います。今は辛いですが、「これを乗り越えたら、やりたい仕事ができる!」と思って頑張れました。また、例えば友達と遊ぶ時間とか、趣味とか、何らかの犠牲を払って勉強してきていると思います。費用や時間、費やしてきたものを考えると「絶対に合格しなければ終われない」という気持ちになりました。

勉強ばかりしていると、勉強に飽きることはありましたが、その時は民法に飽きたら会社法、会社法に飽きたら不動産登記法と科目を変えることもありましたし、過去問講義は一単元が短いので見てみることもしました。また好きな科目を勉強するなど、まずは一旦勉強する科目や視聴する講義を変えてみることをしました。それでもダメなら思い切って勉強をやめて映画でも見てみるようにしました。ここでの気分転換は一人ですることにしていました。友人と遊ぶとなると自分で時間がコントロールしにくくなるからです。勉強のための気分転換であることを忘れずに気分転換することが大切だと思います。

学習を進めていくうえでのポイント、心構え、来年度合格を目指す方へのアドバイス

とにかく手を止めないことだと思います。クレアールは初級も中上級もコンパクトにまとまっており、他校より学習量は少なくなっています。それでも学習量は多いです。テキストが届いた時はその多さにぞっとして、始めた頃は終わらないんじゃないかとすら思いました。またすべての講義を受講したあと、過去問を解いてみると、理解したと思っていたのに、解けない、そんなことの繰り返しで不安になることもありました。しかし、素直に勉強を続けていれば合格レベルにまで持っていけます。司法書士試験は範囲も広く知識も細かいところまで聞かれますが、努力が報われる試験だと思います。努力してきた自分のために、合格を勝ち取ってほしいと思います。

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