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「過去問に準じた高的中率の答練が、本試験での難問を解くヒントに」 布 岳史さん

「過去問に準じた高的中率の答練が、本試験での難問を解くヒントに」

司法試験から司法書士試験への転向

私は大学卒業後、都市銀行に就職し、このまま全国の支店を転勤して廻るものと漠然と思っておりました。しかし、入社後数年して借地権上の店舗を担保にして融資する案件や、子会社から担保提供を受けて融資する案件などを手がけ、いろいろ調べるうちに法律の楽しさに気がつきました。そこで、法律を用いて主体的に社会と関わる仕事をしたいと思い、銀行を退社して期間を限定して司法試験を目指しました。しかし、期間内に合格することはできませんでした。

その後、自らの進路について悩んでいるとき、銀行員時代に抵当権の設定などで司法書士と関わっていたことを思い出し調べてみたところ、登記だけと思っていた業務も企業法務や成年後見など幅広く、簡裁代理権も与えられていることを知り、また司法試験と試験科目もある程度共通しており今までの学習を活かすことができると考え、司法書士を目指すこととしました。

「非常識合格法」に共感しクレアールへ

私がクレアールに入ったのは、平成20年の本試験終了後です。その年は私にとって初受験であり、択一の基準点は突破しましたが別紙形式となった不動産登記法の記述にまったく対応できず、0点を取ってしまいました。そこで、パンフレットの『非常識合格法』にも共感したクレアールに入校しました。

クレアールを選んで正解

答練を受けてみて、クレアールを選んで正解だったと確信しました。問題が過去問の射程をはずれていない良問が多かったからです。また、平成22年の「全国公開模試第二回」を受けた方ならご存知の通り、その年の不動産登記法の記述の論点が的中するなど、本試験を受けていてこの問題は模試や答練に出ていたな、と思うことが多々ありました。加えて、今まで一人で勉強していた私にとっては、受験仲間ができたこともありがたいことでした。わからないことを聞いたり、聞かれたことに答えているうちに自分の理解も深まりました。勿論、充実している質問体制も十分活用させてもらいました。

特に、クレアールはスタッフが受験生のことを良く考えてくれている予備校だと思います。私も口述模試の日程などで我侭を聞いてもらいました。また、今まで講義の中でお世話になっていた講師に口述模試の際、親身な指導を受け講師も受験生のことを良く考えてくれていることを実感しました。

私の学習方法

【情報の一元化】

まず、一番重要だと思うのが情報の一元化です。そのツールは、受験生ごとに異なると思いますが、クレアール生であれば『択一六法』や『合格書式マニニュアル』がよいと思います。そして、試験の直前期にこれさえ読めば知識の確認だけでなく問題対応能力も向上するように工夫して作成するべきです。

私は、基本書といわれるものを60%に縮小コピーして、ノートの左側に貼り付け重要部分にアンダーライン、重要単語や数字に色ボールペンで○をつけていました。但しこの作業は、学習がある程度進んでからしてください。そうでないと「何」が重要かわからず、ノートがアンダーラインだらけになってしまい、情報の集約という観点から問題があります。情報一元化は多くの受験生がやっていると思いますが、何故私が直接基本書に書き込まずに、わざわざコピーをとってノートを作成していたかと申しますと、ノートを自分で作るのは時間がかかりすぎ、また基本書では書き込むスペースが基本的に少ないことが多いことに加え、ノートであれば作成時に単元ごとに数ページ開けておき中上級講座、答練などで配られた、よりまとまった比較表や知識そのものよりも、解答の手順が重要である過去問や答練の問題を縮小コピーして貼り付けておくことができるので、当初の予定である問題対応能力も向上するツールができる、と思ったからです。

【過去問の検討方法】

次に過去問の検討方法について、私が取った方法を述べます。
これには高速で何度も回転させる方法と、分析をじっくりする方法があると思いますが、私は分析型を選びました。つまり、過去問については3回ぐらいしか廻していません。やり方としては、まず初学者のうちは授業で習った部分が本試験でどのような形で出題されているか確認します。次に、ある程度学習が進んできて重要事項が見分けられるようになったら、まずは普通に解いて正解した問題と不正解だった問題に分けます。○とか×をつけておくとともに正解・不正解に関わらず重要と思った問題に印をつけておくとよいと思います。そして、正解した問題についても肢ごとにじっくり検討し、派生論点、比較論点などの過去問の射程を意識してノートにアンダーラインを引いたり書き込みをします。例えば、「甲の場合乙となる」という知識を過去問は甲でない場合は乙でないなどと知識を裏から聞いてくることも多いので、過去問はこのように聞いてきたとノートに書き込みをします。このようにしておけば過去問を何周もしなくてもノートを読めば過去問を解いたのと同様の効果があると思います。

また、「過去問では、こう聞いてきたことがあるので次回はこのように聞いて来るのではないか」と自分で思ったら、その旨を書き込んだりすることも効果的だと思います。

不正解であった問題は、知識で間違ったのであれば前述と同じ方法で書き込みなどの作業をすればよいです。問題の形式や問い方などが特殊で知識だけが問題でない場合は、その問題が重要であれば縮小コピーしてノートに貼り付けます。

最後に、前回やった際に正解・不正解にかかわらず重要と思われる問題に印を付けておき、直前期に本試験感覚を呼び覚ませば十分だと考えます。また、私はやりませんでしたが、余裕があれば直前期に通年度版をやってみるのも時間管理の点から有用と思います。

【答練の活用法】

次に、答練の活用方法について述べたいと思います。情報の一元化という観点からは、前述の過去問の検討方法と同じでよいと思います。

クレアールの問題は良問が多いので、過去問に準じて考えていました。また、答練はその他の効用として本試験、特に午後の時間管理や、どの順番で解くかという本番の絶好のシミュレーションになりますので、可能であれば会場で受験することをお勧めします。私がクレアールの答練を、どのように活用したかということを具体的に少し述べてみます。

まず、前述のように的中問題がクレアールでは多いので、それは直接本試験でも役立ちます。普通に復習してくだい。また、例えば今年の本試験の商業登記法の記述は新設分割が出ましたが、これはほとんどの方が予想できなかったものです。しかし、私はクレアールの「書式訓練」で発起設立が出題された時、登記の事由などが書けなかったので、軽めに(何故軽めにと言ったかというと、記述で設立はそれほど重要論点でないのであまり比重をかけると他の重要論点ができなくなるのは非効率であるから。これは解説で講師もおっしゃっていました)復習する際に比較の観点からでは組織再編の設立はどうなのかと思い確認し、発起設立とほぼ同じなんだと思っていたので本試験でも何とか書くことができました。このように、直接答練で出題されていなくてもクレアールの答練は非常に示唆に富んだものになっています。

以上が、私が取った学習方法です。そして、情報を一元化したノートをひたすら読み返しました。

得点計画を立てる

本試験は、年に一度しかありません。更に、午前択一、午後択一、記述の3つをバランスよく得点しなければなりません。そのための対策をどうするかが、私が合格するまで一番考えていたことです。実際に、私も平成21年の本試験において、択一は9割以上とり総合点では10点以上合格点を上回ったものの、記述が基準点に1・5点足りず不合格になりました。まさしく、バランスを欠いた得点をしてしまったわけです。

そこで、今年は記述式で大きな減点につながるものを特に注意して対策をしました。例えば、不動産登記法でいえば名義変更、一申請情報申請できるか否か、前提としての相続が必要か、商業登記法でいえば役員の権利義務、募集株式の発行の際の資本金の増加額などです。そして、択一逃げ切りパターンで合格しようと決めていました。つまり、年度により多少の難易度の差はありますが択一で60問以上とり、記述は基準点でよいというパターンです。結果としては記述に幾分余裕がありましたが、ほぼ予定どおりの得点を取ることができました。

皆さんも過去の本試験や答練などを通じて、自分の得点パターンを検討し得点計画を立てた上で、その点数を取るにはどうしたらよいのかを考えてみるのも重要なことだと思います。

最後に

私が合格できたのは、家族、クレアールのスタッフ、受験仲間など多くの皆さんの支えがあったからです。皆さんの支えに報いることができるよう、最後まで諦めなかったことが最大の合格の要因です。

今、司法書士としてのスタートラインに立つことができました。今後の実務で、そのご恩を少しでも返せるよう努力してゆく所存です。ありがとうございました。

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