「インプットがきちんと出来てこそ、アウトプットの意味がある」 仲宗根 雅人さん

仲宗根 雅人さん

「インプットがきちんと出来てこそ、アウトプットの意味がある」

目次

司法書士を目指した理由

大学でたまたま取った基礎法学の授業を受け、法律に関心が湧きました。そこで、どうせ法律の勉強をするんだったら資格取得を目指そうと思いました。そして、どの資格を目指そうか考え、司法試験と司法書士試験の二つに絞りました。司法試験と司法書士試験のどちらを受験するか迷いましたが、司法試験はロースクールに通うためにお金がかかること、弁護士の仕事よりも司法書士の仕事のほうが、自分に向いているのではないかと思ったことが決め手で、司法書士試験にチャレンジしようと思いました。

迷わずクレアールに入学

司法書士試験を受験することを決意し、まず各予備校のパンフレットを集めました。その中で、クレアールを選んだ理由は受講料でした。他の予備校に比べて格段に安い受講料に惹かれて、とりあえず説明を伺いました。その際、スタッフの方が丁寧に資格のこと、講義のカリキュラムのことなど説明してくださり、クレアールの温かい雰囲気を感じました。また、特待生試験があることを知り、受けさせていただくことにしました。その数日後、特待生試験の結果が自宅に郵送されてきました。その結果、他の予備校の受講料の半額くらいの値段で受講できることになり、迷わずクレアールに入学することにしました。

クレアールの良かったところ

クレアールに入学してよかったことは、まずテキストが薄いということです。他の予備校のテキストに比べて格段にコンパクトだなという印象を受けました。そのおかげで、テキストの分量に圧倒されてやる気が起きず…というようなこともなく勉強することが出来ました。

1年目の不合格からリベンジを決意

1年目の本試験の結果は、午前で足切りにあってしまいました。1年間、勉強した結果、クレアールの答練では合格の可能性があるところまで成績を上げることができたものの、憲法や会社法などの苦手科目での失点が目立ち、合格することが出来ませんでした。午後は足切りラインは突破したものの、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、商業登記法に苦手意識がありました。

本試験が終わった後、1年間、また資格を目指して勉強するか就職するかで悩み、一時勉強を中断しました。1年間悩んだ結果、やっぱり司法書士を目指したいという気持ちが強くなり、翌年の試験が終わった頃に再び司法書士試験の勉強をしようと決意しました。

1年間のブランクが開きましたが、1年前に使っていた過去問やテキストを開いてみると、1年間クレアールでガッツリ勉強したおかげで意外と知識が残っていました。

1年目の敗因を分析

1年目の敗因は、択一にあったと感じました。1年目はテキストをしっかり読み込み、インプットをキッチリすることを怠り、過去問中心の勉強をしていました。そのため、民法や不動産登記法、刑法、供託法では点数を取ることができた一方で、会社法や商業登記法、民事訴訟法等では制度の細かい部分が理解できておらず、知識が曖昧で失点が目立っていました。1年目の敗因分析で、インプットの重要性を痛感しました。過去問を繰り返し演習することは司法書士試験合格に欠かせないことではありますが、インプットがキッチリ出来てこそ、アウトプットの意味があることを実感しました。

記述式の勉強方法

一方、記述式は1年目から得意分野でした。そのため、記述式はあまり勉強方法を変えずにやっていこうと思いました。

1年目の記述式の勉強方法は、ちょっと邪道かなという勉強方法を実践しました。というのも、普通は『合格書式マニュアル』で「ひな形」をきっちりマスターしてから本試験レベルの問題にチャレンジという勉強の流れだと思います。しかし、私は『合格書式マニュアル』で一通り書式を確認した後、すぐに本試験レベルの問題を解き始めました。いきなり本試験レベルの問題に挑戦したため、最初は全く歯が立たず、ボロボロでしたが、解説をしっかり読み、その後間違えた書式を『合格書式マニュアル』で復習するという方法を繰り返し、勉強しました。

学習の初期段階に本試験レベルの記述式の問題を繰り返したことで、本試験レベルの問題に慣れ、記述に苦手意識を持つことなく勉強することが出来ました。

2年目の学習方法

【7月〜12月】

2年目の勉強は、試験が終わった7月下旬ごろから勉強を再開しました。2年目は1年目の反省を活かして、計画的に勉強しようと思いました。そこで、勉強を始めた7月から年内の12月までは過去問、記述式の勉強を一切やらず、テキストでインプットを完璧にしました。

テキストは基本的にクレアールの『択一六法』を使いました。その結果、会社法や民事訴訟法などの今まで誤解して記憶していた知識が整理されました。また、インプットをしっかりやったことにより、苦手科目がなくなり、1年目には曖昧にしていた民事執行法、民事保全法を理解することが出来ました。

【1月〜3月】

年明けの1月から、インプットと並行して過去問と記述式の勉強を再開しました。1月から3月までの間に過去問を一周させました。記述式の勉強は1年目に得意にしたせいか、実際に書いてみると手が覚えており、1年間勉強していなかったブランクの影響はあまりありませんでした。

1日の勉強の時間配分はテキストのインプットに3時間、過去問演習に2時間、記述式の問題演習に1時間といった感じで勉強していました。

【4月〜5月】

4月からはインプットに費やしていた時間を減らして、過去問演習に時間を割きました。過去問を解いた際には、間違えた肢や根拠が曖昧だった肢にチェックを入れ、すでに完璧に理解している肢とそうでない肢とがすぐに識別できるようにしました。4月以降も一日平均6時間ほど勉強していました。

【6月〜直前期】

直前の6月は、4月、5月に解いた際、チェックを付けていた過去問の肢を確認すること、毎日1問は記述式の問題を解くことを心がけました。そして、テキストも一通りざっと読み直し、忘れている論点はないかを確認しました。勉強時間も特に増やしたりすることなく、一日5〜6時間のペースを守って、集中して勉強しました。

本試験当日

前日は緊張などもあって3時間ほどしか眠れませんでした。眠気と格闘する中、試験が始まりました。最初、憲法の問題を見たときに頭が真っ白になり、今年もダメかもしれないと正直思いました。でも、何とか心を落ち着けて民法から解き始め刑法、会社法と解いた後、憲法に戻ってみると落ち着いて問題を読むことが出来、難なく解答することが出来ました。午後は択一を1時間、不動産登記法の記述式に1時間、商業登記法の記述式に1時間の配分で問題を解きました。今年の商業登記法の問題にはかなり焦りましたが、1時間と比較的時間をかけて問題を検討できたので、何とか解答することが出来ました。

試験終了後は、今年の商業登記法の記述に対する不安や、インターネットで足切りの点数が高いのではないかという噂があり、合格の可能性は半々くらいかなと思っていました。そのため合格発表までは不安な毎日でした。なので、法務省のホームページで自分の番号を見たときは、間違いじゃないかと何度も受験番号を確認しました。

司法書士試験合格に必要なこと

受験勉強をしたこの2年間を振り返ると、司法書士試験に合格するために必要なことは「『テキスト』や『択一六法』などでインプットをしっかりすること」、「インプットで知識をしっかり固めた後は、過去問でアウトプットをしっかりやること」の2つに尽きると思いました。インプットで基礎を固めて曖昧な知識を作らないことが、苦手科目をなくす方法ではないかと思いました。

最後に

司法書士試験は、コツコツ勉強すれば合格できる試験だと思います。合格するためには1分でも多く集中して勉強し、基礎をしっかり固めていくことだと思います。まとまりのない文章で恐縮ですが、来年以降に受験される方の参考になれば幸いです。
最後に私の反省から、本試験の前日には、しっかり睡眠をとっていただきたいと思います。

 

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