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「本試験直前には、的中率の高いクレアールの答練がお勧め」 中島 伸浩さん

「本試験直前には、的中率の高いクレアールの答練がお勧め」

司法書士を目指した理由

 私は、大学卒業以来サラリーマンをしていました。定年まで10年をきり、定年後はどうしようかと考えるようになりました。定年後の再雇用制度はありますが、賃金は大卒新規採用職員を下回ります。本来、賃金はその人の能力と仕事の成果によって決められるべきです。定年後の賃金が年齢だけで決められるサラリーマンをやめ、資格をとって独立開業をしようと考え、早期退職をしました。

 まず、これまでの仕事と多少の関連があった社会保険労務士の資格取得を目指し勉強を始め、その年8月の試験に合格をすることができました。しかし、社労士事務所の経営が成り立つまでには、うまくいって数年かかると言われています。そこで、この間により独立開業に向いている司法書士の資格を取得しようと決めました。

年度別の学習法

【1・2回目受験】

12月から翌6月までに、基本4法、マイナー科目まで講義を見て過去問を1回解き、本試験を「試し受験」しました。その後は、このまま勉強を続けても、合格できないのではないかという気がしてきてやる気が続かず、1日の学習時間は平均5時間程度でした。次の年の本試験は、午前・午後の択一ともに基準点に届かず、記述もほとんど書けませんでした。

 ここまでの反省点は、1日の学習時間が少なすぎたため、合格レベルに達することができなかったということです。合格レベルに達するとは、次のような意味です。
クレアールの「実力完成総合答練」と「全国公開模試」の平均的難易度は、本試験のレベルに非常に近いと思います。この答練の平均正答率が80%ぐらいになれば、本試験で択一基準点を超えることができると思います。また、基本4法の択一答練の平均正答率が80%ぐらいになっていれば、記述式の基準点を超えるために必要な知識は、備わっていると思います。

【3回目受験】

 年明けからは、クレアールの総合答練が始まるので、その日程を考慮して4週間で全科目の基本書を1回読むことにし、これを本試験までに6回繰り返すことにしました。民法、会社法・商登法、不登法は毎日読み、マイナー科目は、午前科目と午後科目を1週おきに読みました。過去問は基本書に掲載されている問題のみを解きました。

 その年の本試験は、午前・午後の択一ともに基準点を超えました。しかし、記述では商業登記から先に解きましたが、よくわからない資本金の計算に時間をかけすぎ、不動産登記の時間が不足して、基準点を大きく下回ってしまいました。

 この年の反省点としては、最初の1年半の学習の到達点が低かったために記述式対策に手がまわらず、記述式問題の解法テクニックが身についていなかったということです。先生が、「一発合格するつもりで勉強しないと、2回目も合格できない。」とおしゃっていましたが、そのとおりになってしまいました。

【4回目受験(合格した年)】

 8月から学習を再開しました。年内は、昨年と同じ他校の択一答練(通信)に記述式答練(通信)も受講しました。また、この年から開講したクレアールの「書式ブラッシュアップ講座」も受講しました。
クレアールの答練は、いつも時間切れで中途半端な答案しか書けませんでした。これまでは、答練の記述式の問題を何度も解くことはしていませんでした。解説講義を聴けば理解できましたが、それだけでは初見の本試験レベルの問題を解くことはできません。本試験レベルの同じ記述式問題を何度も解かないと、解法テクニックは身につかないと思います。

年明けからは、昨年と同じスケジュールで、基本書の読み込みをしました。過去問は、不登法を除き基本書に掲載されている問題のみを解きました。不登法の択一は、昨年の本試験で誤りが多かったので、過去問題集の全問を解きました。合格体験記を読むと、直前期には過去問を年度ごとに解いたという合格者が多いのですが、私は年度ごとに解くことはしませんでした。年度ごとに解くと出題可能性の低い過去問も解くことになり、効率的ではないと思います。これは、過去問学習を軽視しているわけではありません。合格レベルの受験生の過去問正答率は、95%を超えていると思います。できる問題を直前期に解く意味はあまりないと思います。代わりに、本試験3週間前からクレアールの答練の総合問題を解きました。クレアールは、毎年多くの本試験問題を的中させているので、本試験直前の最後の準備として、クレアール答練の総合問題を解くことをお勧めします。

【本試験】

本試験は、昨年と比べて午前・午後ともに択一の難易度が上がっており、昨年より時間がかかりました。午後の択一は1時間20分かかり、焦ってしまい、最後の商登法を5問も間違えてしまいました。従来、午後の択一は1時間10分以内、できれば1時間で解かないと、記述式の答案を書ききれないと言われていました。記述の得点が基準点であった場合、合格するためには、午前・午後の択一で基準点プラス6問又は7問を正解する必要があります。午前の択一は基準点が高いので、午後の択一で基準点プラス4問以上を正解する必要があります。そのために、午後の択一で1時間20分かけてもよいと思います。あらかじめ1時間20分かかると思っていれば、焦ることはないと思います。

不動産登記の記述式の形式がどうなるかわかりませんが、前年と比べて不動産登記は、添付情報の書き方が簡素化されており、以前より短い時間で書くことができました。記述式は不動産登記を先に解きましたが、答練で解いたことのある論点であり、45分ぐらいで書き終えました。一方、商業登記は予想外の出題でしたが、結果的には基準点が下がり、商業登記の苦手な私にはむしろラッキーでした。予想外の問題が出た場合、基準点を超えるためには、よくわからない論点で何とか点を取ろうとするのではなく、わかる論点をもれなく書いて、確実に点を取ることが重要です。また、不動産登記と商業登記のどちらから先に解くかということですが、得意なほうから先に解くのがよいと思います。苦手なほうを先に解くと、時間をかけても点にならず、揚げ句に時間が足りなくなって、取れる点も取れなくなるという結果になりがちです。

合格を目指す方へ

 合格点は、基準点プラス19点でした。このプラス点全部を択一で取ることは、午前の択一の基準点が高く難易度も高くなっているため、かなり難しいことです。一方、記述の基準点はそれほど高くないので、記述でもプラス点を取れるように記述の学習に力を入れることが、合格するために有効であると思います。記述の実力がついてくると、不登法と商登法の択一の成績も上がってきます。結果的に、択一で基準点プラス18点が取れるようになると思います。
  8月から学習を再開すること、学習のペースメーカーが必要なこと、年内から本試験レベルの記述式問題を解くこと、本試験直前に択一答練の総合問題を解くこと。司法書士試験合格に最も必要なことは、学習計画を実行する勤勉さです。自分にあった学習計画を立てて着実に実行すれば、合格できると思います。

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