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「余計なことはせず、合格必要なことだけをしっかりと行う」 武藤 拓さん

武藤 拓さん

司法書士を目指した3つの理由

高校を卒業してから紆余曲折あり,26歳で行きついたのが「法律屋」になること。そして,数ある法律系資格の中でも司法書士を目指した理由は以下の3点です。

1.受験資格がない

医者や法科大学院のように,裕福層などの一部の人間にチャンスが多く訪れるブルジョア資格とは異なり,司法書士試験は受験資格がありません。年齢,性別,国籍,学歴一切関係なく,「試験で点を多く取った者が勝つ」という非常にシンプルで公平な試験であり,高卒でモラトリアムを楽しむ余裕もない自分にとってはもってこいのスタイルだったことです。

2.職業としての魅力

自分は,「気が付いたら日本は不景気であった世代」の生まれであり,終身雇用のありがたみなど知りません。どうやら今の日本は,子供の時から努力して,希望の会社に就職したような優秀な人でも「明日から来なくていいよ」と言われれば路頭に迷うと,連日テレビが叫んでいるような状況です。もっとも自分はそれとは真逆の生き方をしてきたので,失うものもあまりないのですが,結局現状を考えれば「自分を雇うのは自分しかない」という考えに行きつくのは容易でした。

その点,極論ですが司法書士は資格を取れば誰でも開業することが可能であるから,解雇される心配はありません。そして,在庫を抱えないから開業資金もかさばらなくリスクが低い。それでいて,司法書士の仕事は資格性の独占業務であり,専門性も高く自分の仕事にプライドが持てます。どうせするなら、自分の仕事にプライドが持てたら幸せだと思いました。

3.受験勉強の意義

「試験勉強」とひとことで言っても高校や大学の受験勉強や資格試験のための受験勉強など様々なものがあると思います。その中で,司法書士試験のための受験勉強は,「勉強の意義」が明確なのです。第1には試験に受かるためですが,それは同時に将来開業した時に行う業務のシミュレーション的な役割を果たします。司法書士試験は,試験自体がミニ実務であり,その受験勉強は詰まるところ実務に直結すると言えるため,何年か受験勉強に費やしても,受かった後は迅速に動くことができるという点も,自分が司法書士を目指した理由の一つに挙げられます。

クレアールを選んだ理由

自分は,受験生活の最後の年をクレアールで過ごしました。もともとは知り合いに誘われて特待生試験を受けたことがきっかけですが,選んだ理由はズバリ安かったからです。受験生活を何年かやっていると,大抵の人が出会う強敵が「金欠」です。いつ合格するかわからない試験に挑む者にとって,これは笑いごとではなく切実な,まさに死活問題です。自分の場合は,ありがたいことに1年目は専業で勉強することができましたが,2年目,3年目はアルバイトをしながら勉強していました。しかし,アルバイトで稼げる給料なんてたかが知れてますから,「どの講座を受講するか?」ということもかなりシビアに考えなくてはなりません。その点,クレアールは自分のニーズにぴったりの商品を提供してくれて,且つ良心的な価格だったから安心して選べました。

学習のポイント

自分は受験を決意したとき,期限を3年半と決めました。理由は「3年半で30歳になるから」でしたが,区切りをつけることが大切だとは感じていました。そして1年目は,「法律の知識ゼロから3年半で合格しなければならないのなら何をすべきか?」をずっと考えていました。出した結論は,「余計なことはしない」というもの。司法書士試験は出題科目数が11科目あり,出題の方式も短答式と記述式に分かれるため,最低限押さえておかなければならない部分だけでもかなりのボリュームになります。だから必然的に効率を重視するしかなかった訳です。参考にしてはいけないと思いますが具体的に言えば,自分は1年目の不動産登記法は,「信託」と「区分建物」は捨てました。出たって1問,下手すりゃ出ない。そもそも「権利義務って何?」ってレベルなのに,こんな費用対効果の悪いものに1年目からガッツリ時間かけてられないでしょ。まるでフェラーリ買ったけど,ガソリン入れられないってくらい意味がない。それなら,同じ時間使って,毎年ほぼ確実に出る根抵当権の登記等の頻出論点をきっちりやっておくべきだ。というように,「法律の勉強と試験勉強は違う!」と自分に言い聞かせていました。
答練や模試を受けていると,あれもこれも必要だと思いがちになりますが,これは予備校を利用する人なら必ず陥るものです。合格者ならきっと誰もが言いますが,予備校は答練でまんべんなく論点を出したいのです。ですが,司法書士試験は突飛な問題も出ますが,それが答えられなくてもリカバリーできる試験だと思うのです。そうであるから,多くはないが法律の初学者にも関わらず1年で合格する人がいるのだと思います。
実際に,自分は会社法の「表見代表取締役の問題」や「問屋・仲立人の問題」は間違えましたし,あんなもん未だに知りません。要は,いかに「自分に必要な知識は何なのか?」を見つけ,そこに絞って勉強することが自分の学習のポイントでした。

私からのアドバイス

アドバイスできるほど偉そうな立場にはいませんが,二つだけ生意気ながら言わせて頂きたいと思います。

一つは,主にこれから司法書士試験の受験を始めようと思っている方に対するアドバイスです。勉強を始める前に,「勉強をするための環境づくり」を徹底しておいて損はありません。司法書士試験は「受かりきる」のはすごく大変で,ひとりで戦うのはあまりにも辛い試験だと思います。自分も含めこの試験を目指すと,なんだかんだと何年か受験生の世界に留まるのが普通です。後になってからキツくなるスタイルで勉強を始めて,あとちょっとで合格できる実力が付いたのに,途中で諦めなければならないなんてことになったら泣くに泣けません。環境作りは大切です。せめて、家族やまわりの人の協力が得られるのであれば,それに頼りましょう。そして合格したら目一杯恩を返しましょう。

そしてもうひとつは、受験生の皆さんにです。合格者の方のありがたいお言葉の受け売りで恐縮ですが,「択一で間違えるのなら3秒で間違えましょう。難しかろうが,簡単だろうがどうせ同じ3点です。答練や本試験で解らない問題に当たったら,変に考えこまず,どんどん次に行きましょう。そして手も足も出ない問題は2か4に決めましょう!」これ,なかなか信じられますよ。なにせ体験談ですから。

それでは,皆様の一日も早い合格を祈っております。

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