「問題演習に徹したことが合格につながった」宮澤 太佑さん

宮澤 太佑さん

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私が司法書士を目指した理由

私は当初から司法書士を目指していたわけではありません。

高校に入る前からTVドラマから影響を受け、司法試験にあこがれを持っていました。ただ私は勉強嫌いで成績が悪く、高校時代の成績はクラスで最下位でした。そんな私だったので、司法試験にあこがれを持っていることを笑い話にしていました。しかし当時の担任の先生は私の話を笑わず、真剣に話を聞いてくれ、私が司法試験を受けるため何をすべきか真剣に調べ、説明してくれました。そのことがきっかけで大学進学を決意、私のレベルで進学できる法学部のある大学に進学しました。

大学時代はロースクール進学の資金集めのためアルバイトに明け暮れていました。しかしロースクール進学のために必要な資金はなかなか集まらず、大学4年生の時、ロースクール進学を断念、就職活動を始め、法律とは全く無縁の会社から内定をいただきました。

その後は内定先で研修をしていましたが、何のために大学に進学したのか、何のための4年間なのか、自己嫌悪に陥り、あることを考え始めました。それが司法書士です。ロースクール進学を必要とせず、誰でも受験ができ、裁判の代理権も認められている司法書士。とても魅力的に感じました。

私は元々勉強が好きではなく、頭も良くないので、正社員として働きながら司法書士試験に合格できるとは思いませんでした。もし目指すなら、内定を辞退しフリーターになる必要があると思いました。ただ私が就職活動をした年は、不況や震災により就職難といわれていた時代。せっかくいただいた内定を辞退するのには気がひけました。そこで私は比較的取得しやすい行政書士試験合格を、司法書士試験を目指すための条件とし、もし合格できなければ法律からは手を引く事を決意しました。結果は合格。行政書士試験の合格発表後内定を辞退し、学生時代から続けていたアルバイトをしながら司法書士を目指しました。

1年目

私は法律に関して大学の講義以外は独学で勉強をしてきました。しかしロースクール進学のための勉強から独学に限界を感じていたので、司法書士試験は予備校で勉強することにしました。ただ私はフリーター。学生の頃アルバイトで貯めた貯金が頼みの綱で、できるだけ少ない資金で済む予備校を探しました。そこでクレアールに出会いました。受講料は他より割安で、通信教育に力を入れており交通費もかからない。直ぐにクレアールに決め、学習を始めました。

最初はテキストを読み進めるという方法で勉強を始めました。その際映像講義はほとんど活用しませんでした。それは映像講義でじっくりインプットをするのではなく、早くインプットを終わらせ、過去問演習を始めたかったからです。このような勉強方法の私にとってもクレアールのテキストはとても使いやすかったです。クレアールのテキストは比較的薄く、簡潔に書かれていることが多いため、インプットをスムーズに行えるものでした。確かに、テキストが薄いとそれだけで合格レベルに達することができるのか、と不安になると思います。しかし私は細かい知識について初学者がすべて理解できるものではなく、大まかな知識はテキストで、細かい知識は問題演習で習得することが重要であると考えます。司法書士試験は問われる知識が膨大なため「木を見て森を見ず」になりがちですが、クレアールのテキストはそのような勉強方法を避けるように作成されていると感じました。

択一対策の場合、テキストでのインプット作業が終わると、次は過去問演習です。上記のような勉強方法をしていた結果当然、過去問演習はとても大変な作業でした。分かる問題がほとんどなく、一問一問解説、テキスト、六法で確認するという作業でとても時間がかかりました。時にはたった一問に数時間かかった時もありました。しかし今思うとこの作業について手を抜かず納得するまで調べて本当に良かったと思っています。私の受験時代に使用していた六法には細かい字で書き込みがあります。その書き込みの大半がこの過去問演習の際にメモしたものですが、合格した年の直前期、このメモに助けられたことが何度もありました。

記述対策の場合は、テキストでのインプット作業が終わると合格書式マニュアル対応問題集を利用しました。ここである程度ひな形を覚えることに集中しました。バイトの休憩中など短い空き時間はこの作業を行っていました。
上記の作業も何回か繰り返して行うことにより、楽に行うことができるようになります。そしてクレアールの答練など新しい問題に触れる作業に取り掛かりました。この作業もわからない問題に対してはとことん追求していきました。直前期になると新しい問題に触れたいがため、本屋で市販の模試など買い回っていました。

このような勉強方法の結果、1回目の受験は基準点に達し、合格点に1点足りないという結果に終わりました。

1回目の受験を終えて

1回目の受験は不動産登記の記述問題、「名変」登記に泣きました。必要な名変を抜かし枠ずれ、不要な名変を入れてしまい、枠ずれとありえないミスを犯してしまいました。司法書士試験は択一問題が基準点を超えないと記述式問題の採点すらされません。どうしても記述対策よりも択一対策に力を入れがちになってしまします。それが1年目の敗因だと感じました。

とはいっても1回目の受験を終えて思ったことは、自分の勉強方法は間違っていないということでした。テキストで知識の形を作り、問題演習でその知識を磨いていく、この勉強方法は2年目からも続けていこうと思いました。そこで2年目はクレアールの答練パックを受講し、勉強を始めました。

また1回目の受験後、さらにモチベーションを上げるため学生時代から続けていたアルバイトをやめ、司法書士事務所で補助者のアルバイトを始めました。受験生時代に補助者として働くことに賛否両論あるようですが、自分が憧れ目指している職業で仕事している方と一緒に働くということは気持ちを保つため良いことだと思います。

2年目

2年目の勉強方法は1年目とあまり変わらない方法で行いました。つまり問題演習を中心に知識の精査をしていきました。

まずは過去問演習です。1年目ですでに過去問は何回か繰り返し行っていたので①問題なく正答できる問題②正答できるが曖昧な肢がある問題③不正解だった問題に分け、②、③のみ復習するというやり方で行いました。アルバイトですが仕事をしながらの勉強だったため、できるだけ時間短縮できるように心がけました。

また記述式対策は合格書式マニュアルでひな形を確認し、市販の問題集でできるだけ多くの問題に触れるようにしました。

年明けからは1回目試験用の答練や模試、2回目試験用の答練や模試、市販の問題集など数多くの問題に触れました。直前期には仕事をやめ、貪るように問題演習を繰り返しました。本試験まで持っているすべての問題を少なくとも5回は繰り返したと思います。

その結果合格、午前84点(28問)午後90点(30問)記述式43.5点、計217.5点という成績でした。

私の記述式対策

記述式についてはまずひな形を覚えないと話にならないと思っていました。まず合格書式マニュアル対応問題集を使って問題を解きながらひな形の定着を図りました。そして何回か問題集を繰り返した後、市販の問題集で新しい問題に触れていきました。

司法書士試験は択一の問題が基準点に達していなければ、どんなに記述式の出来が良くても採点すらされません。これが大きなプレッシャーとなって私は記述式対策に重点を置くことができませんでした。その結果1回目の試験では不動産記述式の出来が原因で不合格。2回目の試験でも不動産記述の出来が悪く、危うく同じ過ちで不合格になるところでした。

このような失敗を起こさないためにはしっかりカリキュラムを組んでそのカリキュラム通りに勉強することが必要であると考えます。クレアールでは択一式対策と同時進行で記述式対策も進めています。クレアールの計画通りに従えば自ら記述式と択一式対策の配分を考える必要がなくなります。確かに、司法書士試験は自分との戦いであって予備校が合格させるものではありません。しかし、合格できるノウハウは豊富に持っています。ペース配分については予備校の計画通りに行ったほうが合格に近づけると感じました。

合格のための勉強方法

司法書士試験合格のために決まった勉強方法はないと思います。自分に合った勉強方法を見つけ、その方法が合格につながると信じて続けることが大切であると思います。受験生活を送っていると他の人の勉強方法が気になり不安になりがちです。確かに正しい勉強方法は参考にし、自分のものにすることも大切です。しかし、勉強方法をころころ変えることは良くありません。優れた勉強方法(そんな方法があればですが・・)をいろいろ試すよりも、自分の勉強方法を信じ、愚直に何度も繰り返すことのほうが、実力は身につくのではないでしょうか。

実際に私はテキストの読み込みはほとんどせず、問題演習に徹しました。もちろん問題演習のなかでわからない部分は、テキスト・六法でとことん調べました。しかし大筋は問題演習です。クレアールでいただいた問題集はもちろん、手に入る市販の問題集もかき集め文字通り「愚直に」繰り返し行いました。それが最終的に合格につながったと思っています。

最後に

私は大卒フリーターとして受験生生活を送ってきました。就職した友人からは腫れもの扱い、周りからは蔑まれることもありました。そのことが辛く、何度も諦めようかと考えました。

しかし今は、あの時に諦めず合格を信じ、勉強を続けていくという選択をして本当に良かったと思っています。親や友人、お世話になった周りの人への合格報告がこんなにも幸せなことであるとは想像もつきませんでした。

これから合格を目指す方へ。司法書士試験は諦めず合格を信じ勉強を続けていけば、必ず合格できる試験だと思います。辛いこともあると思いますが、合格後の自分の姿を想像しモチベーションを保って頑張ってください。

つたない文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。

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