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「択一六法を本気でやりこんだことが合格の秘訣」三嶋 隆義さん

合格体験記

三嶋 隆義さん

1.司法書士を目指した理由

昔から法律家という職業にとても憧れていました。「いつかなれたらいいな」くらいの気持ちです。就職活動の時に、いろいろな業界や職種を見て回りましたが、自分が何をしたくて就職活動しているのかわからず、どうしようかと悩んでいました。そんなときに、法律家になりたかったのを思い出しました。僕は経営学部でしたので、経営学部からでも目指す人が多いと言われる司法書士に興味を持ったのが目指すきっかけです。

2.クレアールを選んだ理由

クレアールを初めて利用したのは、他校に比べてとにかく学費が安かったのが最大の理由です。そして調べてみたら、司法書士試験に強いという情報がありましたので選びました。それから合格までクレアール一本です。

3.クレアールの良かった点

クレアールで特に役に立ったなと思うのは、やはり択一六法でしょう。司法書士試験では制度を比較する問題がよく出ますが、択一六法には比較表がこれでもかというくらい載っています。これを覚えるだけで、得点は大分伸ばせると思います。あの条文が難解で複雑な会社法でも択一六法はすごく分かりやすくまとまっています。択一六法を使えば会社法は得意科目になるはずです。僕はこの択一六法を本気でやりこんだ年に合格できました。

答練は本試験よりも難しく感じるくらいの難易度だと思います。過去問頻出の知識とまだ問われたことはないが、今後問われるであろう知識とがバランスよく出題されていました。基本を押さえられているかのチェックによし、最新の判例や先例、改正した論点等もカバーしてくれるのでとても心強かったです。記述も様々な形で出題されるので本試験でも対応できる力がつくと思います。それでも本試験の記述は混乱しますが...。ちなみに平成25年度の不登法の記述は、とてもクレアールっぽい問題だと解いていて感じました。

4.勉強方法

①はじめに

まず、僕は勉強始めの1、2年は基本講座を受けずにほぼ独学でした。というのも受講するためのお金がなかったというのもありますが、初めての本試験でビギナーズラックを発揮し、思った以上に点数が取れてしまったため、完全に試験を舐めていました。2年目の本試験の結果を見て、この試験の厳しさを思い知りました。

3年目はクレアールで基本講座から受け直すも結果は午前午後ともに基準点に届かず。4年目は基準点を越えるも総合落ち。そして5年目にしてようやく合格できました。5年目にした勉強方法がやはり一番確実だったのかなと思いますので、その方法を書きたいと思います。

②択一編

②-1.去年の反省点

4年目は過去問をとにかく回すという方法を取りました。この方法だと基準点くらいまではいくのですが、それ以上伸びなかったです。何がいけなかったのか分析すると、4年目は次のようなことが結構頻発していた気がします。それは答練の問題で悩んで間違えた肢が、解説を読むと何でもない論点だったというものです。落ち着いて考えてみると、過去問で問われた論点を言い換えただけ、もしくは別の視点から見ているだけというものでした。また、自分の苦手な論点というのが曖昧だったと思います。苦手な論点の補完といっても、どこも穴だらけのような気がして、どこを補完していけばいいのかわからない。そんな感じでした。これらは個々の論点に対する整理が足りないと起こる問題だと思います。 そこでこれらの問題を解決するために5年目は知識を整理し、確実に引き出せることを念頭に置きました。

②-2.目標の設定

4回目の受験で基準点を越えたものの、上積み点が3点しかありませんでした。そうすると記述で高得点を取らなければ受かりません。しかし、本試験の記述で高得点を取るのは至難の技です。したがって5回目の受験にあたり、これだけ点数を取れれば基準点はおろか上積み点も稼げるだろうという点数を目標に設定しました。それは午前90点、午後90点です。

この目標を達成するのには午前、午後ともに間違えていい問題は5問以内に抑えなければなりません。苦手科目があっては到底届かないです。よってバランスを考えました。各科目毎に間違えていい数を決めてしまったのです。例えば午前でしたら憲法は1問、民法は2問、刑法が1問、会社法が1問という具合です。これはあくまでも目標ですからもちろん変動します。これの利点は、バランスよく勉強する習慣がつくこと、民法が得意だからといって刑法、憲法を疎かにすると民法で満点取れなかった時に大変なことになります。また目標に届かなかった時に悔しい気持ちと危機感に襲われます。つまりモチベーションの維持につながるということです。

②-3.具体的な勉強方法

やり方はシンプルです。基本はやはり過去問中心。過去問を通して、択一六法の内容を覚えるようにしました。ですから、択一六法が主軸で過去問はおまけです。結論からいいますと、始めからこの方法をしていれば良かったんじゃないかと思いました。目に見えて成績が伸びたのは、不登法、会社法、商登法です。この三つはかなり得意になりました。不登法以外は始めのうちは過去問を解いたら条文を択一六法で確認し、前後の条文も確認する。もちろんそこに書いてある判例と表があればそれも確認。時間はかかりますが、これで過去問を3周くらい回すと世界が変わると思います。択一六法の内容を大体網羅したなと思ったら、後は苦手な論点と答練で間違えた論点を洗えば大丈夫なはずです。そこまで択一六法を読み込めば、自分の苦手な論点がはっきりと見えてきていると思います。

不登法はちょっと特殊です。覚え辛いうえ、すぐに忘れるので苦手でした。なので、かなりしつこくやりました。不登法は不登法の条文よりも先例、不登規則、不登令が重要だと思います。始めは過去問を解き、先例番号、条文を確認して択一六法を引きました。そして引いた先の論点を全部確認しました。それを繰り返して、択一六法のどこにどの先例、条文が載っているか覚えてしまいました。探す時間を省いて、再確認できるのはよかったです。

あと基本的なことかもしれませんが、間違えた論点、知らなかった判例、先例にアンダーラインを引くのはやはり有効だと思います。自分が間違えた、知らなかった論点をすぐに再確認できますから。

面倒くさがらず、逐一条文、判例、表を確認することが一番確実なのかなと思います。地味なルーチンワークは苦しいですが、確実に力が付きます。

③記述編

記述で一番重要なのは、やはりひな形の暗記だと思います。不登法も商登法も変わりません。クレアールの合格書式マニュアルに書いてあるひな形と択一六法に出てくる原因を覚えてしまえばいいと思います。出ない論点はないくらいの気持ちで、すべてのひな形を覚えましょう。去年(24年度)は自分にとってはまさかの特例有限会社の論点でした。問題を見た瞬間に凍り付いて、試験中に不合格を確信しました。こんなことがないようにしっかり準備する必要があります。

実体判断や先例の判断は択一六法を読み込めば問題ないかと思います。私は択一で不登法や商登法が取れるようになってくると、記述の成績も同時に上がっていきました。記述は時間との勝負ですので、慣れるためにも毎日不登法と商登法を1問ずつ解いていました。

解き方ですが、僕は3色のマーカーペンを使っていました。今年の受験から使い始めたのですが、すごいです。細かいミスが目に見えて減ります。議事録や事実聴取のところを色分けして使うだけで確認がだいぶ楽になります。時間もなく0.5点を争う記述にはオススメの方法です。使ってない人は試しに使ってみてください。

それと記述を解く際に、自分が特に注意していたことを挙げたいと思います。

*不動産登記法について

特に気を付けていたのは、やはり申請件数と順序です。というか、それが不登法の肝でしょう。次に原因日付です。これらを間違えないためにしたことは、問題文を一字一句読みきることです。時間がない中でも、すべての字に目を通すことを意識しました。そして重要と思われる情報にマーカーを引きまくりました。不思議なもので、マーカーで線を引くと、なぜか承諾書の添付など、忘れがちな論点も別紙に書き留めずとも思い出せました。

*商業登記法について

商登法で一番注意していたのは、日付です。役員変更の時期や二件目に記載すべき事項を一件目に申請するミス、募集株式発行の時に株主全員の同意を忘れるというミスを頻繁にしていたからです。この点は、マーカーを使ってだいぶミスを減らせたと思います。あと、商登法は過去問や答練で問われなかった論点もある程度書けるようにしておいた方がいいと思います。記述はもちろん択一でもあまり聞かれない論点も平気で書かせてくる印象です。

共通して言えることは、時間がないからといって問題を急いで読もうとすると、いつもは間違えないところでも間違えてしまいます。しかし、試験時間の都合上速く読むことは必要不可欠とも言えます。なので、普段から速く正確に読む練習をした方がいいと思います。
あれこれ書きましたが、やはり記述は自分のやり方を確立した方が得点を伸ばせると思います。答練などを使ってみていろいろ試してみるのがいいのではないでしょうか。

5.最後に

この試験は、覚えることが大量にあります。そして次から次に忘れていきます。本当に根気がいる試験です。しかも試験は1年に1回しかありません。本番で運の要素が作用するのも致し方無い面もあります。しかし、「運は、より努力した方に流れてくる」とサッカー元日本代表監督のオシムさんは言っていました。本試験を受けているときは、今年もダメかもしれないという思いが頭をよぎります。これはみんなそうみたいです。ですが、努力していれば自信のない問題でも正解を導けるはずです。これもひとえに運の流れを引き寄せているからでしょう。勉強のバランスを考えて努力を重ねれば、何とかなると思います。難しいですが、諦めなければ合格できる資格試験だと思います。

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