「オールインワンコースのフル活用で、見事”一発合格”に成功!」 来間 直也さん

司法書士を目指したきっかけ

 私が「司法書士」という資格を知ったのは、社会人として勤め始めてからしばらく経ったとき、資格に関するサイトを覗いた時でした。土地の法的トラブルを身近に感じていた私は、司法書士について調べていくうちに、「不動産」「法律」「独立開業」のキーワードに魅力を感じるようになっていました。

択一式試験の学習ポイント

【ノート】

応用学習期になると、試験合格のためには「知識の正確性」と「すばやく知識を使いこなすこと」が重要と考えるようになり、要点をまとめたノート作りをしました。しかし、全範囲をまとめるには膨大な時間がかかってしまうため、間違ってしまった問題や知識が曖昧なところを書き残し、必要最低限の情報だけにしました。また、よく見直したり直前期に暗記したりする表は、コピーをして貼り付けておきました。このようにしておけば、空いた時間などを使って効率的にチェックすることができるからです。ちなみに、直前期に覚えればよいと考えていたものに、「少数株主権の保有議決権(株式)数」がありました。テキストを回しているときに覚えたとしても、時間の経過とともに記憶が曖昧になってしまい、改めてテキストを見返すことは非効率的と考えたからです。結局、「保有議決権(株式)数」を正確に覚えたときは試験当日、会場に向かう電車の中だったと思います。

ノート作りをするのは、ある程度学習が進み、自分の弱点やいつもしてしまうミスが分るようになってからが良いと思います。なぜならば、自分にとって重要なところが分らないままノート作りを始めると、「あれも重要そうだ、これもそうだ」となってしまい、ただテキストをまる写ししただけのノートになってしまう可能性があるからです。また、覚えたところや見直す必要がないと思った部分は、思い切って塗りつぶすなり破り捨てるなりして、ノートを見直す手間を少なくしていった方がよいと思います。

以下は、クレアールの教材・講座の活用法です。

【テキスト】

応用学習期から直前期まで、テキストは何度も読み込みました。テキストの内容は、最低限覚えるものと考えていたので、知識を正確に習得するためです。また、漠然とテキストを読むのではなく、いつまでにすべてのテキストを読み終える、といった計画を立てました。このようにすることで、1日に読む量がはっきりし、またその分量を1時間までサイズダウンすることによって、集中して読み込むことができました。
そして、応用学習期に入ってからテキストを読み込む際、一つの工夫をしました。それは、抜け落ちている知識の箇所に下線を引き、記憶に定着したら引いてある下線を消していく作業です。これを繰り返すことによってテキストを回す際にメリハリがつき、自分の弱点を効率的に潰していくことができました。また、テキストにはメモ欄があるので、答練や模試で学んだ新しい知識は、テキストに集約していました。情報を一元化することによって、効率的に新しい知識に目を通す習慣ができました。

【択一六法】

 条文の読み込みは、知識を正確にするために有効な方法でしたので、『択一六法』の特徴である【超訳】は、読み込みをするうえで大変役に立ちました。例えば、民法については原則と例外を正確に抑えることで、会社法については条文構造を把握し、バラバラになっていた知識を横断整理することで、より忘れにくくなりました。苦手な分野は、テキストと条文の読み込みを併用し、効率的に記憶の定着を図りました。

【過去問題集】

 過去問は、試験の傾向をつかむために有効でした。また、応用学習期に入っても定期的に解き直すことによって、抜け落ちている知識を認識することができました。しかし、ただ単に最初から最後まですべて解いていると時間がかかりますし、何回も過去問を回しているうちに解答を覚えてしまうので、「今日は50問、ア肢だけをチェックする」等、工夫したほうがよいかと思います。

【答練、模試】

 答練と模試の結果は、各科目の学習時間を決めるための基準としていました。私は、択一の目標点を午前35問中30問(憲法2/3、民法18/20、刑法3/3、会社法・商法7/9)、午後35問中28問(民事訴訟・保全・執行法5/7、司法書士法1/1、供託法3/3、不動産・商業登記法19/24)と決め、目標点に届かなかった科目の学習時間を増やすことによって、不得意な科目を作らないように努めました。

 また、答練と模試は時間配分の練習に有効でした。午前の科目は、1時間45分(1問3分)、午後の科目は1時間10分(1問2分)と決めておき、時間内に解く訓練をしました。数少ない答練と模試なので、一回一回を集中して行うようにし、どれだけ「すばやく知識を使いこなすこと」ができるかを確認していました。そこで抽出された「解ける知識は持っていたけど、時間がかかってしまった問題」は、知識が曖昧であったり他の知識とこんがらがってしまい、すばやく解答を導き出せなかったりしたと分析し、早めのうちにテキストの見直しや、知識の横断整理を行いました。

 このように、新しい問題に触れて自分の知識を増やすことよりも、自分では気づいていない弱点をあぶりだすことに重点を置きました。

記述式試験の学習ポイント

 記述式試験を突破するコツは、「短い時間の中で、いかにミスなく解き切ること」だと思います。記述式試験で問われる知識は、択一式試験の中で問われる内容がほとんどだと思いますし、実際に択一の不動産登記法や商業登記法の成績が上がってくると、記述問題の理解力も同様に上がりました。よって、記述式試験の知識面の対策は、『合格書式マニュアル』に情報を一元化し、「ひな型」を覚えることに徹しました。

しかし、それだけでは限られた時間の中で問題を理解し、解答するには事務処理能力が不足していると考え、書式の解法をパターン化し、それをすばやくこなせるように訓練しました。答案構成用紙の使い方、問題のチェックの仕方(何をチェックするか、その際何色のペンを使うかなど)、時間が足りなくなった場合に何を優先して書くか、などをあらかじめ決めておき答練や模試の問題を3回ほど解き直しました。

また、記述式試験においては、解答欄がずれるような致命的なミスは絶対に許されません。そこで私は、答練や模試でそのようなミスをしてしまった場合、ノートの表紙に「根抵当権の元本確定」などと書いておき、常に注意喚起が行えるようにしておきました。

苦手科目の克服法

 私は、どの科目でも満遍なく点を取ることを目標としていました。理由は、ある科目で失敗しても他の科目でカバーできるからです。そこで、自分の弱点を過去問・答練・模試のアウトップットによって発見し、再びテキスト・条文を見直して正確にインプットする、という作業を何回も繰り返しました。

 実際、私は本試験で、刑法3問中2問を落としましたが、民事訴訟・保全・執行で7問中7問満点をとり、総合点を突破しました。民訴系は普段から苦手としていて、答練や模試でも7問中4問ぐらいしか取れていませんでした。しかし、答練などの結果を受け取るたびに民訴系の学習時間を増やし、ノートに間違った問題を書き留めるなどして、苦手克服に努めました。結果として、その努力が本試験で実り、合格へとつながったのだと思います。

最後に

初めて触れる法律の世界は、私にとって新鮮なものであり、先生方の講義もわかりやすかったので、楽しんで学習を進めることができました。しかし、学んだ知識を試験で使えるようになるには、講義の何倍も時間がかかりました。そのため、「何を勉強するか」よりも「どのように勉強するか」を常に考え、効率的にできるように改善していました。
司法書士試験は年に1回しかありません。受験生の皆さんも悔いの残らないように、自身の勉強方法を見直しながら、本試験に向けて頑張ってください。

最後に、励まし続けてくれた家族や友達、クレアールの先生方、スタッフの皆さんには、本当に感謝しています。ありがとうございました。

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