「記述式の攻略とまとめノートを作成することが合格につながった」木村 忠司さん

木村 忠司さん

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〈私が司法書士資格を目指した理由〉

今から約10年程前、自分の進路について考えるようになった大学3年生の頃に、士業での開業に漠然と興味を持つようになりました。自分の能力や頑張った結果に対して対価が支払われる点、法律知識を使って人の役に立つことができる点がとても魅力的に思えました。しかし、大学では政治学を専攻しており、法律についての知識はほとんどありませんでした。大学在学中には行政書士試験の勉強を少しだけしていましたが、真剣に資格取得の勉強に取り組んでいたとは言えませんでした。就職活動の際に司法書士事務所と行政書士事務所の双方から内定をもらいましたが、その際に司法書士の業務内容に魅力を感じ、司法書士事務所で補助者として勤務することに決めました。

当時の私は、法律知識で人の役に立ちたいと思いつつも、争い事には出来るだけ関わりたくないという考えも持っていたため、すでに売買等のされた不動産についての登記申請の代行業務は正に私の求めるところでした(争い事には出来るだけ関わりたくないという考えは、実際に法律の勉強をして、社会人経験・人生経験を積んでいく中で変わりました)。しかし、司法書士事務所で勤務をし始めてからも学生気分が抜けず、長いこと誘惑に流されてほとんど試験勉強ができていませんでした。

そんな私に転機が訪れたのは、2011年でした。その年に起きた東日本大震災で家族や親戚を亡くし、「このままではいけない、もっと努力をしなければいけない」と考えるようになりました。その後は真剣に司法書士試験の勉強に取り組むようになり、寝食を惜しんで勉強しました。

前述の通り私は、大学卒業以来ずっと司法書士事務所で働きながら試験勉強をしてきました。同じようにフルタイムで働いている方、日々の家事に追われている方、その他忙しい中時間を作りながら勉強されている方にとって、私の合格体験記が少しでも参考になればと思います。

〈クレアールを選んだ理由・クレアールで学習して良かった点〉

私がクレアールを選んだ理由はコストパフォーマンスが高いと思ったからです。私は上級パーフェクトコースを受講しましたが、教材、講義の量、答練等のサービスは、どれをとっても安いと感じるほど質の良いものでした。

私は択一基準点攻略マスター講義、書式実戦解法マスター講義を特に繰り返し学習しましたが、これらは合格するために必要なことがまとめられていて大変使いやすかったです。その中でも書式実戦解法マスター講義の商業登記はコンパクトに頻出論点がまとめられており、個人的にはこの講義を視聴していたからこそ合格できたと思っているので大変感謝しています。昨年までは商業登記の記述式の対策としては、市販の分厚い基本書を購入して1ページ目から読もうとしていました。しかし、そのボリュームの多さは働きながら勉強をする私にとっては通読する時間的余裕がないことに気づき、読み始めてすぐ断念してしまっていました。商業登記の記述式に限ったことではありませんが、クレアールの講義は重要なポイントがコンパクトにまとめられており、とても効率的に学習することができました。

平成29年度、28年度は択一式の基準点に届かず記述式の採点がされていないので比較ができませんが、商業登記の記述式の答案用紙は昨年までほぼ白紙で提出していました(平成27年度は商業登記の記述式の得点は4点でした)。そんな私が、今年は商業登記の記述式で26点を取ることができました。基本的な部分をしっかりと理解することが、いかに重要かということを改めて実感しました。

〈仕事との両立・効果的な学習方法〉

人によって勉強に割くことのできる時間は異なりますが、私のように仕事をしながら勉強をする場合、予備校が提供する教材すべてを網羅的に利用することは難しいと思います。そのため、取捨選択が必要になります。

私の場合は、通勤時間の往復3時間を有効活用するために、この時間にスマートフォンで択一基準点攻略マスター講義の講義音声を聴くことにしました。1.5倍速で効率良く聴くためには、ある程度の理解ができていないと音声の速度についていくことができなかったので、音声学習の予習として、休日や仕事が終わってからの時間に講義音声のまとめノートを作成していました。まとめノートは、スマートフォン内のメモ帳機能を使って講義の中で特に覚えたいと思った部分、正確に記憶できていない部分を重点的にまとめていましたが、何周か講義を聴いていくうちに少しずつ加筆していき、最終的にはかなりのボリュームになりました。

まとめノートを作成すること自体が、その後通勤時間に講義音声を聴くことの予習になっていたため、理解しながら聴くことができました(予習をしていないと聴き漏らしがあったり音声の速度に理解が追いつかず、何度も当該箇所に戻って聞き直す必要があり、効率が悪くなってしまいます)。

また、スマートフォンのメモ機能を使ってまとめノートを作成することには、加筆が容易であるという点、隙間時間にまとめノートを見て学習することができる点でもメリットがありました。

仕事と勉強を両立するためには、学習時間の確保が必要となります。しかし、一言で学習時間を確保すると言っても容易なことではありません。前述の通勤時間を有効活用すること等でも勉強時間の確保は可能となりますが、これは「自分なりに工夫して努力する」ということでもあると思います。私はスマートフォン内に作成したまとめノートを、仕事の休憩時間や、お手洗い、歯磨きの時間などほんの少しでも隙間時間があれば見るように心掛けていました。そういった隙間時間を有効活用したこと、有効活用しようと心に決めたことが今年の合格に繋がったと思います。

〈苦手科目の克服法(記述式対策)〉

私は昨年まで記述式が不得意で、今まで何度も司法書士試験を受けていますが、記述式の基準点を超えたことは一度もありませんでした。しかし、択一式の対策に比べて記述式の対策にそれほど多くの時間を割いたわけではありませんが、今年の記述式は不動産登記、商業登記合わせて51.5点と自分でも満足のいく点数を取ることができました。

一年で急に点数が伸びたことには自分でも驚きましたが、私が行った記述式固有の対策は、書式実戦解法マスター講義での基礎固めと答練、模擬試験でのアウトプットです。

記述式は択一式の知識を正確に積み上げることでも点数が伸びてくると思います。そのうえで、私は記述式対策として書式実戦解法マスター講義の中で出てくる書式を重点的に何度も繰り返して覚えました。書式実戦解法マスター講義に出てくる書式を自分なりにまとめて、前述のスマートフォンでのまとめノートを作成しました。そうすると、商業登記の記述式については、覚えるべき基本的な書式は思っていたほど多くありませんでした。合格書式マニュアル等を見ると、ひな形の量が膨大で不安になっていましたが、「うろ覚えは覚えていないのと同じ」と考え、講義に出てくる書式だけを徹底的に覚え、その他に余裕があれば答練と模擬試験で出てきた書式を覚えるスタンスで取り組みました。

不動産登記の記述式は商業登記の記述式よりも択一式の対策の中で書式に関する知識が出てくることが多いと思いますので、択一式の学習では足りない部分を補いながら記述式問題を解いて、事実関係を読み取るコツを掴めるようになれれば良いと思います。

択一式の知識を積み上げて、基本的な書式を頭に入れ、そのうえで答練等で知識の確認と補充をすることが重要だと思います。

〈答案練習の効果的な活用方法〉

答練や模擬試験は、知識の確認と補充に役立ち、自分の現在の実力や合格までの距離を知ることができるため、有効に活用すべきです。

問題を解いて採点をするとそれだけで満足してしまいがちですが、解いた後にはしっかりと解説を読むことを怠ってはなりません。その際には正答している問題であったとしても解説を省略せず、時間があればすべての肢について解説を読むべきだと思います。

すべての肢の解説を読むと復習にかなりの時間を要します。そのため、もったいないとは思いつつも、答練以外の日々の学習時間確保のため、私は答練の半分程度を利用しませんでした。答練や模擬試験は本試験に近い内容であり、総復習にもなるため、しっかりと知識整理に役立てるべきだと思います。

〈学習計画について〉

学習計画を立てる際に心掛けていたことは、学習期間の最初から試験直前期にかけて、徐々に一日の中で学習する科目数を増やすことです。試験直前期にはどれだけ短期間に効率的に総復習ができるかが重要になります。普段している勉強は、試験直前期に効率良く学習できるようにするためにしている、とさえ言えると思います。

例えば、私は択一基準点攻略マスター講義を科目別、単元別にノートにまとめて、それを毎日の復習に利用していましたが、最初の段階では全77単元のうち民法から順番に一日で3〜5単元程度復習をしていました。これを2周、3周するなかで徐々に複数科目を並行して復習するようにしました。

また、自分なりに科目別にノート等にまとめた部分を、繰り返し何度も復習するうちに、復習に要する時間は次第に短くなります。

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