「記述式問題をたくさん解き、自前の記述式解法マニュアルを作成したことが合格の秘訣」川崎 成己さん

川崎 成己さん

目次

1.はじめに

私は、地方公務員として30年以上勤務し、退職が近づいて来た55歳の頃に将来の人生設計を考え、司法書士を志すようになりました。

最初は、独学で勉強して、2回受験しましたが、成績がまったく振るわず、独学には、限界を感じました。そこで予備校を探したのですが、仕事をしながらの勉強ですから、毎日通学することもできず、eラーニングで学習できる予備校を探しました。

そして勤務先の職員互助会が加入している福利厚生団体のあっせんで、受講料が安く設定されていたクレアールに申込みました。

2.クレアールで学習開始

①クレアールで学習して良かった点は、古川講師の講義が結論だけでなく、なぜそういう制度になっているかということまでを含めて丁寧に教えていただけるので、教えていただいた内容が記憶として残りやすいところです。
また基本テキストは、ページ数が少ないので、学習範囲が膨大な司法書士試験でも比較的短期間に全体を学習することができました。

②合格書式マニュアル、記述式ハイパートレーニング、書式実戦解法マスター講義は、記述式問題に慣れるためにとても良い教材・講義でした。

③答練は、基本的な論点は同じ内容を繰り返し聞いてくれますので、基本知識の習得に役立ちます。

④1000問ノックWebテストは、まとまった学習時間がとれない時や、気分転換に解いたりしました。

⑤お試し受験は、司法書士試験の難しさを体験するために、良かったと思います。
合格を目指す受験生であれば、合格の自信がなくても、毎年本試験を受験し、その後に必ず自己分析を、時間をかけて行うことをお勧めします。

学習を進めていくうえでのポイントは、試験に合格して司法書士の仕事をするという確信を持つことです。なぜなら、司法書士になってもいきなり高額の報酬をいただける訳ではないからです。職業に就かれていない方なら、確信は持ちやすいでしょうが、ある程度の収入がある方は、確信が持ちにくいと思います。私も確信を持ったのは、地方公務員を退職してからでした。

3.学習の進め方

①学習スケジュールですが、最初の頃は、3月頃まで基本テキスト、択一六法、過去問、合格書式マニュアル、合格書式マニュアル対応問題集、記述式ハイパートレーニングで知識のインプットをしました。4月からは、実力診断模擬試験、実力完成総合答練、全国公開模擬試験で知識のアウトプットをしました。

②学習が進んでからは、10月までに、択一基準点攻略マスター講義、合格書式マニュアル、合格書式マニュアル対応問題集、記述式ハイパートレーニングを使用して知識のインプットを行い、11月からは答練や模擬試験の問題を本試験と同じ時間でひたすら解きました。

1月からは、他校の会場実施の答練を受け、4月以降は、他校の模試、答練とクレアールの模試、答練を併せて週に2回本試験形式の答練を受けるという学習をしました。

自分なりの効果的な学習方法というのは、最後まで見いだせなかったため、クレアールでの講義受講開始から合格まで5年もかかってしまいました。そのため失敗談として、読んでいただきたいのですが、私は、過去問や答練で間違った問題の論点(条文そのものを聞いてくる問題で正解肢である場合は、肢そのもの)と、その論点が何年の第何問の何番の肢にあったか、判例であればいつの判例か、条文であれば何条かなどをルーズリーフにメモし、それを復習するという学習方法をとりました。

しかし、この方法は、ルーズリーフに書いたメモが多量になり、直前期の復習にも相当な時間がかかることや、写し間違い、思い違いで間違った知識がインプットされることもあるなど弊害もありました。

また、この方法では、難しい論点は、頭に入りやすいのですが、基本的な論点(例えば条文そのものを聞いてくる問題など)は、抜けてしまうということがありました。そのため正当率の低い問題を正解でき、正当率の高い問題を間違えてしまうという現象が生じました。

基本テキストを何度も読み、答練や過去問で間違えたところを基本テキストの余白に書き込んで補足するという学習方法のほうが良かったかなと反省しています。ただし、この方法は私のように合格まで時間がかかるとその間にテキストが改訂されてしまい、余白に書いたことを書き写すという手間が生じますので、私の場合は、この方法しかなかったと思っています。

4.科目別の学習方法

①科目別の学習方法として、憲法は、基本テキストと過去問だけでは、解けない問題が出題されますので、大学の先生が書かれた憲法の教科書を図書館で借りて読みました。

②民法は、択一六法、過去問を基本に勉強しました。債権総論や親族・相続は、条文そのものを聞いてくる問題もありますので、六法で条文を繰り返し読みました。

③刑法は、判例を過去問、答練、模試中心に勉強しました。

④会社法は、条文中心ですが、条文数が多く、文章も長いので民法のように条文を読み込むよりもテキスト中心に勉強しました。また、午前の部35問目の商法もあなどれないので、総則、商行為の条文を聞いてくる問題を中心に司法試験の過去問を勉強しました。

⑤民事訴訟法、供託法、司法書士法は、クレアールのテキストがコンパクトでとても良くできているので、テキストと過去問の勉強で十分でした。 直前期に読み返してもあまり時間もかからず、とても効率的でした。

⑥不動産登記法、商業登記法は、クレアールの択一六法がコンパクトでとても良くできているので、択一六法と過去問だけで十分でした。
不動産登記法、商業登記法は、記述式の勉強が進むと解けるようになりますので、最初にわからないことがあっても止まらずに学習を進めました。私は、記述式がもっとも苦手でした。特に不動産登記は、いわゆる枠ずれを起こして大量失点をすることがありました。

そこで普段の学習では、とにかくたくさん問題を解いて慣れることとし、クレアールの答練、模試の問題を繰り返し解くほか、他校の答練、模試と併せて最終年度は、半年間に約140問記述式問題を解きました。また、自前の記述式解法マニュアルを作成しました。これが今年合格できた秘訣だと思っています。

⑦択一式では、どの科目が苦手かを正確に把握するために、答練、模試の成績を分析し、正答率を科目ごとに計算し、正答率が低い科目に時間を割くようにしました。

科目ごとに苦手な論点を克服するために、過去問、答練、模試の間違った問題を繰り返し解き、何回も間違える問題は、テキストを読み、講義を聴き、理解した内容をルーズリーフにメモしました。

⑧午後の部については、次のとおり時間配分をしましたが、これを決めるまで、答練、模試でいくつもの時間配分を試し、一番自分にあったものを探しました。

(1) 不動産登記記述 13時から13時50分 50分
(2) 択一 時間短縮のため全ての肢を検討せず解答をする
13時50分から14時55分 65分
(3) 商業登記記述 14時55分から15時45分 50分
(4) マークチェック 15時45分から15時50分  5分
(5) 見直し 記述のみ 15時50分から16時 10分

答案構成用紙については、不動産登記は使用せず、なすべき登記やその順番を、問題の登記事項証明書に直接書き込みました。
商業登記は、役員や資本金の額の変更経過を、時系列で答案構成用紙に書きましたが、答案構成用紙に書くと時間をロスしますので、できるだけ使用しない方法を工夫すべきと思います。

5.最後に

仕事、家事、母の介護と両立させるために、通勤時間や昼休みを学習時間として活用しました。受験中は、できるだけ人の接触を避けるようにして、無駄な時間が生じないようにしましたので、友人と疎遠になってしまいました。

来年度の合格を目指す方は、とにかく絶対に合格して司法書士になるという確信を持つことです。私は、安心保証プランのおかげで2年目に合格できました。せっかくのサービスですから利用されることをお勧めします。

最後に、直前期に4週間休暇をとらせていただいた職場の上司、同僚に心より感謝します。

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