『質の高い答練と模試!本試験にもすんなりと対応できました』 河野 勝利さん

『質の高い答練と模試!本試験にもすんなりと対応できました』

 河野 勝利さん

司法書士を目指したきっかけ

私は、ある意味消極的な理由からだったかもしれません。

私は、30歳手前まで金融系の中小企業で働いており、給与面では恵まれていた方だとは思うのですが、その頃から『この仕事で一生を乗り切ることはできないな』と考えていました。そのときによく考えたのが、人に胸を張って言うことができ、年齢を重ねても続けられる一生涯の仕事を見つけたいということでした。

そして、受験要件がなく完全に実力勝負であるということ、独立した場合には一生涯の仕事として続けられることを漠然と考え、司法書士試験にチャレンジをすることにしました。

ただ、何も手元に残らないのが嫌だったので、宅建、行政書士を各1年かけて順番に取得し、行政書士試験の翌日から司法書士の勉強をスタートしました。試し受験の年が29歳になる年だったと思います。

クレアールを選んだ理由

当時考えたのは、単純に値段が安かったことと、非常識合格法という言葉に惹かれたからだったと思います。基本的な考えとしては、『どの予備校のテキストにも合格に必要な知識が載っているのは当たり前』で、結局は自分次第と考えていたので、テキストの詳細等についてはあまり検討しませんでした。

クレアールの良かった点

ダントツの1位に挙げたいのが、答練・模試の質の良さです。

私が受験した中で、平成22年度の『相続財産管理人』の論点、平成24年度の『特定の遺産を特定の相続人に相続させると遺言に記した場合には、遺産分割方法の指定と解される』という論点は、いずれも本試験の直前2週間以内の答練又は模試で出題されていたと思います。

他にも、本試験の難易度と非常に近い出題がされている点(模試と本試験の点数はあまりずれませんでした)は、とてもよく出来ており、良いペースメーカーになったと思います。この点は大変重要であり、重箱の隅を突くような細かい論点を出題して点数を下げるのではなく、王道の論点について角度を変えて聞いてきたり、まだ出ていないが割りと大きい論点の問題が良いバランスで散りばめられており、非常に良かったと思います。

他の予備校に通っていた人に、『本試験と模試では問題の聞き方が全然違うから、本試験直前は最近の過去問を見たほうが良い』と言われていたのですが、私には最後までその意味が解りませんでした。問題の聞き方については全く違和感がなく、答練をこなしていれば本試験にもすんなりと対応が出来たからです。よく、答練だけが常に点数が良くて、本試験ではめっきり下がってしまう人がいると聞きますが、クレアールの答練・模試を受けた方に関して言えば、そのような状態にはならないのではないかと思います。実際、私は合格した年の直前期には過去問ではなく答練・模試をメインで回していました。

それと択一六法には大変お世話になりました。2年目、3年目は中上級者講座を受講しましたが、択一六法に関しては最新のものに買い換えました。それくらい私の勉強にとっては必要不可欠な存在でした。会社法に関して言えば、択一六法がなければ多数の条文の意味は不明のままだったかもしれません。

その他色々ありますが、スタッフの方々に非常に親切にして頂いたという印象があります。合格しましたと報告をしたときに、自分の名前を伝えただけで『本当におめでとうございます!去年も一昨年も惜しかったですもんね!』なんて言われたらやっぱり嬉しいですよね。そんなこんなで、トータルとしては非常に良い予備校だったと思います。特に他の予備校にお世話になることもなく、合格することができました。

合格までの道のり

1年目

最初は兼業での学習スタートとなりました。1日4〜5時間くらい勉強しました。早く全部を見終えたいと考えていました。試し受験が終わった頃に会社を辞め、専業受験生となりました。

1年目の注意事項

じつはこの時期に、一番節約が出来て、かつ野菜も採れる食事はカレーだという結論に至り、毎日ずっとカレーを食べていたところ、その後の健康診断では尿酸値が高くなっており、医者に『通風になりかけだ』と言われました。皆さん、カレーのルーにはプリン体が多く含まれていて、ラーメンのつゆみたいに残すこともないので、食べ過ぎると通風になるのですって。気をつけてくださいね。
話が逸れてしまいましたね。

1年目の転機と本試験

そして翌年の2月一杯まではひたすら勉強をし、3月に某司法書士法人の補助者となり、再び兼業となりました(試験の3ヶ月前にわざわざ就職しようとする私に面接官は驚かれたようですが、自分にはもう合格レベルの知識が付いたのではないかと当時は思っていました、甘かったです)。本試験では少しは惜しいところまでは行ったものの、不合格。午前31問、午後26問、記述36点位だったと思います。感覚的には午後の方が得意だったので、午後の点数はショックでした。記述は不動産登記で未成年を読み飛ばしてしまい、商業登記では分割会社側の解答に斜線を引いてしまい、大きく減点されたようです。

2年目

補助者としての仕事をこなしながら、平日3〜4時間、休日8〜10時間くらい勉強しました。実務をこなしていると、受験勉強だけでは解らないことが解ることもあるので、良かった点も多かったですが、やはり体力的にはきつかったですね。仕事中は神経を尖らせているので、家に帰ってもすぐに眠くなってしまいました。

勉強の内容としては、基本的に本試験並みの記述の問題を1日1問解き(不動産か商業どちらか一方)、その他の時間は択一の勉強をしました。択一と記述のバランスとしては、これ位が丁度良いのかなぁと個人的には今も思っています。

2年目の直前期

本試験の直前は、少しだけ勉強に専念させてもらい、いざ2年目の本試験へ。結果は午前27問、午後28問、記述36.5点位だったと思います。この年の記述の時間の足りなさには本当に焦りました。試験終了後すぐには立ち上がれない位に。点数は全体的に下がってしまっているのですが、基準点も下がったので、合格までの点数としては1年前とほぼ一緒という感じでした。商業登記の記述の点数が相変わらす低くて、過去2回とも記述の基準点に達していないのが残念でした。記述の答練だと上位10%にもよく入れるのに、択一基準点突破者との争いは本当に厳しいと感じました。

3年目

基本的にやることは2年目と変わらなかったですが、2年目よりは集中して多くの時間が取れたように思います。2年目は個人的な事情で、全く勉強できない日が何日かありました。趣味でやっている草野球にも行かなくなってもう3年(結果発表待ちの間は行ってますが)、早く皆とまた思い切り野球がしたいなぁと思いながら耐えて勉強しました。殆どが読めば知っている知識の中、わずか1点でも点数を上げるために基本書を繰り返し読み、答練を繰り返しました。

合格が見えてくる段階になると、わずか1点を上げるのが本当に大変だと痛感します。特に兼業の場合は、覚えるスピードと忘れるスピードのどちらが早いか解ったものではありません。それでも継続をする事によって、僅かずつながら学力は上がっていくようです。そして本試験の結果は、午前31問、午後31問、記述43.5点で合格でした。

私の合格勉強法

次に、私の勉強方法についてお話ししたいと思います。

基本の繰り返しが殆どでしたので、特徴が有りそうな部分を少しだけ。
私の場合、覚えなければならない単語が多数ある場合、それらを箇条書きにして頭文字を並べ、それをまず呪文のように覚えました。

例えば、根抵当権の元本確定前にのみできるものとして、『債権の範囲の変更』、『債務者の変更』、『確定期日の設定、変更』、『全部譲渡』、『分割譲渡』、『一部譲渡』、『優先の定め』、『共有者の権利譲渡』、『共同根抵当』と覚えなければならないとします。私はそのときに、それぞれの頭文字を並べて『債、債、確、全、分、一、優、共、共』という言葉をまずは覚えるため、呪文のようにひたすら唱えます。そして、その言葉を忘れなくなったら、最初の『債』は『債権の範囲の変更』、次の債は『債務者の変更』というふうに詳細を覚えていきます。最終的にノート一冊分このような感じでまとめました。このやり方が良いのかどうか不明ですが、少なくとも私の場合は、一度完全に覚えたものは殆ど忘れませんでした(頭文字さえ覚えていれば、後は経験と他の知識とのつながりで思い出せるようです)ので大いに役に立ちました。このようなやり方で覚えているのが私だけなのかよく解らないのですが、自分の勉強方法をまだ確立されてない方がおりましたら、一度試されるのも良いかと思います。

もう一つは、とにかく最初から最後まで(記述含む)の試験範囲を早く終わらせることですね。一巡目は全然解らないのが当然なのですが、立ち止まって深く考えても時間の無駄です。試験の全体像が見えて初めて何処の部分の勉強が足りないかを理解できますし、細切れの知識も何順かするうちに全てが繋がってきます。とにかく最後まで一度突っ走るのが良いかと思います。

これから司法書士を目指すみなさんへ

最後に、僭越ながらこれから受験勉強を始めようとする皆様に、私の受験した感想をお伝えしたいと思います。

司法書士試験は、やはり大変でした。誰もが受かる試験とは到底言えないと思います。ですが、継続して学習している限りは学力は上がるものであり、合格後の明るい未来、明確なビジョンを描いている方にとっては、たとえ落ちた1年すら有意義であったと思える程の法律知識が身に付きます。そして誰もが受かる試験ではないと言いましたが、明確に『司法書士試験合格』を目標として掲げ、それに『継続して』打ち込む事ができる方であれば、必ず合格できると思います。

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