『家族の協力とクレアールの教材を信じてつかんだ合格』 伊代田 美波子さん

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成年後見制度に興味を持つ

  大学を卒業し、就職して3年くらいたった頃、ふと、このままこの仕事を続けていくことに疑問を感じ始めました。仕事がつらいということはなかったし、逆に楽しいと思うこともありましたが、いわゆる「やりがい」というものはあまり感じていませんでした。そんな時興味を持ったのが、「成年後見制度」でした。そして、この「成年後見制度」に一番力を入れているのが司法書士であることを知り、司法書士という仕事に興味を持つきっかけになりました。以前から司法書士の存在を知ってはいましたが、単に「登記をする仕事」というイメージしかありませんでした。しかし、調べてみると成年後見制度以外にも、簡裁訴訟代理など様々な場面で活躍していることがわかり、「私も自分の法律知識を使って、人の役に立つことができる仕事がしたい」と思い、勉強を始めました。

印象に残ったスタッフの意外な言葉

  それまで趣味で様々な資格試験を受けた経験がありましたが、司法書士試験についてはさすがに独学では無理だと思い、予備校に通うことにしました。その中でクレアールを選んだ理由のひとつは、最初に説明を受けたときのスタッフの方の一言でした。「どうして司法書士になろうと思ったのですか?」すでに受験を決意して講座の内容について聞きに行った私にとっては、とても意外な言葉で、なぜかとても印象に残りました。そのときの対応がとても良かったこと、規模が大きすぎず親身になって相談にのってくれそうだったこと、受講料の安さ等が最終的な決め手になりました。

出産・育児と勉強

  1年目。仕事が終わった後、週に2〜3日講義を聴く毎日が始まりました。講義にはなんとか遅れずについていくことができましたが、講義を聴くことに満足してしまい、予習・復習はほとんどしませんでした。一通りの講義を終えたあと、やっと過去問にとりかかり始めましたが、直前期に職場で異動になり、仕事の忙しさを言い訳に週末くらいしか勉強時間を取ることができず、特に書式は問題をあまりこなせませんでした。当然の如く、結果は合格には程遠いものでした。試験後、改めてこの試験の難しさを痛感しました。
その後、子供を授かったため、とりあえず初めての出産・育児に専念することにしました。しかし産後3ヶ月くらいして落ち着いた頃、何気なく、前年度合格者の合格体験談を見ました。そこで刺激を受け、「やはりこのままあきらめたくない、育休中の今が最後のチャンスだ」と思い、もう一度チャレンジすることを決意。早速クレアールに連絡すると、1年以上ブランクがあったのにもかかわらず自分のことを覚えていてくれ、今度は『答練パック』の受講をすることにしました。

1年目の教訓を生かした2年目

  2年目。1年以上勉強していなかったので、まずはクレアールのテキストと『択一六法』を全教科、最初からすべて読み返すことから始めました。覚えることが目的ではなく、勉強の感覚を取り戻し、できるだけ理解することが目標でした。その後、読み終えたテキストと『択一六法』をもとに、自分流の要点ノートを作成しました。1年目はノートを作る時間がもったいなかったこともあり作りませんでしたが、合格者の方が合格後、実務でもノートを見返し、役立っていると話していたことや、直前期に見返すことのできる資料が欲しいと考え、早い時期に作ることにしました。子育てのかたわら、子供の寝ている間にコツコツとやりました。
答練が始まると、1週間に1回のペースで送られてくる答練を受講スケジュールから遅れないように提出することを心がけ、同時に択一の過去問を解き始めました。1年目の教訓を生かし、書式も早めにとりかかり、まずは『合格書式マニュアル』を利用してひな形から覚えることに。ひな形を一通り覚えたら、次は『合格書式マニュアル対応問題集』へと少しずつ書式に慣れていきました。私は2年目も、1年目に使用していたクレアールの教材のみをフル活用しました。条文もすべて『択一六法』でひき、普通の六法は一切使用しませんでしたが、それで十分だったと思います。仕事は育休中でしたが、子育てと家事の合間に勉強するには無駄なことは一切できなかったので、教材で知識を一通りインプットした後は、ひたすら過去問・答練を繰り返し、要点はノートに書き加えていくという作業を繰り返していました。その結果、3月に受けた模試では1年目にはなかった手応えを感じることができ、「自分のやり方は間違っていなかったのだ」という自信につながりました。

無理のない学習計画

  直前期になると、子供が歩くようになり今まで以上に目が離せなくなりました。精神的にも余裕がなくなってくる時期で焦りもありましたが、夫をはじめ家族が協力してくれたおかげでなんとか乗り切ることができました。それでもやはり勉強に割ける時間は限られていたので、ダラダラと机に向かうのではなく、集中して毎日のノルマを決め、確実にこなしていくようにしました。この時に大事なのは、あまり高いノルマを課すのではなく、無理のない程度の計画にすることだと思います。高すぎる目標を設定すると、それをこなせない自分に苛立ち、余計に焦ってしまい、逆に効率が悪くなるからです。
試験1ヶ月前、子供を保育園に預けることができるようになったため、初めてまとまった時間が取れるようになりました。1年目にやったものも含め、クレアールの答練・模試・過去問を何度も繰り返し、途中からは間違えた問題のみに付箋を付け、自信を持って答えられるようになったら付箋を外す、という方法で知識を定着させました。書式は本番で使用するペンを使用し、何本もインクがなくなるまでひたすら書き続けました。試験直前の模試や答練では、択一に関してはまずまずの手応えがありましたが、書式については問題によって点数にばらつきがありました。午後は問題を解く時間がかなり厳しいので、択一をいかに早く正確に解き、落ち着いて書式に臨めるかがカギだと思いました。

クレアールからの連絡で知った合格

  試験当日。択一はいつも通りに解けたつもりでしたが、商登法の書式を不登法の書式の前に解いたところ、商登法の書式の書き方で迷い、必要以上の時間を使ってしまいました。そのため、不登法の書式にかけられる時間が少なく、とりあえずすべて欄を埋めようと手を休めることなく書き続けました。試験後、やるだけのことはやったという気持ちでしたが、答え合わせをすると択一が今までの模試や答練でもなかったくらい出来ていませんでした。書式は、夢中で埋めた不登法で奇跡的にほとんど間違いがありませんでした。しかし、択一で思ったような点が取れなかったことで半分以上合格をあきらめ、合格発表まで試験のことは考えないようにしていました。
筆記試験の合格発表の日、育休から復帰し、仕事で外出していたため発表を見ていませんでしたが、クレアールの事務局の方から留守電に「合格おめでとうございます」のメッセージがあり初めて合格を知りました。ほとんどあきらめていたので、涙が出るほどうれしかったです。
2回の受験を通して、合格した2年目と1年目の違いは、やはり「絶対合格する」という気持ちだったと思います。1年目はどこか合格しなくても仕方ないかなという意識があった気がします。2年目は、「今回合格しないと次回はない」という気持ちで臨んだからこそ、自然と時間が捻出できました。仕事や家事、育児をしていて勉強に思うように時間が割けない人は、特にクレアールの教材・模試等をすべて活用して勉強すればそれで十分だし、他に手を出すのは時間の無駄だと思います。両立は精神的にも肉体的にもつらく、難しいけれども、時間が限られている分、余計なことを考えず勉強できるとプラスに考えるべきです。また、私は通信で勉強していたため、いわゆる勉強仲間というのがいませんでした。でも、私の場合、周りの人と比較して自分の出来の悪さに落ち込んだり、逆に安心したりしてしまうため、それで良かったと思っています。不安になったときは家族と話したり、勉強を離れ、違うことをしたりすることで気分転換をして乗り切りました。
合格のためには、できるだけ早く自分の勉強方法を確立すること、そしてその後は迷わずひたすらそれを継続することが必要だと思います。私は点数的にギリギリで合格したので、運ももちろんあったと思います。ただ、これ以上できないと思えるくらい努力したからこそ、運も味方につけられたのではないかと思っています。
最後に、家事・育児に多少手を抜いても大きな心で許してくれた夫と、あまりぐずらず良い子でいてくれた息子、そして家族に心から感謝したいと思います。

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