「薄くてコンパクトな『択一六法』は、まさにオールインワンな1冊」 石地 由紀子さん

「薄くてコンパクトな『択一六法』は、まさにオールインワンな1冊」

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なぜ「司法書士」だったのか

 30歳を目の前にして、私は悩んでいました。

当時、私はとある会社で派遣社員として働いていました。与えられた仕事をこなす毎日。給料も満足のいくものではなく、自分のやりたいこと、欲しい物を我慢していました。先行きに不安を感じ、何か資格を取って安定した生活を送り、親孝行をしたいと考えるようになりました。

 以前、住宅メーカーに勤務していたこともあり、宅建もその時に取得していたので、最初は不動産鑑定士の資格を取得しようかと考えていました。そこで、知り合いの司法書士の人に相談したところ、「地元で不動産鑑定士の資格を取っても、仕事はあまりないのではないか。それより、今は司法書士の仕事が熱いぞ!!」と諭され、数字の嫌いな私は不動産鑑定士よりも司法書士の勉強の方が向いていると思い、その気になってしまいました。
住宅メーカーで勤務していた頃、1〜2度司法書士の先生に相談に行ったことはあるものの、司法書士がどのような仕事をし、資格取得の為にどのような勉強をしなければならないかさえも知らない状態でした。

 結局、『司法書士試験』というものが「何たるや」をじっくり調べないまま、ただ「なんだかおもしろそう」だということ、また「ゆくゆくは独立開業を目指せる」ということに惹かれ、人生の転機にすべく司法書士試験に挑戦することに決意しました。

なぜ「クレアール」を選んだのか

 どのように学習を進めていけばよいか分からない私にとって、合格に必要な知識だけを効率よく合理的に学習できるという『非常識合格法』は、とても魅力を感じました。応対してくれたスタッフの方も、とても熱心で丁寧に説明してくださり非常に好印象を受け、「このようにサポートしてくれるのならば、私にも続けることができそうだ」と思い、クレアールに即決しました。また、受講料が他校と比べ、安価であることもクレアールに決めた大きな要因の1つです。

クレアールの良かったところ

まず教材について、クレアールのテキストは他校のテキストや市販のテキストと比べ、薄くてコンパクトにまとまっており、学習慣れしていない私でも抵抗なく読み進めていくことができました。その教材の中でも、私が毎日欠かさずに持っていたのが、『択一六法』です。『択一六法』は、”超訳”として初学者にとって難解な条文を噛み砕いた理解しやすい表現となっており、併せて必要な解釈・判例も載っているので情報収集には事欠きません。類似条文・類似制度の比較の表は、混乱しがちな知識を整理し、定着化を効率よく図ることができ、司法書士試験では出題必至の比較問題対策に非常に役に立ちました。さらに、過去問のいくつかの肢が載せてあり、理解度の確認まですることができ、まさにオールインワンな1冊です。

 ソフト面に関して言えば、スタッフの対応の良さは他の予備校にない魅力の1つだと思います。私が無理なお願いをしても頭から「NO」とは言わず、いろいろと検討して柔軟に対応してくださったことは、本当に「感謝」の一言です。

合格までの道のり

【1年目】

 9月から勉強を開始。講義を視聴し、なんとかインプットを終わらせたものの、全くの実力不足で択一の基準点にも届きませんでした。

【2年目】

 本試験終了後、すぐに勉強を開始しました。一通り学習したことで、それぞれの条文・知識が横断的に理解できるようになり、勉強が楽しく感じられるようになりました。ところが、年明けに身内に不幸があったり、自分が病気になり5月に入院・手術したりと集中して勉強することができない状態が続きました。結局、択一では基準点を突破したものの、書式で足切りされてしまいました。

【3年目】

 「これで最後!」と意気込んで、再び勉強を開始しました。2年目の本試験、得意であり得点源であったはずの不登法の書式で痛恨の0点という現実を突き付けられ、本試験でどんな問題が出題されるか分からない恐怖心が芽生えました。別紙形式の問題には、なかなか慣れることができず、答練でも点数が安定して取れませんでした。結果、不登法の書式で同じような失敗をしてしまい、すべての基準点は取れていたものの、総合点で2.5点足りず、再び涙をのむことになりました。

【4年目】

 まず、もう1年勉強を続けるかどうか、とても悩みました。「これだけ努力してもダメだということは、私は司法書士に縁がないのではないか」とも思いましたが、あと1問正解していれば合格だったのに、ということを考えると非常に悔しいし、「ここで勉強を止めてしまえば、これまでの努力も無に等しい。飽きっぽい私がここまで頑張ってこられたんだから」と思い直し、また周りの人達の後押しもあり、もう1年勉強することを決意しました。
受験生活も長期にわたることで、なかなかモチベーションが上がらず苦労しましたが、昨年までの合格者の方々の叱咤激励や受験仲間と切磋琢磨していくことで、徐々に気持ちを高めていくことができました。

落ち着いて迎えたはずの本試験ですが、択一では答練で取ったことのないような悪い点数で、合格発表を見るまでは自分が合格できるとは夢にも思っていませんでした。

私の学習方法

 すべての科目に共通して言えるのが、『択一六法』に情報の集約を行ったことです。講義で講師の方が言われたことや、過去問で問われていたこと、答練で知った知識など自分が必要だと思うことはすべて書き込み、『択一六法』を見れば復習すべき内容はすべて網羅できるようにしました。

 過去問については、もちろん解きましたが、それほど回数は解いていません。それぞれ2回ずつ程度だったと思います。ただ、最初に解く時にそれぞれの肢について、理解できているかどうかを判断し、あやふやなものについては付箋を付けるようにしました。理解できるものについては、もう1度解くことはしませんでした。会社法については、『過去問題集』を何度か解きました。マイナー科目については、満遍なくすべての科目を解くことができるように、出題年度ごとに解くようにしました。こちらも、回数にしたら2回ほどだったと思います。

 私は、過去問をあまり解かなかった分、過去の答練や公開模試の問題を解きました。クレアールの答練の問題は、本試験と同等レベルであったし、1回分をすれば午前科目、もしくは午後科目のそれぞれすべてを解くことができるうえに書式の問題までできるので、どの科目にも効率良く触れることができます。直前期には、1日1回分を目安に自分が間違えた問題、正答率が50%以下の問題を中心に解き、再び同じ問題を間違えるようであれば、その部分を徹底的に復習することにしました。

 書式については、「ひな形」を覚えることは当然のこととして、とにかく問題を解くことにしました。「ひな形」をいくら覚えていても、問題からその登記事項を読み取れなければ意味がありません。特に、別紙形式の不登法では、登記すべきことが隠れていたり、登記すべき順番に注意が必要だったりするので、常に実体関係、申請人、申請する日時などを頭に置かなければなりません。私はそういったことを「ついつい見落としがちだった」ので、ぱっと一目で分かるように、A4用紙1枚に申請人、申請日、添付情報などチェック項目を書き出して、試験の直前に眺めるようにしました。

 それから、過去問、答練などで間違えた問題や曖昧だった知識などを科目ごとに書き込んだ『弱点ノート』を作成しました。見直すと、何度も同じことが書いてあったり、ある特定の分野ばかり書いてあったりして、自分の弱点が見えてきます。本試験直前には、『択一六法』とともに何度か見直ししました。

曖昧な知識なら知らない方がまし

 このように、私の受験生活が長期にわたった敗因はいくつか考えられるのですが、最大の原因は、”なんとなく””曖昧に”理解したつもりでやり過ごしてきたことにあると思います。答練や模試では得点が取れるのに、どうして本試験では思うように得点できないのか、なぜ本番で最大限の力が発揮できないのかの原因は、そこにあると思います。自分の中で”正確に”理解できていないから、そして受験期間が長いことで合格には必ずしも必要でない情報や知識が”なんとなく””聞いたことがある”程度で知っているから、最後の2肢で迷いが出てしまうのです。

 極端な言い方をすれば、曖昧な知識なら知らない方がましだと思います。答えを導き出せる正確な知識でなければ、聞いたことがある程度の知識であれば意味がないのです。だからこそ、『非常識合格法』にあるように、「合格に必要な得点範囲のみ」を徹底的に勉強して、正確に理解することが合格への近道であると私は思います。

最後に

 長期にわたる受験生活を乗り越えてこられたのは、応援してくれたスタッフの方々、イヤになって投げ出したくなった時もずっと温かく見守ってくれた家族や周りの多くの皆さんがいてくれたからです。本当に感謝してやみません。

 合格に向けて勉強する中で、つらいこと、苦しいこともいっぱいあると思います。そんな時は、自分の合格を信じて応援してくれている人に感謝して、最後まで諦めずに頑張ってください。

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