「『直感でこの資格だな!』と感じた司法書士の資格」S・Hさん

S・Hさん

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司法書士資格を目指した理由

地方出身の私は、専門学校を卒業後に地方から上京。しかし、その後すぐに挫折。目標を見失い、途方に暮れていました。 専門学校を卒業してその世界を退き、目的もなく都会で一人で生活をしていると、少しずつ自分の人生を省みるようになりました。 自分一人じゃ何もできる力を持っていない事を自覚しはじめたり、さらに深く考えてみると、そもそもなぜ上京しようと考えたのか?そもそも私が生きる意味とは何か?そもそも人生とは何か?など。今考えると病んでいたのかもしれません。

そうして考えているうちに、『ありたい自分像を形成して、まずそうあるための”力”を手にする。そしてそれを他者貢献に繋げていく』という漠然とした生きる目的を作成するに至り、そのためにはまず、『知性』が特に重要だと考えるようになりました。

最初はとりあえず日本のトップ!と思って東大を受験しようと考えていたのですが、動物的な直感で違和感を覚えて即断念。他に頭が良くなる方法はないかなぁ程度に考えながら資格のサイトを眺めていると、司法書士という資格に目が止まりました。

「名前からして難かしそうだなぁ。」と思い、調べてみると難易度の高さ、勉強時間の長さにびっくりしましたが、「直感でこの資格だな!」と感じたので、正直、業務内容もわからずに決定しました。

予備校選びのポイント

学習2年目も私は他校基本書による独学での挑戦だったのですが、知識が足らないようなモヤモヤ感というのがあって、インターネットにのっているクレアールさんの択一六法でよく条文知識を補充していました。

そうしてクレアールさんのHPに愛着を感じるようになり、「最初から予備校選ぶならクレアールさん一択だな」と思っていたので、その他の予備校には最初から興味がなかったというのが本音です。

後々予備校の費用を見ると、クレアールさんの費用が圧倒的に安い事を知り、不安に思った日もありましたが、信じる気持ちが大事だと自分に言い聞かせた事が正解だったなと今では思います。

クレアールで学習して良かった点・有益で活用しやすかった点

まず、すべてインターネットで勉強できる事が素晴らしいと感じました。スマホ片手に一日中勉強ができるので、とても助かりました。1000問ノックWebテストを電車の移動時間やちょっとした休憩時間に解いたり、択一六法や、講義資料などすべてPDFでアプリに落としどんどん書き込みができ、さらに講義は動画だけでなく、mp3でアプリにダウンロードできるので、ワイヤレスイヤホンを使えば一日中講義が聴けるのがとても良かったです。講義も聞き取りやすく、説明もとてもわかりやすいので、なんらストレスは感じませんでした。

また1.5倍速で講義を聴きながら択一六法を確認する事で、1日で二つ以上は講義を進めていけたので、どんどん進めていく事ができ、これも助かりました。試験が近くなると毎週答練を郵送していただけるので、だんだん緊張感を持って勉強する事もできましたし、基本的にカリキュラム通りにこなしていくだけで、充分力がついたなと感じます。

それと皆さんおっしゃっていますが、本当に択一六法はすごいと思いました。模試で一気に点数が伸びて驚愕したのを今でも覚えています。

答案練習の効果的な活用方法

直前期は毎週答練がクレアールさんから送られてきます。そして解答を提出するたびに、点数と順位、それに問題難易度や問題の正答率がわかる成績表が送られてきますので、あらかじめ間違えた問題はテキストで復習しておいて、成績表が届いたら、Aランク問題とBランク問題と、40%以上の正答率の問題はCランク問題でも必ず再度解き、「どんな論点を記憶しておけば2度と間違えないか?」「別の聞かれ方をした場合どうするか?」を常に考えて準備しておく事をオススメします。

答練を一回解いただけでは、また同じ問題に引っかかってしまう可能性が残っており、それでは答練をした時間が無意味になるので何度も答練は見返す。というのが最も王道で、効果的だと思いました。

学習におけるポイント・効果的な学習方法

私の1・2年目の失敗原因は、下調べなくがむしゃらに勉強した事です。『非効率』というのは本当に厄介です。
山頂を目指して徒歩でがむしゃらに努力しても、ヘリコプターに乗る努力をした人には勝てないので、やはりやり始める前に、正しい効果的な努力を意識しておく必要があると思います。

この試験は必要な知識と、必要な解く技術が一定量に達すると、答練などでも高得点で安定するようになるので、できるだけ効率的に必要な知識を見極め、確実に覚えていくかが重要だと思うからです。

クレアールさんのカリキュラムをもらった際には、原則カリキュラム通りに学習すること。また、記述における引っ掛けポイントなども講義で教えていただけるので、そういったものもしっかり聞き取ってメモをしておくことが結構大事かもしれません。

3年目において、成功に繋がったことは、勉強方法を大きく変えた事だと思います。司法書士試験はいかに試験当日に、記憶を最高潮の状態に持っていけるのか?が重要なのは当然ですが、すべての論点を一字一句覚えきる事は私のように記憶力のない人間には難しいことです。なので『記憶法』について少し調べたりして、1日、1週間、1ヶ月復習法のルーティンを取り入れたり、スケジュールについて考察したり(スケジュールの変遷は下記)、マインドマップを使ったり、過去問で必要になるキーワードを要約して、それのみを引き出しとして暗記するという手法をとりました。これらの積み重ねのおかげで、だいぶ記憶力が向上したと思います。

さらに、勉強の手が広がりすぎないように、択一六法に書いてある知識以上のことには、手を出さないようにし、「過去問を基本知識」→「択一六法を発展知識」として、この二つを交互に順繰りしつつ、ある論点が問題として出されたら、どう問われるかいくつかパターンを用意しておく、という地道な勉強法で、やっと合格を勝ち取る事ができました。

スケジュールについて

1・2年目のスケジュール

4・5月は民法 6・7月は不動産登記法— というような感じで学習を進めました。記述式は確か試験前3ヶ月間毎日2問解くらいだったと思います。

合格年のスケジュール

約1週間…民 民 不 不 会 商 訴 司供 憲刑 (1日ずつルーティン)

  • 1日後、1週間後、1ヶ月後にそれぞれ総復習 (重要)
  • 毎日申請書のひな形10個書いて暗記 (クレアールの合格書式マニュアルのひな形の解説部分も含む)
    • 記述式問題1、2問、解けない日は解答を見る
    • 記述式間違いノート作成開始
    • 答案構成を自分なりに研究開始

苦手科目の対策

私が苦手としていたのは憲法と刑法、それに不登法でしたが、憲法と刑法は単純に勉強時間の問題でしたので、特に対策というのはなく、正直択一六法は相当詳しく記載されていますので、読んで覚えるだけで充分対策可能だと思います。2年目は憲法は0点(笑)でしたが、今年は憲法・刑法ともに満点でした。

不登法について今年は12/16問だったので、克服したとは言い難いため、ここでは割愛させていただきますが、会社法8/9・商業登記法満点だったので、お役に立てるのではないかと思い、会社法関連の勉強方法を簡単に紹介させていただきたいと思います。

会社法関連の勉強方法

(1)言葉を約して図で覚える

例) 割当決議 非…定S T会> S (定) ← これを覚える!!
(非=公開会社でない会社 取締役会=T会 株主総会=S会 )

この図の説明

①定S=取締役会設置会社では、定+S会で自由に決議事項を決定 又 取締役会
②T会>s=取締役会非設置会社は株主総会決議
③(定)=定款で変更できる
④同じ図式 割当決議と指定買取人のみ ← これを追加で覚える

こんな感じで、知識を全部わかりやすい図式にして覚えます。 なので問題の中にキーワードが出てくれば、ほぼ解答できる状態といった感じです

(2)記述式を解いたら、理解できないところを探し、コツコツなくしていく。

例えば合同会社の払込み及び給付を証する書面と株式会社の払込みを証する書面とで違うけど、根拠は条文のどこか?など。

(3)申請書のひな形をしっかり暗記する

ひな形はさらさら書けるようになるまで暗記する

(4)比較して表を作り暗記する

とくに比較して出される事が多いので徹底的に覚える
簡易合併は消滅か存続か?簡易分割はどっちか?など

結構よくある方法ですけれども、結局コツコツ知識をため続けるのが一番の近道だと感じました。

午後の部の時間配分について

私の午後の部の科目の解く順番と時間配分は以下のとおりです。

① 商登記述 50分〜1時間
② 不登記述 50分〜1時間
③ 択一  1時間10分
(民訴→供託→司法書士→商登→不登)

記述が先なのはなぜか?

一番の理由は、他の人のページのめくる音に気が散るからです。不思議と記述から解けば他が気にならなくなったので、採用しました。
その他のメリットは、記述はミスが許されませんが、択一はミスというより知識なので、疲れている時に解いてもあまり大きな点数への打撃がありません。また、もし時間に間に合いそうになくても、最悪1/5の確率で選択肢を絞れるというのもあります。

択一の順番が違うのはなぜか?

不動産登記法が特に面倒な問題や難問が多いので、後々やったほうが精神的に良かったか らです。答練で何度も解き方を変えて色々試しました。

時間配分について

時間はクレアールさんからアドバイスがあったのでその通りにしました。急がないで正確に書けたと確信できる時間配分が一番だと思います。とくに気をつけるべきは『脳の疲れ』だと感じました。疲れると正答率が下がってくるので、試験中は糖分のある飲み物と、休憩時間にはチョコレートを二つほど食べ、ストレッチをし、音楽を聴きながらマインドフルネスをするなどして、徹底的に脳を休めました。

仕事との両立

私は1度目の受験を除き、3年目の合格までずっと週5日勤務フルタイムのアルバイト兼業でした。
2年目のアルバイトも11時間拘束で働いていており、かつ、ともに独学。
3年目にクレアールさん受講後、即合格という感じで、比較的早く合格できました。(試験の1ヶ月前はバイト先に相談して、まるまる休みをいただきました。)

兼業とはいえ、電車の移動時間、休憩時間、お風呂の時間、帰ってから寝るまでの時間などの中で勉強時間を作ろうと思えば、平日でも1日5時間以上は案外時間が作れるもので、そういった時間を逃さずにひたすら勉強を続けていれば、きっと合格ラインまでたどり着けると思います。

専業でやっていても10時間中7時間しか集中できていなければあまり学習効果は変わらないので、むしろアルバイトのおかげで生活リズムが作れて、今では良かったと感じています。

最後に

読みづらい文章しか書けず恐縮ですが、これから合格を目指す方にとって少しでも参考になる部分があれば幸いです。
家族、友人、恋人、そしてクレアールの皆さん、皆さんのおかげで私は合格する事ができました。私一人なら、きっと不安で潰れていたかもしれません。こんな感謝の気持ちが心から湧いてきたのは、この試験の孤独と残酷さからかもしれません。やりきれた自分と支えてくださった皆さんへの気持ちを私は一生忘れないと思います。本当にありがとうございました。

そして、受験生のみなさん、司法書士試験は、努力を裏切らない試験というのは嘘じゃありません。本当です。

私がこの試験を通して思ったのは、信じる事と、正しい努力を継続する根気だけが最も大事だということです。兼業であろうと、学歴がなかろうとです。兼業だときつい。学歴は法学部じゃないと…などネガティブな情報はネットには溢れています。

それでもそういう状況じゃないと、試験勉強ができない方々だってたくさんいるはずです。
背水の陣で挑んでいる受験生だってきっとたくさんいますよね。負けないでください。弱音を吐く人達や、受験者を馬鹿にしてくる人たちなんて、気にしないでください。

知識を維持していれば、必ずチャンスが訪れます。身体にお気をつけて、無理をせず、淡々と確かな一歩を歩んでください。受験の渦中にいる皆さんのご多幸を心よりお祈り申し上げます。

私はとても臆病で弱虫で、受験勉強中はいつも不安で泣きそうな毎日でした。弱気になったり、悔しくて涙を流した時に、常に見返していたゲーテの言葉を贈りたいと思います。

『臆病な考えや、不安なためらいや女々しい足ぶみや、あわれな訴えは、少しも悲惨を救うことができぬ。決して君を自由にせぬ。』

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