『行政書士試験合格後、司法書士試験にチャレンジ』 浜田 龍一さん

目次

司法書士を目指したきっかけ

司法書士を目指したきっかけというより、法律を勉強しようと思ったきっかけになります。
私は高校卒業後すぐに製造業の会社に就職。数年後法的トラブルに巻き込まれるまでは自分には法律など縁のないものだと思っていました。どのような法的トラブルであったかは割愛しますが、そういう場面に直面したときの自分の無力さを思い知りました。
そして、日々の仕事をしているなか、「法律という専門知識を武器として手に職を持つことができるなら、これから生活をしていく上でどんなに心強いだろう」と考えるようになりました。そこで士業の登竜門と呼ばれる行政書士試験受験を決意、会社を辞めて専業受験生になり運よく一発合格。ステップアップのために今度は仕事をしながら司法書士を目指すことにしました。

クレアールで受講した理由

基礎講座を他校で取ったものの、仕事をしながらの受講であったため、完全に消化することはできませんでした。もう一度基礎講座からやり直す必要性を感じ、受験指導校を探していると『非常識合格法』という文字と、他校と比べて安いクレアールの講座に目が止まりました。そして、クレアールは高卒の私が行政書士試験一発合格を果たしたときと同じ学校でした。「そうだ。ここだ!」と思い、受講することを決めました。

私の勉強方法

■基本4法

【入門段階】

とにかく講義についていくことが大切だと思います。そして、講義を聴いたその日のうちに復習することです。分からない言葉は辞書又はテキストで確認し、先生の講義の場面を先生のおっしゃるようにイメージする。しかし、どうしてもわからないところも出てきますので、そういうときは深追いをせずに、「どうせもう一度戻ってくる、その頃にはわかるようになっている」と自分に言い聞かせて先に進むことです。結局11科目全てをやったあとでないとイメージできないものもありますから、考えてもわからないことを無理にやるのはあまり良いことではありません。また、講義の中では先生からのアドバイスもあるはずなので、素直にアドバイスに従うのが得策です。

【中上級段階】

毎日年度別の過去問を1年分解きました。使用する教材としては「テキスト、過去問、条文」の三種の神器だけを使用します。入門講座を受講されていたと思いますので、全体を意識した問題の取り組み方が可能になると思います。また、記述式を常に意識して択一式の問題を解きました。具体的には民法の問題で記述式の事実関係に相当するものが出てきたら書式に置き換えてみることです。とくに登記記録の登記事項になる目的、原因を意識してやりました。

■マイナー科目

基本4法と同じで、とにかく講義についていくことが大切だと思います。そして、講義を聴いたその日のうちに復習することです。このことは中上級になっても変わりませんでした。具体的に言いますと、「2007年度目標カレッジコース/DVD通信、(現1年合格ストレートコース)」で受講した憲法、刑法、民事訴訟法等、供託法・司法書士法の講義をそれぞれもう一度受講し直しました。そして、過去問、テキスト、『択一六法』を徹底的に繰り返しました。
その結果、マイナー科目全体では2年間でそれぞれ17問中14問正解、17問中15問正解という成績を残すことができました。近年難しくなっている民事訴訟法等についてはともに7問中6問正解することができました。講義、テキスト、『択一六法』、条文、過去問の大切さを改めて実感しました。

■記述式

択一式対策と同じく講義についていくことが大切です。そして、その日のうちに復習をすることです。記述式はイメージをつかみにくいので、民法、会社法(実体)で何が起こったのかを常に意識しながら勉強しました。そして、登記記録、申請情報のひな形には早いうちに慣れるように、登記記録記載例および申請情報のひな形が載っている『合格書式マニュアル』を暇があれば見ていました。よく間違えるひな形の暗記もしました。択一式の知識(とくに民法、会社法)が曖昧だと全くといっていいほど記述式ができないので、記述式を解くときは択一式の対策にもなると思い、記述式で出てきた択一式で問われそうな論点を重要基礎知識と認識して勉強しました。

■過去問

少なくとも10回以上やりました。やり方は、過去問を解いて肢別に曖昧な部分を解説で確認しながらテキスト、『択一六法』、条文で確認しました。確認する際に自分が核と決めた本に(私の場合は『択一六法』)、該当過去問やテキストの該当ページをメモしました。そうすることにより後で見たときにわかりやすくなり、知識も定着しやすくなりました。

■行政書士試験の勉強で役に立ったもの

特に基礎法学は、他の科目と科目をつなぐ橋渡しなったと思います。具体的には、条文の解釈の仕方などです。

■答練・公開模試

今まで勉強してきた知識のアウトプットです。目的意識をもって挑みました。とにかく「敵を知る」ことと「自分を知る」ことを目的としました。

・他人との比較、過去の自分との比較。正答率の高い問題は必ずものにする。ケアレスミスの確認。

・問題を解く順序。私の場合、午前は民法、会社法、憲法、刑法の順。午後は頭から順に解き、記述式は商登法から解くようにしました。いろいろな解き方を試して、早い段階で自分のスタイルを確立したほうがいいと思います。

・時間配分。

(午前)民法60分、会社法25分、憲法・刑法25分、残り10分でマークシートを塗る。
(午後)択一式60分(最大75分。マークシートを塗る時間も含む)
記述式 商登法55分、不登法55分

・わかる肢、曖昧な肢、わからない肢・判断しない肢

問題はすべての肢を読んで判断しなければ答えが出ないわけではないと思います。勇気は要りますが、最速だと二肢で答えが出ることもあります。しかし、もちろん曖昧な肢でそのような冒険をすることはできませんから、判断基準を設けました。以下は私の基準になります。

①肢ごとにだいたいの時間をあらかじめ決める(肢別基準時間の設定)。具体的には一行の問題なら何秒。二行なら何秒のように。

②次に判断基準を決める。

「確実にわかる肢」◎又は××でチェック。基準時間以内に根拠条文やテキストの内容が確実に思い浮かぶ。

「わかる肢」○又は×でチェック。基準時間以内に根拠条文やテキストの内容がなんとなく思い浮かぶ。
「曖昧な肢」○又は×の横に△でチェック。既存の知識からたぶん・・・だろう。
「わからない肢・判断しない肢」基本的に判断せず、なにもチェックしない。普通に読んで根拠条文やテキストの内容から全く知識が出てこないものはわかります。

・出題者の意図

どうしてもわからない肢は出てきます。そのようなときは問題文全体から何が聞きたいのかを考えることによって、正解できる場合もあります。

苦手科目を作らない

私は苦手科目を作らないように司法書士試験の11科目を司法書士になるために必要な最低限の知識と考えて勉強をしました。1日に択一式は年度別に過去問を1年分、記述式は各1問ずつ解くことに決めたのは、苦手科目を作らないようにするためと、科目ごとの時間配分を考えたからでした。そして、憲法、民法、不動産登記法、民事訴訟法、民事保全法、民事執行法、供託法は時間軸や基本概念を意識して、点の知識を線にすることをイメージして取り組みました。民法と不動産登記法は特につながりが強いので、「民法のどの条文や文言が不動産登記で申請情報の内容になるのか」リンクを貼りながら勉強しました。そうすることで自然と知識が線になりました。

精神面について

【スケジュール管理】

私は無理な予定は組まないことを意識してスケジュール管理をしていました。エクセルで空欄の多いカレンダーを作成し、その日にやったことを書き込みました。前もって予定表に書き込みをするのは講義、答練、模試だけでした。たくさん予定を入れすぎてしまうと出来なかったときに、次の日からやる気がなくなってしまうからです。過去の反省からです。またモチベーションを上げるためにも、当日やったものを書くようにしていました。結果、前の月の予定表を見てみると、ビッシリ埋まっていて休んだ日が1日もないことを実感し、さらにやる気が出ました。とは言いましても私は1日に択一式は年度別に過去問を1年分(年明け3月以降)、記述式は各1問ずつ解くとあらかじめ決めていました。自分にあった量をあらかじめ考えて、自分の性格に合わせたスケジュール管理をしたほうがいいと思います。

【自己暗示】

朝、目が覚めると必ず自分に言い聞かせました。「合格します」と。勉強の休憩時間のたびに自分に言い聞かせました。「合格します」と。結局1日10回以上自分に言い聞かせました。そうすることにより、自然と何があってもあきらめない自分になれたと思います。

感謝の気持ち

私一人だけの力では、ここまで達成することはできませんでした。
講師やスタッフの方、本当にありがとうございました。皆さんのおかげで合格することができました。心から感謝します。そして、私の司法書士試験受験の環境を作ってくれた両親、家族、友人、本当にありがとうございました。皆さんの協力なしに合格は有り得ませんでした。

これから司法書士試験を目指す方へ

難しい試験と言われていますが感謝の気持ちを忘れず、最後まであきらめないで自分自身を信じてください。皆さんのご健闘を祈ります。乱筆な文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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