「条文の読込みと過去問の繰り返しが、合格への近道」 藤原 幸成さん

藤原 幸成さん

「条文の読込みと過去問の繰り返しが、合格への近道」

目次

敗因を分析して掴んだ4年目の合格

「また1.5点か」、4年目のスタートは最悪でした。

2年目に続き3年目も1.5点足らずで不合格。2年目,不登法書式の0点が響いたものの択一では、午前32問,午後28問取れていたので,今の実力をキープすれば3年目は合格できるだろうと信じて勉強した結果,3年目は総合で1.5点足らずで不合格でした。
この壁は何だろう、と悩みました。答練でも良い成績を維持できていましたし,本試験でも緊張の中で実力は出せたはずでした。このまま勉強を続けても合格ができるのか不安で、モチベーションも上がりませんでした。

それでも勉強を続けようと決心した私は、今までの勉強方法や司法書士試験について,そして自分自身に何が足りないのかの敗因の分析から始めるしかありませんでした。合格と不合格を分けるものが何なのか未だに分かりませんが,結果合格できたということは,しっかり敗因を分析し本試験に向けて準備することができたからだと思います。

司法書士資格との出会い

元々,大学卒業後システムエンジニアとして働いていました。仕事は大変ですが,やりがいもあり楽しく働いていましたが,独立することの難しさ,下請的な立場になる不安があり,士業での開業を考え始めていたときに,司法書士の資格に出会いました。

クレアールの良かったところ

クレアールの講座しか取ったことがないので,他校と比べ何が優れているのか分かりませんが,法律初心者としては,合格に必要な論点に徹底的に絞り基本を重視する講義は、分かりやすくとてもよかったです。特に重宝したテキストは会社法の『択一六法』『合格書式マニュアル』です。会社法は条文が分かりづらいので,超訳は欠かせませんでした。暗記表や比較表も、横断整理や特徴を把握するのに役立ちました。講義や答練で問われた知識もすべて書き込んで,『択一六法』を見れば分かるように情報を集約しました。『合格書式マニュアル』は書式の「ひな形」を覚えるためだけでなく,参考情報として先例や類型もたくさん載っているので,択一対策としても有用でした。

時期ごとの学習方法

【1年目】

1年目は、講義の復習と過去問をひたすらまわしました。ただ,8月まで仕事をしていたので、ほとんど勉強ができませんでした。民法・不登法の講義を休日に連続で見て復習を全くしないという日々で,もったいなかったと思います。会社法からは,講義を見た後しっかり復習をしてから次の講義に挑むことができたので得意科目になり,会社法には最後まで助けてもらいました。

合格できたらラッキーだな,くらいにしか思っていなかった1年目で、午前27問,午後
27問取れたので,不合格でしたが勉強方法には自信がつきました。

【2年目】

2年目は勝負の年でした。翌年の本試験を目標にするのは,遠すぎてぶれてしまうとの古川先生のアドバイスにしたがい,1月最初の答練で30問以上取ることを目標に過去問をまわしました。順調に成績も伸び,いつもの実力が出れば合格できるだろうと思って挑んだ2年目は,まさかの不登法書式0点でした。択一で充分な得点が取れていたので本当に悔しく,なかなか3年目の勉強を再開することはできませんでした。

【3年目】

3年目以降は、勉強に専業という訳にもいかないので,働きながらになりました。勉強時間も減り,仕事を優先してしまうこともあり,両立するのがとても大変でした。電車や空いた時間で基本書を読んだり『厳選肢別チェック集』(現在1,000問ノックテスト)を解いたり,少ない時間を如何に使うか試行錯誤して何とか学習時間を確保しました。

しかし,3年目も2年目と同じような勉強をしたことは、この受験生活の中で最大の失敗でした。合格できなかった原因を深く考えず,科目別の対策も行き当たりばったりでした。答練の結果だけを指針にし,ひたすら過去問を解くだけでした。結果,知識はほとんど増えず,苦手な科目は苦手なままでした。

【4年目】

4年目は、敗因の分析からのスタートでした。今までは,2年連続で同じ問題は出ないだろうと、本試験の復習はほとんどしませんでした。しかし,本試験の復習をしてみると,やはり実力不足は明らかでした。条文の読込みも足りず,基本的な知識も不安定な状態でした。これでは確実な合格は望めないような気がしました。そこで、今までの勉強方法を変えて,できることは何でもしてみようと思いました。テキストも買わない方針でしたが,苦手な科目については基本書を購入して勉強しました。条文についても問題に出た条文だけではなく、周りの条文も一緒に確認するようにしました。答練の正答率の低い問題もフォローするようにしました。今までは、勉強時間の9割を過去問・答練を解くアウトプットに使っていましたが,今年は5割程度にし,条文の確認や新しい知識のインプットに時間を割きました。このため,過去問や答練の復習時間が十分に取れなくなったので、間違った肢だけを復習するようにしました。

結果的には合格できましたが,この勉強方法で正しかったかは分かりません。今まで全くしなかったイージーミスや基本知識での間違いが頻発するようになったからです。本試験でも,択一で少なくとも3問,書式でも今までしたことのないような間違いをしてしまいました。振り返ってみても、危険な勉強方法だった気がします。

勉強方法は、他の受験生と同じだと思いますが,「条文」「過去問」「テキスト」の繰り返しです。しかし、この3つの割合が大切です。今の自分にあった方法を見つけることだと思います。1年目と2年目,2年目と3年目でも随分変わってくるはずです。

楽しく勉強することを優先的に

私は条文で確認するのが面倒でしたので、六法は余り使いませんでした。ノートを作るのも面倒でした。暗記は疲れるので,暗記をするための時間は設けたことがありません。書式の下書きも面倒なのでしませんでした。その代わり,1日中高い集中力を維持するにはどうすればよいかを考え,私の場合は問題を解くことでした。

過去問は、何十回もまわしたと思います。間違えても気にせず,内容を理解することを大切にしました。暗記の時間を設けなくても,10回ほど間違えると11回目には自然と覚えてきます。暗記をしたのに忘れてしまうと,精神的にも辛いですが,最初から覚えるつもりがなければ,解けなくても落ち込まないので気が楽です。何より,重要な論点は過去問・答練等で何度も問われるので,何度も繰り返すことで重要な論点から覚えられるようになるので効率的だったと思います。

 

 

スケジュールもほとんど決めませんでした。自分で決めた計画を、受動的にこなすのはつまらなかったからです。その日クレアールの自習室に到着するまでに,今日は何がしたいかを考え,したいことをしました。そのため,会社法ばかりの週もありましたし,書式だけの日もありました。記憶の定着を考えると,毎日全教科をすることが大事なのは確かですが,少しでも楽しく勉強をすることを優先しました。だから、合格に4年もかかってしまったのかもしれませんが,だからこそ4年も続けられたのかなと思います。

学習のポイント

合格への一番の近道は、やはり条文の確認だと思います。面倒ですけど常に確認してください。暗記が苦手でも大丈夫です。20回繰り返せば大抵のことは覚えます。
私は、会社法が合否を分けると思っていましたので,会社法に一番時間を使いました。本試験では、憲法2問と司法書士法を間違えてしまいました。受かったから良いものの,一番得点しやすいところなのでしっかり準備をするべきです。

また、午後の問題で時間が足りない方は気をつけてください。択一や書式を解くスピードは、1年目からほとんど変わりませんでしたので,思い切った変更が必要かもしれません。

最後まで努力を続けることが大切

今年は今までとは違い,「合格を奪い取ってやる」という強い気持ちで一年間勉強してきました。本試験当日も、この教室で受かるのは1人か2人かもしれないけど,私は受かるはずだと言い聞かせました。午後の書式で新設分割が出たときは頭が真っ白になってしまいましたが,みんなもきっと真っ白だ,分からなくても何かを書こうと最後まで諦めませんでした。昨年,合格は順番だから,と励ましてくれた友人がいましたが,その通りだと思います。最後まで努力を続けることが大切だと思います。

長い受験生活でしたが,皆様の励ましや助けなしには、合格はありえなかったと思います。本当に感謝しております。

 

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