「択一六法をフルに活用し、インプットを強化したことが合格の秘訣」藤田 昌代さん

藤田 昌代さん

目次

1. 司法書士を目指した理由

司法書士は法律家として人の役に立つことができ、自分の裁量と実力で仕事をし、それが評価されるという働き方に憧れ、私もそのような生き方をしたいと思い、法律知識は全く無かったのですが覚悟を決めて勉強を始めました。

2. 何故クレアールを選んだか

本試験後に様々な予備校のパンプレットをもらって帰り、色々比較していたのですが、どの予備校も司法書士試験について研究しつくされており、どのコースも大変魅力的で来年合格出来るんじゃないかと思えました。

そのような中で何故クレアールを選んだのかというと「択一六法」を入手したかったからです。条文=テキストという作りで詳しい解説も載っており、今まで疎かにしていた条文を一から勉強し直そうと思いました。

3クレアールで学習して良かった点

条文の理解と暗記が学習する上で最も重要であるということはわかっていたのですが、条文は読みづらいのといちいち六法を引くのは面倒なので、民法以外は六法を使わずに勉強していました。しかし六法を引かずに合格はあり得ません。「択一六法」は条文そのものがテキストとなっており、講義を受けることによって条文を完全に理解し、基礎を築くことが出来ました。択一六法は通常のテキストよりもずっと小さく薄いのですが、必要な情報が全て記載されており(判例、過去問、まとめの表等)他の補助教材を使用しなくても試験に十分対応出来ると思います。

4.クレアールのカリキュラムについて

単元別講義は非常に利用しやすかったです。
どの論点まで終えていて、どの論点がまだという学習の進捗度がひと目でわかります。

5.答案練習の効果的な活用方法

答練の復習は過去問の学習方法と同じです。
間違えた肢の解説を読み、そこに条文番号が載っている場合は「択一六法」でその条文を確認し、判例の年月日が載っている場合は「択一六法」の判例索引でページを調べて内容を確認するという方法です。答練の解説がわかりやすければ「択一六法」に書き込んだり重要だと思った条文や判例に線を引いたりしました。

昨年までは間違いノート(答練や過去問で間違えた論点を書き出す)を作ってこのノートに書かれていることは確実に覚えようとしたのですが、これでは色々な論点がバラバラに記されており、何が重要なのかそうでないのかがわからないし、体系別に知識が整理されないことに気づき、今年は間違いノートを作るのはやめて「択一六法」に書き込むことにしました。

6.インプットについて

短期合格したかった私はアウトプットばかり繰り返していました。その結果過去問と答練の答えを全て暗記してしまっただけで本試験では2、3回目も1回目と同じくらいの点数しか取れず、完全に伸び悩んでいました。インプットをしなければならないのはわかっていたのですが、「インプットとは何をすることなのか」、がわからないままでした。テキストを全部暗記すればインプットとして完璧であるし合格出来ると思います。が、現実的ではありません。そこで講義内容を完全に理解すればインプットになるのでは?と考え、民法以外は全て2回又は3回、苦手な会社法は4回受講しました。この勉強方法により大幅に点数アップしたというわけではありませんが、変わった点としては、今までは答練等で正答率70%以上のAランクの問題を数問間違えていたのに、そのような失点がなくなりました。私の場合、合格した年と不合格だった年の違いはこの1点のみのような気がします。どの講師も「Aランクの問題は絶対落としてはいけない」と言いますが、この重要さをようやく知りました。あまり効率の良い勉強方法ではありませんが間違ってはいないと思います。何度も受講することにより、基本的で重要な論点を身に付けることが出来たのだと思います。

7.苦手科目の克服法

苦手科目がある場合にはその科目に一番時間をかけて勉強して苦手意識を払拭することが必要だと思います。会社法が苦手な方は多いと思います。私も会社法が苦手で嫌いでした。会社法は苦手なまま合格したいと思っていたのですが、そんな甘い試験ではありません。講義を4回視聴し、「択一六法」の超訳を何度も読み、暗記の表を覚えるようにしました。会社法は暗記する量が多く嫌気がさしますが、勉強すればするほど点数の上がる科目だと思います。

8.午後の部の時間配分について

私は全肢じっくり検討するので、択一1時間30分、不動産登記45分、商業登記45分という時間配分です。択一、不動産登記、商業登記、それぞれ1時間ずつという時間配分が主流なのでしょうか。私に言わせれば択一1時間は直感で解いているとしか思えないし、商業登記に1時間もかかっていたら合格レベルではないと思うのですが、人によって得手不得手があるので択一が得意で記述が苦手という私とは逆のタイプなのでしょう。午後の部の時間配分については講師でも意見が分かれるところなのでどれが正解というのはないようです。私は択一を解くのに時間がかかるので、ほとんどの人が先に記述問題を解き始めている模試会場でバッサバッサ紙をめくる音が次第に大きくなってくると「皆択一終わっているのにあと5問も残っている。私はあほすぎるのではないか。どうしよう、切り上げるべきなのか?」と考えて焦りまくり、最後の5問程度は全然集中出来ない状態で解くということを最初の頃は繰り返していました。

択一の3点の配点は大きいですし、途中で切り上げたくなかったので「私は記述が得意だから45分で解ける」と自分に暗示をかけ、周囲のバッサバッサやっている人達には「あの人達は記述が苦手だからやむを得ず択一を切り上げて記述をやっているのだ」と思うことにしました。(本当のところは知りませんが。)そうすると焦ることなく択一に集中出来るようになりました。

9.本試験でやってしまった失敗

私は不動産登記(記述式)の答案を書くときはどの欄にどの登記を記入するかということを実際の答案用紙を見ながら決めます。
本試験でもいつもの手順で答案用紙を確認し第1欄、第2欄と書いていき、第3欄を書くときに解答欄がおかしいことに気が付きました。答案用紙をひっくり返したまま書き始めていたのです。書き直している余裕などありません。この時ばかりは本当に手を止めてしまいそうになりました。「今年もだめだったか。そもそも一生無理なんじゃないか」と。でも私は安心保証プランをつけていたので、来年も受講できるカリキュラムになっていましたが、「来年は精神的にそろそろ無理だし書けるところまでは書いてみよう」とか色々考えながら、二重線で消し枠内に収まるように慎重に書き直しをしました。試験後にあんな早とちりで汚い答案(裏面の左半分全て二重線で消し書き直している)は採点してもらえるはずがないと思い、午前択一の点数が低かったこともあって不合格を確信していました。しかし結果は合格。汚い答案でもちゃんと採点してもらえました。再現答案の点数よりも本試験の不動産登記(記述式)は4点高かったので全て問題なく採点してもらえたようです。しかし書き直す時間はもったいないし、枠内に収まりきらずに、はみ出た場合それだけで×になるかもしれません。どんなに急いでいても一拍おいて左下に名前があること(表面なら名前があります)を確認してから書き始めるのが良いと思います。

10.来年度合格を目指す方へ

自分が出来る範囲内ではやり切ったという状態で試験に臨むことが重要だと思います。
例えば「1日5時間しか勉強出来なかった。全然足りなかった」と思うのではなく「自分の体力では1日5時間しか勉強出来なかったけれども限界まで勉強した」と思うべきです。あとは「絶対合格したい」という執念を持つことです。諦めてしまえば(合格につながっているかもしれない)凧の糸が切れてしまうように、一瞬にして全てが終わってしまいます。私は執念で4年間何度も挫折しそうになりながらもなんとか頑張りました。

法務省のホームページに自分の受験番号が載っているのを見た時は、今までにない感動を覚えました。大阪の受験番号が何番まであったのかわかりませんが、会場ではものすごく大人数が受験していたのに合格者はこんな小さなスペースに収まってしまうなんて(大阪の合格者は52名でした)と、改めてこの試験の過酷さを思い知りました。この感動で今までの受験勉強の苦しみも吹き飛びました。
勉強方法は100人いれば100通りあり、どれが正解でどれが不正解ということはないと思います。しかし複数回不合格となった方は勉強方法を根本的に変える必要があると思います。

あとはどうやって7月の試験にピークをもっていくか、これが非常に難しいと思います。
私は4月までは過去問も解かない、答練も受けない、アウトプットは一切しないという実験をしました。1月からの答練を受けなかったことにより、4月にピークが来て5月に息切れを起こすというパターンを回避することが出来ました。(あくまで実験です。アウトプット貯金がない方は危険かもしれません)

合格体験記が少しでも皆様の足しとなり、モチベーションアップに役立てていただければ幸いです。

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