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「司法書士受験は、合格レベルに達してからが自分との戦い」 安藤 彩華さん

司法書士を目指した理由

 私がなぜ司法書士を目指すことになったか・・・、一言でいうと「ノリで!」といった感じです。ある日の飲み会の席で、彼氏が公認会計士を目指すからクレアールに入学すると言い、私もクレアールで何か勉強をしたら?という話になり、選んだのが司法書士でした。このとき、初めて司法書士なんて職種があることを知り、はじめ図書館の司書かと思ったくらいでした(汗)。

当時、20代も終わりにさしかかり、それまでに海外留学をしたり、海外放浪生活をしたり、夢だった歌手を目指したり(笑)と、やりたいと思ったことはほぼやってきて、ちょうど目標がなく都内のシティホテルのフロントで働いていた私は、この日から司法書士になることを目標としました。信じられないかも知れませんが、司法書士の仕事内容もよく調べないまま、安易にクレアールに入学しました。

私の学習方法(本気になってから)

【1年目】

すっかり忘れてしまった基礎を、本気になって思い出すことから始まりました。仕事も辞めて、本試験(一応受験はしました)直後から、全科目とも基本的には『択一六法』と過去問を繰り返し、わからないところはテキストに戻り、記述は『合格書式マニュアル』を活用し、講義や答練で出てきた新しいことは、すべて『合格書式マニュアル』に書き込みました。そして、秋からのクレアールの中上級コースを受講し、ようやく普通の人の1年目の勉強量をこなすことができました。

その年の本試験の結果は、午後の部と書式は出来たものの、午前の部で足切りでした。

【2年目】

もともと1年で合格するわけはないと思っていたし、1年間まじめに勉強してそれなりに成績も上がっていたので、「もう1年頑張れば合格するはず!」と、この時の私は本気で信じていました。ですので、この年はクレアールの答練パックのみの受講にして、年内はアルバイトをしながら、空いている時間の自習で午前科目の強化に努め、年明けからは1日10時間くらいは、答練の復習から派生して過去問にあたり、どんな問題が出題されてもいいようにマイナーな論点をも見逃さないようにしていました。
書式は、今まで利用しなかった『合格書式マニュアル対応問題集』を一回まわしてみました。『合格書式マニュアル』で見て覚えているつもりでも、意外に何かが抜けてしまったりすることに気がつきます。とにかく、一言一句間違わないように完璧にひな形を覚えました。

しかし、その年の本試験は、まさかの不動産登記法別紙形式での出題で・・・、結果書式の足切りに0.5点足りずに落ちました。

【3年目】

この年に、本気で合格するつもりでいたのにまさかの展開で、試験直後一気に気も抜け、お金がない生活にも耐えられなかったので、8月から派遣社員として法律事務所で働き始めました。そして、合格発表後にようやく、「次が3年目(本気になってからの)だから、いわゆる合格する平均年数!」と、なんとか自分を奮い立たせてもう一度頑張ることにしました。

まずは、書式の別紙形式に慣れなければならないと思い、年内は書式の中上級講座を受講しました。他の予備校の問題等も入手し、なるべく別紙形式に触れるようにしました。年明けからは、答練パックを受講し、2月くらいには仕事を辞めて、また1日10時間学習し、とにかく穴がないように過去問も回し続けて、順調に仕上げていたはずでした・・・、しかしその年の本試験は、克服したはずの別紙形式の読み取りを誤り、書式の足切りに大幅に足りずに、また落ちました。

【4年目】

さすがに、この時は落ち込みました。普段の答練の成績も良かったので、何がいけなかったのか、なぜ読み取りを誤ってしまったのか、さっぱりわかりませんでした。幸い、辞めたはずの法律事務所でまた働かせてもらえることになったので、仕事をしながらしばらくは現実逃避して、悲しみに打ちひしがれていました。それでもやはり合格一歩手前な気がして諦めることはできず、また合格発表後に始動しました。

「きっと、書式を強化しなければならないんだ」と思い、血迷った私は10月から、他の予備校のかなりボリュームのある書式講座を受講し、また年明けからはもう一ヶ所別の予備校の書式答練も受講し、4月からはクレアールの答練を受講しました。そして、他校も含め公開模試はすべて受けました。この年は、直前期は仕事の日数も減らしてもらい、1日12時間は勉強していました。択一の勉強も怠らないようにしていたつもりでしたが、その年の本試験は、午前の部の足切りにあってしまいました。

【5年目】

本試験後、もう司法書士はやめようと思いました。同じように頑張っている友人達は皆合格していくのに、なぜ自分だけ受からないのか全くわからないし、もう合格できる気がさっぱりしないし、本当にうんざりした気持ちと、今まで頑張った自分を褒めてあげたい気持ちとで、やめることに対してはスッキリとした気分でした。それで、法律とは関係のないことを勉強したりして3月中旬まで過ごしていました。しかし、またもやある日の飲み会の席で、合格した友人と話していたら、やる気が復活したので勉強を再開してみました。

さすがに、この時期までブランクをあけると忘れていることを思い出すのが精一杯で、仕事もしていたので答練なんて受ける暇はなく、毎日2時間くらい択一は過去問を解き、書式は仕事が休みの日に前年の答練の問題を解いたりしていました。試験前の3週間は有給休暇をもらい、この期間だけは集中して一気に全科目の過去問を回しました。でも、本試験前日は、あえて昼から仕事に行きました。前日は、なるべく脳を休めた方が良い気がしたからです。しかし、夜は眠れないので諦めて、布団の中で午前3時頃までノートを再度確認しました。

本試験当日は、前年までとは全く違う行動にしました。今までは、1時間前には会場入りしていたところ、今年は9時ぴったりに着席をし(実はギリギリ過ぎてトイレに行く時間もありませんでした)、今までは昼食を教室で食べていたところ、今年は近くの喫茶店でゆっくりして、ノートもほとんど見ずに過ごしました。

合格してから思ったこと

 正直言って、なぜ今年合格できたのかわかりません。運が廻ってきたのか、経験がものをいったのか・・・、少ない勉強時間でも結果が出たのは、全てが噛み合ったからとしか言いようがありません。

 この試験は、合格レベルに達してからの自分との戦いのような気がします。合否は正に紙一重で、同じ実力はあっても結果は分かれたりします。しかも、落ち癖がつくと、どうしたら負のスパイラルから抜け出せるのかが全くわからなくなります。毎年毎年、同じことの繰り返しで飽きるし、モチベーションも維持できなくなるし、結果が出ないと自信もなくなると思います。

 私のように、ブランクをあけるのが正しい方法とは言えないと思いますが、私は約9ヵ月間勉強することをやめてみて、再開してからはモチベーションの高いまま、というか余計なことを考える時間もないまま、とにかく必死になるだけで本試験当日まで突っ走れたし、あまりにも忘れていたから飽きることなく、勉強することができました。もちろん、時間的に間に合うかどうかという不安はありましたが、ブランクがあいたとはいえ、今まで何年間もやってきた自分だけは信じて、最後まで諦めることなく、でも間に合わなかったら仕方ない、という良い意味での諦めもありました。

 今まで必死にやってきても合格しないのに、こんなんでも(もちろん、再開してからは合格するつもりでやっていましたが、圧倒的に勉強時間が足りていなかったので)合格する時はするんだな、と私自身が本当にびっくりしています。

 こんな方法はお勧めできませんが、私と同じように負のスパイラルにはまってしまった方への、何かの参考になれば幸いです。

すべての人に感謝

とにかく、クレアールなくしては、私が合格することはあり得ませんでした。今にして思えば、ノリで司法書士を目指すなんてあり得ない話だと思います。クレアールは本当にアットホームで、スタッフの方はやる気がない時の私に対してハッパをかけて、ずっと気にかけてくれました。戸谷先生をはじめとする講師の方々も、「何点だった?」と声をかけてくれました。こんなにスタッフや講師が親身になってくれる予備校は、他にはないと思います。
 
本当に、クレアールに入学して良かったと思います。皆様、ありがとうございました。
 
そして長い間、すっとそばで応援し続けてくれた両親と彼には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。これから、少しずつでもご恩返ししたいなと思います。

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