「条文を読んで過去問を解くことに重点を置いたことが今年の合格につながった」 西尾 友和さん

西尾 友和さん

目次

◎司法書士資格を目指した理由

私が司法書士を目指したのは、父が司法書士をしていることが一番の理由です。大学も法経学部を専攻し、勉強を始めました。ただ、主に他校基本書による独学です。

大学4年の時、試すという気持ちで初めて司法書士試験を受験し、難しさを痛感しました。午前と午後に分けて試験があるのもきつかったのと、記述式は全く分からず、ほぼ書くことができませんでした。

だからと言って一度決めたことを簡単に諦めるわけにはいかず、このままもっと司法書士の勉強をしたいと思い、専門学校に行って学ぶことを考えましたが、親からの賛成が得られず、大学卒業後は一般企業に就職しました。

社会人になってからももちろん勉強は続けるつもりでいましたが、仕事との両立は思っていた以上に大変で、勉強が全くできない時期や、研修や得意先との付き合いなどが試験日と重なって受験できなかったこともありました。営業職だったので、ノルマを達成しなくてはいけないプレッシャーが強くのしかかり、司法書士を諦めようか悩んだりもしましたが、今後の人生を考えると無資格のままで過ごすより、資格をとって「何か役立つ仕事がしたい」と思い、やはり司法書士を目指そうと改めて決めました。この間、就職して4年程経過していました。
思い切って仕事も転職し、気持ち新たにスタートを切ったのは良かったのですが、独学では限界を感じ、一度別の予備校の通信講座を受講しました。しかし、コストが高く続けることはできませんでした。

その後も働きながら勉強を続けていくうちに、成果が残らないことが嫌になり、まず行政書士を目指すことにしました。3回目の受験で行政書士試験に合格でき、努力すれば結果は出るのだと自信がつきました。

行政書士として独立して肌で感じて分かったことは、行政書士と司法書士は関係性を持つことが多いということです。医療法人の定款変更による県の認可申請の手続きは行政書士ができますが、理事長や資産総額の変更登記等は司法書士の業務になります。また、理事会、社員総会の議事録作成は行政書士ができますが、最後の登記は司法書士でないとできないなど、一つの資格だけではできることに制限があるということでした。やはり、「司法書士の資格を取ってもっと仕事ができる範囲を広げていかなくてはいけない」と思いました。クレアールを知ったのはそんな時です。

◎予備校選びのポイント

そのころ丁度、妻が出産間近だったこともあり、予備校へ通うという選択肢はなく通信制のところを探しました。初めはいくつか候補がありましたが、ネット検索をしたところクレアールの名前がでてきました。書き込みを見ていると、択一六法がすごくいいと書かれており、行政書士として仕事をしていく上で、条文の重要性を感じていたため、クレアールを選びました。また、低価格で、安心保証プランのコースがいいと思い決めました。もし、次の年も受験となったときにまた悩んだりするよりすぐに対応できると思ったのと、心配性な自分の性格からしても、保険をかけておくことは良かったと思います。

◎クレアールで学習して良かった点、有益で活用しやすかった点

みなさんもよくおっしゃっていますが、択一六法が充実しています。解説の要点が絞られ簡潔に書かれており、なおプラスの知識が得られるのがいいです。流れにそって理解したうえで過去問を解くので自分の中で整理しながら知識を蓄積できました。それから、時間があるときはいつでもWebを見ることができ、便利に活用させてもらいました。1000問ノックWebテストも、言葉が悪いかもしれませんが、ゲーム感覚でなんとなくリラックスした気持ちでやっていました。緊張してやることは大切かもしれませんが、どこかでゆとりを持たないとなかなか気持ちが続かないです。

答練は、解答提出後、点数と順位表、問題の正答率がわかる個人成績表が送られてくるので、50%以上の正答率のものは確実に落とさないように再度確認するようにしました。

重ねてになりますが、択一六法は本当に良かったです。クレアールで勉強を始めて1回目の試験から択一の点数は基準点を超えるようになったのはそのおかげだと思います。確実に力がついてきて、試験結果で目に見えて伸びているのを実感できるのは嬉しかったです。

◎スケジュール管理について

送付されてくる記述式の問題と模試、そして答練の提出期限を一つの目安にしながらスケジュールを管理するようにしました。過去問、択一六法を平日に学習するようにして、答練や模試は仕事が休みで時間の多く取れる休日に行っていました。また、毎年試験を受けていて学んだことは、本試験日を7月ではなく、自分の中で6月に設定して勉強をすることです。6月を本試験日にすることによって、気持ちにゆとりをもって本試験に臨むことができました。

また、一度自分が決めたスケジュール(全科目の過去問を2週間で解く等)は、どんなことがあってもやりきりました。
自営業ということもあり、本試験2週間前からは仕事内容を少しセーブして昼間でも勉強できる環境にしました。この時期は、不動産登記と商業登記の記述式問題を1問ずつ解き、後は全科目の過去問、模試、答練の正答率50%以上で間違えていた問題全部の見直しをしました。

◎午後の部について

午後の部の時間配分にはずっと悩まされていました。とりあえず択一を1時間以内に解いて、記述式に2時間使えるようすることを目標にしました。しかしながら、模試でも目標達成することはできず、対策として、択一は、文章の短いものから読んでいくようにして、なるべくすべての問題を読まずに解答するようにしました。不動産登記についてはじっくり読んで解答しましたが、商業登記については時間がなかったため、最後まできちんと問題を読まず、重要なところだけを読んで解答しました。

このやり方をしたのは、合格した今年だけですが、結果からすると良かったと思っています。

◎今年の試験で合格できた秘訣

今年は特に条文を読んで過去問を解くことに重点を置きました。そしてなにより、過去問を何度も解くことによってスピードアップすることができ、試験にも役立てることができました。それと、基本的に主要4科目の民法、会社法、不動産登記法、商業登記法を毎日必ずやるようにして知識を積み重ねていきました。何度も読んで覚えて、ひたすら過去問を解くという形です。日々の積み重ねが自信にもつながったと思います。

合格した年についてはとにかく時間短縮を頭におきながら勉強しました。択一に関しては午前も午後も1時間で解き終われるように模試、答練の勉強をしました。また、苦手な科目については条文を読むことと、とにかく過去問を解くというスタンスを貫きました。民事訴訟法等は、図を使いながら手続法だということを特に頭におきならが勉強をしました。

司法書士試験の暗記量は色々ある試験の中でも日本一だと聞きます。ですので、できるだけ効率的な知識を確実に覚えていくかが重要です。記憶力は人それぞれ個人差があると思いますが、あまり勉強の手を広げすぎると深みにはまってしまう場合があるので、覚える分量を見極めることは大事だと思います。過去問と択一六法を使って上手に自分に合った勉強法を探されることが一番です。

私が司法書士試験に合格したのは、クレアールで勉強を始めて3回目の受験です。
1回目も2回目も択一の基準点は超えられるようになっていたのですが、午後の時間配分が難しく、いつも記述式は時間切れになっていました。模試で時間配分に気を付けていたにも関わらず、いざ本番になるとなかなか上手くいかず、合格した今回でさえも時間いっぱい使ってしまい、見直す時間はとてもありませんでした。逆に見直しできなかったことは功を奏したかもしれません。

それと、試験前日はなにもせずにゆっくりと頭を休め、試験日に備えました。試験前日は焦りで無理をしがちですが、試験の事を考えないようにし、いつもの模試を受ける感覚で本試験を受けたのが良かったのではないかと考えています。

◎モチベーションの維持の秘訣

私のモチベーションの維持の仕方としては、本試験の1ケ月前以外は、勉強する気分にならない時はとにかく睡眠を取ることにしていました。眠たい中無理に知識を詰め込もうとしても中々頭に入らず、時間の無駄だと思ったからです。それよりはしっかり寝て頭のスッキリした状態の時に知識を詰め込んだほうが効率は良いと思ったからです。無理をし過ぎないことがモチベーションを維持する秘訣だと思います。また、私の場合、行政書士をしている関係上、司法書士の先生とお酒を飲む機会があり、合格体験記みたいな話を直接聞くことにより、モチベーションを上げていました。

◎最後に

私と一緒に諦めずに見守ってくれていた両親や家族に心から感謝しています。そして、大きな出来事としては、子どもが生まれたことです。よく夜泣きしていて、膝の上に抱いて勉強したことは懐かしい思い出となりましたが、この子のためにも頑張ろうと心の支えになりました。

皆さんにお伝えできることは、自分が決めたことは絶対にやり遂げるという強い気持ちをもって挑むことです。私は司法書士を目指すと決めて10年以上かかっています。その間就職して、転職して、回り道をしながらここまでやってきました。皆さんの中にも仕事と両立しながら学習していらっしゃる方もいると思います。そして途中、なかなか受からないことで心無いことを言われたこともあります。くじけて諦めかけたこともあります。それでも、司法書士の資格を取りたいという気持ちを捨てたことはありません。いろいろな不安や孤独と戦いながら日々頑張っていらっしゃる皆さん、やり遂げる気持ちさえあれば、必ず達成できます。その気持ちだけは忘れないで下さい。

この体験が、私のように時間がかかりながらも諦めずに勉強されている方や、日々の忙しい生活を送りながらも資格取得を目指している方の励みに少しでもなればと思います。

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