「教材・過去問題集の繰り返し学習を毎日継続して、配点の大きな科目の知識が頭に定着したときに合格できました」 Y.Sさん

Y.Sさん

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はじめに

仕事が忙しくて残業もとてもある会社だったので、予備校に通うことは考えられませんでした。当初は、評判の良い市販の司法書士試験用のテキストを購入して、通勤時のわずかな空き時間に読んでいるだけでした。休みの日は平日の残業で疲れすぎて、ほとんど勉強ができなかった状況でした。このような状況で半年ほど経過した後、何にも学習成果が上がっていないことに気がつきました。民法は行政書士試験等の勉強をしていたので、ある程度はわかります。しかし、不動産登記法のテキストになるとさっぱりと理解ができませんでした。共同申請等の登記法独特の考え方が、細切れの時間にテキストを流し読みするだけでは、私には全く太刀打ちできなかったです。そこで、独学の限界を感じて、やっとですが予備校の講義の活用を考え始めました。通学の司法書士試験対策講座があれば通いたかったのですが、仕事があるために無理なので、通信講座を考えました。といっても、どこの予備校の通信講座が良いかということはわからなかったので、多くの受験生が受講をしていると思われる他の大手予備校の初心者向け通信講座を受講しました。結構高額でしたが、「合格ができるなら」と思い、受講を決めました。1年がかりの講座でしたが、通勤電車や休日に少しずつ消化していきました。といっても、スケジュールから随分と遅れており、授業も聞いただけで復習が全くできていませんでした。1年後に頭の中に残った知識は殆ど有りませんでしたが、登記法に対する考え方が少しわかり、苦手意識が払拭できたのが良かったです。当然ですが、1回目は全く本試験問題に太刀打ちできず、不合格となりました。

2年目の学習

2年目は先ほどの初年度に受講をした予備校の通信講座の復習で手一杯でした。やはり2回目も全く本試験問題に太刀打ちできず不合格でした。この後、テキストと過去問題集のみを繰り返して数回受験をしました。知識は少しずつ増えていっていたのですが、やはり不合格でした。単純に継続して学習をしていたら、いつか合格できるという甘い考えがあったのが失敗の原因でした。具体的には、11科目も試験科目があるので、仕事を持ちながら受験している者には、テキストを直前に何回もまわす時間が無くて、知識の定着ができていないことが不合格の大きな理由でした。加えて、記述式問題の解法手順を全く確立しておらず、いきあたりばったりで問題を解いていたので、いつまでたっても記述式の問題は解けませんでした。実は記述式問題の過去問は、それまで一度も解いていませんでした。時間も無いしどうせ同じ問題は出ないだろうと思っていたからです。この点は大いに反省しています。記述式問題も手順確立のためには過去問を解くべきでした。以上の失敗点を踏まえて、直前期に全科目に目を通すことが出来るまとめ本のようなテキストの利用と、記述式問題の取り組み方を指導してくれる予備校を探しました。

クレアールとの出会い

受験を開始してから数年たっていましたが、このときに最終合格に導いてくれるクレアールの司法書士講座に出会うことが出来ました。クレアールの中級講座を通信で受講することにしました。というのは、択一用のまとめ本として、有名な択一六法が使えますし、受講をした中級講座には豊富な記述式対策講座がありました。まさに私の弱点を解消するのにピッタリな講座でした。しかも、ありがたいことに様々な割引制度があるので、それを活用してとてもリーズナブルな受講料で講座を受講させていただきました。クレアールの良心的な価格は特筆すべきものではないでしょうか(もちろんですが、価格は安くても講義に手抜きなどは一切ありませんでした)。

択一は古川講師の択一・記述合格論点マスター講義(現・択一式合格論点マスター講義)に従って、使用テキストとなっている択一六法に情報を集約していきました。最初は先生の講義資料を縮小コピーをして択一六法に貼り付けていたのですが、手間がかかることと、択一六法が読みにくくなるので、やめました。講義資料はコピーして、別途ファイルに綴じておき、択一六法には、重要な板書があるときにだけ、ファイルの何ページを見れば良いことを記載しました。また、択一六法はカバンに入れるには、お手ごろなサイズなので、常にカバンに入れていました。通勤電車の駅のホームでの待ち時間などの細切れの時間に大いに利用させていただきました。細切れの時間でしたが、毎日継続していると知識の定着に効果がありました。会社法以外は重くなく、細切れ時間にお役立ちな教材でした。

ところで古川講師の講義ですが、わかりやすく深みに入ることなく迅速な進行をされていました。こだわり派である私は、もっと深く突っ込んだ内容を講義でやってくれたら良いのにと思うことも当初ありました(もちろん、講義時間が限られていますので、無理な希望なのですが)。しかし、細部までの深い理解を司法書士試験で問われていると思っていたのは間違いでした。深く細部まで多くの科目について理解をしている時間はありませんし、また試験合格には全く必要が無いと合格した今では実感しています。古川講師の講義に素直についていくのが合格への一番の早道だと、合格した今なら良くわかります。基本事項をしっかりとマスターしていれば合格が可能だと思います。細部についての理解は基本事項がマスターできてから、時間が余ればやればよいと考えます。私のように働きながら受験をされる方は、あれこれしている時間が無いので、とにかく手を広げず、古川講師の言及した点を中心に基本事項を押さえると合格が見えてくると思います。細部ができていないのは、皆同じなので、基本事項をきちんと押さえているかが勝負の分かれ目ではないでしょうか。

クレアールの択一式過去問題集は、解説がわかりやすかったです。択一六法とともに繰り返し活用しました。なお、択一式試験対策用として活用した択一六法ですが、不動産登記法だけは択一六法も使用しましたが、他の市販テキストをメインに活用しました(これは単純な好みです)。改正の多い会社法は苦手にしていたので、大学の先生の専門書(田中亘教授著「会社法(東京大学出版会))も理解が不十分な点のみ随時参考にしていました。

記述式の学習方法

次に記述式試験対策の勉強ですが、合格した年は毎日、不動産登記と商業登記の合格書式マニュアル対応問題集の問題を最低1問ずつ解き、理解が不十分な箇所を中心に短時間で、合格書式マニュアルを読むことを行ってから、出勤していました。朝の時間が無いときには、夜帰宅後に問題解きを行っていました。通勤電車中の隙間時間の学習には、択一六法を使用していたのですが、時々気分転換に、合格書式マニュアル対応問題集を、カバンに入れて隙間学習をすることもありました。毎日合格書式マニュアルを見ることは、とても記述式試験対策に効果があったと思います。毎日やるので、ひな形が頭に段々と定着してきます。定着してくると、記述式試験に自信が湧いてくるような気持ちになりました。

加えて徹底活用をしたのは、記述式ハイパートレーニングです。記述式の本試験のエッセンスをまとめたような教材なので、講義を聴いてから復習をすると本試験の傾向が良くわかりました。本試験で出題がされる連件申請・一括申請の出題のされ方・解き方の基本が身に付いたように思います。記述式ハイパートレーニングには、過去の記述式問題と類似の問題が多数出題されています(関連する過去の本試験問題の出題実績もきちんと記載されています)。

それを利用して、時間の許す限り、学習をした問題に該当する市販の記述式の過去問題集にも取り組みました。合格書式マニュアル、記述式ハイパートレーニング、記述式の過去問題集を繰り返すことは絶大な力となりました。クレアールの講座を受講するまでは、記述式問題の解き方は確立していなかったのですが、清水講師はとても丁寧に解法手順を示しながら、記述式の講座を進めてくださったので、清水講師の解法手順を参考にし、自己流も少し加えつつ問題を解くようにしていました。記述式対策に悩んでいる方には、清水先生の講座は本当におススメです。

後は、答案練習の問題を時間の許す限り繰り返していました。司法書士試験直前には記述式問題に対しては、どうやって解いたら良いのだろうと不安が一杯でしたが、本年は清水講師式で解法手順は確立しており、基本的なひな形は頭に入っている状態なので、例年に比べると記述式に対する安心感がありました。本試験終了後は、できているかとても不安でしたが、結果はびっくりするほどの高得点で合格することができていました。なお、午前の試験は時間が余りますが、午後の試験は時間が足りないのが通常です。記述式を解く時間を確保するために、午後の択一は普段から意識をして短時間で解く訓練をする必要があると思います。

最後に

全体の学習スケジュールとしては、配点の大きい主要4科目と民事訴訟法に時間を割きました。全科目を均等に学習はしていませんでした。理由は仕事で学習時間が限られていたことと、配点を考えてのことです。結局、供託法と司法書士法については、本年は全く学習ができずに本試験に突入してしまいました。憲法と刑法もひと通り学習しただけでした。それでも合格ができました。配点の大きい主要科目はしっかりと点が取れていたからです。あまりおススメはできないのですが、本当に学習時間が無いときは、「主要科目に学習を絞る」のもありかも知れません。

結局、教材・過去問題集の繰り返し学習を毎日継続して、配点の大きな科目の知識が頭に定着したときに運よく合格できました。働きながらの受験の方は、細切れの時間をうまく活用なさってください。私は合格まで遠回りをしましたが、クレアールの講師の先生方の強調されることを中心に据えて、手を広げずに学習をすることが短期合格には良いのでは、と思っています。古川先生・清水先生のご指導に御礼を申し上げます。

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