「「最後まであきらめない、基礎を重視する」といったことを本試験終了時まで実践できたことが働きながらの一発合格につながりました」 山川 英史さん

山川 英史さん

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なぜ司法書士を目指したか

私は、公認会計士として18年間実務に従事しています。司法書士を目指した理由としては、基本的な法律の知識を身に付けて専門家としてより高度なサービス提供につなげたいと考えたこと、視野を広げるために他士業の世界を覗いてみたかったこと等でした。司法試験とも迷いましたが、仕事をしない環境の確保が難しく、司法修習を修了するのが現実的ではないため、司法書士を選択しました。

クレアールを選んだ理由

司法書士試験対策として他校も利用していたのですが、アウトプットの機会が少ない講座だったので、アウトプット面の強化ができる良質な教材・講義をとりたいと考えていました。過去にクレアールの社会保険労務士講座を利用した際にその内容や料金がとても満足いくものであったことや、クレアールの司法書士講座もネットでの評判が高いことを確認できたため、迷わずクレアールの講座を申し込みました。

学習を進めていく上での心構え

働きながら学習を進めていく上で強く意識した点が2点ありました。1点目は「本試験を受け終わるまであきらめないこと」です。初学者で十分な学習時間も確保できなかったため、答練等の成績はボロボロで、殆どが不合格判定だったと思います。正直今年の合格は難しく、来年の合格が現実的だと思えてきましたが、それでも「今年はできることをやって本試験を受ける。そのことが来年の合格につながるはず」と考え、最後まで頑張りました。

2点目は「基礎を重視し、奇問・難問に振り回されないように注意すること」です。答練等で見たこともない問題を見ると不安に思うこともありましたが、あまり気にしないようにしました。逆に、講義で習った基礎的な知識が問われているのに思い出せない場合には深く反省し復習を徹底しました。

以上の2点は、今まで公認会計士試験、社会保険労務士試験等の他の試験に取り組んだ際にも意識していました。今までと同様の心構えで取り組めば、今回も必ず合格できるはずという感じがしていました。また、本試験直前期の不安な時期にも「今何をすべきか」の指針になりました。

クレアールで学習して良かった点等

私の場合、仕事の繁忙期が、4月中旬からの約2か月になり、その間は殆ど学習する時間が確保できません。つまり、司法書士試験の超直前期に十分な学習はできないため、先手先手で学習を進める必要がありました。クレアールの場合、基本的なインプットが年内に終わり、年明けからアウトプットに集中できるスケジュールとなっていましたので、他校の教材よりも早めに学習を進めることができ、とてもありがたかったです。

インプットに関しては、他校の教材も利用していたため、すべての単元別講義を消化することはできませんでしたが、主要4科目はすべての単元別講義を消化しました。マイナー科目もすべて消化したいところでしたが、その時間の確保が難しかったため、復習講義を利用して重要ポイントや暗記すべき部分を集中的に学習しました。以上により、理解が不十分となっていた事項等につき、かなり強化されたと感じました。

アウトプットに関しては、クレアールから提供される定期テスト、答練、模試等はすべて消化しました。高い点数は取れず、また、提出時期もかなり遅れてしまいましたが、本試験までには何とか完了しました。クレアールのアウトプット教材は重要な問題や基礎的な知識を再確認するきっかけとなる良問が多いと感じたため、本試験までには必ずすべて消化すると強い拘りをもって対応しました。点数はあまり気にせず、とにかく講義で習ったことを正確に解答することを重視しました。解説講義も丁寧でしたので、理解があいまいになっている点等の復習にとても役立ちました。クレアールのアウトプット教材を利用していなかったら一発合格は難しかったと思います。

クレアールの講義は、全体を通じて簡潔に重要事項をまとめた画面を見ながら聴くことができるので、内容が理解しやすく、暗記すべきポイントも分かりやすかったです。また、似た制度につき、比較の形でまとめられていることが多く、どこが同じでどこが違うかを理解するのにとても役に立ちました。本試験でも、似た制度につき、どこが相違しているかを理解できているか否かを試す問題も多いため、比較しながらの学習は得点力アップにつながりやすいと思います。

通信教育は、生講義と比較すると、講義をいつでも好きな時に何度も聴けるというメリットがあります。仕事で疲れた後に講義を聴くと眠気が襲ってきたりすることもありますが、そのような場合でもいったん仮眠等して、その後に再度講義を聴き直すといったことが自由にできますので、とても学習しやすかったです。また、講義を聴いた後に、問題集等に取り組み理解が深まった状態で、さらに同じ講義を聴き直してみると前回理解できなかったことが、今度は理解できるようになったということも多かったです。確保できる時間に応じて再生速度を調整できるのも大きな魅力でした。私の場合、生講義よりもむしろ通信教育の方が学習しやすいと感じました。

学習を進めるにあたって工夫した点

司法書士試験に初めて取り組むにあたって難しく感じたのは、ある科目の知識が他の科目で必要になるケースがあることです。例えば、民法を学習する中で、未学習の民事訴訟法の知識が必要になるケースもあります。

よって、テキストの1ページ1ページを頭から完全に理解するのは難しいと思います。一方で、完全に理解する意識で取り組まないと身につかない部分もあり、どの程度の理解で次の分野に学習を進めるかは悩ましい問題でした。私の場合、その時点で完全に理解できるように努力し、どうしても理解できない部分については付箋でその箇所を分かるようにして先に進む、ということにしました。学習が進むと、次に見たときに理解できた場合には付箋をはがしていきました。それでも、残ってしまった付箋部分は、質問して解消しました。以上の流れで、試験範囲全体の理解を深めていきました。確保できる時間によっては、まずはざっと試験範囲全体を1周してみて、2周目以降は段々と完全な理解を目指して学習を進める、といった方法もあると思います。

インプットとアウトプットのバランス

インプットとアウトプットのどちらを重視した学習をするかは、個人差があると思いますが、私の場合、両者のバランスを図ることが重要と考えつつも、どちらかといえばアウトプットを重視していました。その理由として、①本試験で得点するための学習を効果的に進めるためには日頃から「問題が解けるか否か」という意識を持ち続けることが重要と考えたこと、②アウトプットを通じて自分で考えることで、内容をより深く理解できるケースが多いと感じたこと、③本試験でどのようなことが問われるかを意識することができ、その結果インプットも効果的になると感じたこと、があります。

学習開始時から直前期に至るまで、アウトプット教材として過去問題集や市販されている基礎的な問題集を利用しました。働きながらの学習で確保できる時間に限りがあったので、あまり手を広げずに持っている問題集を回転させることにしました。メインで使用していた問題集は、本試験までに4〜5回転させました。また、答練等の本試験レベルの問題を消化した後に、あえて基礎的な問題集に戻ると新たな発見もあり、理解が深まりました。

午後の部への対応

午後の部は試験時間が足りなく、どのように取り組むべきか、難しい問題だと思います。通常は、択一式に60分、記述式に60分ずつ(不動産登記60分、商業登記60分)のような形で対策される方も多いと聞きましたが、私の場合、択一式に70分程度と少し多めに時間を割くと決めていました。その理由は、配点のより高い択一式で点数を稼いだ方が効果的で合格につながりやすいと考えたからです。すなわち、午後択一式の配点は105点で、記述式2題分の70点よりも高いため、いかに択一式のミスによる失点を減少させるか、を優先すべきと考えて、択一式に少し多めに時間を割く戦略になりました。

なお、初学者の私にとって記述式への対応は難しかったです。ひな形集の暗記が必要という話を聞くこともありましたが、1冊丸ごと機械的に暗記するのは、モチベーションを保つのが難しいですし、また、その時間もありませんでした。そこで、「答練や模試に出ているものは完全に理解したうえで暗記しよう」という姿勢で取り組みました。記述式は、最後まで苦手意識がありましたが、暗記していたものが本試験でも出題されていたため、何とか合格点を取ることができました。

本試験での得点の仕方

本試験での得点の仕方については、択一式で高い点数を取り、記述式は基準点ギリギリの点数を取ることを目標にしていました。最近は総合点争いに勝つための+αが25点前後と高い傾向になっていますので、択一式の目標点は基準点+24点〜30点くらい、記述式の目標点は基準点+5点〜10点くらいで考えていました。本試験では、ほぼ目標通り得点できましたので、合格発表までの期間もわりと安心して過ごすことができました。

最後に

司法書士試験は範囲も広く、問題の難易度も高いですが、受験生のレベルが高いので、本試験でかなりの高得点を取らなければ合格できません。今年の合格者でも来年受験したら不合格となってしまう場合もあり得る気がします。それ程厳しい試験なので学習を進めていくと不安に感じることもあるとは思いますが、その分合格できた時の達成感は高いですし、合格後の活躍につながりやすい資格だと思います。前述したとおり、私の場合、最後まであきらめない、基礎を重視する、といったことを本試験終了時まで実践できたことが働きながらの一発合格につながりましたので、一つの参考にしていただければと思います。

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