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「仕事と勉強を両立しながら2回目の受験で勝ち取った司法書士試験合格」 Y.Kさん

 

仕事と勉強を両立しながら2回目の受験で勝ち取った司法書士試験合格

Y・Kさん

1.何故司法書士資格を目指したか?

そもそものきっかけは50歳を過ぎてから、漫画家の弘兼憲史さんが書かれた著作を読んだことでした。そこには、1)50歳になってやるべきことは、「定年後の人生をどう生きるか」を考え、そのための準備を始める、2)50歳で持つべきは夢ではなく「目標」、3)「目標」にはタイムリミットを設定する、といったことが書かれていました。そこで自分なりに考えた結果、組織に関係なく定年後も自分の意志で働きつづけられるような資格を取得し、独立開業したいという「目標」を持つようになりました。

その時たまたまですが、仕事の関係で不動産登記の内容に触れる機会があり、それがきっかけで当初「土地家屋調査士」の資格の取得を目指しました。ただ、受験勉強の途中で「土地家屋調査士」は不動産登記の表示部の登記の独占資格であり、測量機材の初期投資や体力も必要なことから高齢者が「土地家屋調査士」のみの資格で独立開業するのは難しいと思い始め、同じ不動産登記の権利部の登記の独占資格である「司法書士」を目指すことにしました。「司法書士」は「土地家屋調査士」よりも業務内容が幅広く、初期投資も少なくて済むことに魅力を感じたからです。

2.クレアールを選んだ理由

私は理系の会社員で通常期でも2時間程度の残業時間、繁忙期には3~4時間の残業時間があり、会社に長時間拘束されます。おまけに通勤は4つの電車を乗り継いで片道1時間20分前後はかかります。そんな環境ですから大手の予備校の教室で受講するという選択肢はなく、通信講座で受講できる予備校の中から選択することにしました。その中で、1)通信に特化している予備校であること、2)通信講座でありながら一発合格者を含め、実際に多くの合格者を輩出していること、3)通信専門でない他の予備校よりもコストがかからないこと、4)択一六法の評判がよいこと、が決め手となってクレアールを選択しました。

3.司法書士受験勉強の軌跡

本格的に司法書士試験の勉強を開始したのは、2017年8月の「土地家屋調査士」の筆記試験後からでした。無知とは恐ろしいもので、司法書士の受験勉強を始める前までは司法書士の勉強は大変であると聞いていたものの、「土地家屋調査士」の受験勉強の貯金(不動産登記法、民法)があるので必死にやれば1年弱で合格するのではという甘い期待がありました。しかしながら、「土地家屋調査士」とは異なるテキストのボリュームを目の当たりにし、不動産登記の表示部と権利部の内容は別世界であること、民法も「土地家屋調査士」の過去問程度の知識では領域が狭くかつ理解が浅いことを知り、1年で合格しようとすることが如何に無謀であるかということを思い知りました。そもそも期間に関係なく50代で仕事をかかえながら、「司法書士」を受験すること自体が無謀ではないかと感じました。それでも、申し込んでしまった以上、「安心保証プラン」で受講が保証されている2019年の受験までは必死に勉強してそれでも結果が出なかったら、潔く「司法書士」はあきらめようと覚悟を決めました。

私の多肢択一の勉強の方針としては、「土地家屋調査士」の経験からインプットが不十分でもできるだけで早い段階から過去問に取り組むということです。過去問を実際に取り組み、その解説を読むことで試験において問われる論点が頭に入りやすく、合格の近道だと思ったからです。少なくとも年明けからは択一は全科目で過去問に取り組むことを目標にしました。その一方で平日は仕事があって時間が取れないので(清水講師、古川講師の講義は聞きやすかったのですが)全部を視聴する時間はなく、自分なりにポイントを絞って特に必要と思われるところを視聴していました。テキストも全部を熟読する時間はとれませんでした。それでも、年明けからは全科目で過去問に取り組みました。記述式問題も同様に合格書式マニュアルのひな形を見て、できるだけ早い段階で記述式ハイパートレーニングの問題集に取り組むようにしました。

過去問を取り組むようになってからは、平日は2日を1セットにして以下のようにして取り組みました。

1日目
早朝(家) 不動産登記の記述式問題
行きの電車の中 民法1(総則、物権)の過去問
会社(就業時間前) 不動産登記法1の過去問
会社(昼休み) マイナー科目(民訴、民執、民保)の過去問
帰りの電車の中 会社法の過去問
2日目
早朝(家) 商業登記の記述式問題
行きの電車の中 民法2(債権、親族、相続)の過去問
会社(就業時間前) 不動産登記法2の過去問
会社(昼休み) マイナー科目(憲法、刑法、供託法、司法書士法)の過去問
帰りの電車の中 商業登記法の過去問

早朝(家)が1時間強取れる以外は実質各30~40分程度の勉強時間なので平日は合計しても3~4時間とるのがやっとというところでしょうか。土日祝日は原則休みでまとまった時間(10時間以上)がとれるので直前期までは平日と同じ内容でそれぞれの時間を長くして取り組んでいました。直前期の土日祝日は答練・模試に時間を割きました。これらの中で特に平日の勉強に威力を発揮したのが、教材PDFです。私は多くの教材PDFをタブレットにコピーして持ち歩いていました。ですので、通勤電車の中でもタブレット一つで過去問等の勉強できるのが非常に有り難かったです。

そして、2018年7月1日1回目の受験に臨みました。結果は午前75点、午後60点のいずれも基準点割れで不合格でした。特に不動産登記法のある午後で低い点だったのがショックでした。でも、クレアールの答練・模試の択一の点数が午前・午後とも大体60点代~70点代でしたのである意味当然かなとも思いました。当初から2年と決めていましたから、1回目の受験直後からほぼ同じペースで勉強を開始していました。反省点としては過去問中心の勉強だけでは頻出論点等の基礎は固められるものの、限界があるということです。そこで2年目の択一対策として1年目にはあまり目を通すことができなかった択一六法を活用することにしました。2年目のある時期は過去問はやらずにそれぞれの科目の択一六法を熟読する時間を設けました。2年目の年明け前後ぐらいから土日祝日については主に1年目に受けた答練・模試を再利用して問題を解き、誤っていた肢、正誤判断できなかった肢を中心に解説を読み、択一六法の該当部分を確認し、これまで本試験に出ていない論点にもなるべく対応できるように知識を増やすことを心掛けました。記述式の対策としては平日の勉強としては記述式ハイパートレーニングだけを何度も回すのも慣れてきたので、市販の問題集も購入していろいろな問題に対応できるようにしました。土日祝日は年明け前後ぐらいから択一対策と同様に1年目に受けた答練・模試を再利用して問題を解きました。このことを見越して記述の答案用紙はコピーしてあったのでそれを使いました。

2年目の後半~直前期については平日が過去問あるいは択一六法の読み込み、土日祝日は主にクレアールから送られてくる答練・模試をすべて取り組み、誤っていた肢、正誤判断できなかった肢を中心にその解説や該当する択一六法の部分を読んで既出の論点の確認や未出の論点の取得を心がけました。2年目は答練・模試の択一の得点が午前・午後ともばらつきはありますが、概ね80点代から90点代の得点をコンスタントに取れるようになりました。

そして、2019年7月7日2回目の受験に臨みました。午後の択一問題には苦労して記述式問題も最後まで書ききれませんでしたが、午前93点、午後択一78点、記述式37点で合格することができました。

振り返ってみると勉強時間が満足に取れない中、習うよりも慣れろということで1年目の早い段階から過去問に取り組み、ある程度基礎を固めた上で2年目に択一六法の熟読、答練・模試等の利用によって多くの問題を経験して対応できる論点を広げていったことが自分にとっては良かったのかもしれません。

4.問題の解き方の工夫について

ここでは、私なりに問題の解き方について工夫した点について記述したいと思います。

〇多肢択一式問題について

当初は正解と考えるに肢に〇をつけていました。ただこれだとその肢の内容が正しくて〇なのか、その肢の内容が誤っているから〇なのか、ぱっと見てわからず混乱したことがありました。そこで、素直に肢の内容が正しいと思えば〇、内容が間違っていると思えば×とつけるようにしました。したがって、正しいものの組合せを選ぶ場合は〇の肢を2つ、誤っているものの組合せは×の肢を2つ、選べばよいことになります。そうすることによりチェックもしやすく混乱することもなくなりました。

次に肢の解く順番についてです。特に午後は時間を早める必要があるので読む順番は重要です。仮に下記の選択肢があったとした場合どうしますか?

 1  アウ  2  アオ  3  イウ  4 イエ  5  エオ

私は基本的にまずは「ア」から読んでいきますが、「ア」の記述が長く、それよりも明らかに短い肢があればそれから読んでいきます。仮に「ア」から読んで正解だと思ったら、1と2の残りの「ウ」と「オ」から正解と思う肢の番号を選びます。「ア」が不正解だと思ったら、3、4、5の中で2つ表示されている「イ」と「エ」のうち、短い記述の肢を選んで読みます。仮に「イ」を読んで正解だと思ったら、3、4にある「ウ」と「エ」の中から正解のものを選びます。「イ」を読んで不正解だと思ったら、5が選択すべき番号となりますので、念のためその肢をさっと読みます。これは読んだ全部の肢の正誤が判断できる理想的な展開ですが、基本的にこのような進め方で時間を短縮するようにしました。

〇記述式問題について

記述式問題については自分なりの手法というのを最後まで確立させることができませんでした。ただ、答案構成用紙はほぼ使っていません。いろいろな問題を解いて慣れておくことが重要だとは思います。解く順番については、私は必ず商業登記から解くようにしていました。理由は一つです。商業登記には不動産登記のような「枠ずれ」のプレッシャーがないからです。商業登記は日付の順番が逆でも正解を書けば得点につながります。不動産登記は枠をはずせば、仮に正解の内容でも最悪零点の可能性があるからです。

5.クレアールで特に良かった点

私にとってクレアールで特に良かった点を箇条書きにして下記に示します。結果的に2回の受験で合格することができましたので、私にとってはクレアールを選択して大正解だったといえます。

  • 「教材PDF」…すべての教材をPDFで提供してくれたことは会社員の私にとって様々な場所で過去問を解答して解説を読んだり、択一六法の内容を読む上でとても重宝しました。
    タブレットのメモリにコピーしてPDFを使うと自動的に読み終わったところを記憶してくれて、そのファイルを開くと自動的にそのページから始められるとても便利な機能があります。
  • 「過去問題集の解説」…一肢ごとの解説文が全体的に適切な長さで理解しやすいものが多かったです。
  • 「択一六法」…私にとってはテキストの代わりであり、条文(解釈つき)、先例・判例の内容がすべてコンパクトに詰まっていました。これだけで択一の合格点に必要な内容は十分といえます。勉強しやすかったです。
  • 「答練・模試」…自分の本試験の得点をみても、実力完成総合答練・模試のレベルは本試験のレベルと同様で適切な問題であったことがよくわかります。また、実力完成総合答練で毎回記述式問題を解くことができたのはいろいろな問題に対処する上で貴重な機会でした。さらに安心保証プランで2年目も答練・模試を受けられたのが非常に良かったです。

6.最後に

私の体験記を書きましたが、その人に合った勉強方法は千差万別で環境にも依存しますし、自分で見つけていくしかないと思います。そして、通信講座の良さは自分に合った勉強方法を自由に模索できるところにあるのかなと思っています。ただ、長い期間勉強している間には必ず続けていくのがつらい時期はあります。私は仕事との両立でしたので、繁忙期が4~5か月続いた時期はつらかったです。会社員である以上、仕事はおろそかにすることはできません。仕事中は受験のことは忘れて仕事に集中して少なくとも土日に仕事を持って帰ることがないように心がけるようにしました。

また、2年目の直前期は答練・模試の得点がある程度取れるようになりましたが、確たる自信はなくて不安でいっぱいでした。実際、答練・模試を解答した直後はよくできたという感覚はなくて、答え合わせするまで何点取れているかわからない感じでした。そして、本試験の最中も午後の択一問題には苦労したと書きましたが、午後の21~22問目を解いていた時に時計を見たら試験開始から既に50分が過ぎていたのです。その時点で不動産登記法の問題が特に難しくて答えに確信が持てなく、おまけに想定していた時間を大幅に超過していて、もう駄目だなと思いました。50代のオッサンですが不覚にもその時泣きそうになりました。でも、すぐに思い直したんです。もう駄目でもいいからやるだけやってみようと。そして1時間17~18分でなんとか午後の択一を終えて、約1時間弱で商業登記の記述を書き終えて、残りの45分で不動産登記の記述に臨みましたが、最後までは書き終えることはできませんでした。終わった時は放心状態で今年も駄目だったなと正直思いました。

でも、合格することができました。何が言いたいかというと合格者の中でもおそらく自信満々で本試験に臨める人はほとんどいないということです。そして、つらい時期、不安な時期、そしてもう駄目だと思う瞬間があるかもしれませんが、それはこれを読んでいるあなただけではなく、きっと多くの合格者も同じような経験していると思うので、決してあきらめないでくださいということです。

最後になりましたが、勉強に集中できたのは家族のおかげです。特に週末に家事も手伝わず、勉強していた私に何も文句を言わずに見守ってくれた妻には感謝しかないです。その点でも合格できて本当に良かったです。

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