司法書士試験の科目について~合格基準点や配点など~

司法書士として活躍するためには、司法書士試験に突破することが前提となります。まずは、司法書士試験にはどのような科目があるのかを知り、自分に合った勉強方法や勉強時間の確保をすることが“合格への第一歩”です。

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司法書士試験の出題は11科目

司法書士試験11科目の中で出題数が多い科目は「主要4科目」と呼び、残りの7科目は「マイナー科目」と呼ばれています。主要4科目だけに力を入れれば合格点に達するというわけでも、マイナー科目に該当するものは出題数が多くないからと言って軽視して良いというわけでもないのでご注意ください。

司法書士試験の筆記試験は例年7月の第1日曜日に実施されます。1日で全11科目が出題されます。試験は午前の部2時間、午後の部3時間の合計5時間で行われます。

(1) 司法書士試験(午前の部)9:30~11:30 試験時間2時間

午前の部の試験は4科目で35問の出題で、択一式(マークシート)にて実施されます。

  • 憲法 3問出題
  • 民法 20問出題
  • 刑法 3問出題
  • 商法 9問出題

それぞれの科目ごとに問題数も決まっています。午前の部の中で35問中20問と、多くの割合を占めるのが民法です。司法書士の日々の実務でも関わりの深い法律でもある民法は、司法書士試験攻略の鍵となっていると言っても過言ではありません。しっかりとした基盤作りが求められている、と考えましょう。実際、民法は他の科目を勉強する上でも必要となる法律です。また、商法の出題はほとんど会社法からの出題です。そのため、商法(会社法)と表記されることが多いです。民法と商法(会社法)の2科目で35問中29問と80%以上の割合を占めています。午後の部も35問出題されますが、同じく主要4科目の不動産登記法16問、商業登記法8問の2科目で35問中24問と68%以上となり、主要4科目で択一式試験70問中53問、実に75%以上が主要4科目で占められています。主要4科目は司法書士の実務において重要な科目であり、試験攻略には欠かせない科目です。

(2) 司法書士試験(午後の部)13:00~16:00 試験時間3時間

午後の部の試験は7科目で35問の択一式の出題の他に、登記記録の一部を書かせる記述式(不動産登記1問、商業登記1問)にて実施されます。

  • 民事訴訟法  5問出題
  • 民事執行法  1問出題
  • 民事保全法  1問出題
  • 司法書士法  1問出題
  • 供託法    3問出題
  • 不動産登記法 16問出題(択一式)1問(記述式)
  • 商業登記法   8問出題(択一式)1問(記述式)

択一式試験の問題数は午前と同じ35問、これに記述式問題が2問出題されて試験時間は3時間となります。記述式問題2問が1時間で解答できるのであれば、試験時間3時間は問題がないように思えますが、実際には記述式問題は1問解答するのに50~60分程度の時間が必要と言われていて、記述式2問で約2時間という解答時間を設定している受験生が多いようです。記述式に2時間となると択一式は60分で解答しなければならなくなることから、午後の部は時間との闘いとも言われています。

司法書士試験の難易度は?

合格率が低く、難易度が高いと言われている司法書士試験ですが、実際はどの様な試験なのでしょうか。試験には午前の部の択一式試験、午後の部の択一式試験、記述式試験と各々に合格基準点が設けられています。すべての合格基準点を突破した上で、総合点の上位4~5%程度の方が筆記試験合格者となります。司法書士試験はいわゆる難問・奇問が出題されるケースは少ないため、しっかりとした対策を取っていれば、解ける問題が多く出題されています。そのため、難関資格試験と言われていても、例えば午前の部の合格基準点は35問中28問(令和5年度試験の場合)と80%以上の得点率となっています。科目の得手・不得手や問題によるレベルの高低はありますが、概ね手も足も出ないような難問は出題される試験ではありません。

司法書士試験の配点

司法書士試験の配点については、令和6年度試験から記述式の配点が上がることが法務省から発表されました。択一式試験は1問3点となるため午前の部で35問105点満点、午後の部で35問105点満点、記述式は(不動産登記、商業登記)2問で140点(令和5年度までは70点)満点の合計350点満点(令和5年度までは280点満点)となっています。令和5年度司法書士試験は合格基準点が「午前の部105点満点中78点以上」「午後の部択一式105点満点中75点以上」「記述式試験70点満点中30.5点以上」であり、すべての合格基準点を満たしたもので、280点満点中211.0点以上が筆記試験合格者となりました。

司法書士試験の攻略法は?

独学での短期合格が難しいと言われているのは、試験科目11科目をバランスよく勉強することが困難なこと、普段、馴染みの薄い手続きに関する法律が多く出題されるため、これに適した独学用のテキストが多くない事、そして何より試験合格までに必要なレベルを図る機会が少なく、限られた試験時間のなかで、解答を導き出す練習が多く取れない事にあります。そのため、短期合格を目指すのであれば、確かなノウハウを持ち試験対策に特化した予備校や専門のスクールでの勉強は非常に有益であると言えるでしょう。

司法書士試験の勉強時間はどの位必要なのか

合格に必要な学習時間は個人差があるため、一言では表せません。しかし、一般的には2000時間以上の学習時間から合格の可能性が見えてくるとも言われています。例えば、通学型のスクールの場合は試験合格へ向けて春にスタートした場合は約15か月程度の学習期間が必要と設定されていて、1週間に3時間の講義を3回とその復習を含めて週に25時間以上の学習時間の確保が想定されています。このペースは9月くらいまでの想定と言われ約半年かけて主要4科目の基礎講座を受講することを想定しています。11月以降は記述式講義や答案練習会が増えてきますので、講義が4回とその復習で35時間程度、さらに4月からの3か月間は直前期と位置づけ週に40時間以上を想定しているようです。計算式にするとこのようになります。

  • (25時間×24週)+(35時間×25週)+(40時間×13週)=1995時間

司法書士試験は1日5時間の試験時間となりますから、直前期には意識的に1日5時間の学習時間は確保していただき、本番を想定することも大切です。資格スクールでの学習では合格に必要なレベルになるように各科目の学習講義時間、問題演習も提供して、本試験で合格を果たすために必要な教材なども準備・提供しています。非常にバランスよく学習が進められるのと同時にどこまでが試験に求められているレベルであるのかなども講義・問題演習を通じて効率よく効果的に学習することが可能です。

まとめ

筆記試験には合格したけれど口述試験が不安です。という声も良く聞かれますが、今のところ、筆記試験を合格できる学習レベルにある人であれば、口述試験で不合格になるということはないようです。もちろん、面接試験ですから、遅刻しないことや面接官に対しての対応など気を付なければならない点はありますが、事前に面接を想定した問答集を確認して、口述試験の準備をしておけば当日、安心して受験していただけると思います。学習をスタートすることを検討する場合には、自分に合った学習スタイルはもちろん、学習時間の確保や事前の科目間のバランスなども含めて、合格を意識すること、合格するためには何が必要であるのかを考えることが必要だと言えます。

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