2018年合格者インタビュー 森口 直樹さん

森口 直樹さん(2018年司法書士試験合格)

森口 直樹さん(2018年司法書士試験合格)

一発合格

参考 司法書士合格体験記「クレアールの講義と教材をフルに活用して勝ち取った一発合格」森口 直樹さんクレアール司法書士サイト

清水:司法書士試験一発合格おめでとうございます。早速ですが司法書士試験一発合格の秘訣を伺う合格者インタビューを始めます。よろしくお願い致します。

森口:お願いします。

インタビューアー 清水 城(クレアール司法書士講座講師)

インタビューアー 清水 城(クレアール司法書士講座講師)

司法書士試験に合格するまでの過程

司法書士を目指した理由

清水:最初に、司法書士試験に合格するまでの過程についてお伺いします。世の中にいろいろな資格がある中で、なぜ司法書士を目指そうと決めたのかをお聞かせください。併せて差し支えのない範囲で、今までのお仕事や法律の学習経験についても伺わせていただきたいと思います。

森口:私は現在、相続専門の行政書士法人の社員として働いているのですが、当法人では、遺産分割協議書の作成だけでなく、銀行預金の解約手続きなど、様々な相続手続も代行しています。遺産の中には、必ずといっていいほど不動産があり、行政書士は、不動産登記の手続代理はできませんので、それができる司法書士に興味を持ったというのが、資格取得を目指そうと思ったきっかけです。

清水:行政書士の資格をお持ちですから、民法や憲法などの学習はされているということですね。

森口:はい。ただ、実務をやられている方はだいたいそうだと思いますが、試験のための知識と、実務において必要になる知識というのは、それほどつながっていません。それに私の場合、行政書士試験の合格も5年ほど前でしたので、比較的実務で経験している民法でも知らないことがたくさんあり、行政書士であることのアドバンテージはそれほど感じませんでした。

今年の司法書士試験を振り返って

清水:では、次に、今年の司法書士試験を振り返っていただきまして、本試験当日をどのような気持ちで迎えたか、午前の部の科目の問題を解いた後の感想、午後の部の科目の問題を解いた後の感想、そして、本試験を終えてどのように感じたかをお聞かせください。

森口:本試験当日は、思っていたよりは緊張しなかったですね。それよりも1カ月ぐらい前の方が、7月1日という日を意識する度にドキドキしていました。ただ、勉強のスケジュールをきちんと立てて、空いている時間は全部勉強に充てたので、「これで駄目だったらしょうがないな」と思えるほどの、自分が納得できる準備はできていたと思います。だからこそ当日はあまり緊張せずに試験に臨めたのかもしれません。そうは言っても、やはり試験が始まって問題を解いてみると、あがっていたみたいですが…。

清水:開始直後は、あがっていたと感じていらっしゃったのですね。

森口:そうです。私の場合、模試のときから「午前の部を1時間で回す」という目標で解いていました。残りの1時間を見直しの時間に充てるためです。本試験の当日もそれぐらいのペースでできたので、十分見直しの時間が取れたのですが、問題を一周した後、落ち着いた気持ちで最初に取り組んだ会社法の問題を見直してみたら、解答が明らかに違っていたのです。そんなに難しい問題でもなかったので、「緊張していたんだなぁ」と実感しました。

清水:本試験の会社法は難易度が高かったと思いますが、会社法から解かれたわけですよね。問題を解いていて、難しいと思いましたか。

森口:どうですかね、私は問題の難易度というのがあまりよく分からなくて(笑)。過去問を中心に勉強していたからだと思います。なので、基礎的な知識で一般の方の8割が正解するような問題も、もしかしたら平気で落としていると思います。

清水:分かりました。問題の解き方については、後ほどお聞かせ願いたいと思います。では、午後の部の科目の問題を解いた後の感想をお聞かせください。

森口:午後の部は時間との勝負なので、択一は1時間で確実に解き終えて記述に取り掛かかりました。記述を解き終えて5分か10分ぐらいしか残らなかったと思います。残った時間は択一の見直しに回しました。

清水:おおむねいつもと同じ時間どおりに解き終えたということですね。

森口:はい。おおむね時間どおりに回せました。全部を書き終えられたということで、すごく充実感というか、達成感がありました。ただ、本試験が終わって車に乗ってから、自分の解答の間違いに気づくたびに、どんどんと不安な気持ちになっていきました。

学校(予備校)選びのポイント、クレアールを選択した決め手

予備校選びのポイント

清水:では、次に予備校選びのポイント、そしてクレアールを選択した決め手について伺っていきます。複数ある予備校の中からクレアールのどこが良いと思われたかをお聞かせください。併せて通学講座ではなく、通信講座を選んだ理由をお聞かせください。

森口:通信講座を選んだことに関しては、住んでいた地域が田舎ですし、学習を始めた頃は第二子が3月に生まれるところで、仕事もしていたため、環境的に通信しか選択肢はありませんでした。その中でクレアールさんを選んだのは、失礼かもしれませんが、受講料が安かったからです。ただ、実績もあるように感じましたし、「合格に必要な知識を自分で習得できれば十分に合格ができるだけの教材は揃っている」と感じたので、クレアールさんを選びました。

クレアールを受講した感想

清水:分かりました。では、次にクレアールを受講した感想を伺います。見事に1回の試験で難関といわれる司法書士試験に合格なさったわけですが、クレアールで受講して良かったところをお聞かせください。

森口:そうですね、講師の皆さんのわかりやすい解説も良かったのですが、私は性格上、インプットが苦手なので、講義は基本1.5倍速で見て、テキストも補足的に見る程度に留めました。その分、問題を解く回数を増やす、アウトプットに多くの時間を割きました。それと、効率的に問題を解くのに一番有益だったのは、クレアールさんの場合、過去問のPDFデータを閲覧できる環境だった、というところに尽きると思います。

清水:なるほど。

森口:PDFデータを閲覧できたことで、テキストのコピー&ペーストが簡単にでき、そのコピペしたテキストを、別の学習用アプリで活用する学習方法を続けてきました。

通信講座のメリット

清水:この話はまた出てくると思いますので、そちらでもお伺いします。次に通信講座のメリットについて伺います。実際に通信講座で学習を進めていく中で、このようなことが良かった、この点は利便性が高かった、そして、最もよく活用した点がありましたらお聞かせください。

森口:いつでも好きな時間に動画を見ることができるので、隙間時間を有効に活用できました。

全体的な学習方法

時期毎の学習

清水:では、次に全体的な学習方法について伺っていきます。司法書士試験の学習は、大きく分けると学習初期段階(基本講義中心の学習)、学習中盤期(基本講義が終わり過去問の学習や初めて答練を受ける時期)、試験直前期(問題演習や自身が行ってきた学習をまとめる時期)に分かれます。その時期ごとに、どんな点に注意して学習を進めたか、あるいは「こんな工夫をした」ということがあればお聞かせください。

森口:学習初期段階は、講義動画とテキストで基本知識を学んでいました。それと並行して、学習用アプリでアウトプットを始めて、中盤期・直前期もずっとアプリでの学習を継続していました。アプリの話ばっかりですいません(笑)。アプリで対応できなかった唯一の例外が記述式でした。記述式の学習の話は、またどこかで出てきますか。

清水:後半で伺う予定です。

森口:記述式だけは、表裏のカード形式のアプリで繰り返す方法だとなかなか難しい面があったので、アプリに頼り切っていただけに対策に苦労しました。あと直前期には答練や模試をひたすら解いていました。

清水:次に学習時間と学習量について伺います。時期にもよると思いますが、前述の学習初期段階から中盤期、そして、直前期はどの位学習していたかをお聞かせください。

森口:学習初期と中盤期はほぼ同じ時間と学習量でした。朝4時半頃から6時半ぐらいまでの2時間が決まった勉強時間でした。あとは、仕事の隙間時間や車での通勤時間ですね。

清水:車では、音声を聞いていたのですか。

森口:そうです。夜は勉強していないです。なので、平日は朝の2時間と、通勤の往復30分ずつの合計3時間くらいが決まった勉強時間だったと思います。直前期は職場に相談して、週5日の勤務を週3日にしてもらったので、休みにした週2日は、10時間は勉強したと思います。土日は、学習初期でも中盤期でも、4時間から5時間ぐらいでしょうか。

クレアールの初学者カリキュラムの活用方法

清水:では、次にクレアールの初学者カリキュラムの活用方法について伺います。初学者コースは基本講義のインプットから始まり、最終的には直前期の答練や模試といったアウトプットで終了します。基本講義を進めていくときの学習方法や心構え、直前期の答練や模試の利用方法や注意点をお聞かせいただきたいと思います。

森口:講義動画からの知識は補足的にテキストに書き込んではいましたが、書き込みをやっていても忘れてしまうことが多くて、早くアウトプットで知識を定着させたいと考えていました。なので、基本講義はとにかく早く終わらせたかったというのが、正直なところです。直前期の実力完成総合答練は、午前の部にも練習用として記述式問題がついていて、択一後に記述を解くことを何回も経験でき、時間配分を考える上で大変役立ちました。何回も経験する中で、自分に合った解き方を試すことができました。

清水:記述式問題の解き方は、答練で練習することが必要ですね。基本講義の学習時期は、まず講義をしっかり聞く。そしてできるだけ早くアウトプットに進む。アウトプットを重視するということが心構えということでしょうか。

森口:そうです。理想は最初からアウトプットに行きたいぐらいなのですが、さすがにそれだと問題は解けませんので、そうならないために一応聞いたことがあるぐらいの程度の知識は備えておく、といった感じでしょうか。

清水:ご自身の学習スタイルの根幹部分が、アウトプットに重点を置くという学習スタイルだったわけですね。

森口:はい。そうです。

クレアールの通信講座で学習を開始した直後の感想

清水:では、次にクレアールの通信講座で学習を開始した直後の感想について伺います。司法書士は難関資格の1つであるため、民法・不動産登記法・会社法等の早い段階で挫折してしまう方もいらっしゃいます。学習を開始して辛かったこと、工夫をしたことがあればお聞かせください。また、辛かった時期があった場合は、どのようにして乗り越えて学習を続けていったかをお聞かせください。

森口:テキストをきちんと読み込まないままに、アウトプットに重点を置くやり方で本試験に通用するのかという不安はありました。でも、インプットに時間をかけない分、問題を解くときに「わからない」と落ち込むことはありませんでした。そんなに読み込んでないんだからわからなくて当然、わからない問題は繰り返し解く中で覚えていけばいいと割り切っていたからだと思います。なので、よく「インプットが不十分だから問題を解く段階になかなか進めない」という話も聞きますが、私の場合はそれはありませんでした。

具体的な学習計画の立て方と実行方法

清水:分かりました。では、次に具体的な学習計画の立て方と実行方法を伺います。クレアールのカリキュラムで学習を進めていく上で、具体的にどのように学習計画を立てて実行したか、学習計画を立てる際の注意点をお聞かせください。

森口:最初はクレアールさんからもらえる「学習計画表」のとおりに進めようと思ったのですが、全然追い付けませんでした。

清水:お仕事もなさっていらっしゃいますからね。

森口:ちょっと無理だなと思ったので、受講する講義と受講しない講義を選びました。クレアールさんのどこかの解説で見て知ったのだと思いますが、本試験の問題は過去問から派生した知識で解けると聞いていたので、過去問を完全に解答できることを目標にしました。過去問以外の学習を捨てたわけではないですが、「時間があったらやりたいな」ぐらいの優先度にして、過去問を何回も解くようにしました。

清水:過去問を学習するに際して、計画を立てられましたか。

森口:立てました。平成27年までの過去問の総数が全部で何問で、1日何問やれば、このぐらいの期間で終わるというのも全部スケジュールに入れて、そのとおりにこなせるように進めていました。ただし、どうしても延び延びになってしまいますが…。

清水:本試験から逆算して、時期ごとの学習計画を立てるということですね。過去問の学習につきましてはまた後で出てきますので、そこでお聞きします。

お試し受験について

清水:では、次にお試し受験について伺います。クレアールでは合格目標年度の前年に、司法書士試験のお試し受験を勧めています。お試し受験を受けて、どのような感想、あるいは手応えがあったか、そして、お試し受験がその後の学習にどのようにプラスになったかをお聞かせください。

森口:お試し受験を受けたのが、学習を始めてから10カ月いかないぐらいでした。テキストは読み終わって、講義の後に紹介される参考過去問は何回か解いたくらいだったので、「この程度の知識では合格は絶対無理だろうな」とは思ったのですが…。

清水:一通り基本講義は全科目視聴が終わったという段階ですね。

森口:はい、そうです。記述式も何問か解いてみたくらいで、自分なりの解き方を見つけられていませんでした。なので、択一の基準点クリアを目標に試験に臨みましたが、結果は6割ぐらいしか取れませんでした。ただ、本試験を経験できたことで、自分の住む地域に同じ目標で頑張っている人が多くいることを知って励みになったり、会場の椅子が固くて座布団があった方がいいなということに気づけたり、お昼ご飯を食べる所も見ておくことができたのでよかったです。

具体的な学習方法

学習を効率良く進めていくうえで工夫したこと

清水:翌年の目標年度となる本試験に向けて良いリハーサルができたというところですかね。続いて、具体的な学習方法、学習に際して自分が工夫したところについて伺います。司法書士試験は出題される科目が多く、クレアールではいろいろな復習教材をご用意しています。学習を進めていく上で、どの時期にどのような教材を利用したか、実際に学習した教材、そして、ご自身で作成なさったノートを拝見させていただきながら、利用方法をお聞かせください。また、教材PDFデータの活用の有無や活用方法もお聞かせください。

森口:こんな感じのメモしかありません。これが、講義後にやった参考過去問です。

清水:講義の最後に紹介している参考過去問をメモしていたのですね。

森口:はい。メモしていました。

清水:なるほど。テキストに講義中の板書やパワーポイントを書いていたのですね。

森口:そうです。

清水:先ほどお話にありました学習用アプリを使った学習方法について教えてください。

森口:問題が表示されて、ボタンを押せば解答が表示されるという、シンプルなアプリです。クレアールさんの「1000問ノック」と似た仕様なんですが、違うのは、解答後に復習の周期を選べる点です。例えば「間違えた」、「理解が浅い」という問題では、復習の周期で「翌日」を選択すれば、その問題を翌日にもう一度やることができます。選べる周期は4つあって、自分の理解度に合わせて「いつ復習するか」を、1問ごと選ぶことができます。十分に理解でき覚えたと思える問題でも数か月後に解いてみると意外と忘れてしまっていたりということもありますが、そんなときでも「数か月後」を選択することで、試験前に復習の機会を作ることができます。これをひたすら繰り返してきました。また、自分が今までやってきた統計も見ることができるので、例えば過去問は何時にやることが多かったかなども確認できます。

清水:そういうのも全てデータとして残っているということですね。

森口:はい。履歴が残っているので見ることができます。週の中頃が一番やっている時間が多くて、土・日になるとやはり気が抜けてしまうから、やる時間も少なくなってくるということも、こういう統計で分かったりします。私の場合、登録した問題数は8,000問ぐらいで、これを6万回くらい解いたみたいですね。

清水:本当ですか。

森口:はい、データだとそうみたいです。改めて数にして見てみるとすごい量ですね。

清水:まとめますと、工夫された点というのは、学習用アプリを使って、そこに過去問やテキストなどのデータを入力して、それをひたすら繰り返すことで知識を定着させたり、苦手分野を学習していたということですね。

森口:そうです。他にも、合格書式マニュアルのひな形をまとめた一覧表をExcelで作成しました。これを携帯でも見られるようにして、「あの書式何だったかな」と気になったときにいつでも調べることができるようにしました。

清水:合格書式マニュアルのひな形がそのまま一覧になっていますね。

森口:はい、合格書式マニュアルを一覧で見られるような感じになっています。

清水:これに申請書のひな形をExcelに入力していくのですね。

森口:はい、Excelに入力して、一覧で見られるようになっています。また一覧になっていることで、横断的に確認することができます。

清水:登記の目的・登記原因・登記事項・申請人・添付情報・登録免許税、これらをExcelに入力していたのですね。

森口:そうです。例えば、通常は権利者・義務者と記載する流れなのに、「この場合は抵当権者になる」というような注意すべき所は色を付けて違いがわかるようにしたりして…。

清水:一覧で見られるようにしていたということですね。

森口:はい、そうです。

清水:言葉ですと伝えにくいですが、実際に見ていただけると分かりやすいですね。商業登記でも作りましたか。

森口:はい。作りました。

清水:まとめますと、合格書式マニュアルのひな形の登記の目的・登記原因・登記事項・申請人・添付情報・登録免許税などをExcelに入力して、それを一覧化してデータベースのような形式で作って良く見ていたということですね。

森口:そうです、横断的に整理ができるので良かったです。

清水:なるほど、先ほど見せていだたきましたように、「こことここのひな形で、似ているけど違う。ここは注意しなければいけない所だ」ということが、すごく分かりやすいですね。

森口:そうですね。色分けをすることで確認しやすくしていました。

過去問の学習方法

清水:分かりました、ありがとうございます。先ほどから話に出ていましたが、改めて過去問の学習方法について伺います。司法書士試験の学習では、ご存じのとおり、過去問の攻略が合否に直結します。過去問をどのように学習したかをお聞かせください。併せて○×テスト、1,000問ノックウェブテストの利用の有無や活用方法をお聞かせください。

森口:先ほどお話ししたとおり択一は過去問を重視して学習していました。○×テストは、学習アプリを使用する前はやっていました。最初はカリキュラム通りにやったほうが絶対に良いと思っていましたので、何も考えずにやっていましたが、時間的に追い付かないということが1つのきっかけとなって、学習アプリを使用する方法を思いつきました。

清水:配本された過去問題集冊子はほぼ使わずに、ご自身の方法で進めていたのですね。

森口:そうです。

清水:この方法だと選択肢ベースの学習で、一度に5肢全部を見るということではないですよね。

森口:5肢全部を見る方法ではないです。

清水:そうなりますと、何回解いたかというのは、肢ごとに全部違うということですね。

森口:全然違うと思います。そうは言っても過去問全部の問題をアプリに移行しているわけではなくて、まず過去問の冊子を解いてみて、間違った肢だけを全部移しました。

清水:まず最初に過去問題集冊子を解いて、選択肢を絞ったということですね。

森口:はい。最初に解いて間違えた肢を全部移して、それを何回も解いていました。

清水:では、肢によって解いた回数は全く違うわけですね。

森口:そうです。

清水:何回も間違ってしまう肢は何回も解いたということですね。

森口:そうです、何回も繰り返し解きました。

記述式の学習方法

清水:分かりました、ありがとうございます。では、次に記述式の学習方法について伺います。初学者にとっては記述式の学習に不安を持つ方もそれなりにいらっしゃいます。記述式の学習を進めていく上で注意したこと、工夫したことをお聞かせください。また、答案構成用紙をどのように使用したか、不動産登記、商業登記、それぞれお聞かせください。

森口:記述式は本当に苦労しました。自分なりにいろいろと試行錯誤もしましたが、今振り返ってみると、ひな形を完璧にこなせる実力をつけることが一番有効なのかなと感じています。

清水:ですから、先ほどのひな形をExcelに入力するという方法をとったわけですね。

森口:そうです。

清水:答練や本試験で答案構成用紙は使用されましたか。

森口:商業登記では、最初のうちは役員の任期を表で書いていましたが、その作業で結構な時間が取られてしまうので最終的にはやらなくなってしまいました。1時間という時間の中で、そこが論点にならないときも結構ありますし。

清水:ありますね。

森口:なので、役員の任期だけでなく、商業登記では答案構成用紙を使用しないことにしました。

清水:問題冊子に必要なことをメモしていくようなスタイルですか。

森口:そうです。

清水:そういう方も、いらっしゃいますね。

森口:あとは問題冊子にマーキングしていきました。私はマーカーの色の意味を決めておきました。例えば役員関係はオレンジという感じです。

清水:自分なりにルールを決めて、マーカーで色分けをして分かりやすくしたということですね。

森口:そうですね、注意しなければいけない所もマーキングしていました。

清水:不動産登記はどうでしたか。

森口:本試験では必要最低限だけ問題文にメモしたりマークする方法で臨みました。答練や模試では、答案構成用紙を使っていましたが、結局本試験では答案構成用紙は使いませんでした。

清水:記述式のスタイルが最終的に確立しないまま、本試験を迎えてしまったという感じですか。

森口:結果的にそうなってしまいました。

清水:合格体験記にもありましたが、最後まで良い方法が見つからなかったということでしたね。では、続いての質問です。学習を効率良く進めていく上で工夫したことについてですが、学習を効率良く進めるために、1日1週間をどのように過ごしていらっしゃったか、そして、クレアールの通信講座を、どこでどのように学習したかをお聞かせください。

森口:仕事を続けていたということもあり、睡眠時間を削るなどして時間を作るようにしました。私にとっては、メインの学習時間が朝しかないという環境が、逆に集中して取り組むのにプラスだったと思います。

清水:時間が限られている分、集中できるということですよね。

森口:面白がって学習できたということも、すごく良かったのかなと思います。

清水:朝起きた後ご自宅で勉強をして、仕事の合間や隙間時間にちょっと勉強して、帰ってからはまたご自宅で勉強をしたというスタイルですね。

森口:はい、そうです。

苦手科目、苦手分野の克服法

清水:では、次に苦手科目と苦手分野の克服法についてお聞きします。学習を進めていくと、例えば民法の何々の分野が分かりにくくて辛かった、会社法のイメージがつかみにくかった、記述式に戸惑いがあったなど苦労したことがあったかと思います。このような苦手となりそうな分野、あるいはご自身が苦手と感じた科目・分野をどのように克服したかをお聞かせください。

森口:とにかく繰り返し学習することに尽きると思います。なかでも会社法は本当に分からなくて、横断的な整理をすることで、なんとか理解を深めようと努めたりもしました。なので、市販の教材も一部取り入れながらやりました。表が多く載っている横断整理がしやすい教材です。

答練・模試について

清水:択一六法をさらにコンパクトにしたような教材ですね。そういった教材を使っていたわけですね。では、続いて答練・模試についてお伺いします。初学者にとっては、答練で思うように解けないこともあれば、問題を解く勇気がなかったり、点数が伸びなくて辛く思うことがあると思います。答練を解く時の心構え、注意したこと、工夫したことや、返却された答案・成績表の利用方法や、定期テスト、解法マスター講義の利用の有無や活用方法をお聞かせください。

森口:答練と模試については、全部解きました。ただ時間がなくて、答練・模試自体の解説講義は見ていません。採点は解説冊子で確認しました。答案提出も最初の数回くらいしかしていなかったと思います。問題ごとの解説を丁寧に見るよりも、間違えた問題を繰り返し解くことに注力しました。なので、思うように解けなくても、何回もやれば解けるようになるから、「解けない問題に出合える機会がいっぱいあるといいな」と思いながら答練・模試に取り組んでいました。なので、問題を解く勇気がなかったという気持ちは全くありませんでした。

清水:それは最初にもお話があったように、ご自身の学習スタイルが、まずインプットをとにかく早く終わらせて、問題を解くアウトプット中心にやっていくという学習スタイルだったから、そもそも解く勇気がなかったりするという気持ちがあまり分からないということですね。

森口:そうですね。渡された過去問を中心にやっていたから、それ以外の問題も知りたかったいう思いがありました。そういう意味で、答練・模試というのは、やったことがない問題が出るので、すごくありがたくて全部やりたい、自分で何回も解いて、過去問と同じように定着させていきたいという考えがありました。ですから、点数が伸びなくても、あまり気にしませんでした。事実、模試では基準点に行くか行かないかぐらいのC判定くらいが多かったと思います。

清水:成績表で、順位や正答率は気にされましたか。

森口:正答率は、全然気にしませんでした。順位も不動産登記で1位を取った時がありましたが、「運がよかった」ぐらいの感想しかありませんでした。答案の提出で思い出したのですが、自分が何点とれているかは解答冊子で予めわかっていたので、特定科目で全問正解していた場合には、あえて1問間違えたのを送って、全問正解の人が何人いるのかを確認したりもしていました。あまり褒められたやり方ではないですね(笑)、すいませんでした。今思えば順位や正答率を気にしすぎなかったからこそ、気楽に模試・答練に取り組めたのかもしれません。結果に一喜一憂していたらモチベーション下がったりもしちゃいますしね。

午後の問題の解き方について

清水:なかなか面白い着眼点です。続いて、午後の部の科目の問題の解き方についてお伺いします。午後の部は択一式問題35問と、記述式問題2問を解かなければならないので、必然的に時間との勝負という要素があります。午後の部の択一式問題をどのように解いたのか、時間配分はどのように考えていたのか、そして、今年の本試験では、どのような時間配分で問題を解いたのかをお聞かせください。

森口:午前の部の科目は1時間10分ぐらいで解きました。残りの50分は全部見直しに充てました。

清水:午前の部は、会社法をまず先に解いてから、憲法・民法・刑法という順に解いたのですね。

森口:はい、そうです。

清水:午後の部は、択一式はまず商業登記法から解いたのですね。

森口:はい、商業登記法からです。合格体験記に書いたとおり、商業登記法に苦手意識がどうしてもあって、集中力が切れる前に取り組みました。

清水:午後の部は、最初に商業登記法の択一を解いて、あとは民事訴訟法から順番どおりに解いていき、不動産登記記述、商業登記記述という順番で解いたのですね。

森口:はい、そうです。あとは、細かいことですが、問題を解いていって、解き終わった後に全部マークシートを塗る人も多いと思いますが…。

清水:いくつかのパターンがありますね。

森口:私は、会社法、商業登記法は、解き終わった後にマークシートを塗って、それ以降は10問位ごとでマークを塗る作業をしました。

清水:科目ごとというわけでなく、10問ずつぐらいにマークを塗ったのですか。

森口:そうです、大体10問くらい解くタイミングで「疲れた、集中力が切れた」と思うことが多かったので、そう感じたらマークシートに転記する作業をしました。

清水:脳を使う作業に疲れたら単純作業を行っていたということですね。

森口:そうです、そのとおりです。

清水:答練や模試をやっていくうちに、「これが自分に一番合った方法だ」というのを生み出したという感じがしますね。

森口:そうですね。集中力を継続させるには限界があるということも聞いたことがありましたので、問題を解いていて集中力が切れたと感じた時にマークシートに転記するようにしました。

清水:ちなみに全選択肢は見ていませんよね。

森口:見ていません。全肢見ていたら、1時間では解けませんので、これも自分なりのルールで時間短縮をしていました。自分の理解度や自信の程度に応じて、◎・○・△・/・×・の6段階のマーキングをしていました。

清水:つまり、絶対に正しいという自信のあるものは◎、反対に絶対に誤りという自信のあるものはということですね。

森口:そうです、◎〇×を基軸に選択肢を削っていって、解答を出していました。

清水:なるほど、この/はどういう意味ですか。

森口:これは「×かな」ぐらいの感じです。

清水:「自信はないけど誤りかな」という感じですね。

森口:あと「?」も使いました。これは全く分からなかった場合です。

清水:なるほど。

森口:それと、例えば正しい肢の組合せを答える問題で、イ・ウ・エの選択肢を検討して、それらの答えがすべて×だった場合は、残りのアとオが正しい肢になりますよね。この場合、未検討のア・オには「括弧付きの〇」をマーキングするようにしました。未検討だけど、他の肢の判断から〇であろう肢という意味のマーキングです。そして、一巡目の解答が終わった後に、見直しとして、括弧で囲った未検討の肢の正誤を確認する作業をしました。

清水:選択肢はどこから検討していくのですか。

森口:やはり、短い選択肢から見ていきました。

清水:消去法で答えを仮に確定させて、後で見直しの時に検討していない肢を見て確認するということですね。

森口:そうです。

清水:もう1回整理しますね。まず、最初に解くときは「選択肢は見ていないけれども、消去法によると「これは○であろう、これは×であろう」という選択肢には括弧を付けて○か×かを解答する。そして見直しの時に、その括弧の選択肢を確認するということですね?

森口:はい、そうです。

清水:こういった方法は答練や模試を通じて編み出されたということですね。

森口:そうです。とはいっても、完全オリジナルというわけではなく、いろんな方の受け売りだったりもするのですが…。

清水:多分ご自身でいろいろな方法を組み合わせて、いいとこ取りをされたということですね。

森口:そうです。

モチベーションの維持

清水:では、続いてモチベーションの維持について伺います。司法書士試験だけでなく一般的にも難関資格、1年を超える学習期間が必要な資格試験の学習を継続していくことは、心身ともにきつい点が多々あります。学習を進めていく中で、もし挫折しそうになったことがあればどう乗り越えたか、あるいはこのような工夫や気分転換を図ったということがあればお聞かせください。

森口:挫折しそうになったときの乗り越え方ですね。人には好不調の波みたいなものがあって、調子のいいときもあれば、問題の意味すら頭に入ってこないような絶不調のときもあります。絶不調のときって、だいたい体が疲れていたり、ストレスがあったり、風邪気味だったりという何かしらの原因があるものです。なので、その原因がなくなるのをひたすら待ちましたね。それが解決すれば、また上向きになることはわかっていたので、気持ちだけは切らさず、急がず焦らず待つという感じで乗り越えてきました。

学習ナビ動画について

清水:次に学習ナビ動画についてですが、クレアールでは学習の時期ごとに、様々な学習ナビ動画をご用意しています。受講に当たってご利用された動画や役に立った点などをお聞かせください。

森口:これも最初の頃は見ていたと思いますが、やはり提供してくださるスケジュールに、どうしても追い付けずに、途中からは学習用アプリ中心での対策に切り替えてしまいました。私が利用していた学習用アプリでは、復習周期ごとに日々のノルマがありましたので、それをひたすらこなすことを続けていました。

清水:お知らせをしてくれるわけですか。

森口:そうです。一番ひどい時は1日のノルマが800問と出てきて、さすがに無理と思いましたが(笑)。それでもあきらめずにコツコツと解いていきました。

仕事と学習の両立

清水:では、次にお仕事と学習の両立についてですが、お仕事をしながら学習をする上で工夫したこと、心掛けていたことなどをお聞かせください。

森口:私の仕事の内容が司法書士試験の学習ともある程度関連していたので、実際の行政書士業務を行う中で、必要以上に深掘りしたり、実務と試験知識のつながりを確認したりしていました。

清水:仕事内容が学習と密接だったということですね。

森口:そうです。なので、仕事をこなす面でも試験勉強で学習した知識を活かすことができましたし、知識の定着を図る面でも、それと関連する業務に携われていたのは恵まれた環境だったのだと思います。

清水:分かりました。では、これから学習する人、現在学習を始めている方へのアドバイスをお願いしたいのですが、ズバリ、一発合格の秘訣は何でしょうか?

森口:これは、結果的にそうなったわけですが…。

清水:難しい質問かもしれないですね。

森口:そうですね、一発合格される方があまりいらっしゃらないともお聞きしたので。ということは、普通にやったのでは一発合格ってなかなか難しいのだと思います。自分に合った方法を見つけて、自分なりに理解が進む方法でやらないといけないのかなという気はします。私の場合は、学習用アプリを中心に進めていたわけですが、これも一長一短あって、全員に向いているわけではないと思いますし。やはり、自分の性格・特徴を理解したうえで、自分に合った方法を見つけることが大事なんじゃないでしょうか。

これからの抱負

清水:では、これからの抱負をお聞かせください。

森口:そうですね、12月末に今の法人を辞めることが決まっていて、就職するか、独立開業するか、山梨は半分ぐらいが独立開業するということなので、そんなに珍しくもないらしいです。ただ、そうは言っても、いろいろと大変ではあると思うので、勉強はそのまま継続してやっていきたいなと思います。そして一人前の司法書士に早くなりたいと思います。

これから学習する人、現在学習を始めている方へのアドバイス

清水:最後に来年司法書士試験合格を目指す方へのメッセージ、伝えたいことをお聞かせください。

森口:勉強を続けていくと面白いと感じるタイミングが必ず来ます。なので、あきらめずに、何度も繰り返し問題を解いて、理解を深めていくといいと思います。それと、暗記だけじゃなく、制度ごとのつながりにも関心をもって学習することをお勧めします。疑問に思ったことを深掘りすることで、意外なところで制度の共通点が見つかったり、それが記憶の定着にもつながると思いますし。私の場合、1問に1時間ぐらいかけることもありましたが、その分自分が納得できるところまで深掘りできるので、勉強があまり苦ではありませんでした。効率はよくないのかもしれませんが、暗記することに苦手意識がある方には向いているかもしれません。あとは、悔いのないように、空いているすべての時間を勉強に充てるぐらいの覚悟がないと一発合格は難しいのかもしれないですね。自分の場合、運がよかったこともあるので、そんなに偉そうに言える立場ではないですが…。

清水:とんでもないです。あとは何か補足したいことはありますか。

森口:クレアールさん、大変お世話になりましたということぐらいですね。

清水:今日は長時間の合格者インタビューありがとうございました。

森口:こちらこそありがとうございました。