令和2年司法書士合格者インタビュー Y.Tさん

Y.Tさん(令和2年司法書士試験合格)

一発合格

参考 合格体験記「令和2年度司法書士試験の実施延期を活かして掴んだ超短期合格」Y.Tさん司法書士試験合格ならクレアール

清水:それでは、合格者インタビューを始めます。よろしくお願いします。

Y.T:よろしくお願いします。

司法書士試験に合格するまでの過程

清水:最初に、司法書士試験に合格するまでの過程についてお伺いします。世の中にいろいろな資格がある中、なぜ司法書士を目指そうとしたかお聞かせください。併せて差し支えない範囲で、今までの仕事や法律の学習経験についても伺わせていただきたいと思います。

Y.T:司法書士を目指した理由としては、2つあります。一番大きい理由は、「資格を取って育児から復帰しやすくしたい」ということです。ちょうど子供を産んで育児を始めたときにコロナが流行り始めて、今の仕事が営業で出張もある外に出ていく仕事だったので、子供のことを考えると「続けていくのは危ないかな」と思っていました。私はすでに転職を3回もしているので、「何かしっかりした資格を取っておかないと今後仕事を続けていくのが難しいかな」と思うと同時に、「今後結構世の中が荒れてきそうだな」と感じていたのが1つです。もう1つは、身近なお仕事をしたいという考えがずっと昔から一貫してありました。私はもともと銀行で営業をしていたことがあるのですが、身近なお仕事で「自分が携われるものって何か」と考えたら、身近な資格としては税理士とか司法書士とか本当にいろいろあると思います。司法書士は今まで利用したことがあるかと言われるとないのですが、法律ってやっぱり本当はみんなが知っていてもいいのではないかと思うぐらい身近なものなので司法書士の資格を取ろうと思いました。

清水:銀行にお勤めのときがあったので、司法書士の存在はご存じだったのですね。

Y.T:知ってはいました。ただし、今までのお仕事で司法書士という存在は知っていた程度で、本当に全く話したことがないくらいでした。

清水:司法書士とは直接関わりのある部門ではなかったのですね。

Y.T:司法書士は、住宅ローンで銀行にいらっしゃるくらいの印象でした。その後転職して2カ所、丸の内にある法律事務所で勤務しました。ただ、そこでは私は外国投信担当の秘書だったので、司法書士の方と関わることは一切なくて、司法書士の方が自分の勤務する法律事務所にいることすら知りませんでした。後々いらっしゃったということを知ったのですが、そこでかなり法律に興味を持ったというのは事実としてあります。仕事は、主に書類の校正や先生のスケジュール管理でしたので、全然法律を学ぶことはなかったのですが、「法律って面白そうだな」と思ったきっかけがそこにありました。

清水:では、司法書士試験の勉強を始めるまでは、法律の学習経験はなかったということですね。

Y.T:全くなかったです。

清水:分かりました。では、今年の司法書士試験を振り返っていただきます。まず、本試験当日をどのような気持ちで迎えたか、午前の部の問題を解いた後の感想、午後の部の問題を解いた後の感想、そして、本試験を終えてどのように感じたかをお聞かせください。

Y.T:本試験当日は朝起きた瞬間から勉強をいつもどおり始めて、あんまりドキドキとかワクワクとかは感じる余裕もなかったです。朝起きたらこことここを復習するというのを決めておいて、行きの電車から試験会場の最寄駅に着いてからも、ギリギリ試験会場に入るまで、コロナもあって体温検査で並んでいたのですが、その間もずっと勉強をしていました。午前の部の問題を解いた後も、多分できたけれども、それを考える時間もないぐらい、昼休みが始まった瞬間から勉強を始めました。午後の部の問題を解き終えた後に、ようやく思ったよりすごくできた気がしました。本試験を終えて択一はできた気がするけれども、記述式については今まで答練を全く受けたことがなかったので、ベストな答案がどういうものか分からなかったけれども、「ある程度書けた」という気持ちで、ぼんやりしながら帰り道につきました。

清水:午後の部の時間は足りましたか。

Y.T:午後の部の時間は足りました。一応全部書き切って、最後に添付書面が書き切れているかというチェックまではできなかったのですが、一応書くことはできました。

清水:差し支えなければ、本試験の得点を教えていただけますか。

Y.T:午前は96点で、午後択一式が75点、記述式が42.0点でした。

清水:午前の部がよく得点できていますね。

クレアールを選択した決め手

予備校選びのポイント

清水:では次に、予備校選びのポイント、クレアールを選択した決め手についてお伺いします。まず、予備校選びのポイントですが、複数ある予備校の中からクレアールのどこが良いと思われたかをお聞かせください。併せて通学講座ではなく、通信講座を選んだ理由をお聞かせください。

Y.T:受講料が安価であったことと短期合格に力を入れていらっしゃるというのが断然大きかったです。もともと司法書士試験を目指すことはいきなり決めたことだったので、3月31日に子供を産んで、4月いっぱい悩んで、5月1日から勉強を始めたのです。司法書士試験についてあまり細かく調べずに、「司法書士という難関試験があるのだ。では、受けよう」というくらいの気持ちだったので、すごく学費を掛けたのに全然歯が立たなかったようだと困るなと思って、実績があって短期合格に力を入れていらっしゃる予備校の中で受講料が断トツに安かったのでいいなと思って、クレアールに決めました。

あとはコロナが流行っていたので「通学ではなく、通信がいいかな」と思って通信に決めました。

クレアールを受講した感想

清水:次に、クレアールを受講した感想について伺います。令和3年目標の司法書士初学者コースで学習を開始していただき、目標年度の令和3年度司法書士試験よりも1年前の、本来でしたらお試し受験となっていた令和2年度の司法書士試験で、わずか5カ月間の学習期間で見事に合格を勝ち取っていただきました。新型コロナウイルスの関係で、令和2年度の司法書士試験が、当初の予定から約2カ月半実施が延期されましたが、どのように初学者コースのカリキュラムを利用したか、そして、クレアールで受講して良かったところをお聞かせください。

Y.T:カリキュラムの利用方法は、配信されている講義動画は配信された瞬間から1週間以内に全部見終えるというようにした気がします。民法と不登法は講義の単元数が多かったので、少し時間がかかったかなという感じでした。とにかく早く講義を見ることに、すごく力を入れました。昨年までの合格体験記を拝見させていただいて、皆さんは「分からなくても飛ばしながらでも、とにかく早く見たほうがいい」と書いていらっしゃいました。去年一発合格の方が講義を2倍速で1日5~6コマ見ていたとおっしゃっていたので、それぐらいのペースで進めれば良いのかなと思って進めていきましたが、まだこのときはゆっくりやっていました。

 一番良かったのは、教材です。教材は科目によって使い分けましたが、学習はテキストを断然中心にして利用しました。択一六法は民法と会社法をすごく使いました。

また、講義の内容がすごく良くて、育児をしながら講義を見ていました。育児は親の手を借りられなかったので、基本的には赤ちゃんを抱っこしたまま勉強をしていました。講義だとずっと見られるので、2倍速で多分10周ぐらい見たのではないかというくらい見ました。これだけ講義を繰り返し見ていると、先生がどうおっしゃっていたかということまで覚えてくるので、テキストを何回も読むと一体として覚えられました。私はこの方法でかなり自分の学習効率を上げられて、知識の定着を図ることができたと思っています。やはり古川先生も清水先生もそうですが、すごく分かりやすく、法律の勉強って硬いイメージがあったのですが、硬くしないで教えてくださっていたので、それがすごく良かったです。

通信講座のメリット

清水:ありがとうございます。では次に、通信講座のメリットについてお伺いします。実際に通信講座で学習を進めていく中で、「こんなことが良かった」、「この点は利便性が高かった」、そして、最もよく活用した点がありましたらお聞かせください。

Y.T:忙しくて手が離せないときでも、隙間時間でも、どんなときでも通信講座は自分のペースで学習できます。今日はちょっと手が回らないという日はちょっとだけしかしないとか、今日は時間がたっぷりあるからいっぱい講義を見てしまおうとか、好きなペースでできたのがすごく良かったです。最も活用した点は、講義です。隙間時間に講義を見たという感じです。

清水:講義を何回も見たというのは、講義動画と音声の両方を見聞きしたということですか。

Y.T:講義動画と音声です。音声だけではなくて、講義動画と音声両方ペアでずっと利用していました。

清水:お子さんを抱えながら講義を利用していたのですか。

Y.T:抱えながら本当に見ていました。

清水:泣き出したりすることもありましたよね。

Y.T:泣き出したときには、あやしながらイヤホンで聞いていました。

全体的な学習方法

時期ごとの学習について

清水:では、次に全体的な学習方法について伺います。まず、日々の学習についてですが、司法書士試験の学習を開始してから、令和2年度司法書士試験までの5カ月間、どんな点に注意して学習を進めたか、そして、学習を進めていく上で強く意識したことがあればお聞かせください。

Y.T:注意したことは、学習予定を立てたら絶対に守るということです。強く意識したことは、分からないことがあっても、先に進むということです。

清水:合格体験記を拝見しましたが、「決めたことは必ず実行する」ということですね。次に、学習を開始してから、令和2年度司法書士試験まで毎日どのぐらい学習をなさっていましたか。

Y.T:ちょっと曖昧ですが、5月・6月と7月半ばぐらいまでは、令和3年の司法書士試験を受けるつもりだったので、午前2時間・午後3時間のような感じで、1日5~6時間勉強していました。しかし、7月半ばぐらいに「今年の試験合格を目指そう」と急に思って、あとは寝ている時間以外はずっと勉強をしていました。ですから、睡眠は6時間ぐらいで、17時間ぐらい勉強していました。何か細々したことは1時間で片づけました。食事中も、お風呂に入るときも、寝る直前まで講義を聞き続けたり、〇×テストをやっていたので、勉強しながら寝るというような状態でした。

清水:本当に寝る時間以外は勉強をしていたのですね。

Y.T:寝る時間以外はずっと勉強をしていました。どうしても、子供をあやしているときだけは無理ですが。ただ、まだ離乳食もなかったので、あやすときでも講義を聞けたので、そういう意味では本当にずっと勉強をしていました。

清水:令和2年の司法書士試験合格を目標にしようと決めたのは、商法(会社法)・商業登記法一体講義が終了した頃ですか。

Y.T:講義がいつから配信が始まったのか忘れてしまいましたが…。

清水:商法(会社法)・商業登記法一体講義は、6月23日が配信開始日でした。

Y.T:商法(会社法)・商業登記法一体講義が終わったときに、司法書士試験が9月27日に延期になったので間に合うのではないかと思ったような気がします。

清水:なるほど。基本4法が終わったから、9月27日の本試験に間に合うのではないかと思って、実際に間に合ったわけですね。

Y.T:ちょっと勘違いしていたかなというぐらい追い込まれましたが、その辺で間に合うように勉強しました。

学習ナビ動画について

清水:分かりました。では続いて、学習ナビ動画についてお伺いします。クレアールでは、学習の時期ごとに、さまざまな学習ナビ動画をご用意しています。具体的には、「学習スケジュールの立て方」や「教材類の上手な使い方」、「科目別攻略法」などです。学習を開始するに当たってご利用された動画や役に立った点などがありましたらお聞かせください。

Y.T:学習ナビ動画は全部見ました。どのように使ったかというと記憶が薄れていますが、多分スケジュールの立て方や教材類の使い方というのは、結構参考にさせていただいたと思います。学習を開始する際に、かなり「イメージをつかんでから勉強を始められたのがすごく良かったな」と思った記憶があります。

クレアールの通信講座で学習を開始した直後の感想

清水:では次に、クレアールの通信講座で学習を開始した直後の感想について伺います。司法書士は難関資格の1つであるため、民法・不動産登記法や会社法等の学習の早い段階で挫折してしまう方もいらっしゃいます。学習を開始して辛かったこと、工夫したことがあればお聞かせください。また、辛かった時期がある場合は、どのようにして乗り越えて学習を続けていったかお聞かせください。

Y.T:民法・不動産登記法は講義が面白かったので、あんまり挫折することもなく、テキストを使って楽しく進めたのですが、過去問を解き始めたときに全然分からなくて、「こんなに覚えていないのか」というぐらい分からなかったのが、すごく辛かったです。かといって、「初めてこれは見たな、これは多分テキストでやっていない」と思ったことが、テキストに戻ったらすごく書いてあって、講義もまるまる1単元使っていたりして、すごくショックを受けたりしました。

 工夫したのは、「全然覚えていないな」と思って、2周やった時点でもまだ全然覚えていなくて、「これは終わらない」と思った時、過去問の解説だけで最初は進めていたのですが、そこで単発で知識を入れても、ストーリー性がないので私は覚えられないと思って、すぐにやり方をテキスト中心に切り替えたことです。

会社法はかなり挫折しました。民法・不動産登記法はそうは言ってもやり切ったという気持ちで、会社法に臨みましたが、会社法はかなり色合いが違って、民法・不動産登記法は択一六法をものすごく使って、択一六法で照らし合わせれば、かなり知識として定着できるという実感が湧きました。会社法も同じ方法で取り組みましたが、六法が難しいというか、条文の引用が多すぎて見直すのもすごく時間がかかって、短期合格を目指しているのに、これを全部見ていたら時間がないのでどうしようと思って、会社法はすごく焦りました。1回だけノートを作ろうと思って1講義分を作ったのですが、絶対に無駄だと思ってやめたり、いろいろなことを試しました。会社法は途中で法改正があり、すごくルール化されて作られているということを知って…。ということは多分きちんとルールを考えて勉強したら、もっと覚えやすいのではないかと思って、表がかなり択一六法に載っていたので、テキストよりも択一六法をメインに切り替えました。

会社法も例に漏れずにテキストはすごく重点的にやりました。ただ、表をすごく使うようにして、その表を絵として頭で覚えるようにするのに力を入れるという工夫をしました。ルールを意識していたので、どういう理由でこういう条文ができたのかと考えると、頭の中でかなり整理ができて、乗り越えられたかなと思います。

清水:条文の制度趣旨から理解していくことで、知識が定着したということですね。

Y.T:はい。さらに講義内容を頭に入れると、「かなりできるようになったな」と思いました。

具体的な学習計画の立て方と実行方法

清水:次に、具体的な学習計画の立て方と実行方法について伺います。クレアールのカリキュラムで学習を進めていく上で、具体的にどのように学習計画を立てて実行したか、学習計画を立てる際の注意点をお聞かせください。

Y.T:最初は講義を2倍速で視聴することを前提に、1日何時間かかるから何コマ見るという形で決めて、一応予備日のようなものを設けて、できなかったらここで全部やるということで、1週間でこの量という感じでした。ちょっと細かく1日ここまで見ようというのは、決めなかったですが、ざっくばらんに1週間単位で私は予定を立てました。予定を立てて遅れは絶対に出ないようにするということを心掛けました。予定を立ててうまくいかないときもあるのですが、あんまり投げやりにならないのがいいかなと思いました。ただ、基本的には絶対に守れるルールを早く自分で見つけて、「自分はこれぐらいならできる」という自分の力量も早いところ知って、1カ月ぐらい自分の様子を見て、その後の学習計画をきっちり立てていく方が自分に合っていて、それを守るという感じで進めていきました。

清水:最初に学習してみて、大体自分はこれぐらい勉強ができるのだというのを知った上で、そこから学習計画を立てたということですね。

Y.T:はい。しっかり立てました。

清水:あまりにカツカツに予定を組んでしまうと、何かがあったときに回らなくなってしまうので、ちょっと余裕を持ってスケジュールを組んでいくことが大事だということですね。

Y.T:大事だと思います。

具体的な学習方法、学習に際して工夫したところ

清水:分かりました。では次に、具体的な学習方法、学習に際して工夫したところについて伺っていきます。まず、教材の利用方法についてですが、司法書士試験は出題される科目が多く、クレアールではいろいろな復習教材をご用意しています。学習を進めていく上で、どの時期にどのような教材を利用したかをお聞かせください。また、教材PDFデータの活用の有無と活用した場合は活用方法をお聞かせください。

Y.T:最初は5月1日からスタートして、6月23日の会社法が始まるまでは、ひたすらテキストと過去問をやっていました。択一六法もかなり使いました。ただ、あくまでテキストがメインで、択一六法は辞書的に使って、情報を一元化するとよく言うと思うのですが、分けて一元化していっても、後々見ないだろうなと思ったので、中心はテキストと決めて、ほとんど全部テキストにまとめました。しかしやはり択一六法の方が分かりやすい所も結構多かったので、特に民法は「ここは択一六法」というようにテキストに書いて、択一六法に集約したりもしました。過去問で拾った知識を、過去問題集には書かずに、択一六法に書くというようにしていました。

 会社法も同じで、講義が始まってから終わるまではずっとテキストをやって、過去問をやっていくという感じでやりました。8月下旬にマイナー科目が始まるまでの間は、商法(会社法)・商業登記法が6月から始まって、7月半ばぐらいに終わって、そこからもう1回民法の過去問を解いたところ、記憶の定着が実感できなくて、全然覚えていないと思いました。

同じ問題を3回連続で間違えるということが、繰り返し起きたので、「これはまずい」と思って、その時点で過去問を1回やめて、テキスト中心に切り替えました。商法(会社法)・商業登記法が7月半ばぐらいで講義を終えたので、マイナー科目が始まるまでは択一六法とテキストを使って復習しました。マイナー科目は時間の関係で、1週間でテキストと過去問をひたすら学習しました。やはりテキストが学習の中心でした。マイナー科目の勉強が終わって、9月に入っていたと思うのですが、そこからは商法(会社法)・商業登記法と民法・不動産登記法のテキスト、たまにマイナー科目のテキストをひたすら見て講義を聞いていました。空いた時間に一問一答の問題を解いて、最後にちょっとだけ「民法はどのようなものだろう」と思って過去問を解いてみたらかなり解けました。テキストを学習していたら過去問がほぼ解けたので、「これは大丈夫だな」と思いました。会社法は最後まで過去問をやる時間もなくてやらなかったです。

清水:合格書式マニュアルはどのように使いましたか。

Y.T:合格書式マニュアルは講義の復習で使って、商法(会社法)・商業登記法の講義が終わった時点から本試験までの間、かなり頻繁に勉強に取り入れていて、2週間に一度1日か2日かけて1周というのを、2日間ひたすらそれを回すというようなやり方で、コンスタントに学習に取り入れて使っていました。

清水:合格書式マニュアルは、合格書式マニュアル対応問題集と合格書式マニュアル本体がありますが、対応問題集を1周していたのですか。

Y.T:対応問題集のほうが薄かったので、問題集を1周やった後に、マニュアルを確か3回ぐらいやって、最後にもう1回問題集を7月半ばから9月までの間にやったと記憶しています。

過去問の学習方法

清水:次に、過去問の学習方法について伺います。司法書士試験の学習では、過去問の攻略が合否に直結すると言われています。過去問をどのように学習したかをお聞かせください。併せて○×テスト、1000問ノックWebテストの利用の有無や活用方法をお聞かせください。

Y.T:過去問は、民法と不動産登記法は多分3~4回解いて、会社法と商業登記法は2~3回解いたかなという感じです。マイナー科目については、民事訴訟法は解けなかったのですが、1000問ノックWebテストの問題を利用して問題のイメージをつかむために、解いていました。1000問ノックWebテストで問題を読んでおいたので、本番はあんまり焦らないで解けました。過去問自体も大事だと思うのですが、司法書士試験の問題が最初は頭に入ってこなくて、読んでもすぐに理解できないことが多かったので、問題に慣れるという意味も含めて過去問は絶対にやったほうがいいかなと私は思っています。

ただし、私は一番大事にしていたのはテキストを利用した学習でした。本試験の問題は同じ論点が繰り返し出題されることがかなりあると思うので、どこが大事かというのをつかむことも含めて、過去問はやったほうがいいと思います。○×テストは隙間時間ができた瞬間にやるという感じで、解いていました。間違えた問題は何回も解くようにしていました。

清水:先ほどから何回かお話が出ている、「テキストを中心に学習する」ということが特徴的な学習の仕方だと思います。合格体験記にも書かれておりましたが、アウトプットを意識してテキストを読んでいたということですが、そのあたりを詳しくお聞かせください。

Y.T:去年の合格体験記で、「アウトプットを意識しながらテキストを読んでいました」と書いている方がいて、「なるほど」と思いました。過去問はあくまでもテキストにある知識の一部を抜き取って聞いていると思うのですが、テキストは全部が問題と答えになっているものだと思います。例えば「解散事由は何々です」という文章だったら、解散事由まで読んだ時点で、自分の中で「何々」と思い描いて読むというような感じです。私は結構講義を聞いていたので、「講義で何を言っていたかな」とか、「ここは重点的だったな」という所は、その辺の文章まで来たら、何となく流れを自分で思い出してから読むとかして、問題集のようにして使っていました。

清水:例えばテキストのタイトルに「株式会社の解散事由」と書いてあったら、まず一度自分で思い出してみて、テキストを見て確認する。それがアウトプットを意識したテキストの読み方ということですね。テキストをアウトプットとして読むメリットとしては、体系的に学習できるということが大きなメリットでしょうか。

Y.T:そうですね。

清水:過去問だと部分的な知識になってしまうけれども、テキストで学習していくと、全体の流れを通して体系的に見えるというところがメリットですね。

Y.T:頭に定着しやすいと思います。

記述式の学習方法

清水:だから、そういう方法をとったわけですね。では次に、記述式の学習方法についてお伺いします。初学者にとっては、記述式の学習に不安を持つ方がそれなりにいらっしゃいます。記述式の学習を進めていく上で注意したこと、工夫したことをお聞かせください。また、答案構成用紙をどのように使用したか、不動産登記・商業登記、それぞれお聞かせください。

Y.T:記述式の学習は本当にあまり時間がなくて、合格書式マニュアルと記述式ハイパートレーニングと書式講義のテキストを何度もやりました。例えば、会社法人等番号を書き忘れたというミスのように、同じようなケアレスミスを何度もしているなというのがあったので、3回ぐらい間違えたら、なぜこれは間違えるのだろうということを考えて、「添付書類は、始まったらここに書くというように本番はしよう」とか、会社法人等番号や代理権限証明情報などを全部書いておいて、忘れないようにしようと工夫したりはしていました。あと、連件申請で基本的なものは、絶対に書けるようにしようとしていました。

清水:申請書のひな形は、実際に書いて学習しましたか。

Y.T:書いて学習する派だったのですが、1番所有権だったら「1ショケン」のような感じで省略して片仮名を使って書いて、結構最後まで書きました。

清水:記述式はひな形を完璧に仕上げることが重要だと思いますが、その辺はどのようにして問題を解きましたか。

Y.T:声に出して学習する方も結構いますが、先ほどのような会社法人等番号などを忘れるということに意外と気付きにくくて、何回か口頭でもやりましたが、口で言うとできたけれども、書くときは書いていることに集中したり、「次にあれを書こう」と思いながら書くので、意外と抜かしてしまって、自分が今書いている瞬間のことがおろそかになっているということに気付きました。なので、私は例えば登記識別情報なども「識」と省略していいので、本番を想定するのであれば、全部書いたほうがいいなと思いました。

清水:答案構成用紙はどのように使いましたか。

Y.T:時系列を書きました。あと、商業登記はよくある役員の任期のような時系列表を下に書いて、上には株主総会等で決めることを全部羅列して書いて、何月何日で登記できるものは○、できないものは×を書いて、上と下に分けて使いました。不動産登記は、上に出来事を時系列で書いて、下に図を書いていくという感じで書きました。

清水:このあたりは、知りたい方も多いと思うので、具体的に話していただいてもよろしいですか。不動産登記は1本線を引っ張って、その上に起きた出来事を書いたのですね。

Y.T:私は結局本試験のときは、クレアールさんで教えてもらった記述式の解き方で答案を作成しました。合格体験記にも書いたとおり、私は令和3年目標初学者コースを受講していたため、記述式問題はまだ一度も解いたことがなかったので、本試験と同じような問題が載っている問題集を買いました。その解説にも、答案構成のやり方が出ていて、私は取りあえず不動産登記は上に1本線を引いて日付を書いて、遺言などを書いたりして、「この人にこれをあげる」とか、絵などを入れながら書きました。下にはよくある登記簿の1番所有権を上と下に分けて、上に所有権、下にそれ以外の権利を、時系列でかぶらないように書いていくという方法でやりました。

清水:時系列を書いていく方法ですね。

Y.T:そうです。

清水:商業登記も線を引っ張って、時系列を書くという方法でしょうか。

Y.T:商業登記も線を引っ張って、日付を書いて…といった具合です。

上に日付を書いて、下に、「定時」とか、「臨時」とか、「取締役会」とかを、それぞれみんな省略すると思うのですが、そのような書き方で書いて、そこで決議した事項を書いていました。例えば募集株式だったら、私は「BK」のように省略して書いていました。また、そこで決議しているけれども、そのままだと日付を間違えてしまうと思ったので、実際に払込みをして、日付の所まで矢印を引っ張るなどしていました。

清水:「決議の効力発生日はここですよ」という具合に、矢印を書いていたのですね。

Y.T:「効力発生日は、こっちだよ」と自分で分かるようにしていました。また、注意書きの色を決めて、これだけは絶対に注意しなければいけないというのだけは赤で書いて、それ以外は基本的には鉛筆で書いていました。

学習を効率良く進めていく上で工夫したこと

清水:自分なりのルールを決めて解いていたのですね。では次に、学習を効率良く進めていく上で工夫したことについて伺います。学習を効率良く進めるために、1日・1週間をどのように過ごしていらっしゃったか、そして、クレアールの通信講座をどこでどのように学習したか、音声学習の利用の有無や復習講義の利用の有無および活用方法をお聞かせください。

Y.T:音声学習をすごく利用しました。使ったのは、最初に聞いた1周目の講義と、2週目以降は隙間時間でずっと講義を聞いている感じで使っていました。復習講義はマイナー科目の民事訴訟法・執行法以外の講義を見て、どこが大事かということをチェックしていました。メインの4科目の復習講義も多分2周ぐらいを全部見て、結構講義資料のパワーポイントが私はいいなと思っていたので、必要な箇所は、携帯電話でその場面のスクリーンショットを撮って、暇があったら、その撮ったスクリーンショットを眺めていました。

清水:表の頁などですか。

Y.T:図など大切そうな頁は、「仮登記を単独で抹消できるときは、こうですよ」とかの説明が始まった瞬間から全部スクリーンショットを撮っていて、それを眺めていて、何が苦手かというのをパッと見つけるのに復習講義はいいなと思いました。

清水:復習講義を見るタイミングというのは、例えば隙間時間でしょうか。

Y.T:メイン講義はすごく聞いて、だいたい覚えましたので、いよいよ時間がなくなってきた9月初旬ぐらいから、復習講義を今度は隙間時間にいっぱい見るようにしていました。表ももちろんですが、部分的に見たパワーポイントで知らないのがあったらスクリーンショットを撮っておいて、寝る前に眺めたりしていました。

清水:とにかく講義をたくさん聞かれたという印象があるのですが、そうですか。

Y.T:講義は本当に誰よりも聞いていると思うぐらい聞きました。

清水:講義によって違うと思うのですが、5回・6回と聞きましたか。

Y.T:多分5回・6回と聞いていると思います。ただ、いい加減覚えたと思ったら、やめたりはしていましたが、基本的には本当にずっと聞いていて、全部合わせたら多分6周ぐらいは聞いているのではないかなと思います。

清水:講師が何を言うかを覚えているぐらいまで聞きましたか。

Y.T:はい。だいたい覚えていました。「このシーンではこういうことをおっしゃっていて、豆知識でこういうことを言っていたな」とか、なるべく全部思い出せるぐらい聞き込みもしました。

清水:そういった耳から覚えるような学習にも、かなり力を入れていたということですね。

Y.T:かなり力を入れました。隙間時間が一番効率良く使えたなと思います。

次に苦手科目・苦手分野の克服法

清水:次に苦手科目・苦手分野の克服法について伺います。学習を進めていくと、例えば民法の何々の分野が分かりにくくて辛かった、会社法のイメージがつかみにくかった、記述式の何々にとまどいがあったなど苦労したことがあったかと思います。そのようないわゆる苦手となりそうな分野、あるいはご自身が苦手と感じた科目や分野を、どのように克服したかお聞かせください。

Y.T:結構3つとも「そうだったな」という感じです。民法だと代理のところと債権編がすごく苦手でした。代理はとにかく講義が私はすごく良かったなと思っていて、講義とテキストと択一六法が良かったなと思っています。とにかく自分が苦手だと思ったら、例えばそこは流さないで、講義を聞いたらもう1回戻って聞いて、代理だけで多分何単元かあると思うのですが、そこだけ重点的に2~3回聞いて、さらに2~3回連続で聞き続けるとかなり覚えられます。択一六法も何かを思い出したら、私は結構ぼんやりしているときに、ふと思い出すことがあって、「あれはどういう要件だったか」と思ったら、すぐに択一六法を開いて確認するということを結構繰り返して、とにかく得意科目にしようというぐらいの気持ちで、私は民法の苦手分野を学習しました。債権編も同じ感じで学習しました。会社法はイメージがつかみにくかったので、択一六法の表をすごく利用しました。記述式は登記簿を思い起こすことがすごく苦手だったので、やはり合格書式マニュアルをすごく見て、どういう順番でどのように登記されるのかということをイメージして、自分は登記官になったのだという気持ちで見ていたら、だんだん苦手意識がなくなりました。

清水:「この申請をしたら、登記記録にこう反映されるのだよ」というところまでイメージした結果、苦手意識がなくなったということですね。

Y.T:はい。苦手意識は、なくなりました。

清水:それから合格体験記にありました、付箋をいっぱい貼って覚えていたということをお聞かせいただけますか。

Y.T:これも合格体験記に書いている方がいたので真似をしたのですが、かなり大きく書いて貼りました、書式もときどき書いたので、書式を書くときは少し困ったりしましたが…。付箋を1日何枚書いたかはちょっと忘れましたが、多分10枚前後を、20枚ぐらい貼っていたと思います。勉強したときに貼って、その日の夜寝る前と朝と、ドライヤーをしているときと歯磨きをしているときなど、何か時間ができて手も離せないし、ドライヤーなどで音声を聞くにも集中できないようなときに付箋を5~6回見て完全に覚えて総貼り替えするということをしました。そういう意味でも苦手分野がやはり付箋に出てくるので、分からないと思ったことを付箋に書くことにより、完全に覚えられるようにして、完全に覚えるとすごく自信につながるので、得意科目というか、苦手意識がなくなっていったかなと思います。

清水:付箋を貼る方法、それから先ほどの音声を何回も聞くという方法、やはり苦手分野は繰り返し学習するということが大事ということですね。

午後の問題の解き方

清水:では次に、午後の問題の解き方についてお伺いします。午後の部は択一式問題35問と記述式問題2問を解かなければならないので、必然的に時間との勝負という要素があります。午後の部の択一式問題をどのように解いたのか、時間配分はどのように考えていたのか、そして、今年の本試験ではどのような時間配分で問題を解いたのかお聞かせください。

Y.T:択一式60分・記述式不動産登記60分・記述式商業登記60分と決めて、そのとおり解きました。

清水:順番どおり最初から解きましたか。

Y.T:順番どおりに第1問から解きました。

清水:択一式問題は、全部の選択肢の正誤を検討されましたか。

Y.T:私は全部の肢を検討しました。午前の部は全部の肢を見ましたが、午後の部は後半時間がないと焦り始めて、25問ぐらいまでは正誤が分かる時点で切ったのですが、私は結構分からなくて肢が切れなくて、かなり読んでしまったなという感じでした。

清水:では次に、答練を受けることなく本試験を迎えられたということでしたが、時間配分で工夫した点をお聞かせください。

Y.T:時間配分で工夫はしていないですが、決めた時間を守ることはやはりすごく重点を置いていました。私はカリキュラムの関係でまだ答練を受けたことがなかったので、自分がどのぐらいのペースで解けるのかというのを、全くつかめていない状態で本試験を迎えてしまいました。なので、多分時間内にやってきちんと次に進むということさえやれば、そこで変な焦りは生まれないと思って、焦ると本当にケアレスミスが増える方なので、60分ずつでそれぞれ絶対に解くということで、択一式も記述式も時間が迫ってきたらスピードを上げていくという感じで解いた覚えはあります。

清水:択一を60分で解くというのは、普段の過去問などの勉強で、だいたい択一は60分で解けるという判断があったからですか。

Y.T:調べたら60分で解けばいいことが分かったので…。

清水:それに従って解いたのですね。

Y.T:はい。多分択一を解く時間を長くしても、私は記述式の勉強がむしろ足りていないので、記述式の時間を削ることは絶対にしてはいけないと思って時間を守りました。

モチベーションの維持について

清水:分かりました。では次に、モチベーションの維持について伺います。司法書士試験だけでなく、一般的にも難関資格と言われる資格試験の学習を継続していくことは、心身共にきつい点が多々あります。学習を進めていく中で、もし挫折しそうになったことがあればどう乗り越えたか、あるいはこんな工夫や気分転換を図ったということがあればお聞かせください。

Y.T:私はかなり体力的に辛かったです。睡眠時間も本当にしょっちゅう昼夜逆転してしまって、なかなか思うとおりに進まないというのが一番辛かったです。逆にやはり、子供のために私が早く受かって育児に専念したいという気持ちが何より強かったので、辛いと思ってもそばにいつも子供がいたので、とにかく悩んでいる時間すらないというような感じでやっていました。あとは、主人がかなり話を聞いてくれて、家事を手伝ってくれる人だったので、間違えて全くできないという過去問を3回ぐらい連続で同じ問題や肢を間違えたときに、「全然できる気がしない」というようなことを言って、「それはそうだよ、大丈夫だよ。でも、やり方を変えてもいいかもね」というようなことを言われて、「そうか、やり方をいっそ変えよう」と思って、テキスト中心に切り替えたりもしたので、やはり家族が一番大きい学習を継続するモチベーションになったかなと思います。気分転換については、正直8月・9月は家から出ていないかもしれないぐらい勉強をしていたので、あんまり気分転換はしなかったのですが、家族の存在は大きかったです。

これから学習をする人、現在学習を始めている方へのアドバイス

清水:次に、これから学習をする人、現在学習を始めている方へのアドバイスをお願いしたいと思います。まず、一発合格の秘訣は何でしょうか。

Y.T:受かりたいという気持ちを強く持つことだと思います。

清水:気持ちですね。

Y.T:気持ちが大事かなと思います。

清水:それから5カ月弱という超短期で一発合格なされましたが、そのために必要なことが何かあれば教えていただけますか。

Y.T:なぜ短期で合格したいのかを、きちんと自分の中で見定めておくことがすごく重要だと思います。やはり短期間であっても、ものすごい時間の勉強を毎日絶対に続けるというのは、実行した自分が振り返っても本当に辛いことです。「なぜ合格したいのか」というのを、きちんと自分の中で理由付けができていたら心が折れることはないので、それが一番大事かなと思います。

清水:合格したいという気持ちが一番大事ということですね。

Y.T:気持ちです。根性論ですが…。

清水:そうですね。それから今日お話を聞いていて思ったのは、他の方の合格体験記など、多分いろいろな方の合格体験記を読まれたと思います。その中で自分に一番合いそうな方法を取り入れて、それをやっていく中で、「ここは自分なりにちょっと変えていこう」とか、「自分に合わせて勉強方法を変えていった」とか、そういったところが短期合格の秘訣だったのかなと思いました。

Y.T:おっしゃるとおりで、柔軟な姿勢といいますか、うまくいかなかったときは悩むと思うのですが、悩む時間がないということに気付くのです。5カ月で受かろうと思って、他の人のこれを試そうというので、特に自分に合っている人を見つけて取り入れて、うまくいかないときは「駄目だ」と悩まずに、自分に合っている方法にすぐ切り替えるという感じで、いろいろやってみたらいいのかなと思います。

清水:勉強方法を変えることは勇気が要るかと思うのですが、その辺は大丈夫でしたか。

Y.T:大丈夫でした。やっても過去問を解けるようにならなかったので、これは先生を信じる方がきっといいと思いました。テキストと講義は、クレアールの皆さんがすごく考えて作られているものだと思ったので、「こっちを信じよう」と決めたら、あんまりその他のことは考えずにやりました。

これからの抱負

清水:それではこれからの抱負をお聞かせください。

Y.T:まずは、認定司法書士を取りたいと思います。就職活動はまだ始めていませんが、コロナの様子を見ながら始めていき、取りあえず事務所に入って自分のスキルを磨くところからコツコツ進めていこうかなと思っています。

来年司法書士試験の合格を目指す方へのメッセージ

清水:最後に、来年司法書士試験の合格を目指す方へのメッセージ、伝えたいことをお聞かせください。

Y.T:合格体験記とかぶりますが、やはり司法書士の勉強って心がくじけそうになるし、知識もどんどん抜け落ちていってしまうのですが、勉強をすれば必ず受かる試験だと思うので、自分を信じて勉強をしてください。自分を信じていれば必ず受かるので頑張ってください。

清水:分かりました。今日は貴重なお話をお聞かせいただきましてありがとうございました。

Y.T:ありがとうございました。

清水:これからのご活躍を期待しております。