司法書士から弁護士になることは可能?目指すメリットとその方法について

司法書士試験に合格して司法書士を務める人が、さらに司法試験に合格して弁護士の資格を得ることは可能なのでしょうか。ここではその可能性と、司法書士から弁護士を目指すことのメリットやその方法について解説します。

目次

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司法試験の勉強をはじめる司法書士がいる理由は

司法書士試験に合格し、司法書士として働きながらも、さらに弁護士になるため司法試験を目指す人もいます。司法書士試験に合格するということは、実務ができる知識を持っている証明になります。これは、法律家を生業としていく中で、大きな財産と言えます。

弁護士と司法書士のできることには違いがある

司法書士は、試験合格が勉強の終わりではありません。司法書士の仕事を続ける上で、より深く法律や判例に関する知識、法改正への対応など、司法書士は、法律についてより詳しく、最新の法令に基づいて学び続けることも、実務の世界では当然と言えます。

※日本司法書士会連合会では会員向けに適宜、法改正セミナーなど、情報提供をしています。

また司法書士の仕事は登記や供託の代理、公的機関に提出する書類作成、財産管理業務などに限られており、代理人として法廷に立つことができる認定司法書士も、その業務内容は弁護士に比べれば極めて限定的なものです。

司法書士の仕事の幅を広げることができる

そのため司法書士として実務経験を重ねた人の中には、信頼関係を築いた依頼人のため司法書士の職掌を超える仕事がしたい、また司法書士試験の合格時より、より深く習得した法律知識と実務経験を活かしてキャリアアップを目指すといった理由から、司法試験に合格して弁護士資格を目指す司法書士もいらっしゃいます。同じように行政書士から司法書士を目指したり、さらには司法試験に合格して弁護士を目指す人もいます。

司法書士試験と司法試験の難易度

現在、司法書士試験の受験資格に、年齢や性別、国籍、学歴などの制限はありません。試験によって司法書士たる知識と能力を認められれば、司法書士の資格が得られます。

しかし司法試験は、平成18年より制度が改正された、いわゆる新司法試験(現司法試験)から、受験資格として法科大学院(ロースクール)課程の修了か、司法試験予備試験への合格が必須となりました。

司法書士試験の難易度について

司法書士試験は現在、毎年7月に筆記試験が行われ、それをクリアした人が10月中旬の口述試験を経て、ようやく合格となります。司法書士の筆記試験は、午前の部では憲法、民法、刑法、商法に関する知識が問われ、午後の部では、登記(不動産登記、商業登記)に関する知識、供託や民事訴訟、民事執行、民事保全の知識、その他実務の知識(司法書士法)が問われます。口述試験については、筆記試験に合格する能力があれば特に問題はありません。

司法試験の難易度について

一方、司法試験は、毎年7月、3日間の論文式試験と短答式試験の、計4日間行われます。
この論文試験は問題文だけで数ページに及び、高度な読解力や分析力、論理構成力をもって論文で解答する必要があります。やはり司法試験は、国内の資格試験では最難関の一つであり、司法書士試験もそれに続く難易度と言われています。

司法書士から予備試験を経て弁護士、は現実的?

司法試験の受験には、法科大学院課程を修了し、法曹に必要な能力を習得することが必須となります。しかし法科大学院の入学資格は大卒(大卒見込み)か、大卒でない人は、各法科大学院が実施する審査試験に合格する必要があります。

また課程修了には2年から3年かかるため、現役の司法書士が働きながら修了することは非常に困難です。司法試験予備試験とは、時間や費用などの問題で法科大学院課程が難しい人に向け、その合格者は法科大学院修了と同等の能力と見なし、司法試験の受験資格を認める試験です。この予備試験の受験資格に、年齢性別や学歴、国籍などの制限はありません。

また予備試験で問われる知識は、憲法、刑法、民法、商法、民事訴訟法と、刑事訴訟法、行政法、実務基礎、一般常識になります。司法書士は、この中ですでに最初の五つの法知識に関し、司法書士試験の時点でほぼ習得済みになるため、残りの科目を重点的に学習すればいいことになります。また司法書士として一定の実務経験があれば、予備試験に必要な知識がある程度、身についていることが多く、司法書士が司法試験を目指す場合、予備試験の経由がより現実的と言えます。

まとめ

司法試験と司法書士試験は、それぞれ国家資格試験の最難関といわれる試験です。近年の合格率は司法試験で約40~45パーセント、司法書士試験は約4~5パーセントになります。これだけ見ると、司法書士試験のほうが難関に見えますが、司法書士試験は受験資格が限定されないのに対し、司法試験は受験にロースクール修了や予備試験の合格が必須であり、受験者は法律に関して一定水準以上の学識がある人ばかりになります。それでもなお合格者は全体の4割程度という厳しい試験なのです。ただ、司法書士試験に合格して実務の経験を積むことは、それ自体が自然と司法試験に活かせる勉強をしていることになります。さらに司法書士が司法試験を意識することで、実務についてもより深い理解・考察ができるようになります。司法試験に向けた勉強が、そのまま司法書士の実務に活かせるという側面もあります。現役の司法書士が弁護士になるため司法試験を目指すことは、成功すればキャリアアップになることはもちろん、司法書士としての実力を高めるためにも非常に有意義なことと言えます。

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