司法書士は学歴が問われる?高卒で合格する難易度とは

資格試験の中でも人気の高い司法書士試験ですが、受験資格に学歴や年齢による制限があったり、有利不利はあるのでしょうか。ここでは司法書士試験についてその概要(難易度)なども解説して、合格を目指せる勉強方法を紹介していきます。

司法書士試験に合格するのは高学歴の人?

司法書士試験は学歴に関係なく受験できる

司法書士試験というと、「法律の知識が必須であり、そのため大学法学部出身などの学歴が必須」というイメージがあります。しかし実際は、司法書士試験の受験資格には学歴による制限はありません。よく比較される司法試験の場合は、受験資格として「司法予備試験への合格」か、「法科大学院で法律に関する知識を、法学未修者過程なら3年、法学既修者過程なら2年間習得して必要教育課程を修了する必要」があります。しかし司法書士試験には、学歴による要件はもちろんの事、年齢による要件や国籍に関する要件も定められていません。どなたでも受験できる試験の為、実際に司法書士として活躍されている方には高卒の方も多くいらっしゃいます。

司法書士には年齢制限もない

繰り返しとなりますが、司法書士試験の受験資格には年齢制限もありません。法務省発表による合格者の年齢区分によれば、平成30年度では合格者の平均年齢は38.77歳であり、30代の合格者が一番多く、次いで40代という順番になっています。少数ながら20代前半で合格するケースもあり、また逆に60、70代で合格する人も一定数います。受験生の多くは学生ではなく、実際には一定の社会人経験を経て、働きながら勉強を続けて試験に合格し、独立開業したり、転職するなど、ミドル層が中心となっています。

問題は学歴でない司法書士試験とは

司法書士試験に学歴や年齢の制限はないとはいえ、毎年の合格率はほぼ3%~4&台と、非常に狭き門でもあります。法律系資格という事もあり、法律の学習経験がある法学部出身者が受験生には多いです。法律の基礎知識に加え、法律の勉強のノウハウを会得しているという理由が理由となります。しかし、それでも合格者の過半数は法学部とは関係のない学部であったり大卒という学歴ではありません。

司法書士試験はどのくらい難しいのか

司法書士の資格取得を考えている人から、司法書士試験はどのぐらい難しいのか?という声はよくあがっています。平成30年度の例を挙げると、出願者数17668名に対し合格者数は621名。この年の合格率は3.5%です。例年おおむね3%台で、国家試験では司法試験に次ぐ難易度といわれています。これは試験問題が難しいという理由ではなく、司法書士の過当競争を避けるため、毎年の合格者数を適正な人数にしているという理由もあります。合格者は概ね出願者の上位3~4%の間となる競争試験でもあります。

司法書士の人気の理由

司法書士試験に合格し、いくつかの研修を修了したとは、各地方にある司法書士会の名簿に登録されて司法書士として活動をスタートすれば、独立開業ももちろん可能です。その場合は社員2名以上の司法書士法人を設立することができます。資格を得た直後の司法書士の多くは、まず先輩司法書士の事務所に就職するか、自身の事務所を開業する他、司法書士の求人を出す企業に就職して、会社の法的業務や書類作成を担当する企業内司法書士になるというコースもあります。司法書士有資格者に対する司法書士事務所や企業の求人は常に一定数あり、年収も平均で500万円から600万円程度になります。受験資格に学歴や年齢の制限がない上に、合格すれば安定して働き続けられる点から、司法書士試験は資格試験の人気ランキングでも常に上位に位置しています。

司法書士試験は勉強時間の確保が重要

司法書士試験は法学部出身でなくとも、合格は十分に可能です。ただし司法書士の業務に関する法律を中心に、判例や先例というものまで幅広く覚えなければなりません。また、なじみの薄い科目を学習しなければならない点や手続きに関する法律も多いことから、覚えなければいけない分野も多く、そういった意味では日本一難しい資格試験とも言われます。合格者の学習時間のアンケートによると、合格までの勉強時間は、合格までに要した期間にもよりますが、およそ3000時間程度(1年で1000~1500時間程度)と言われています。
特に司法書士は社会人として働きながら合格を目指す人が多いため、必要な法律知識を習得するためには、一年以上の期間をかけて、一日の空き時間の多くを勉強に充てる生活を続けることで司法書士試験に合格するための知識を身に付けていくことになります。

司法書士試験は勉強法の確立が重要

社会人が司法書士試験の合格を目指すには、資格試験予備校への通学科や通信講座を利用することは有効です。また、その際は漠然とした計画ではなく、試験当日までの年間スケジュールを立て、必要な勉強を確実にこなすための計画や、それを実践するために、わずかな空き時間にも学習や復習を行うことなど、徹底することは必要です。その中で自分が把握しきっていない知識上の弱点を割り出し、その都度、補完していくなど、無駄のない効率的な勉強法を実践することが必須になります。

まとめ

司法書士試験合格に必要なのは、業務に必要となる法律知識と、資格を得てからも新たな法律の制定や改正に対応できるよう、必要な勉強を続ける勤勉さです。職務上の条件は、司法書士としての能力と職業倫理、プロ意識があるかどうかであり、それ以外の学歴、年齢などはまったく不問です。したがって高卒の方や、転職を考えるミドル層の社会人、高齢者であっても、試験に合格する実力さえあれば司法書士の職業に就くことができます。そして司法書士の資格を得られれば、常に一定数の求人需要があり、安定した仕事を続けることができます。しかしそれだけに、司法書士試験の志願者は一定数以上存在し、また、試験合格のために覚えるべき知識が膨大でありながらも、合格者数は志願者の上位3~4%となりますので、難易度の高い試験になります。綿密な学習スケジュールを立て、効率的な勉強をする経験は、習得した知識だけでなく、合格後、司法書士としての仕事を続ける上でも非常に役立ちます。難易度の高い試験ですが、地道にコツコツ勉強することが苦にならず、長期に渡って安定して働くことを考えている人なら、目指す価値のある資格です。