司法書士の難易度はやっぱり高い?合格に必要な勉強時間とは

難関資格試験の一つと言われる「司法書士への道のり」。実際の司法書士試験の難易度や受験数、そして、司法書士試験に合格するために必要な勉強時間など、これから司法書士を目指す人が気になるポイントについてまとめました。

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司法書士試験について

司法書士になるために受ける「司法書士試験」の難易度は、検察官、裁判官、弁護士を志す人が受ける「司法試験」に次いで高いとされます。いずれも法律を扱う専門職にとって重要であり、まさに難関と言える試験です。

司法書士試験の概要

司法書士試験は、司法書士に必要とされる知識や応用能力を判定するための試験です。受験資格が広く与えられているのも特徴で、年齢、性別、学歴、国籍などに関わらず、すべての希望者の受験が可能とされています。

司法書士試験は以下で構成されています。

① 知識を問われる筆記試験
② 筆記試験の合格者を対象とした口述試験

筆記試験は毎年7月の第1日曜日に実施され、憲法・民法・商法・刑法の4科目に関する知識を問われる午前の部が2時間で35問(5肢択一式試験)、司法書士の主な業務に関わる7科目、民事訴訟法・民事保全法・民事執行法、司法書士法、供託法、不動産登記法、商業登記法の知識を試される午後の部から成ります。午後の部には5肢択一式試験の他に記述式試験という実際の登記記録の作成業務に関連する出題もあります(択一式35問、記述式2問で3時間)。

このように、筆記試験は午前の部、午後の部に分けられ、合計11科目が試験対象とされています。低い合格率もさることながら、普段なじみの薄い法律や、その法律の確かな知識、高い判断力や集中力などが求められるため、試験制度が導入された昭和53年から現在まで、非常に難易度の高い試験として難関資格といわれています。

筆記試験合格者を対象に行われる口述試験は試験官二人からの質問を面前で回答していく試験です。不動産登記や商業登記の他に司法書士法などにて司法書士になるための心構えなどを質問されることが多く、今のところは筆記試験合格のレベルに ある方で口述試験の受験会場まで行かれた方については、口述試験で不合格になったという話は出ておりません。

司法書士試験の受験者数の推移

平成17年から平成23年の間には、司法試験制度改革の影響で出願者数が3万人以上となるなど出願者が増加しましたが、平成元年から現在に至るまで平均的に毎年1.2~1.5万人ほどが受験しています。
(参考:法務省 https://www.moj.go.jp/content/001383469.pdf

受験者数についても、徐々に減少の方向にありましたが昨年は微増となりました。しかし、各年の出願者数との兼ね合いを考慮すると、出願者数に対して約80%が受験をしている傾向にあり、以前とは比率的には大きな変化は見られません。昨年(令和4年)の数字を参考に見てみると出願者数は15,693人、その中からの受験者数は、出願者数の約81%にあたる12,727人、そして、合格者は出願者数に対して約4.2%の660人となっています。

司法書士の需要について見てみると、求人数も増加しており、高齢化社会への変化、国際化など、これからの社会情勢の変化などを受け、司法書士に対する社会的なニーズや司法書士としての社会貢献度は、今後、ますます上がっていくと考えられています。

司法書士試験の合格率4.2%を他の資格と比較すると

司法書士試験の合格率は4.2%(同じく令和4年時点)と、合格率だけを見ると非常に挑戦し難い印象を受けます。

司法書士と宅建などの難易度を比較すると

また、司法書士試験以外でも、非常に難易度が高く、難関とされる試験では、不動産業界における宅建士を目指すための「宅建士試験」、貿易のエキスパートとされる「通関士試験」などがあげられます。宅建試験での合格率は15%から20%ほど、そして通関士試験では10%から20%ほどと、これらの数字と比較しても司法書士試験の合格率の低さがより目立ちます。

司法書士試験の合格率を悲観すべきでない理由

国家試験の難関たる合格率を打ち出す司法書士試験ですが、それは、学歴や年齢に関わらず誰もが受験ができるという「受験資格が限定されていない」現状に起因する点も大きいとされています。

記念受験という言葉があるように、認知度があまりにも高い資格や学校は、多くの人から「とりあえず受けてみたい!」という憧れに近い感情を抱かれていることも事実です。

また、試験合格者のほぼ全数が試験後に司法書士として活躍する機会を持つことでも知られています。しっかりとした法律への知識、さらには実務性の高い知識を身につけているため、即戦力となり得る実用性の高い資格であることなども、司法書士試験の人気に拍車をかけ、結果的に合格率を下げてしまっている理由にあげられるのではないでしょうか。

「合格率4~5%」は確かにインパクトのある数字ですが、司法書士試験の合格者数は社会情勢などに振り回されることもないため、自分のペースで学習を継続していけば着実に合格へ近づいていける資格とも言えます。そのため、これから司法書士を目指す方には、“受験者全体の合格率”だけではなく、ご自身の学習時間の確保や将来の夢を実現するために学習をスタートできるようであれば、ぜひ学習開始を検討していただければと思います。

難易度の高い司法書士試験に必要な勉強時間

国家資格を取得することのできる試験にはさまざまなものがありますが、当然、その難易度も各試験によって異なります。難易度が高いとされる法律系資格試験には、司法書士試験のほかにも、司法試験、弁理士試験、行政書士試験などがあげられます。

目安となる勉強時間について、おおまかな数字で見てみましょう。以前から「司法書士試験に合格するには勉強時間は最低3,000時間ほど必要」と言われており、この表現はあらゆる媒体でも見かけます。
勉強する“期間”としては、1年から3年ほど必要とされているため、1日の勉強時間を単純計算するとしたら「1年なら1日8時間(3,000時間÷365日)」「3年なら1日2時間(3,000時間÷1,095日)」が目安ということになります。当然のことながら、受験のみに専念している方と、働きながらの方とでは勉強に充てられる時間も大きく変わるので、合格までの計画を立てる際の参考になるのではないでしょうか。こうしたライフスタイル別の勉強時間については、いずれ他の記事で細かくご説明できればと思います。

超難関の「司法試験」の勉強期間が「司法書士試験」より短め?

ちなみに、超難関とされる司法試験では、司法書士試験よりも少し短めの1、2年ほどと言われています。しかし、この差は実質的に誰もが受験可能な司法書士試験とは違い、司法試験には法科大学院課程修了、また司法試験予備試験合格者に限定されるという受験資格制度が設けられているためだと仮定されます。また、いわゆる専念受験生の多さも反映されています。

そのほか、同程度の難易度だとされる弁理士試験では、1年から3年、行政書士試験では1年ほどの勉強時間が必要とされることが多いようです。このように、合格のために必要な勉強時間だけをみると、長い準備期間が必要とされる司法書士試験突破ですが、しっかりと基本をおさえた勉強をすることで、確実に合格への道が開ける試験でもあるのです。

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