2020年12月から実施されました日商簿記検定のネット試験で実際に受験された方のレポートをまとめてみましたのでご案内させていただきます。
日商簿記ネット試験レポート3級
1:会場
会場は各テストセンターにて実施。
2:受験申込の仕方
簿記HPからネット試験の受付ができる。メールアドレスが必須。
各会場のテストセンターの日時を確認して、空いているところで予約をすることができる。予約は受付の早い者から確定される。
受験料
- 受験料は3級:2,850円(10%消費税込金額)
- ※別途事務手数料550円(10%消費税込)が別途発生するため実質3,400円(税込)
- 支払い方法はコンビニ・クレジットカード・ペイジー(銀行ATM・ネットバンキング)
試験前日に「受験前日のご確認」メールが届き、改めて受験区分と会場のチェックができる。
3:当日の流れ
【試験前】
① 試験開始30分前から受付。※開始5分前までに入室する必要があります。
② 受付で試験名と名前を伝える。
③ 身分証明書の確認。※テストセンターによっては使用する電卓も確認。
④ IDとパスワード、その他注意事項が書かれた紙を渡され、署名をし受付で確認してもらう。(バインダーにペンも挟んであり、メモ用紙2枚、試験本番で使用する)。
⑤ 鍵付きロッカーに上着、荷物、ポケットの中身(携帯、腕時計、ティッシュ、ハンカチ等)をしまう。
⑥ ④の用紙と身分証明書、電卓、ロッカーのカギをもって入室。
※準備ができたら、開始時間前でも始められる。
【試験中】
① 試験官にパソコンまで案内され着席。
② いくつか試験名が表示されているので「簿記検定」を選択。
③ ログイン画面になり、用紙に記載のIDとパスワードを入力。
④ 次の画面で試験の注意事項など確認。
⑤ 次の画面で画面右下に試験開始ボタンが出現。
「試験の準備ができました。よろしければ試験開始ボタンを押して試験を開始してください。」
⑥ 試験開始ボタンを押すとすぐにカウントダウンが始まる(画面下部中央)。 ※最初の画面では第一問が表示されるが、画面左下に第1問から第3問までのボタンがあり、いつでもタブが切り替えられる。 ※画面右下には試験終了ボタンが常にあるのでいつでも終了できる。
【試験後】
① カウントダウンが0になるとすぐに操作できなくなる。
② ポップアップで試験終了と表示されるので確認ボタンを押す。
③ 画面が切り替わり、結果が表示される(点数)。
※大問それぞれの獲得した得点が表示され、合計70点以上なら合格と表示される。
④ 左下に印刷ボタン、右下に試験終了ボタンが表示される。 ※試験前に必ず印刷ボタンを押して印刷してくださいと案内があったので印刷した。
⑤ 持ち込んだものをすべて持って退出。
⑥ ID・パスワード用紙とメモ用紙を受付に渡し、最後にもう一度身分証明書の確認。
⑦ 印刷された結果用紙を渡してもらう(会場によっては希望すればクリアファイルがもらえる)。
⑧ ロッカーから荷物を出して終わり。
4:日商簿記3級の試験概要
- 試験時間:60分(3級)
- 出題形式:大問3つ
- 出題内容:
- 大問1…仕訳問題(全15問)
- 大問2…帳簿記入問題・仕入台帳や現金出納帳・補助簿・勘定記入・理論問題等などから、小問2問が出題される。従来の試験の第2問・第4問のような問題
- 大問3…試算表から損益計算書と貸借対照表を導き出す問題、精算表・財務諸表作成問題等などから1問出題 配点35点。従来の試験の第3問・第5問のような問題
- 配点:大問1…45点、大問2…20点、大問3…35点
- 解答形式:基本的に勘定科目は選択、数字は自分で入力する。
5:日商簿記3級の解答形式
今回受験した問題での解答形式は、
「大問1」
問題文ごとに回答欄が4行あり、科目をプルダウンから選び、金額をキーボードで入力、選択肢は問題文中にはなく、プルダウンで確認する勘定科目を5つから選択、選択したものが科目名で表示される。
※数字以外を入力すると空欄に戻る ※数字はカンマなしで入力するが、エンターを押すと自動でカンマがついて表示される
「大問2」
[問1]
- 利息勘定の問題
- 日付とその日の取引が書いてあり、勘定の空欄を埋めていく。
- 科目はプルダウンから選び、金額はキーボードで入力 ※日付も空欄になっているが、採点対象ではないため、入力してもしなくてもよい
[問2]
- 語句選択(4問)
- 簿記初級の第1問のような感じ(選択肢の中で補助簿はどれかなど)
「大問3」
- 精算表の問題
- 10個の整理事項等をもとに入力していく
- 修正記入、損益計算表、貸借対照表が2,3か所を除きすべて空欄
- 勘定科目の空欄は手入力(□利息、雑□、当期純□など)
6:受験者の感想
大問1の仕訳の問題が従来試験と比べると多く、そこで時間がとられてしまうと後の問題を解く時間が無くなってしまう。大問1は難易度は易しく、素早く解くことができる準備が必要だと感じた。
従来試験と比べると問題の総数が少なく、試験時間も60分となっているので、スピード勝負。素直な問題(メモを取らなくても解ける)が多いが、実際に問題用紙が無いので、大3問は計算がしにくく、問題が解きにくいと感じた。
また、画面下部でカウントダウンしているのでプレッシャーになり、全体的なレベルの差は従来試験と比べあまり無いように感じた。
なお、従来試験より易しい問題が中心ということもあってか、ネット試験のほうが合格しやすいと感じた。