Y.Gさん(31歳、女性)
【合格科目】簿記論(4)
【受講コース】簿記論 レギュラーコース(初学者対象)
【職業】会計事務所勤務
【1日の平均学習時間】平日2.5時間、土日4時間
【試験までの総学習時間】約1,040時間
※合格科目のカッコ内の数字は受験回数です。
クレアールを選んだ理由
税理士試験の勉強期間はお恥ずかしい話ですが、中断期間はあるものの約10年です。最初に合格した財務諸表論は独学で平成25年に合格しました。
その後独学では厳しいと思い大手予備校の通学講座で消費税法を受講していましたが、残業・体調不良等で講義を欠席してしまい、その後の授業についていけず挫折したという経験がありました。
そのため、自分のペースで進められる通信講座にとても大きなメリットを感じていました。また、他校ではありますが通信講座で前々年に社労士試験、前年に国税徴収法に取り組んで結果を出していたということもあって、通信講座であっても真剣に取り組めば結果を出すことができるという確信があり、通信講座以外は選択肢にありませんでした。
数ある通信講座の中でもクレアールを選んだ理由としては、「非常識合格法」がうたわれていたことと、総合問題の解法テクニックに特化した授業(解法マスター)があることに魅力を感じたのが決め手となりました。
また、講義をお試し受講でき、河野上講師は非常に分かりやすく話をされる方だと感じ、この方の講義であれば一年間頑張れると思いました。
講義について
基本に立ち返ることの大切さ
財務諸表論は合格、日商簿記1級も取得していたため、講義で扱われた論点については真新しいと思う内容はありませんでした。それでも初学者向けの基本講座を一から受講してよかったと思っています。
前回受験から時間が経っていて細かい部分を忘れていたというのもありますが、試験に合格するための力が正しく身につく講義だったと思うからです。
ただ知識があるのと、試験で点をとるためのスキルは全く別物です。どこか自分の力を過信していた部分があり、蓋を開けてみたら実力不足を痛感しました。
大学でも会計学を専攻していて発展的な部分まで知ってはいたので、独学時代はそういうところばかり勉強して「絶対に落としてはいけないところ」の対策がおろそかになり、試験に落ち続けるということを繰り返していました。
クレアールの「非常識合格法」はまさしくその逆で「絶対に落としてはいけないところ」を何度も練習するカリキュラムです。実際、基本項目は事務作業レベルでこなせるようになるまで練習しました。大手の模試も受験して、クレアールでは未学習の論点も一部出題され思ったより点数が伸びず不安になったことも事実ですが、結果論にはなりますが、最終的に本試験での合否を分けたのは基本的な部分を落とさないことだったと思います。
本試験での問題の取捨選択
独学時代も簿記論は問題の取捨選択が重要で、捨てる問題を見極める必要があるのは知っていましたが、実際にどういった問題がその「捨てる問題」に該当するのかが正直言って分かっていませんでした。
答練の解説では「ここはとらなければならない」「ここは捨てる」のラインをいつもはっきり示してくれたので、自分の中で基準が次第に明確になっていき、本試験では迷うことなくシミュレーションどおりに取捨選択できました。
令和4年の簿記論は特に問題の取捨選択が合否を左右したと言われているので、重要度のメリハリをつけて勉強できたことが合格を大きく引き寄せたのではないかと思っています。
仕事との両立
スキマ時間とデジタル教材の活用
正社員勤務ですので平日の昼間は勉強できません。
出勤前と帰宅後にそれぞれ1時間程度は勉強していましたが、それ以外に重視したのは通勤時間などのスキマ時間の活用です。他の科目ならスキマ時間で理論暗記を進めるというパターンはよくあると思います。そうした時間は電卓を叩けないので計算のみの簿記論の勉強ができるのかと思われるかもしれませんが、この時間で仕訳のひな型や勘定分析図、下書きのフォーマットを眺めて頭に焼き付けました。
クレアールでは教材はすべてPDF版がありますし、クラウドのノートアプリ等も活用して、いつでもスマホで勉強できるようにしてスキマ時間を無駄にしないようにしました。テキスト何冊分もの内容をスマホ一つで持ち歩けるので、本試験当日も最終確認に役立ちました。
また、答練は基本的に何度も解きなおしをするものですので、印刷に便利なPDF版があるのはこの点においても非常に重要なことだと思います。
戦術の工夫
受験専念ですべてを勉強に捧げられる方であれば、発展的なところまで勉強してもよいと思いますが、仕事などで時間が限られている場合そうはいきません。
これを書いているときはカタールW杯が開催されていた頃なのでサッカー日本代表をたとえ話として使わせていただきますが、日本がドイツやスペインに真っ向勝負を挑んでも勝てません。ワンチャンスを確実に仕留めて点を獲り、守るときは割り切って守る、というように戦い方を工夫していくことが、不利な条件でも猛者揃いの税理士試験を突破する鍵になるのではないかと思います。
最後に
簿記論は何度挑んでも合格できず、もう一生合格できないのではと悩んでいました。
最悪大学院に行ってダブルマスター(税法2科目に加え会計1科目も修士論文による免除を受けること)かな、と思っていました。でも、そこまでして税理士になる意味があるのだろうか、自分は税理士に向いていないのではないかと長い間悩んで、苦しんでいました。
河野上講師やクレアールのスタッフの皆様の力を借りて、辛かった日々にようやく終止符を打つことができました。皆様には感謝しかありません。