「通勤の車中でも講義音声を活用できる!スキマ時間を大切に簿記論合格」H.Sさん

H.Sさん(40代、女性)

【合格科目】簿記論(2)
【受講コース】1.5年簿財アドバンスコース プランD 
【職業】パート(税理士事務所)
【1日の平均学習時間】5月までは平日が0.5時間・週末は2時間
           6月以降は平日が2時間・週末は4時間
【試験までの総学習時間】令和4年の試験に向けての部分のみに限ると、約300時間
(簿記論は2回目の受験でしたので、講義をじっくり視聴することは稀でした。学習時間のほとんどは、計算問題を解くことに使ってきた時間です。)
※合格科目のカッコ内の数字は受験回数です。

令和4年の税理士試験で簿記論を受験し合格しました。
特に学習方法と試験会場での気持ちの持ち方にしぼって、私の経験をお伝えしようと思います。

目次

私の学習方法

各論点の学習に関して

簿記論の受験は2回目でした。初年度は簿記論と財務諸表論の2科目受験を目指して学習していました。
初年度の段階で、既に講義動画を繰り返し視聴するということをしていました。また、ありがたいことに財務諸表論は初年度に合格することができました。2年目は簿記論一科目の学習を行なうことにしました。

2年目の簿記論の学習では、講義動画の全てを視聴することはせず、ダウンロードした講義音声を通勤の車中で聴いていました。私は電車を日常的に使用していません。日常の移動手段は車です。ですので、移動時間に書籍や動画を見ることができません。

1年目の時は講義もしっかり見ないとわかりませんでしたので、講義を受けることを帰宅して行うことが必要でした。また、車中では財務諸表論で解答するための理論問題集音声を流していました。
2年目は車中では講義音声を聴くことをしていました。その音声を聴きながら、「ここはわからないな」というところをピックアップして、その部分だけ帰宅してから講義動画で学習し直しました。音声で聴いてみて「大丈夫そうだな」と感じた部分は、仕事が終わった後にすぐに問題を解く作業に移りました。

動画をなるべく聴くだけにしたのは、講義の部分のみです。答練解説は自宅で視聴しています。

覚えにくい言葉の覚え方

デリバティブなど、特定のテーマでしか出てこない勘定科目は、いざという時に頭に浮かんできませんでした。
万人にお勧めできる方法ではないのですが、私はこういう言葉を腕に書きます。このやり方のことを文章にして書くのは、正直恥ずかしいです。でも、これが一番覚えました。もちろん試験当日にはやりません。がんばって勉強してきたのに、カンニングを疑われて退場させられたらたまらないですから。

私の日常的な移動手段は車ですので、すきま時間の活用が難しい状況です。これは、そういう状況でもすきま時間を活用するための苦肉の策です。
一日ごとに覚える言葉を決めます。それをなるべく早い時間帯に腕に書きます。大体の場合は、勘定科目一つだけです。半袖の時期なら、半袖をちょっとめくったあたりですかね。それを、その日一日のふと思いついた瞬間に何度も見ます。
赤信号で止まった時、職場でトイレに立った時、買い物でレジに並んだ時etc。机に向かって問題を解く時間とは別に、これをやります。自分にとってなぜかスラスラ書くことのできない言葉を、一日に1つずつ覚えます。一日のうちに、5回から10回は見て反復できます。
夜になってその文字をお風呂で落とすときは、「本当にもうこの言葉を消して大丈夫なのか?」と自分に問いかけます。一日かけて覚えると、相当記憶に定着します。定着していなかった言葉は、また後日腕に書くことになります。

ちょっと変な人ですよね。ですので、万人向けではありません。今年は簿記論の受験でしたので勘定科目を書いていましたが、前年は財務諸表論受験もしましたので、かなり腕に書きました。
一日に1つの言葉を集中して覚えることの他に、先生が指導してくださったように、自宅の壁にも反復して確認したい資料のコピーを貼っていました。

答練との向き合い方

答練を解いたら、まずは必ずクレアールに提出して丸つけをしてもらうようにしていました。自信はないですし、恥ずかしいと思いながらの作業でした。それでも提出するようにしていました。
まずは提出すれば、「ここまで学習が進んでいる」という区切りがつきます。それと、くせ字のせいでもったいない失点をしていないかを確認できます。それが分かると、次の答練からトレーニングをしておけますし、試験当日に自分のくせ字に対する不安を持つ必要もなくなります。
私に関して言えば、答練の1回目に高得点を取れたことはありません。でも、答練は復習できます。だから、初見で解いて提出する段階では、高得点を得ることを目的にしないようにして、落ち込まないようにしていました。

それと、答練に関するメモ書きをするノートをひとつ作っていました。これは日商簿記3級の学習を始めた時からやっていた方法です。
答練で出題された論点(減損やキャッシュフロー計算書など)が何か。それはできたか。できなかったのは理解不足か、ケアレスミスか。ケアレスミスなら、どのようなケアレスミスか。理解不足なら、何の理解に苦しんでいるのか。
ノートに書く量は、1つの答練に対してA5用紙片面1枚程度です。このことに時間を割くのは、主に答練の初回解答直後です。その後の解きなおしの時は、それにほんの少し書き足す程度です。わざわざ振り返ってこのノートを作るのは、時間と手間がかかります。そうとわかっていても、私はこれを作ります。なぜなら、試験直前に見る資料がこれだからです。

これを作っていると、試験当日に自分にとって忘れやすく、直前に目を通しておきたいものを一気に追うことができます。
それと、私のすきま学習は腕に勘定科目を書いて覚えることだということは既にお伝えしていますが、お昼休みなどにほんの5分程度の時間ができた際にも、このノートを見ます。それなので、バッグに入る大きさのノートを使います。
自分の苦手が集まっているので、たまにこれが原因で落ち込むこともあるのですが、試験当日に自分にとってさらっておきたいことばかりが集まっているノートがあるのは頼もしいことです。

試験会場での気持ちの持ち方

公開模試について

私は公開模試だけは、クレアールのものに加えて他の予備校主催のものに参加しました。
私は試験当日に緊張しやすいタイプだと思います。試験当日になって、急に試験官や他の受験生が居る状況に置かれたら、緊張しすぎたり驚いてしまったりするのではないかと感じました。そういう事情ですので、試験会場に足を運んで受験するタイプの公開模試に参加しました。

案の定、その公開模試では空気にのまれて集中できませんでした。点数もひどく悪かった記憶があります。公開模試の成績が悪いと、私はこの世の終わりのような気持ちになってしまうのですが、「こんな風に緊張して集中できなかったのが、本試験じゃなくてよかった」と言い聞かせることにしていました。

試験当日の心構え

試験当日に会場に入ると、他の受験生がとても優秀そうに見えます。普段であれば、この考え方が極端なことだと理解できますし笑えます。ですが、試験当日には私は本当にそのように感じてしまいます。電卓の練習をしている人を見ても、とても早く入力できているように感じます。知り合いのいる受験生が世間話をしている姿を見かけると、余裕があるように見えます。そのように過ごしていると、どんどん委縮して緊張感が増してしまいます。

それに対処する方法として、受験の先輩から教えてもらったアドバイスがあります。私にはそれがとても役に立ったので、ぜひお伝えしたいです。
先輩が教えてくれたのは「他の人もたぶんあなたと同じように思ってるよ。あなたのことを見てる他の受験生も、すごそうな人がいるなと思ってあなたを見てるよ」ということでした。

そのようなアドバイスを受けていても、それでも試験会場に入ると他の人ばかり優秀そうに感じてしまいます。そこでもう一度、このアドバイスを思い出すように気を付けました。一年に一回しかない試験に向けて必死で学習してきたのに、当日委縮して緊張しすぎてしまえば、気持ちのやり場がないですよね。
それなので、「このように感じるのはよくあること。みんなも同じように思っている」と言い聞かせました。私はこう言い聞かせて、深く呼吸をして、自分が答練後に作成したノートを確認して、電卓に少し触って、開始までの時間を過ごしました。

それと、私は時計ではなくストップウォッチで試験時間を見ています。普段は音が出ない設定にしてあるのに、当日の移動中にどこかを押してしまったようで、その日会場で急に音が出てしまいました。焦ってそれを調整していたのですが、しばらくして試験官から「音が出ない設定になっていますか?」と直接話しかけられて、少しの間頭が真っ白になりました。
たくさん準備していても、当日に突発事項が起きることがあります。もしもそのようなことが起きても、それもまた自分ひとりだけが経験することではなく、よくあることなのだと思います。

以上、学習方法と試験会場での気持ちの持ち方にしぼって、私の経験をお伝えしてきました。
少しでも私の経験したことがみなさんのお役に立てたなら幸いです。

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