A.Tさん(41歳、男性)
【合格科目】消費税法(10)
【受講コース】消費税法 上級コース
【職業】税理士事務所勤務
※合格科目のカッコ内の数字は受験回数です。
はじめに
30歳で受験勉強をはじめ、合格するまでの間に結婚し、2人の子供を授かり、自宅を購入することができました。なお転職は4回しています。
税理士試験は科目合格制ですので、長期計画で取り組むことができる点がメリットです。
ご自身のやりたいことを我慢せずに、並行して受験勉強できるのは税理士試験ならではと感じています。
そんな私も最初から長期計画を選んだわけではありません。
税理士試験を始めたころは3~5年で合格するつもりでした。
人生は思い通りにならないものです。
それでもこの10年間は自分にとってかけがえのない財産ですので全く後悔していません。
とはいえ短期合格を目指す方は反面教師にしていただいた方がよろしいかと思います。
税理士試験の受験動機
ファイナンシャルプランナーの資格を取得する際にタックスプランニングの内容が興味深かったため、もっと詳しく知りたいと思ったのが税理士試験することになったきっかけです。
税金は日々の生活とかかわりの深いものなのに、よく分からないので知りたいと思いました。
クレアールを選んだ理由
それは何よりも講師です。体験講義で河野上先生のお話を聞いて「なんて分かりやすい説明なんだろう」と驚き、先生の人柄も親しみやすかったのでクレアールを選びました。
また受講料が他校と比較してリーズナブルだったことも背中を押してくれました。
いまはインターネットの専門学校もあり、そちらの方がもっと安いこともあるのでしょうが、安心感でクレアールを選びました。
受験は1年で1回しかないので、安さだけで選ぶのは怖かったです。
つまり講師と受講料、安心感を総合的に検討してクレアールを選びました。
私の学習方法
朝と夜の通勤時間は受講と理論暗記、仕事の昼休みは計算問題を解いていました。
講義の配信が始まったら自宅でダウンロード。
朝の通勤の電車内では講義を1.5倍速で聞く。聞き終わったら講義のポイントを自分の言葉で整理。理論集を読んで講義内容がどのように条文に落とし込まれているか確認する。
その頃には職場の最寄り駅についているので、職場まで歩きながら理論を回していました。
計算問題は一回目で正解だった問題は数か月後に解きなおしする程度。
反対に解けなかった問題はその日のうちにもう一度やり直し。
次の日にも解いて、完全に理解できるまで定期的に解くようにしていました。
苦手な論点はずっと苦手なままでしたので直前期も繰り返してましたね。
働きながら5科目合格する方法
税理士試験は働いている受験生が多いのではないでしょうか?
なかには専念の人もいるかもしれませんが私の周りは働いているか、主婦の方が大半でした。
働いてれば、育児していれば、勉強時間が短くなるので専念よりも不利なのか。
私はそうは思いません。
忙しい人が専念に勝つ方法があります。
それは勉強の質を高めることです。
理解できていることを何度も解かない。
解けると嬉しくなって何度も解きたくなりますよね。
でもそれって合格から遠のいているんです。
得意な論点はほかの受験生も得意です。
他の受験生と同じことをしても点数を伸ばすことはできません。
嫌なことほど積極的に取り組みましょう。
あとはスマホをダラダラ見ないことです。
クレアールの使い方
クレアールの質問はメール限定です。
Excelに質問事項を打ち込んでメールし、講師が回答をして返事が戻ってきます。
電話質問ができないのは不安でしたが、実際に講義が進むと意外とそうでもないことが分かりました。
メールのやり取りなので後で確認することができます。自分が分からないことを質問事項にまとめていると、自分がどこまで理解しているか、なぜ理解できないのかを客観的にとらえることができました。
注意点としてはメールなのでその場で解決することはできません。おおむね1週間ほどかかります。したがって少しでもわからないことができたら適宜質問するようにしましょう。
ここで問題になるのがExcelで質問しなければならない点です。
私は通勤時間に受講をしていたので質問したいときにパソコンがない状況でした。
そこで持ち歩いていた手帳にメモしておき、パソコンに向かうときに書いていました。
なお、この質問システムですと本試験前は混み合う可能性が高いので、わからないことはわからないと気付いた時にメールするのが肝要です。
クレアールの教材はPDF形式で提供される
クレアールはテキストや問題集、答練もPDFで提供しています。
スマホやUSB、ノートパソコンやタブレットに入れて持ち運ぶことができます。
データなので何冊になろうと重さは変わりませんし、カバンがパンパンに膨らむこともありません。
ただし理論集はアナログにこだわりました。マーカーで色を塗ったり、書き込みをしたり。
紙なので多少手荒に使っても問題ありません。雨に濡れても壊れません。
丸めてポケットに放り込んだりしていました。
受験期間は結婚指輪よりも肌身はなさずに過ごしていました。
長いようで短い勉強期間
合否が出てから勉強する場合、勉強期間は約8か月です。
初学者が働きながら取り組む場合はカリキュラムをこなすので精一杯ではないでしょうか?
私は理論の8割をまとめるのが限界でした。
本試験では残りの2割が出題されてしまいました。
計算はほぼ満点でしたのであの理論さえ覚えていれば一発合格だったのにと今でも悔しいです。
消費税法を4年間勉強したおかげで実務では大変助かっています。それでも私は思います。
4年で合格するよりも初年度で合格する方が絶対に良いです。
税理士は一生勉強することが仕事です。合格してからも勉強しないと税務はできません。
税務のできない税理士では関与先を守ることができません。
短期合格を目指すために専門学校を有効に利用しましょう。
疲れていて勉強する気力がないときもあります。そんなときはむしろチャンスだと思うようにしていました。ウサギと亀の寓話にあるように、みんなが休むときに勉強すれば合格に近づきます。一分でも一秒でも理論の一文字でもいいので勉強しましょう。
そうすれば試験本番でも負けない自分になれるはずです。
日々の努力の積み重ねで官報合格を勝ち取りましょう。