「5科目サクセスストーリー」 宮本光一朗さん

合格体験記2013

「働きながら、5科目連続一発合格に成功!」

宮本光一朗さん

宮本光一朗さん

(2012年は、公私多忙のため受験を見送り)

目次

2010年 簿記論・財務諸表論に合格!

はじめに

第60回税理士試験において「簿記論」と「財務諸表論」、第61回税理士試験において「相続税法」と「消費税法」、第63回税理士試験において「法人税法」に合格しました。 受験にあたっては、家族をはじめクレアールの皆様には大変お世話になりました。感謝の意を込めて、合格までの軌跡を記します。

税理士を目指したきっかけ

私はメーカーで入社以来人事に所属しており、特に報酬業務を中心に携わっています。見識を広げるためにFPを取得しましたが、税務相談は業法の関係でできず、もどかしさを感じておりました。 また、かねてから一度大きな資格にもチャレンジしてみたいとも考えていました。ある日、飲み会で知り合いの税理士の先生と税金の話をしていたとき、「君ならこの世界でも十分通用するのではないか」という励ましの言葉をきっかけに欲を出し、「税理士を受験しよう!」と決めました。

クレアールの「非常識合格法」との出会い

費用はかけたくないもののさすがに独学は難しいかと思い調べたところ、ネットに「非常識合格法」といういかにも怪しげなキャッチフレーズが。訝りながらも読み進めると、簿財を1人の先生が教える、重要なところを徹底的にやってテキストは薄く、という「非常識」どころか、至極論理的な内容であり、また他校と比較して安い料金にも一目惚れして申し込むことにしました。 簿記2級の知識があれば大丈夫ということで、10年前に取得した知識だけで講座に臨みました。講義は刺激的で楽しくて仕方なかったのですが、T勘定集計すらできなかったので最初の答練では時間内に最後まで到底行き着くこともなく、落胆。「本当にこんなものができるようになるのだろうか」と、とても不安でした。 講義は1.5倍速で聞いて時間短縮を図ったものの、週3回分の視聴をこなすだけでも大変で、そこに基本問題集をせいぜい2回転、理論暗記に至っては全く手につかないまま年末に至りました。特に人事業務は年末に相当な忙しさを迎えるので、講義すらオンタイムに視聴できない状況でした。

仕事・家庭との両立

そのような中、1月からはリーダーとして仕事の領域も増し、いかにパフォーマンスを落とさずに切り回せるかが大きな課題となりました。年始から応用期に入り、ひたすら答案練習が続きますが、オンタイムに受け続けるだけでも精いっぱいの状況でした。返ってきた答案を見て「だんだん点数が落ちてゆくね」と妻が心配そうにつぶやいた夜、本気で撤退も考えましたが、とにかく1年間やるだけやってから決めよう、と気持ちを切り替えました。 さらに5月にはその妻も育児休業から復帰し、分担も増えたことで時間のやりくりも相当大変になりましたが、仕事を割り切って早く片付けることを覚え、そちらでも成長があったのではないかと思います。

学習方法と試験への取り組み

時間的には不利な状況にあって絶対的な勉強時間数が確保しにくい中、一発合格には明確な方針を持って臨もうと思いました。 私は暗記が得意でないので、とにかく計算力重視で頑張ろうと決めました。簿記論攻略に必要な計算力をつけておけば財務諸表論の計算にも生かせて一石二鳥ですし、仮に理論は平均レベルでも、同じ「あと1点」を計算で3つくらい他人より多く解答欄を埋められたほうが合格に近いと自己分析しました。本番までは応用答練3~4回転、直前答練1回転を「いかに正確性を保ちながら貪欲に1問でも多く答えられるか」を重視して取り組みました。 これに加え、一発勝負で勝つため「いかに本試験で普段通りにできるか」を重視しました。試験当日は誰もが雰囲気にのまれてパフォーマンスが落ちるものですが、何とか自分だけ踏みとどまるだけで5点くらいのアドバンテージがあるものと信じて注力しました。河野上先生の「模試の受験環境はあえて逆境を選ぶこと」というお言葉どおり公開模試は事務局にお願いしてわざわざ大阪会場で受験させてもらい、慣れない場所での受験でイタイ目に遭ったことも糧になりました。 また、先生から試験当日朝は30分程度の軽いエクササイズの問題を解くように勧められて解いてみたところ、普段は間違えないようなところをボロボロと落としたことを目の当たりにし、苦笑。かえって落ち着いて本番に臨めたのが大きな勝因だったと確信しています。

簿記論・財務諸表論の受験を振り返って

働きながらも簿財両方を一発で合格することができましたが、実感できることは、魔法みたいな勉強法でラクラク合格!ということは、これが仮に他校だとしてもあり得ない試験だというこということです。しかし現に合格した私から間違いなく言えることは、河野上先生の教えを守って試験を受けていればちゃんと受かった、ということです。 河野上先生は、講義内容が面白いというだけでなく、「プロフェッショナルの心得」というものが絶えず発信されていました。とにかくあきらめないこと、言い訳しないこと、自分で考えること、という教えが心に響き、つい誘惑に負けて折れそうになる心をいつも助けていただきました。これからもぜひ素晴らしい授業を続けていただきたいと思います。 私もまだ5科目中2科目を受かったにすぎないまだ一受験生ですので、大きなことを申し上げるのも僭越ですが、これをお読みになっている方が手強いライバルになる前に、何とか合格を勝ち取りたいと思います。

2011年 相続税法・消費税法に合格!

2月までほとんど勉強できない状況に

クレアールの「必要なところだけ最小限」の勉強法は自分のスタイルに合っていると思い、簿財受験後も引き続き受講することにしました。税法の開講科目は法人・消費・相続の3つになりますが、法人税法は簿財に不合格科目があると消化できないリスクが高いと思い、最悪片方が撤退可能な消費税法と相続税法の2科目を選択しました。 結果は簿財合格。12月には晴れて税法科目に腰を据えられるようになったのですが、一方で大きな問題がありました。 それは、連日深夜まで勤務し、さらに休日出勤も恒常化する状況が秋以来続いていたことです。勉強時間はおろか、満足な睡眠時間を確保することすら難しいような状況でした。それでも何とか講義だけは遅れずに聞くようにし、基礎答練も何とか提出しましたが、本当に出したのが精いっぱいで、あきれるような点数で返ってきました。 そして1月以降環境は好転するどころかさらに悪化の一途。ついに体に変調をきたしてしまい、2月下旬にはとうとうお医者さんに長期休養を言い渡されてしまいました。

完全休養後、疑似専念状態に

その後、4月頃にやっと机に向かって勉強できるような状況になり、ようやくそこから再始動となりました。ただ、復職までは程遠い状況だったので、ひとまずは「リハビリ」を兼ねて、受験勉強しながら体力の回復を待つこととなりました。 この段階で、理論は2科目合わせても20題もやっておらず(理論集では全部で90題強)、消費税の計算は基本中の基本である仕入税額控除の計算も理解していない状況でした。

「消費税法」の学習方法

話は変わり、ここからは科目ごとの勉強法です。 メーカー勤務ながら経理の経験はなく、消費税法は実務経験ゼロからのスタートでした。買い手側としては一番なじみの深い税であるものの、売り手側の処理となるとスルスルとは頭に入りません。実際、自分自身でも試験直前にようやく全体像がつかめてきたような状態でした。 上記のとおり限られた時間での勝負となっていましたので、理論は「作文=即減点」となりそうな基本用語の意義などは一字一句違わず覚えるようにし、それ以外は「理解+8割程度の暗記」を目標にしました。計算はパターンを体に叩き込むために総合問題をひたすら解き、分からない論点は個別論点で復習する形としました。 結果、本試験では計算が会心の出来、理論は大きな穴もなくそこそこで終えることができました。特に、授業で最後のヤマ当てで取り上げられた計算論点がほぼ丸写し状態で出てきていたので、落ち着いて取り組むことができたのは本当にありがたかったです。

「相続税法」の学習方法

消費税法同様に実務経験はないものの、過去にFP1級を取得していて基本論点の学習経験があったため比較的すんなりと頭に入りましたが、税額まで出すという精緻な計算や手続き規定の細部まではFPでは勉強しないため、合格レベルには到底達していませんでした。 相続税法は「最後の1科目」にしている受験生も多くレベルが高いと聞いていたので、理論もただ漫然と覚えるのではなく、疑問点は法令条文を参照したり申告書を閲覧したりするなどして研究し、テキストにどんどん書き込んでいきました。一方の計算は財産評価問題の集合体のようなものと考え、与えられた財産評価問題はできるようになるまで解いていました。 本試験では、理論は予想されていた通りの問題で難なく取れました。一方の計算は、近年は問題ごとの難易がハッキリしておりいかにケアレスミスしないかが勝負、と授業で聞いていたものの、やはり動転したのかいくつかミスしてしまいました。が、難解論点もあきらめず推測しながら悪あがきしたのが功を奏したのか、無事合格できました。

相続税法・消費税法の受験を振り返って

会計科目と税法科目で決定的に違うのは、一言でいえば求められている精緻さかと思いました。 計算は、会計科目では最終値のみで足りますが、税法科目では途中経過も含めて書く必要があります。 理論は、会計は概念の理解だけで受かってしまった感はありますが、税法は一字一句の意味を疎かにすると、たった一字の違いで大減点になる恐ろしさを知りました。 税法条文は本当に精緻に作られていて、漫然とした暗記では気づかなかったことが、一字一句まで解析すると「ああ、そういう意味だったのか!」と気づくようなことも多かったことも事実で、気がつくと私の理論集は書き込みだらけ、もはや誰にも差し上げられないような状況です。逆に言えば、それだけ深い勉強を要求されているということは、クレアールのように限定された範囲を徹底的に勉強するということは本当に理にかなっていると思います。 私もあと残すところ1科目となりましたが、気を抜かず一気に5科目全部そろえられるようにがんばります。なお体調の方は現在無事に回復し、心機一転、経理へ転属してがんばっています。これまで支えていただいた皆様、ありがとうございました。 2012年は、公私多忙のため受験を見送り。

2013年 法人税法に合格!

いよいよ最大のヤマ「法人税法」!

受験1年目に「簿記・財表」、2年目に「消費・相続」と合格し、最後に最大のヤマである法人税法を残しました。 働きながらなので1回2科目受験がせいぜい限界でしたが、簿財の一方が落ちた場合に法人との両立は難しいと感じ、最初に消費・相続を選択したこと、またボリュームの少ない科目を最後に残すと性格上油断してしまうと思ったことから、敢えて法人税法を最終科目にしました。(なお、3年目には公私多忙のため受験を見送り、4年目に受験して合格しました)

学習方法

経験上、追い込みはゴールデンウィークあたりからが早すぎず、遅すぎずのベストでした。追い込むには基礎固めが必要ですので、そこまでは個別計算問題集をできるだけ回すように心がけました。ゴールデンウィーク後は、引き続き個別計算問題を6月末まで繰り返して計算で勝負できるレベルに持ち込み、理論をラスト1ヵ月で詰め込みました。思い切った戦術でしたが、

  1. 近年の出題は理論と計算の境界が曖昧で理論ベタ書き問題は考えにくく、一方の計算も個別計算問題の集合体にすぎないという講師からの情報
  2. 消費・相続と比べると理論は「計算パターンを文章化したもの」が大半であり計算パターンを身につけるだけで多くの理論が書けるだろうという確信
  3. すでに税法2科目クリアしており法文の独特の言い回しには慣れている

などから上記の戦術を導きました。(なお、税法理論は慣れるまで時間がかかるため、初めての税法受験者は授業のペースどおり余裕をもって取り組んでください)

クレアールの講師について

「ここは取れないと厳しい」「ここは難しすぎて差がつかない」ということをはっきり伝えてくださるので、指針が立てやすかったです。当然、説明もわかりやすかったので、授業を聞いてストレスに感じたことはありません。

これから法人税法を受験する皆さんへ

確かに分量も多く、薄さが売りのクレアールのテキストですらかなりの分厚さでした。他校経験がないため比較はできませんが、受験経験者の同僚の話では、これでも「かなり薄い」ということでした。完成した会計処理に対して調整を加える、という独特の考え方なので慣れるまでは時間がかかりますが、何度も繰り返すうち、「分かった」と思える瞬間がきます。

全科目通して

短期合格にこだわる

難関国家試験だけあって足の長い試験なのでモチベーション維持が最大の課題です。私の場合、いつも年始から春ごろにかけては理解が定着していないため勉強を進めるにも時間ばかりがかかり、答練の点数も伸びるどころか落ちてゆくのが年中行事で、いつも気が滅入りそうになっていました。「『また来年』はない。いま頑張ろう」という気持ちを忘れないことが重要だと思います。

しかし冷静に

ただ、どの科目でも受験者の10~20%程度が必ず毎年合格していることから、的確な対策を万全にすれば合格は必ず巡ってくると思います。合格の確実性を上げるためには「勝つ」のではなく「負けない」ことが重要です。 当然ながら、基礎が何より重要です。「上位2割の人ならば百発百中レベル」の問題は確実に取れる力が必要であり、仮に苦手論点であっても不合格点まではつかない程度に戦うことが重要です。 また、試験当日に普段どおりの力が出せることが重要です。例えば問題集や答練は答案用紙だけでなく問題もコピーして日頃から書き込む訓練をする、電卓は会社と自宅で同じものを買う、たとえ行ったことがある試験会場でも受験当日と同じ時間帯に必ず下見をする、試験当日は簡単な問題を現地で解いてみる、などいくらでも差がついてしまうポイントはあります。

クレアールの良さ

何と言っても「簡潔かつ的確」に尽きますが、これは仕事との両立をさせるためには最も重要に思えます。社会人としてまずは仕事が最優先であり、限られた余暇の中で難関試験を短期で突破するには、クレアールのように「重要論点を集中的に」という主義は非常識どころか極めて理にかなっています。 また、通信教育は勉強時間を選べるというのが本当に助かります。私は時間短縮のため講義を1.5倍の速度で聞き、一方でよく理解できなければ速度を下げて理解できるまで聞くなど、通信教育の持ち味が最大限活用できたのではないかと思います。通学して人脈を広げたい人は別ですが、とにかく効率的に合格したいと考える人ならば、圧倒的にクレアールが向いていると思います。

最後に

実際に官報合格して思いましたが、「税理士試験合格者」は、「単に税金に詳しい人」や「科目合格者」と違って、周囲の期待や自ら発する言葉の責任の重さがまったく違うと感じます。 経験値は実務からしか得ることはできませんが、社会的に認められるにはやはり試験に合格することが重要だと思います。何度諦めようかとも思いましたが、やっぱり最後までやりきって良かったと思います。税理士にトライする皆さんにはぜひ、官報を見る時のあのドキドキを味わっていただければと思います。

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