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「『余分なものを捨てる勇気』が、2科目同時合格につながった。」 J.Sさん

J.S さん(48歳)

合格科目:簿記論、財務諸表論
受講コース:1年3科目合格コース

 世の中には、不思議な人種がいる。世間ではそれを「上級者」と呼ぶ。彼らの本質は、知識的にも受験戦術的にも優れているわけでもなく、ただ受からないがために受験を継続している集団である。彼らは、働きながら知識を吸収する事が好きであり、高い壁に苦しむ環境に満足しているのである。そして、業務多忙を理由に言い訳をする達人でもある。もちろん私もその一人である。ただ、自己啓発という錦の御旗のもとに自分をだましてきたが、さすがに簿記論・財務諸表論を2年連続で不合格という現実に身動きが取れなくなっていた。

 上記までの現状と48歳(男)という状況で、もう専門学校で遊ぶのはやめようと決心しました。しかし、せっかく知識を蓄積した努力を無駄にしないほうが良いという周囲の勧めもあり、最後に1年だけ挑戦する機会を得ることができました。

 「上級者」の喜びは、教材が多ければ多いほどよい。もちろん法規集は必須だし、わたしの机上には監査・六法まである。ある大手予備校で簿記・財表を同時に申し込めば、段ボールで教材が届く。震えるような喜びである。通勤電車の中で読む「連結」などは、至福の時間である。本質と方向性を完全に見失っていた。むかしどこかの国で使われた「選択と集中」を思い出し、クレアールでお世話になる事にきめた。

 初めて教材が届いたときの少なさに驚愕を覚え、思わず電話をかけてしまった事をお許し下さい。つまり、はじめて受験合格の必要十分を量で認識することができました。

 「上級者」は寄り道が大好きである。単調で粛々と進む講義が苦手である。一般にもれを嫌う日本の企業は、情報に限らず詰め込めるだけ詰め込み、発信する際は非常な制限をかける。結果的に理論の講義などが単調で苦痛なものにならざるを負えない。ただ御社は違った。講義中に頻繁に脱線するし、時には危惧する内容さえある。よほど、会社と講師の信頼関係がないと、これは難しい。しかし、これが良い。最大の商品ではないか。働きながら「毎日」勉強するのは物理的に困難だし、精神的に苦しい。結果、モチベーション・コントロールが最大の関心事になる。

客観的に蛇足な話であったとしても、私にはモチベーション向上の糧となりました。担当講師の方に感謝を申しあげるとともに、出会えた事に喜びを禁じ得ません。

「上級者」は情報もれを嫌う。やたらと専門他校の問題を収集したり、挙句の果てに会計士の問題まで手を出す。そして必ずパンクする。自分の教材でさえ回せないのである。一日答練1問を直前期に回すのがどれだけ難しいか。体調を崩したり、会合が入ればアウトである。2年間の失敗をもとに、応用答練と直前答練のみを回す事に特化する。直前2・3か月はこれしかやっていない。いや、これしかできない。テキストや理論問題集もよほどの事がない限り触れはしない。酷い日は、答練の中の1問で終わる日もある。ただ、この反復作業が、「基本問題の取りこぼしなし」「取捨選択の判断力」「独自の回答手順」などを結果的に作りあげた。理論の暗記も、答練の問題・回答のハードコピーを持ち歩いていた。

教材と自分を信じ、最低限の質・量に特化したことが、簿記論・財務諸表論に同時合格出来たものと確信しています。残念ながらヤマは外れてしまいましたが、全部の答練で範疇をカバーしていた為、なんら差支えありませんでした。余分なものを捨てる勇気が、大切な気がいたします。

「上級者」は試験会場ですぐわかる。やたら使い込んだ理論問題集を披露したり、廊下などで無駄に電卓をたたいたり、こだわりの行動を持つ。ただ、ある専門学校のテキスト・理論問題集の占める割合が非常に高く、焦燥感を持つのは私だけではないはずだ。鞄の中に答練のハードコピーしか入っていない私は、その中の最たるものである。しかし、安心して欲しい。解答用紙を回収する際に、周りの記入率の低さに愕然とする。桁を間違えている気の毒な方もいる。かなりミスをしてしまったが、手ごたえは昨年と比べものにならない。やはり、方向性は間違っていなかった。

最後に、これから始める方や私の様な悩める上級者へ僭越ながら一言申し上げるのなら、「少ない教材には、捨てるというノウハウが詰まっている」これを認識し、反復する事が結果を出します。まわりを見ない勇気が、時には有効であると痛感させられました。

以上

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